ところが、は中医薬学理論を学ぶにつれ、当時の日本漢方の主流のように、単一方剤だけで、西洋医学治療から落ちこぼれて漢方薬を最後の手段と信じて来られる人達にはかなり無理があることを悟ったのだった。
ところが、当時でも各種豊富だった各エキス製剤を有機的に組み合わせ、臨機応変に配合変化を加えるには、大変便利であること。
実際に、弁証論治によって、各製剤を組み合わせることで劇的に効果をあげることが可能となった。
その当時、多大な恩恵を被っていた『臨床中医学概論』『臨床中医学各論』の著者であられる故張瓏英(ちょうろうえい)先生に直接お会いする機会があり、そのことを報告すると、やや驚いた様子ではあったものの、しばらくしてなるほどと頷いて下さったことを思い出す。
1989年にウチダ和漢薬同好会で張瓏英先生に別室でお会いした時の記念写真 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年10月19日 中医学を知ったお陰で煎じ薬の必要がまったく無くなった理由
だから、現在の常連さんやお馴染みさんは、全員、各エキス製剤を服用されておられ、当方で煎じ薬を提供する人は皆無である。
コロナ以後は新規相談は停止したままだが、コロナ以前には新規相談者が、まれに煎じ薬を希望する人もあったが、案の定、それらの人達は、決まって趣味的な趣向であって、相談する病状自体が、なにも漢方薬に頼らずとも、一般の市販薬や町のクリニックで相談すれば解決できるようなレベルばかりだった。
本当に西洋医学でも難航するような困り果てた新規の相談者は、しばらく続けなければならないことを考えれば、煎じる必要のないエキス製剤であることに安堵されることが常だった。
応援したくないアンチの人が多いですね⇒
2010年10月7日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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