2010年04月27日

黄連解毒湯証の素人判断は要注意っ!

スズメ
スズメ posted by (C)ヒゲジジイ

 老体にはこたえる。連休前のためか日々慌しく少人数の薬局では交代が出来ないので日々バテる。

 関東などからの遠来者の新人さん達も半月に一度は通う決意で来られているが、当方のアトピー関連サイトやブログを熟読して、それをヒントに黄連解毒湯の医療用を東洋医学専門病院の医師に請うて使用したところ速効を得たのはよいが、吐き気が続くので、やはり当方のブログを参考にして六味丸を追加したらやや軽減したという。

 それ以上の配合変化は素人では無理なので遠路はるばるやって来られたわけだが、黄連解毒湯も六味丸も当方で愛用する製剤に切り替えてもらい、さらに茵陳蒿湯と猪苓湯を追加したところ、即日で吐き気は完全にやんだ。

 翌日は黄連解毒湯証にはややずれがあるようなので、他の清熱解毒剤に変更したところ、食欲が俄然出てきた。
 いくら速効があっても油断がならない場合があるのが黄連解毒湯の特徴でもある。(あるいは吐き気を生じた原因が医療用の黄連解毒湯の製法に問題があったのかも知れない?)

ジョウビタキ(オス)
ジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:黄連解毒湯
posted by ヒゲジジイ at 19:47| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年04月14日

温度差が激しい毎日で受付嬢は麻黄湯でヒゲジジイは藿香正気散

ヒヨドリの渡り
ヒヨドリの渡り posted by (C)ヒゲジジイ

 温度差が激しい毎日で、数日前、同じ日に受付嬢も、ヒゲジジイも風邪気味?
 いずれも咽喉腫痛の兆候は皆無。

 受付嬢は寒気とともに頭も冷えると言って、以前なら麻黄細辛附子湯を服用していたところだが、昔(漢方薬とは無関係に)眼圧が上がったことがあったので、附子を使用するのを控えて代用?で麻黄湯を服用したら直ぐに寒気も頭の冷えも治まった。

 ヒゲジジイは鼻水とクシャミで、花粉症と紛らわしいが、もともと花粉症はない。日頃から冷蔵庫で冷やされた飲み物を摂取する習慣があるので、このようなときはやはり一年中藿香正気散が適応する。

 直ぐに治ったが、昨日もクシャミ鼻水が出て咽喉もむずむずしたので天津感冒片の1錠トローチと藿香正気散の併用一回で治って現在に至る。
 でも、もしかしたら花粉症に罹ったのかもしれないので、今後の経過観察が必要である(苦笑。

テレビを見るボクチン
テレビを見るボクチン posted by (C)ボクチンの母

 
posted by ヒゲジジイ at 12:19| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年03月04日

一部の胃弱者に適応する六君子湯合茵蔯蒿湯という中医漢方薬学

スズメ
スズメ posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今、胃弱者の漢方相談で、六君子湯合茵蔯蒿湯が適応する人が続いている。これも時代の風潮か?

 他の疾患で漢方薬に嵌ってしまった常連さんの中には、胃腸関連にはカッコウショウキサンに茵陳蒿湯や大柴胡湯の合方を主体に順調な人が複数おられる。

 いずれも脾虚湿困と同時に肝胆系統に湿熱が併存している典型的なタイプである。

 典型的と書いたが、現代社会には過度な冷飲と同時に肉食過多などによってこのような従来の中医学の教科書には出て来ないような症例が増え続けているのかもしれない。

スズメ
スズメ posted by (C)ヒゲジジイ


 
posted by ヒゲジジイ at 20:27| 山口 ☔| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年01月25日

葛根湯証から始まる風邪や新型インフルエンザに遭遇する機会が続く

ハイイロチュウヒ(メス)
ハイイロチュウヒ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今、村田漢方堂薬局では風邪やインフルエンザの御相談に、従来とはやや異なった事例が続いている。
 常連さんやお馴染みさんの中にも、初発から葛根湯証が顕著にあらわれるケースが続いて、いささか驚いている。

 愚妻などは初発に葛根湯証に続いて麻黄湯証から最後にカッコウショウキサン証を呈したほどだ。(半日で治癒っ!)

 近年、極めて珍しい事態で、いずれの人達も、いつもは初発から天津感冒片(銀翹散製剤)と板藍茶の併用で短期間で治っていた人達である。

 ウイルスの種類によっては、この温暖化の時代にあっても傷寒論的な葛根湯証から始まるケースがあるということであろう。

 つまりは傷寒からはじまるタイプの風邪や新型インフルエンザが山口県や九州(九州の人の御相談も多い)で流行っている証拠かもしれない。

 但し、いずれの人達も、程度の差はあれ、咽喉腫痛や咽喉の違和感を訴えていたので、少量の天津感冒片と板藍茶は初発から併用である。

 これだから、常に正確な弁証論治を忘れてはならないのだ。

参考文献:漢方薬による風邪・流感(インフルエンザ)の治療法私案

ツグミのいる風景
ツグミのいる風景 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:弁証論治 葛根湯
posted by ヒゲジジイ at 20:58| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年01月23日

意外に頑固な犬や猫のアレルギーによる湿疹

DSC_1832
DSC_1832 posted by (C)ヒゲジジイ

 アトピー性皮膚炎であれば、弁証論治を積み重ねて適切な漢方処方の配合を工夫すれば、どんなに重症であっても次第に改善される。

 ところが、アトピー性皮膚炎以外の慢性湿疹の中でも意外に頑固なのが動物に対するアレルギーが原因となっている激しい掻痒を伴う湿疹類である。

 とりわけ飼い犬や飼い猫が原因となっている場合でも、患者さんにその自覚が無いケースばかり。

 一般の湿疹類であれば、弁証論治を繰り返しながら、次第にピントがあってくれば、それに伴って症状が激減するのが通常である。
 ところが意に反して、一定の効果があってもそれ以上の改善がみられず、あるいはまったくといって効果が得られないときには、身近に犬を飼ってないか? あるいは猫を飼ってないかを疑ってみる必要がある。

 過去にも様々な疾患を当方の漢方薬で治されて来た常連さんが、ある時期から掻痒を伴う湿疹に悩みはじめられた。
 ところが、これまでのような漢方薬の効果がなかなか発揮できない。症状が治まりかけたかと思うと直ぐに再発して、一時は皮膚科のステロイドに頼ったこともある。

 後日分かった原因は、飼い犬が老齢のために介護が必要となり、抱きかかえることが連日となってステロイドが必要なほど悪化した時期があり、いよいよ愛犬が亡くなって以後は、嘘のように湿疹が治まった。
 明らかに原因が飼い犬だったわけである。

 口の悪い恐持てのおっさんが、当方の漢方薬が効かないキカナイと文句を言いながら長年皮膚掻痒症に対する漢方薬を常用し愛用っ!されているが、愛犬をいつも抱きかかえてやって来る。

 この度もまたぞろ失礼なオチョクリ発言を繰り返すので、こちらも腹立たしげに意地悪く病気の原因を暴露して差し上げた。
 お犬様が死ぬまで治ることはないのだから、もう漢方薬を続けても無駄だから止めてしまえよ、という実に親切なアドバイスである。

 ハタと思い当たる節があったのか、意外に素直に聞き入れるコワモテのオッサン。
 とあれば、なおさら漢方薬は止められね〜ということで中途半端にしか効かない漢方薬を補充買いして肩を落し、来たときよりもみるみる小さくなって帰路に着く。

 アトピー性皮膚炎の人達には、犬や猫にもアレルギーがある人が多く、自覚がある人が多いので犬や猫を遠ざけている人はとても多い。もしもアトピー性皮膚炎の治りが悪い人で、犬や猫を飼っている人がいたら、それらのペットがアトピーをさらに悪化させたり、治りを悪くしているかもしれなと、大いに疑うべきである。

 最近も、ヒゲジジイの漢方で9割程度の寛解を得ている女性の談話で、当方に辿り着く以前、猫を飼っている家に一日泊まっただけで、翌日には全身からビッショリと滲出液が流れ出る事態となり、病院に駆けつけたところ、即入院となった恐ろしい経験を話されていた。

 当時はそれほどアトピーがひどい状態ではなかったのに、もともと猫を見ただけでも痒くなっていたのは確かだが、まさか猫を飼っている家に一夜泊まったくらいのことで、あのような椿事が勃発するとは想像すらしなかったという。

DSC_1811
DSC_1811 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:猫アレルギー
posted by ヒゲジジイ at 22:42| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年10月20日

本音を書いているブログがもう一つあるんですけどねっ

DSC_3990
DSC_3990 posted by (C)ヒゲジジイ

 最近、このブログの更新は遅々としています。
 それでもご訪問者が尽きないのは同業者や業界の人たちの蔑視のターゲットとなっているからかもしれません(苦笑。

 昨今、秋の到来に伴ってやや厭きが来ているのですが、常に本音を書いているブログがもう一つあるのです。

漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂

 というブログもあるのですが、こちらのブログに比べてご訪問者は僅少です。
 内容はこちらのブログ以上に本音をズバリ包み隠さず書いている本音のホンネが多いと思うのですが、こちらで更新がないときには、もう一つのブログ、

漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂

へ、一度訪問されてみるのも一興かと思います。

 ともあれ、本日は珍しくおとなしい内容となってしまいました(苦笑。

DSC_3992
DSC_3992 posted by (C)ヒゲジジイ 
posted by ヒゲジジイ at 09:52| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年07月15日

玉屏風散製剤の危機!

ようやく咲いた朝顔
ようやく咲いた朝顔 posted by (C)ヒゲジジイ

 某社の玉屏風散製剤が突然、供給不能に陥って日本における漢方市場の脆弱さを露呈している。
 黄耆・白朮・防風のわずか三味とはいえ、中医学世界において必須の方剤である。

 他社で製造しているところも皆無であるが、日本の漢方のレベルアップに貢献する意欲のある企業は、率先して製造承認申請を厚生労働省に提出して欲しい。

 このような重要方剤を僅か一社でしか製造されていたなかったこと事態が異常なのである。

 新型インフルエンザ事件が勃発した当初に予防法の一つとして派手に宣伝されていたが、そのような些か信憑性が問われるような売らんかな主義的発想で乱売した挙句、突然供給不能という企業側の勝手な論理にはまったく理解に困しむ。

 当方では断じて上記のような信憑性が問われる分野の予防に販売していたのではなく、様々な重症皮膚疾患や慢性化膿性疾患など複雑な方剤の配合上のいっかくとして重宝していた。

 だから、もしもこの方剤が市場から消えたままになると、連用者に多大なご迷惑をおかけすることになる。

 一部の人は、敗血症にもつながり兼ねない問題を抱えているだけに、無責任な企業の論理には怒り心頭である(怒々っ!

つばめ
つばめ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 08:50| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年05月25日

ヒゲジジイよりも若い年齢層ばかり

ムクドリ尽くし
ムクドリ尽くし posted by (C)ヒゲジジイ

 もともと最も多い病気の御相談者は、悪性腫瘍のご相談であり、地元近辺のみならず県外から通って来られる人も多い。
 いつの間にか、新人さんたちのほとんどはヒゲジジイよりも若い年齢層か、少なくとも同年代の人達なのである。
 
 但し、癌や悪性腫瘍でなくても、もともとご高齢者や子供さんの御相談は、そのご家族が既に当方の漢方薬の利用者である場合に限らせてもらっている。さもなければ意思の疎通がはかれないからである。

 話はそれるが、昨今しばしば、御家族の依頼で子供さんや御高齢者を連れて行くので漢方薬を購入できないだろうかという質問メールや電話が頻繁である。
 残念ながら、当方はスタッフが少ないのですべてお断りさせていただいている。

 子供さんや御高齢者の御相談は、その御家族が当方の漢方利用経験者であることを必須条件にさせてもらっている。

 ところが、これにも逆の例外もあって、そのような当方のお馴染みさんがご姉妹を連れて来られたケースでさえ、用足しに行かれている隙に、御本人がこっそりと、「妹が無理に連れて来るから・・・私は本当は漢方薬は飲みたくないんだけど・・・」と言われたケースでは直ぐに御相談を中止した。

 一般的によくあるケースでは、遠方から取り巻きの女性親子が沢山同伴された中年男性が病気のケース。
 回りの人達は熱心にお願いされているのに、本人は不貞腐れた態度なので、本人の意思を伺うと、無理矢理連れて来られたのだといわれる。

 このいずれのケースも、時間の無駄だから止めときましょうとお断りした。
 御本人自身に当方の漢方薬に賭けてみようという強い意欲がない限りは、どのようなケースであれ、いずれもお断りしている。

 稀に例外があるのは、数十年来の常連さんに強く依頼された時だけである。

飛ぶのが仕事の雀たち
飛ぶのが仕事の雀たち posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:37| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年05月02日

良識が残っていた厚生労働省⇒漢方薬、伝統薬の電話販売は容認へっ!

 官僚達がいつもこの素晴らしい日本国をダメにして来た悪しき伝統を、ここへ来てようやく汚名挽回、というか当然のことであるが、味噌も糞も同列に扱う非常識にようやく気が付かれたらしい報道である。

 それにしても、よけいなお騒がせをやって呉れて、しばらくは漢方業界は大混乱に陥っていたが、これで安堵の胸を撫で下ろす人は多いに違いない。

 以下、ヒゲジジイの主催するもう一つのブログ、漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱における漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱">良識が残っていた厚生労働省・・・漢方薬、伝統薬は電話販売容認へ!!!の全文転載である。



OTC薬ネット販売の拡大は無視
厚労省方針 漢方薬、伝統薬の電話販売は容認へ

 厚生労働省医薬食品局はちかく、OTC薬販売の改正薬事法に関する局長通知を通達する。 ━医薬経済社 http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=28563

 つまりインターネットによるお誘い販売は、第3類以外の医薬品は全面禁止されることは予定通り で、この件に関しては、医薬品のネット販売業者以外の同業者は大方、小生も含めて大賛成である。

 ところが、漢方薬など一度は直接出向いて相談販売を受けても、その後は遠方などの理由から二度目からは電話相談などで宅配便などに頼っていた従来の方式までも否定する非常識な法制化を行う厚生労働省の異様な動きに唖然としていた。
 
 つまり、憲法違反を犯しかねない厚生労働省の味噌も糞も同列に扱う異常さに、この愛すべき日本をいつも滅茶苦茶にしてしまう官僚達の悪しき伝統を嘆いていた訳である。

 ところが、4月16日の上記の報道によれば、漢方薬、伝統薬に関しては、初回に対面販売したうえで2回目以降は電話販売は容認の動きであるという、極めて良識的は配慮がなされる模様である。

 これで各地の皆さんにご迷惑をおかけすることはなくなりそう。

 厚生労働省の皆さんも、国民の生命と財産を守る公務員の義務事項を、ここへ来てようやく自覚されたに違いない(苦笑。

カラスもかっこいい飛翔をするのだった
カラスもかっこいい飛翔をするのだった posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 10:13| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年04月14日

我が家の庭で育つヤマシャクヤク(ボタン科ボタン属 Paeonia japonica)

 日本のヤマシャクヤクも中医学における赤芍(セキシャク)として使用できるに違いない。
 ところが日本漢方では、白芍と赤芍の区別すらないので、まったくお話にならないっ!

※以下、写真撮影はウチのカミサンっ!

ヤマシャクヤク Paeonia japonica
ヤマシャクヤク Paeonia japonica posted by (C)ヒゲジジイ

ヤマシャクヤク Paeonia japonica
ヤマシャクヤク Paeonia japonica posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:39| 山口 ☔| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

食い意地の張った連中のお陰で仕事が尽きることが無い

 昨今の不況下でも食い意地の張った連中が減らないお陰で贅沢病が尽きることが無い。慢性疾患のかなりな部分が食い過ぎが原因となったり誘引となっているケースがとても多いからである。

 食事内容の問題や、健康食の積もりで積極的に摂っているものにも間違いだらけの認識が世間にはびこっているお陰でアトピー性皮膚炎を代表とする皮膚疾患や、そのほかのアレルギー性疾患も増え続ける。

 食の大きな間違いの例では、昨今ブームになっている生姜の過剰摂取や、昔から続くニンニク神話のお陰で、肺熱肺陰虚を引き起こしている例が後を絶たない。
  
 さいきんブームとなっている生姜の過剰摂取は、適量ということをしらないおめでたいマスコミによって先導され、それにあおられる女性達が信者となって、肺熱肺陰虚の病理現象を日本社会に蔓延させることになるだろう。ニンニクや唐辛子の二の舞である。

 それにしてもこれらの飽食病とは別に、心の病を抱えた人達も増え続けているようだが、こちらの方は昨今、気短になったヒゲジジイはもっとも不得意分野であることを自覚するに到っている。

 心の病はとてもデリケートであるから、ヒゲジジイのような野狐禅的人間には向かないものである。
 
 心の病とは似て非なる更年期障害や血の道症、真正の鬱病などは肉体的疾患の一つであるから、弁証論治が正確であれば、漢方薬の反応はかなりなものである。だから一部の例外を除いて、多少とも得意分野と言えるかも知れない。

 ところが神経症や心気症、あるいは統合失調症などは、個人的には不得手であるから、昨今、鄭重にお断りするケースがほとんどである。


posted by ヒゲジジイ at 00:39| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年01月06日

毎年の恒例行事、年末年始の暴飲暴食による皮膚病の再発や胃腸のぶち壊し

 毎年、恒例の行事で、だから例年ならブログにも警告文を毎年どこかで必ず書いていたのが、昨年は鳥の撮影に忙しくてブログで警告するのを怠っていたが、年明け早々、各地から暴飲暴食による皮膚病の再発や胃腸のぶち壊しの報告を数名以上から受け取っている。

 言いたかないけど、罰当たりなんよ。かくいうヒゲジジイも元旦の夜には胃もたれと軽度の吐き気に苦しんでいた(苦笑。

 お互いに罰当たり同士、暴飲暴食はしてないと言い張る人もいるが、食事内容の激変だけでも皮膚病の場合は影響を受けるのですよっ。

 ヒゲジジイの場合は仕事によるストレスが皆無となったお陰か、食欲が異常に亢進して、タンパク質の豊富な食品ばかりを食べ続けたので年明け早々にして、もろに年末と元旦の暴食が応えたということ。

 酒は皆さんと違ってぜんぜん飲まないですからね。飲めないのではなくて、飲まないのです。
 仕事上、以前は酒による肝硬変末期でしばしば漢方薬を求めて来られる男性が後を絶たなかった。最近は不思議とそのような人が減っているが・・・。

 また、何かの薬剤師の会合で、酒乱の薬剤師に遭遇すること複数回、タバコより酒の害悪のひどいことを覚って、飲まないこと数十年以上。きゃつらは酒が入ると人格が激変するもんね〜っ。クワバラくわばら

 年末年始に酒は付き物でしょうけど、皆さんどなたもね〜。

 どっちにしても年明けの再発は罰当たりなんよっ。
posted by ヒゲジジイ at 00:35| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年12月06日

8〜9割の寛解状態であと一歩が・・・

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 現在、8〜9割の寛解状態であと一歩が・・・という人がたくさんおられる。
 これからが根気勝負だが、半数の人は最初から極めて順調に経過した人。

 しかしながら、残りの半数近くの人は数ヶ月以上にわたる微調整の繰り返しで、なかなかしっかりとした効果が出せなかったケースであるが、その数ヶ月から半年の苦労が実って、一年経つ頃には明らかな改善がみられた人達である。

 そこで思い出すのが、新しく来られても数ヶ月も経たないうちに音信不通となるケースである。効果がでようが出まいが、その数ヶ月しか頑張れなかった人達である。そういう人達でも、当方に来られる前には、効きもしない漢方薬を延々と一年〜二年も継続服用されて来た人達である。

 ところが、こちらのやりかたは10日毎に、明らかな改善効果が見えるまで、微調整の繰り返しであるから、僅か数ヶ月にも満たないうちから一年以上も続けている錯覚に陥るらしい。
 あるいはその微調整の繰り返しに不安を覚えて「こりゃ〜ダメだっ」と思い込むのかもしれない。

 そのくせ、当方に来る前には、効果が見えない漢方薬をほとんど微調整のないまま、延々と続けていた人達なのであるから、やや理解に苦しむところである。
 
 根気のある人達では、運悪く最初の数ヶ月から半年間も明らかな効果がみえなかったにしても、その多くは数ヶ月〜半年も経過するころには、あの頻繁な微調整の苦労の甲斐あって、ようやく安定した効果が見られるようになり、1〜2年も経過するころには最初に述べたような8〜9割の寛解と言えるくらいに到達するのである。(しかしながら難治性の少数の人ではここまで到達するのに数年以上かかったケースも稀ではないのだが・・・結局は根気勝負である。)
 
 しかしながら、8〜9割以上の一歩を進めて限りなく10割に近付けるのが最後の大関門であるが、少なくともぶり返すことなく最低限このレベル(8〜9割の寛解状態)を維持し続けることが大切である。
 その頑張りがあってこそようやく真の意味で体質改善が行えるのである。
ラベル:体質改善
posted by ヒゲジジイ at 00:52| 山口 ☔| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年12月01日

滅多に来れない人の漢方相談の場合、最低連続3日は必要ですっ!

本日朝の写真撮影、鳥の名は「ジョウビタキ」

 最近の遠来者は日帰りとか、多くて一泊二日という例が続いているので消化不良気味である。
 滅多に来られない人達ばかりだから、二日連続の漢方相談だけではやや不足気味。

 日帰りコースという人も多く、それではとても不十分で、10日ごとにでも通えるのならともかく、その後はメールや電話での漢方相談というのはなかなか意思の疎通がはかりにくいケースが多い。

 せめて二泊三日くらいで三日連続の漢方相談ができれば、二日目三日目で意思の疎通がはかれ、その後の様々な可能性を想定した計画が立てられることが多いのだが・・・

 これらの点からも、二泊三日以上、最高では10日連泊された人もおられるが、それくらい集中的な漢方相談を経て意思の疎通をはかっておかなければ、その後のスムーズな微調整が行いにくい。

 この「微調整」こそ、最も重要な課題である。
 初回にアドバイスした配合内容や配合比率は暫定的なものであることが多いので、それをよく承知してもらうにも少なくとも三日連続の漢方相談機会が欲しいもの。

 地元近辺で通える範囲の人達は、皆さん10日毎に通って来られる有利さから、断然、病状の寛解速度が遠来者よりも早い傾向が、最近顕著になっているので、やはり地元有利であることに間違いない。

 但し、一部の不定愁訴症候群や自律神経失調症など、心の問題も絡むケースでは、地元も遠来者の区別なく、ケース・バイ・ケースでひどくマチマチである。

 いずれにせよ、遠来者の場合は、その後のメール力(りょく)、メールでの表現能力と返信速度が勝負となっているのは厳然たる事実である。
 メールの表現力が乏しかったり、あるいは返信速度があまりにのんびりしている場合は、その後の微調整に大きな支障を来たす。
posted by ヒゲジジイ at 21:21| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年08月26日

季節の変わり目における漢方薬の配合変化

 そろそろ秋の兆しが感じられる。だから体調変化が微妙に生じやすい季節でもある。

 真夏の暑い時期こそ、常用方剤とは別に、炎暑の季節だからこそ涼を求め過ぎたために生じる異変には折々に葛根湯系列の方剤や、藿香正気散(カッコウショウキサン)、あるいは補中益気丸や五苓散、胃苓湯系列の方剤など、様々な温性の方剤が飛び入りで必要になった人も多い。

 秋は肺の季節であり、乾燥の季節である。秋燥のみならず肺の季節でもあるだけに衛気の調節に異常を来たしてオウギが活躍する季節でもある。
 また肺熱肺陰虚に対する辛夷清肺湯や肺腎陰虚の八仙丸が必要になる人も多い。

 四季折々に配合変化が必要な過敏な体質の人達は、常用方剤だけで安定した効果を発揮できるとは限らないので、この中医学の本質に沿ったお互いの努力が出来るかどうか、つまり折々の必要に応じた微調整に積極的に協力されるかどうかで、体質改善のスピードが異なって来る。

 これまで大活躍した黄連解毒湯の服用量を減量したり、不要になる人すら出てくるが、逆に寒さに向えば却って必要になる人もいる。
 一人ひとりの体質傾向を個別的に検討すれば、意外に法則通りにはゆかない場合もあるので、「常と変」に対する見極めは重要である。
posted by ヒゲジジイ at 08:39| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

寒熱が相反する配合の常識

 半夏瀉心湯や小柴胡湯のように寒熱が相反する生薬が配合された方剤というのは数知れないが、方剤同士の配合でも日常茶飯事である。

 アトピー性皮膚炎でしばしば行われる配合では、黄連解毒湯と補中益気丸を併用すべき病状を呈する人は多い。

 また、アトピー体質とは無関係に、冷え性で寒がり体質でありながら、補中益気丸や葛根湯に黄連解毒湯を配合すべき体質の人も意外に多い。(当然のことながら葛根黄連黄芩湯の方意とは明らかに異なる。)

ボクチンといつも一緒



 葛根湯に辛夷清肺湯という配合の必然性が生じる場合も決して珍しくは無いし、葛根湯に地竜でピッタリとバランスが取れることも珍しくない。
 釣藤散証と葛根湯証が見事に合併している人も意外に珍しくないが(愚妻もその一人)、釣藤散の服用を常用しながら配合バランスの優れた葛根湯製剤を選んで、一日に1〜2回の併用が適切な例が多い。

 独活寄生湯に地竜や茵蔯蒿湯の併用が適切な膠原病にもしばしば遭遇するし、疏経活血湯に地竜という例もある。

 このような常識的な配合が、日本古方派時代には「支離滅裂な輪投げの杜撰な配合」だと信じていた時代があったこと思い出すと、実に隔世の感がある。
 
 上記の寒熱錯雑した配合には、当然のことながら中医学的に十分説明可能な合理的な根拠がしっかりと存在するのである。
posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年05月30日

ヒゲジジイの発想の根拠は少陽三焦理論をヒントにしたイマジネーションが多い

 たとえば先日のブログ 2008年05月21日:猪苓湯で乾燥した皮膚が潤うことが多いのはなぜか? で書いている内容は、少陽三焦理論にもとづくものである。

 系統だった少陽三焦理論を書かれた陳潮祖先生の諸著作に多くを負うものであるが、ヒゲジジイの頭の中では実体が無いといわれる少陽三焦を次のように平成5年に立体構造モデルを当時の『和漢薬』誌に発表している。
 
 少陽三焦の組織構造私見(実体が無いと言われる少陽三焦の組織構造モデル!)

 このような得手勝手なイマジネーションの効用は、様々に広がる連想によって猪苓湯や茵陳蒿湯などの応用範囲を爆発的に拡大できたのである。もちろん実際の有効性を多くの症例で確認済みである。

 といっても実は、平成5年に少陽三焦の立体構造モデルを発表する以前、陳潮祖先生の諸著作を読む以前、今から25年前頃から既に猪苓湯の広い分野の応用は行っていた

 しなしながら、その当時は理論的根拠を示すことが出来なかったのだが、陳潮祖先生の諸著作に出会ってようやく、少陽三焦理論にもとづいた猪苓湯の応用に関する拙論を月刊『和漢薬』誌1991年新年号(通巻452号)の巻頭論文として発表するに至っている。

猪苓湯が滑石茯苓湯に変わるとき
 
 少陽三焦理論にもとづくイマジネーションを応用して、まだまだ各種方剤の応用範囲が広がるはずである。
 たとえば、半夏厚朴湯、温胆湯、四逆散、黄連解毒湯、六味丸系列の各種腎虚の方剤などなど。
posted by ヒゲジジイ at 08:22| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年05月12日

長期間続けてもらってようやく奏効したり気がついたりした難儀な症例

 頑固な疾患というのは、時に効果がなかなか出ずに難儀することもあるが、諦めずに服用し続けることでようやく奏効する例というのも枚挙に暇がない。

 といってもヒゲジジイはせっかちな方だから、10日間で多少とも効果が見えなければ、「微調整」という名目で早く一定の効果がでるようにあらゆる工夫と無い知恵を働かせるのが常である。

 なかなか難治性の疾患で、たとえば膝関節を手術後に細菌感染を生じ、繰り返し長期間ミノマイシンの投与を受けながら治りきらず、漢方に救いを求めて来たやや高齢の人にもやや難航していたが、ご本人自身も長期間かかるものと観念されているので、四ヶ月間の服用の成果がようやく実り始めたところである。

 まだまだ予断を許さないが、ヒゲジジイとしては珍しく配合処方を一度も変えることなく続けてもらった。
 金銀花入りの荊防敗毒散に防巳黄耆湯製剤に白花蛇舌草である。
 黄耆(オウギ)と金銀花の配合など、托裏消毒飲の方意を含ませるのは、日本流の時代から実績が多いからである。

 単なる皮膚掻痒症でも、やや高齢のお馴染みさんが最初に出した茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)だけを飲み続けて半年以上、最初の頃は薬局店頭には遠来の人達が沢山立て込んでいるときに大声で「まだ効かんっ」と言いながら、アテツケガマシクやられていたが、昨今、大人しくなったのでご夫婦で来られたときに、その後どうなのっと訊くと、この木の芽立ちの春先、もっとも皮膚病患者が増える時期に、最近は痒くないそうだ。

 初期にはステロイドを塗りたくっていたはずだが、効き目が出てくると現金なものである。茵蔯蒿湯だけでは不足だから瀉火補腎丸などを追加しようにも、きまって立て込んでいる時にばかり偶然来られるものだから「アレ頂戴っ」で半年以上、単方でもあきらかな黄膩苔がある人だから、長期間の服用でようやく確実な効果がでて来たようで、今年になって、しかも春先にも激しい再燃することもなく落ち着いている。

 本来なら上記の二例のようなノロノロした効果では、服用者が途中で諦めるか、あるいは効果を出すために追加の方剤を工夫するかのいずれかだが、幸か不幸か上記のお二人のように、漢方薬は効果がのろいものだという先入観が、却って幸いした例である。

 とても申し訳なかった例では、重度の貧血症状に気がつかず、様々に方剤を多種類工夫するも、大きな成果が得られずに丸一年。
 丸一年も頑張ってもらって成果が乏しいのによううやく気づいて何のことは無い、牛黄製剤を利用したシンプル・イズ・ベストでようやくまともな効果が得られたという近年まれに見るひどいドジ。

 本当は、アトピー以上にご相談者の多い転移癌や進行癌における数々の自慢話を書きたかったが、変な誤解を受けたくないので自慢話は止めにした。
posted by ヒゲジジイ at 00:23| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年04月25日

整体観(整体観念)とは?


整体観(整体観念) は中医学における基本概念として重要で、人体は体表および各臓腑、各器官、各組織がそれぞれ縦横に連係した有機的な統一体であるとされる。

 同時に、四季折々の季節の推移や気象条件、あるいは生活環境などの変化が、人体の生理・病理に影響を及ぼし、人と外界も有機的に関連した統一体であり、人と自然はともにある、というものである。

 つまり、病気を西洋医学のように局部の病変として捉えるのではなく、必ず人体全体の有機的な関連性を重視し、外界の自然現象や環境変化との有機的な関連性についても重視する考え方である。

 それゆえ、頭痛を治療するときに、頭痛薬を投与するのは、中医学や漢方世界では愚の骨頂とされる。

—━整体観(整体観念)より


 もっと専門家向けに陳潮祖著『中医病機治法学』の貴重な論説より、ヒゲジジイの翻訳によって下記に紹介する。

 中医学による治療では単味の薬物を用いず、複数の薬物を組み合わせた方剤を使用する理由について、中医学理論における二つの整体観が述べられていることに留意すべきである。

 中医学理論は二つの整体観の基礎の上に成り立っており、まさにこのことによって様々な整体療法が生み出されたのである。

 中医学では、人体は一つの有機的な整体であり、各臓は独立した系統でありながら、五臓間は緊密に連繋する協同関係があり、五臓の機能活動の物質的基礎である気血津精の生化輸泄・昇降出入も、五臓の協同作用によって完成されるという認識にもとづき、人体自身における整体観が形成されている。

 中医学ではまた、人は自然環境の一員であり、自然を離れて生存することはできず、四季の気候の突然の変化は絶えず人体に影響を与え、自然界の発病因子となる物質も絶えず人体に危害を加えるという認識にもとづき、天人相応の整体観(整体観念)が形成されている。

 このような内外環境における整体観(整体観念)は、全体の局面にもとづき、整体療法を重視する必要性を示唆するものである。

 それゆえ、どのような疾病の治療においても、外界の気候と発病因子となる物質が人に与える影響を考慮して、発病の原因を取り除くとともに、人体自身の機能失調と基礎物質の盈虚通滞の状態を考慮して、臓腑機能の調整と気血津液の疏通や補充を行う必要性を認識することができる。

 このように考えると、大多数の薬物は上述の三種類の効能〔@病因の除去・A臓腑機能の調整・B気血津液の疏通や補充〕を併せ持ってはいないので、何種類もの薬物を選んで方剤を組み立ててはじめて、それぞれの薬物の協同作用により、三種類の効能を発揮させることができるのである。

 これが中医学では方剤による治療を必要とする基本的な理由であるが、このように単味の薬物による治療から、方剤による治療への変化は、経験から発展して理論の構築に到る一大飛躍であった。

 方剤による治療では、病状にもとづいて病機を分析し、病機にもとづいて治法を考案し、治法にもとづいて病状に即した方剤を組み立てる必要がある。
 それゆえ、治法と方剤の関係を研究することは必要不可欠なのである。

 治法と方剤には四方向の関係があり、臨床治療・理論研究・方剤学書の編集などの各方面で見受けられる。

—━日本漢方の随証治療の精神と「依法用方」より

posted by ヒゲジジイ at 21:28| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2008年04月14日

「間違いだらけの漢方と漢方薬」http://www.choshu.info/

 http://www.choshu.info/ という立派?ドメインを取得しながら、遊ばせておくのはもったいないので、ボチリぼちり、嫌味爺らしいサイトを製作中。
間違いだらけの漢方と漢方薬
posted by ヒゲジジイ at 08:49| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする