2016年01月18日
生来の体質的な個体差の問題があるからこそ
2009年01月18日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
生まれて数ヶ月以内に我が家にやって来て、まったく同じ環境で育った猫4匹。
同じ餌で、同じ水。生活環境もトイレも共通。
4歳のクロちゃん(オス)は、大食漢で底なしに喰って肥満体。
飼い主にはベタベタと甘えるが、他人は絶対に受け付けない。
クロちゃんは他の猫3匹に慕われているが、とりわけシロちゃんはクロちゃんが大好きで、時にありがためいわく顔をしているときもある。
3歳になったばかりのスコちゃん(スコティッシュホールドのオス)は、ジキルとハイド氏のように、甘えるときと知らんぷりの豹変ぶりには呆れるほど。
2歳半のシロちゃん(メス)は、とても温厚でおとなしい淑女で、最も少食。
スマートで最も体型が整っており、いつもお澄まし顔。でも、クロちゃんが大好きで、クロちゃんに会うとデレデレと必ず寄り添っていく。
但し、トラちゃんとはトムとジェリーの関係で、仲良く遊んでいると思ったら、派手にバトルをやらかす。1日に必ず最低1度はやっている。
2歳のトラちゃん(茶トラのメス)は、よく食べる割には太れずガリガリに痩せている。いつまでも仔猫の体型のままだが、運動神経抜群で、まるでムササビのよう。
最高に優れたハンターであるが、もっとも甘えのお転婆お譲ちゃん。
仔猫の頃からまったく同じ環境で育った猫4匹でもこれだけの違いがあるのだから、人間様も同様であろう。
ましてや、生活環境や食生活環境まで様々に異なれば、遺伝的な要素も加わって、様々に複雑な体質のバリエーションは無数であろう。
だから、同じ病名の疾患に罹っても、中医学的な弁証論治に従えば、病理機序さえ微妙に異なるので、フィットする漢方処方の内容も大きく異なることが多いのは当然のことである。
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2011年01月18日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年01月18日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年01月18日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2016年01月15日
漢方薬を1日3回服用する場合、最も適切な服用時間は?
2011年01月15日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
飲み忘れしやすい人は食後に決めておくのが最も無難。
几帳面な人で、滅多なことで飲み忘れしない自信のある人は、自身の感覚で、最も胃の納まりがよいと感じる時間帯を決めて飲めばよい。
逆にノンビリした性格の人でも、同様に自身の感覚で、最も都合のよい時間帯を選ぶとよいし、日によって食後になったり、食間になったり、あるいは食前になったりと異なっても別に構わない。
但し、それぞれの服用時間があまり接近しない方がよい。適度に3回の服用時間の間隔をあける必要がある。
要するに食後であろうが、食間であろうが、食前であろうが、自身で最も飲みやすい時間帯を選ぶとよい。
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患も上記の通りだが、服用する都度痒みが軽減するほどフィットしている場合は、夜間に痒みが出やすい人は、3回目の服用を寝る前にするという方法もある。
なお、漢方薬は食前や食間というのまったくの誤解であり、ナンセンス。
皆さんの大好きな「科学的根拠」は、まったく無い。
食後に服用しても効果は変わらないどころか、数十年前には、食後の服用が最も吸収率が良いという女医さんによる吸収実験の研究発表もあったくらいだ。
どちらにせよ、自身の感覚で、胃の納まりがよい時間帯を選んで飲めばよいのである。
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2011年01月15日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2016年01月06日
人間は病気になるために生まれて来たのだろうか?
2011年01月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
新年になって2日目の仕事。
2日目にしてフル回転で、無い頭を振り絞った1日。
こんな田舎の漢方薬局でも、西洋医学治療のみならず、各地の日本漢方専門クリニックや漢方薬局でも治らなかった人達が集まって来る。
中年以降に病気が出て来るのは止むを得ないとしても、30〜40歳代の人達が難病をかかえて集まる数の多さはここ10年来目立つことである。
その中には悪性腫瘍の人達も、その年代でも相談件数が確実に増えているのだから、人間は病気になるために生まれてきたのだろうかと感じることが多い昨今。
すべての人に満足してもらえるのは不可能にしても、弁証論治を繰り返すことで、多くの人に喜んでもらえる中医漢方薬学は、いまさらながら素晴らしいものだと自画自賛して、たまには強がっておきたい(苦笑。
といっても、真摯で根気のある人達ばかりが集まるところだから多くのことが可能となっているので、それだからこそ、引き続きお気軽やお気楽な相談者を謝絶する方針は、絶対に墨守しなければならない。
ボケなければ、あと20年以上は頑張れそうだが、はたして?
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2011年01月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年01月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年01月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年09月05日
日本で最初に漢方薬のエキス製剤を市販した会社は
2010年9月5日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
漢方薬は煎じ薬だけ、と決めてかかるのは大間違い。
以前、中国の中医師に直接感謝されたことは、日本の技術のお陰で、中国国内でも優秀なエキス剤を製造することが可能となり、面倒な煎じ薬ばかりに拘る必要がなくなって、心から日本の技術には感謝していると述懐されたことがある。
ヒゲジジイが開発したわけでもないので、ヒゲジジイに直接感謝されるのもおかしな話だが、それはともかく、タイトルの問題。
日本で最初に漢方エキス剤を市販されたのは、コタローさん(小太郎漢方製薬株式会社)なのである。
早くも1957年に漢方エキス剤(35処方)を日本で初めて販売というから、他社とはエキス剤の技術的にも、伝統的にも、キャリアが大きく異なるのである。
昨今では、補気建中湯や分消湯、竹葉石膏湯、温胆湯、延年半夏湯など、他社ではなかなか実現されなかった方剤類を多種類製造され、白朮と蒼朮などの間違っても混同されることがないので、ほとんどが優秀な製剤に仕上がっている。
敢えて、コタローさんを賛美するブログを書くのは、ヒゲジジイの要望通りの優れたエキス製剤を次々に実現してくれた恩義に多少でも報いたいという思いからに過ぎない。
日本国民が、煎じなくても楽に飲める漢方エキス剤を服用できるようになった、一番最初の発端を作ったコタローさんに、少しは感謝してもよいかもしれない。
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2010年9月5日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2015年09月02日
難治性疾患が原因の頭痛に対して、釣藤散がしっかりフィットしていたはずが
2009年9月3日の病み上がりでまだスッキリしない茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
釣藤散を主体に合計3種類の配合で、しっかり治まっていたはずの頭痛が1年ぶりに繰り返すようになった。
頭痛の原因が某難治性疾患に付随する問題だから、慎重に微調整を工夫する必要があるかもしれないが、それでも、もしかして釣藤散に問題があるのかも?
と考えて、他社の釣藤散エキス製剤に切り替えたところ、再び頭痛も治まって、めでたし、メデタシ。
これだから天然生薬を原料とする漢方薬には、このような微妙な問題が、常につきまとうのである。
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2010年9月3日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年9月3日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:釣藤散
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2015年08月28日
現代中薬学に存在する数々の異説
2010年8月28日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
現代中薬学において、猪苓は補益性が否定されいるが、実際には補益性があるのではないか!?
神農本草経には「久服すれば身が軽くなって老いに耐えるようになる」とあり、また清代の名医葉天士は「猪苓の甘味は益脾する。脾は統血するので猪苓の補脾によって血が旺盛となり、老いに耐えるようになる。また猪苓の辛甘は益肺する。肺は気を主るので猪苓の補肺によって肺気が充実して身は軽くなる」と解説している。
卑近な例では、猪苓湯には配合される猪苓と茯苓や阿膠とともに、かなりな補益性が並存すると考えるべきだろう。扶正と祛邪を兼ね備えた、優れた方剤である。
傷寒・金匱の時代の方剤における人参は、ほんとうは党参だったのではないか?
1980年に王占璽氏が著した「中薬処方的応用」(科学技術文献出版社重慶分社発行には、
吉林参(ウコギ科のオタネニンジン)は、唐の太宗の時代に薛仁貴を派遣した遼東征伐において発見したものである。とある。
張仲景の傷寒・金匱が著されたのは東漢であるから、歴史の時間的な前後関係から考えると、仲景の言う人参は、実際には現在の党参(キキョウ科ヒカゲノツルニンジンなど)に該当するのである。
それゆえ脾虚による心下痞には党参を用いて、独参湯証の場合にこそ(党参では効果が乏しいので)ウコギ科の人参を用いるのである。
雲南田七は温性とされているが、実際には温でも寒でもなく平性であると断定した異論。そのような論説が中国の中医薬雑誌(出典はいずれ見つけ出して公開したいが現在手元になく書庫の中で埋もれている)で縷々論証されている専門家がおられたが、まったく同意するものである。
熟田七ではとうぜん温性であるが、生田七が温性であろうはずがない。
このような異説は数々存在するが、中でも上記の3種類の問題は、異説こそ正論であろうと信じるものである。
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2010年8月28日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:34| 山口 ☁| 中医漢方薬学
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2015年06月06日
中国思想の専門家が陰陽五行説を単なる「呪術的思考」と断じるのは如何なものか!?
2009年6月6日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
加地伸行著『「史記」再説━司馬遷の世界』という面白いユニークな書籍。
司馬遷の大ファンとして興味深く拝読していたら、「漢代の呪術と迷信と」という箇所の最後で、
「陰陽五行説は、当時にあっては、或る意味では最新の科学的なものの見方と言えるが、今から見れば、呪術的思考というほかない」
というところに至って、目が点になった。
それは無いでしょう!
確かにあの時代、根拠もない様々な呪術や迷信が百出し、漢の武帝がそれらに振り回される有様を見事に描かれている加地氏は、目に浮かぶように活写されて説得力あるものの、味噌も糞も一緒にしてしまい、陰陽五行説まで同列に置くのは、如何なものか。
そもそも、高名な中国思想の専門家である加地氏ともあろうお方が、陰陽五行を単なる呪術的思考扱いされたのでは、現代中医学までが単なる呪術に堕することになってしまう。
26〜7年前頃だったか、当時の『和漢薬』誌上で、近畿大学東洋医学研究所の医師・遠田教授が、陰陽五行説を荒唐無稽だと断じておられるのに、ヒゲジジイが大反論の拙論を発表しているが、相変わらず日本の学者さんたちは、始末に負えない。
(参考文献:村田恭介著「遠田先生への反論及び中医学用語の弁護論」<「和漢薬」誌427号(1988年12月号)>ウチダ和漢薬発行)
氏等の論法によれば、親試実験と称して没理論に堕した吉益東洞一派の古方派漢方だけが「科学的」ということになる。
そんなバカなことは絶対にあり得ない!
加地氏は修士論文を執筆していた学生時代、「マルキストにして、かつ封建的な傲慢な帝国大学教授」に苛め抜かれた過去を持たれている。その「眼前のマルキストの非人間性によって、マルキシズムそのものを完全否定することとなった」と述懐されおられる。
反マルキストの先生にして、このような唯物論的な考えであれば、唯物史観を信奉するマルキストも多い他の中国思想の専門家の考え方も、思い半ばに過ぎるところで、日本の各大学の知的水準を疑わざるを得ない。
中国思想の専門家たちにして、この通りだから、広く敷衍して、各領域の大学の学問のありかた、あらゆる領域で、学問レベルに疑いを持たざるを得なくなる。
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2009年6月6日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 06:28| 山口 ☔| 中医漢方薬学
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2015年05月13日
漢方薬でも、わずかながら西洋医学的な病名治療が可能なものも、ないわけではないのだが・・・
2015年5月12日のシロちゃん(2歳) posted by (C)ボクチンの母
2009年05月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
漢方薬の正しい運用方法は、当然のことながら中医学では弁証論治、日本漢方では随証治療であることはいうまでもない。
すなわち西洋医学的な病名治療は出来ない話で、そのような運用方法は邪道であるということだ。
しかしながら、何でも例外はあるもので、西洋医学的な病名治療はまったく不可能というわけでもない。
といっても、ほんの僅かな分野であるから、それをここで書いて、効かなかった場合にまた無礼な匿名者からクレームを受けたくないので、ここでは秘匿しておく(苦笑。
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2011年05月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年05月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年05月13日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年05月13日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年04月27日
9年以上前に書いたブログが埋もれていく⇒ 頑固な慢性疾患の発病原因の多くはヤマアラシの闘争
2009年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ5歳) posted by (C)ボクチンの母
昨今ではもう、あそこまでゴチャゴチャ書くようなエネルギーが残ってないが、9年以上前までに書いたブログ類が、完全に埋没してしまい、たまたま読む機会があった次のブログ
2006年11月29日 頑固な慢性疾患の発病原因の多くはヤマアラシの闘争
多くの慢性疾患の誘発原因の複雑なメカニズムの一つを分析している。
これらが埋もれてしまうのは、個人的に惜しいような気がする。
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2010年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ8歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ8歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年04月13日
漢方薬の利用価値と現実
2008年04月13日の茶トラのボクチン(3歳半) posted by (C)ボクチンの母
何といっても、漢方の利用価値は、合成医薬品よりも副作用がはるかに少なく、間違った使い方をしても、合成医薬品のように命に危険が及ぶことは超マレである。
そんなレベルの話しではなく、真の利用価値は、西洋医学でも治らない様々な疾患が、中医学理論を利用した弁証論治と、日本漢方から得られた経験的な口訣などを総合して、知恵を絞れば、優れた効果を発揮することが実に頻繁であることである。
また、保険漢方レベルでも効果がなかったとしても、自費の漢方に豊富な様々な方剤や中草薬類を利用して知恵を絞れば、西洋医学や保険漢方で不可能なことを可能にしているのが日常茶飯事なのである。
といっても、西洋医学や保険漢方レベルでは太刀打ちできない疾患では、当然のことながら、弁証論治においては基礎理論を乗り越えた、常と変を配慮した直観力も必要となるので、相当に困難を極める場合がある。
互いの根気がどこまで続くかという、長期的な邪正闘争が続く事も珍しくない。
初期には即効が得られるケースがとても多いものの、そのまま根治に導けることは少なく、稀には途中で効果が途絶えたり、季節変化で病状が変化したり、延々と邪正闘争を繰り返さざるを得ないケースもあるが、互いに苦労の果てに得られる成果は決して小さくないだろう。
おまけに、漢方薬類を長期間続けた人は、とりわけ肝機能や腎機能の低下を予防でき、正常な免疫機能を維持しやすいので、アレルギー疾患や自己免疫疾患のみならず、悪性腫瘍が生じにくく、癌や認知症にもなりにくい。
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2010年04月13日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ボクチンの母
2011年04月13日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
2012年04月13日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
2012年04月13日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
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2015年03月19日
結果的に多種類の方剤の併用によってこそ効果が出たというのに
2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
へんな電話がかからなくなったし、薬局を馬鹿にした横柄な人達も来なくなったので、ほんとうに高血圧が完璧に治ってしまった。
中でも最も性質(たち)の悪いのが、慇懃無礼な人達である。眼光を見ていれば一瞬で分かるので、物言う前からお断りである。
今後も引き続き、お邪魔虫は御免蒙りたい。
ということで、ほんとうに真剣で真面目な人しか来なくなったのだが・・・・
多種類の配合にならざるを得なかったとはいえ、ようやく効果が出てきたというのに、いつの間にか一部の方剤をはずされる人が時折に見られる。
それで効果が持続すれば問題はないのだが、配合バランス上重要な方剤をはずされると、覿面に効果が急速に落ちてくることが多い。
状況変化によって、一部の方剤を減らしたり、新たなものと一部を入れ替えたりの増減は大いにあり得る事とはいえ、せっかく効果が出始めたところで、シロウト判断で一部を節約すると、九仞の功を一簣に虧く、ということになり兼ねない。
こちらの忙しさに紛れて、効果が安定して以後の、継続服用者の追加補充の注文にそのまま応じて油断していたら、いつの間にか独自の判断で最も重要な方剤をシロウト考えで間引かれていた、ということが時折みられるのである。
遅かれ早かれ、こちれではそれに気が付くことになるものの、ケース・バイ・ケースながら、本人がいつか気が付くまで、敢えて注意を与えないこともある。
綿密に相談しながら、テスト的に一部の方剤を間引く実験をしてみる、というのとは異なり、幸福否定の無意識の強力な意思 が働いているものかもしれないので、本人が気が付くまではそっとしておくことが最善のこともある。
もっと救いようが無い例では、一定の苦労がみのって、ようやくしっかりピントの合った配合が見つかり、ホッとしたのもつかの間、いつの間にか無音となる人は、毎年遠近様々な人達に見受けられる。
症状が消えかかったくらいでは、短期間で体質改善できるはずもない。
何を考えているのやら、とは思うものの、初期段階としての期待に添うことができたのだから、突然無音となることについてまで、こちらの知ったことではない。
その時点で必要な方剤類が判明したことをよしとして、それを手掛かりにシロウト療法でも続けられるのかもしれない。
継続服用によって四季折々の変化の経過観察もされないまま無音となるのは、自己責任の問題である。
あとになってシマッタと思い、数年も経たずに頭をかきかき、突然、再来された人もあるが、そういう人達の多くは、今度は気合を入れて、体質改善できるまで根気が続くことが多い。
といっても、多くは無音のままで、こちらは永遠に忘れてしまうのみ。
来る者でも拒むことはあるけれども、去る者は絶対に追わない(呵呵。
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2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月19日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年02月22日
漢方薬の効能・効果に相反する喜ぶべき作用や不思議な反応
2009年02月22日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
下痢の治療効果が記載されている五苓散で便秘症が治ったり、
冷やす作用が強烈な黄連解毒湯で、却って手足の冷え性が治ったり、
乾燥咳のようにみえる空咳に、麦門冬湯ではなく半夏厚朴湯がよくフィットしたり、
暑がりの人が飲むと、とたんに顔面紅潮を誘発しやすい補中益気湯で、甘温除熱の作用を発揮して「酒さ」に即効が出たり、
これらは正確な弁証論治による「常と変」の機微が理解できておれば、十分に納得できる作用である。
但し、いずれも例外的な特殊なケースであることに間違いない。
昨日は、アトピー性皮膚炎で従来服用中の漢方薬類に、さらに大黄牡丹皮湯を追加して服用してもらったところ、アトピーに一定の効果が得られたというのに、却って便秘を生じてしまった。
こればかりは不思議だが、同様に大黄が配合された茵蔯蒿湯、皮膚病に一定の効果を発揮していながらも、半分量なら大丈夫だが、煎じ薬と同等の濃度に上げると、途端に便秘を生じる人がある。
これらは中医学的に分析して考えても、まだヒゲジジイの頭では十分に解明できてない部分がある。
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2010年02月22日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年02月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年02月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年02月22日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年02月14日
漢方薬による心身の改善により、大きな決断をするに至り、正真正銘の「根治」や「完治」を得えた人達
2009年02月14日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
実話だけに、詳しい病名や病状を書くことは憚られる。
数年にわたる難儀な諸症状に苦しみ続けていた男性と女性のお話し。
それぞれに病状はまったく異なるものの、漢方薬の配合には2種類の共通性はあった。
いずれの人も発病時期も、病状もまるで異なるものの、西洋医学治療ではまったく効果が無く、止むを得ず自費の漢方薬に救いを求めて来られた。
男性の場合は、牛黄製剤や麝香製剤など、かなりな高貴薬まで必要としながらも、元気に社会復帰が可能となったものの、8〜9割程度の改善で、根治とは至らないが、慢性疾患とはそんなものだから、百パーセントを求めるべきではないだろうと説得していたものである。
女性の場合も、漢方薬を続けていると、明らかな即効を得るのだが、経費面での配慮から、一時中断すると、しばらくするとやや再発気味となる。
そういうことを3度繰り返していたが・・・根治したとの報告を得るに至った。
その女性、漢方薬を飲まないでも、本当に完治、根治してしまったとの報告である。
どうして根治したと断言できるのか?
ある決断をしていらい病状の再発の兆候は一切無いので、根治したとの報告に来たのだと言われる。
その決断とは、思い切って「離婚」したのだという。
その女性の決断後、その一年後だったか、上記の男性も根治してしまい、あらゆる漢方薬が必要なくなったとの御家族からのご報告があった。
その御家族は当方の漢方薬の継続利用者でもあるので、現在まで追跡調査が可能で、あれだけ多数の漢方薬を必要としていたのが、既に1年以上、まったく必要がなくなり、間違いなく根治、完治と絶対に言えるそうである。
この男性の最後の決断も、同様に「離婚」であった。
最初に述べたとおり、病状はまるで異なっても、2人には共通した配合があった。
それは柴胡加竜骨牡蠣湯と四逆散。
これらによって、精神的に強くなることで、「離婚」という大きな決断が可能になったといえるのかもしれない。
ここでも異病同治という中医学特有の哲理が見受けられる。
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2011年02月14日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年02月14日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年02月14日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年02月12日
「異病同治・同病異治」の両者を臨機応変に発揮させるのが「中医漢方薬学」の本領
2010年02月12日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
最近、しばしば書いている合方、柴胡加竜骨牡蠣湯合加味逍遥散。
いかにも時代を反映する人間社会で生きることの困難さ。
一般の疾患でさえ、このような合方を必要とする時代。
いつの間にか、年々増加する例年ではあまり見られなかった合方。
パニック障害や更年期障害のみならず、昨今はアトピー性皮膚炎でさえ、この合方を必要とする⇒異病同治の時代なのだから、日本社会がかなりイビツになっている証拠かもしれない。
とはいえ、同じアトピー性皮膚炎でも、皆がみな、とんでもなく異なる配合となるケースがほとんど⇒同病異治。
蛇足ながら、アトピー性皮膚炎に温清飲など、村田漢方堂薬局では、ほとんどあり得ない配合である。
ともあれ、異病同治・同病異治の両者を臨機応変に発揮させるのが、中医漢方薬学の本領である。
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2012年02月12日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年02月12日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
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2015年02月10日
多くの疾患に、精神的ストレスに対する一定の除去能力を有する漢方薬の併用が効果を上げる
2011年02月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
病は気から、とはよく言ったもので、その代表的なものは、思い切り泣きたいのを我慢していると喘息になったり、怒りを我慢していると掻痒性の皮膚疾患になったり、二進も三進も行かないほど解決不能な問題に悩まされ続けていると癌が発生しやすくなるなど、真偽のほどはいかばかりか?と思われるけれども、一面の真理をついているかもしれない。
仕事上は現実問題として、アトピー性皮膚炎でさえ、逍遥散関連方剤や柴胡加竜骨牡蠣湯、あるいは四逆散系列の方剤などの併用が必須となるケースがあまりに多いので、いまさらながら驚いている。
婦人科疾患でも、重大な婦人科系統の悪性腫瘍類に対する闘病のサポートにおいて、その多くは逍遥散系列の方剤を主体に配合すべきとする中学書の指導書は以前から、基本的な考えとなっている通りで、長年の漢方相談経験でも、指南通りであることを実感することが多い。
いつも明るいお馴染みさんんの高齢の男性が、空気嚥下症となって、ゲップが頻繁。
西洋医学的な検査では、食道がねじれているからだろう?というくらいで、消化剤を飲んでも効果がない。
明るい性格の割に、裏にはストレスが溜まっているらしく、半夏厚朴湯+オルスビー錠を併用してもらうことになったが、効果は如何。
そういえば、今思い出したのが、昨年あった不思議な出来事。
もともと貧血症で、加味逍遥散+六味丸ですっかり体調がよくなり、この二つだけを数十年飲んでいた人が、やや高齢にさしかかって、相当に進行した大腸癌をがん検診で発見された。
そこで手術までに、多種類の癌サポートとなる中草薬類をしっかり飲んでもらったところ、予想外の展開で、開腹してみたら?で、主治医の話がおかしくなった。
思ったほどは悪く無かったよと、却って落胆したかのように歯切れが悪い。3ヶ月に1度来院して、このまま続けば3年後はもう来なくてよい、5年も通う必要はないでしょうとて、ずいぶん奇妙な話。
手術前の宣告とはずいぶん異なるニュアンスなので、キツネにつままれたようだと述懐されていた。
今年になっても、引き続き加味逍遥散や六味丸はもとより、縁起の良い多種類の中草薬類も常用されているからか、引き続き腫瘍マーカーなど、すべて完璧に正常範囲内を維持している。
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2011年02月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年02月10日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年02月10日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年02月10日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2015年01月29日
飲みやすい漢方エキス製剤を、ご苦労にもわざわざ、お湯に溶かして飲むことに、どんな意義があるのだろうか?
2010年01月29日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
この季節、人気の「板藍茶」でさえ、お湯に溶かして飲む人は稀で、そのまま温かい水で、そのまま普通に飲む人ばかり。
ヒゲジジイなどは、一般の漢方薬エキス剤とともに、板藍茶を温かいコーヒーやカフェオレで飲むのだから始末に負えない。
「茶」と名の付くエキス粉末製品でさえ、そうであるのに・・・これからが本題である。
煎じないで済む漢方エキス剤の開発は、日本の優れた技術のお陰で、本場の中国でさえ、その日本の技術に感謝していると、中国の中医師から直接聞かされたことがある。
多忙な現代人には、直ぐに飲めて便利この上ないエキス剤。
ところが、驚くべきことに、これをわざわざ「お湯で溶かして飲むとよい」という、実に根拠に乏しい考え方が、広く流布されているという。
蓼食う虫も好き好きで、これをやると多くの人は却って漢方薬の味がモロに感じられて不愉快だ、という人が多いというのに、煎じ薬に戻ったようで、いかにも効果があるように感じる、という奇特な人もいるらしい。
エキスの細粒剤や顆粒剤、あるいは錠剤など、手っ取り早く、そのまま飲める利便性にあやかっている人が絶対的に多いのは当然で、よけいに不味く感じる可能性が高いのに、敢えてわざわざ、お湯に溶かして服用する意義があろう筈がない。
といっても、やりたい人は、勝手にやるがいい。効果には無関係だから。
ヒゲジジイ自身が、一時的に多種類の漢方薬や中草薬類を服用せざるを得なかった時期、飲みにくいのを承知で、全部を溶かして服用していたことがあるが、これは一つ一つを開封して口に持っていくのが面倒だという「グウタラの考え」でやったまでのこと。
そのような飲み方の問題に拘泥するよりも、遥かに重要なことは、しっかりフィットした漢方薬を選んでもらえるかどうか、である。
つまり、その人にとって、どの方剤を何種類選び、また適切な配合比率はどうかこそ重要問題である。
要するに、そのまま服用するか、溶かして服用するか、そんな飲み方なんて、たいした問題ではない。
但し、なるべく食前の空腹時はさけて、せいぜい食間か、食後に限る。食後なら飲み忘れもしにくい。
食前に飲むと、ますます食欲が増進するという人がいる反面、人によっては食欲を害する場合がある。
世の中では、往々にして、本末転倒したクダラヌことに拘泥する風潮が蔓延しているので、バカな考えに染まらないことである。
そのまま飲むか、溶かして飲むか、お好みに合わせて、どちらを選んでも構わないし、どちらを選んでも効き目には何の影響もない。
本当にフィットした方剤かどうかの方が、はるかに重要な問題である。
蛇足ながら、煎じ薬の方がエキス剤よりも効果があるというのも、都市伝説に過ぎない。
たいした病気でもない人に限って、煎じ薬にこだわる不思議。
本当に病気で苦しんでいる人達は、煎じないでもよいことを伝えると、大いに喜ばれる。
エキス製剤を臨機応変に組み合わせれば、いったん作ってしまえば途中で変更困難で融通の利かない煎じ薬よりも、はるかに能率よく適宜効果を発揮させやすいので、煎じ薬よりも無駄が少ない。
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2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
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2014年12月18日
即効が出る人、出ない人
2008年12月18日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
即効が出るか出ないかは、あらかじめ予測することはできない。
しかしながら、10日以内に、明らかな効果が出ることは日常茶飯事であり、極端な例では1日の服用でも明らかな改善効果が、ご本人がびっくりするほど顕著に現れることすら、珍しくない。
ところが、皆がみな、10日以内に明らかな効果がでるとは限らず、ときに同じ配合を一ヶ月は連続して続けなければ、明らかな効果が見えないこともある。
といっても、こういうケースは比較的めずらしいのだが、ときにはそのようなケースも現実には存在するのである。
それを見分けるのは、とっても難しい。
ところで、もう一つ問題は、上記の短期間で即効が出る人達の問題。
効くと治るのは大違い、ということは常々このブログにも書いて来たけれど、短期間で即効が出たところで、そのままの勢いで、短期間で9割以上の安定した改善が得られることは、それほど多くはない。
その多くは、途中で効果が停滞したり、極端な例では、喜びすぎて却って揺り戻しがあって一気に落胆する人もいる。
その後の安定した効果を得るには、様子を見ながら繰り返しの弁証論治が必要となるのは当然のことなのだが、初期にあまりの即効を味わうと、しばらくして効果が停滞したり、弱まったりすると、落胆されるのも、むべなるかな。
そのような場合の多くは、まだ必要な配合が不足していたり、あるいは標治の後の本治に移行すべき配合変化の必要な段階に来ているに過ぎない。
それらの機微を、素人さんに説明・説得するのはなかなか骨が折れるので、それを端折って、効くのと治るのは大違い、と、常々叫んでいるのであ〜る。
結局は、根性のある人だけが、最後に笑えるのであり、数年以上も続いた慢性疾患では、たとえ初期に即効があっても、結局は数年以上も続けて、徹底した体質改善を行わなければならないだろうし、現実に漢方薬の真価を体感できる人は、短期間で諦めることなく、数年続けることで、真の漢方薬の実力を知ることができるのである。
といっても、中には、なかなか直ぐには、しっかりしたピントが合わないケースが、超マレにはあるのが現実。
こちらとて神ならぬ、出来損ないの人間さまなので、止むを得ないだろう・・・と居直るつもりは無いけれど・・・。
超重症のアトピーで、昼夜逆転の生活を長期間続けていた女性が、10日毎にご主人が往復8時間かかる遠路を連れてこられること1年、その間にはほとんど目覚しい効果が出ず、ようやく一年もかかって判明したことは、すでにピントの合った方剤が見つかっていたのに、あまりに重症のために薬用量が不足していることが判明。
ようやく1年もかかって、主方剤を高濃度にすることで、一気に効果が上がってトントン拍子で改善。
現在では、絶対にやってはいけないというお化粧はするし、髪も染めて、ヒヤヒヤものだったが、既に数年、手足の一部がやや荒れ気味のところが、残っているものの、社会復帰して数年以上が経過している例もある。
このように運悪く1年間も効果が出なかった例も、超マレにはあるにはあるが、結局は根気勝負というべきかっ。
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2010年12月18日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年12月18日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年12月18日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年12月18日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2014年12月13日
5種類の方剤を必要とする人達が昨日、それぞれの特殊性をもった共時性
2008年12月13日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
すべて昨日の出来事ばかり。
アトピーで、秋になって乾燥と痒みと滲出液が顕著になってきたので、微調整の段階で工夫するうち、舌の状態から少陽三焦における頑固な水滞が問題だろうと、この乾燥時期にかかわらず、配合中の地黄剤を一気に半減以下とし、猪苓湯を一気に高濃度にすると、乾燥部分が軽減し、滲出液も減り、顔面の炎症部分がかなり治まってきた。
頑固な浮腫と倦怠疲労感の症状に、同じく5種類の配合を必要とするものの、3回の服用では却って効果が生ぬるい。
そこで、ご本人みずからの工夫で、服用回数を逆に2回に減らし、あまりに調子がよいときには1回に減らすなど、かなり細かな服用方法を工夫されて数ヶ月。
久しぶりにやって来られてみると、見違えるほど元気になって、活きいきとして、10歳は若返っている。
服用回数を減らすことで効果が上がった例は、超珍しいことであった。
新規の相談者で、2日間4種類の配合で即効が出た勢いに乗じて、3日目から5種類として8日後には、症状が全体的には最低でも半減。
そこで、欲張ってさらに効果を増強すべく、あらたな一方剤を増やしたところ、2〜3回の服用する間もなく、効果が激減したという連絡があったので、即刻、もとの5種類に戻してもらった。
こういうケースも珍しい。
閉店前には、某転移癌で抗癌剤による副作用のために、肝機能の数値が異常値を示し、同時にクレアチニンまで上昇していた人が、既に続けていた癌サポートの牛黄製剤などとともに、茵蔯蒿湯を途中で加えただけで、肝機能の数値も正常化しただけでなく、クレアチニンも正常値に入り、健康時の頃よりもむしろ体調がよいと喜んでおられた。
複雑な病状の人達ばかりとはいえ、5種類の配合という人達が、昨日偶然に多く重なったということは、どのような意味が内在した共時性なのだろうか?
偶然とは、必然のこと であるらしいのだが・・・
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2008年12月13日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年12月13日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年12月13日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年12月13日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
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2014年12月12日
新発売の茯桂味甘湯エキス製剤の話・・・は最初だけ
2008年12月12日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
最近、小太郎漢方さんから、茯桂味甘湯のエキス製剤が新発売された。
茯苓・桂皮・五味子・甘草の僅か4味の配合だが・・・
この方剤は、中国では肺気腫にしばしば応用されるらしいが、日本でも同病で適応する人が、きっとあるはずである。
根治は困難にしても、方証相対すれば、各種症状を一定レベル軽減できるのではないかと思われる。
とうぜんのことながら、肺気腫以外にも、手足が冷える割に、顔が火照って、頭がぼんやりする人や咳嗽など、応用範囲は多岐に亘るが、あきらかな高血圧の人には無縁な方剤かもしれない。
実際に、数十年前、当時まだマツウラさんの茯桂味甘湯のエキス製剤が市販されていた当時、やや高齢の華奢な女性で、手足が冷える割には、頭がぼんやりして顔が赤く火照り、耳が塞がるというのに、これを飲んでもらって略治した例がある。
この女性は、軽度の酒皶(しゅさ)的顔貌であったことから類推すると・・・酒皶(しゅさ)の一部の人には、十分に適応がありそうな方剤でもある。
アトピー性皮膚炎に適応するケースは稀であろうが、理論的には、ほんの一部の人には適応者があっても不思議はない。
但し、誤って使用すると、却って症状を悪化させかねないので、好転反応などとバカな考えは起こさずに、即中止してもらう必要がある。
といっても、繰り返しになるが、アトピーに適応するケースは稀だろう。
ともあれ、村田漢方堂薬局の昨日の話。
こんな楽な日もなければ、体力も気力も持たない。
昨日は、地元の常連さん以外は、名古屋から2回目の人が自家用車でやって来られたが、偶然にも、補充の送り注文の発送も、県外では同じ名古屋の人のみ。
またまた余計な感想ながら、思い出してみれば過去、名古屋の男性達は、実直で真面目な人達が多いという印象が強い。
昨日までの昼食が遅くなり過ぎるようなこともなく、ブログに貼ったボクチンの写真を眺めて、思い出にふける時間も十分にあったくらいある。
それにしても、昨日くらいの仕事量がちょうどよく、体調を崩す心配がなくて、楽にこなせるのだが、そんな日ばかりではないのが、痛し痒し。
西洋医学に見放された人達が多い現実を考えれば、そんな贅沢は言っておれないのだが・・・。
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2008年12月12日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2008年12月12日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年12月12日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年12月12日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:苓桂味甘湯
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2014年11月11日
この仕事はやっぱし、神経を使うな〜っ、といいつつも、この仕事でしか味わえない達成感と、タマに挫折感
2008年11月11日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
昨今テレビやネットニュースで目に付くことは、世間から見たら羨むような成功を得て名をなし、さあ〜これから、ますますイヨイヨ、というところになって急死したり、命に関わる疾患に罹ったり、突然に事故死したりという、まるで「天道、是か非か?」という司馬遷の慨嘆を思い出すような出来事の報道が多い。
2013年09月20日 地球という物質世界はある種の地獄という考え方
その点、一般庶民は、そのような極端な有頂天や、あるいは有名人の宿命としての難しい人間関係の激しいストレスがない分、有名人よりも無難かもしれないが、徒然草の53段にあるように、なんでも調子に乗って度が過ぎると、一生、取り返しの付かないような天罰が待っていることもある。
これらは、いずれも因果応報といえば言えるだろうか。
いまだに死んだらすべてが終わる、と信じているおめでたい唯物論者が多いようだが、あの世は道徳的な成熟度に応じた、ある種の階級社会らしい(苦笑。
唯物論科学を絶対視している人も多いが、ところが絶対に解明できない「宇宙のはじまり」というものがある。
もしも「宇宙のはじまり」が現代科学で解明できたと妄想するときがくれば、はじまる以前の面目如何?
唯物論科学で説明できるわけがない。
あの世が無い、と妄信するのと同類の問題である。
よけいな前置きが長くなったが・・・
私事ながら、休日中の食欲と、平日の食欲、とりわけ昼食の食欲が、まるで異なっている。
繊細な神経だから、よっぽどヒマな日でない限りは、昼食時の食欲がプッツリと途絶える。
食べたくは無いが、食べないでいると、午後下がって突然ぶっ倒れそうに強度の疲労感に襲われることがあるので、時間が取れた時点で無理して食べるが、当然のことながら、昼食が美味しいと感じることは滅多にない。
それほど混む薬局ではないが、というか、このブログのお陰で、よっぽどの決心が付かない限りは、安易な新規相談はお断りという趣旨が、かなり徹底しているおかげで、それほど混まないので、一人ひとりに十分な相談時間が取れる。
取れるのはよいが、どうしても41年もやっていると、難治性の疾患で、西洋医学はおろか、地元近辺の漢方クリニックや漢方薬局で治らなかった人達が集まりやすいので、どうしても弁証論治にも、裏のまた裏を読まないと埒が明かないケースが多いので、無い頭を振り絞りすぎると、交感神経が異常に興奮するのか、昼食時になっても、空腹を覚えないのである。
多言多慮、
うたた相応ぜず。
絶言絶慮、
処として通ぜざる無し。
中医漢方薬学の世界では、最愛の詩偈(上記は三祖、僧璨大師の「信心銘」より)の精神も、一向に通用しない(苦笑。
いまさら愚痴をいってもはじまらないが、禁句に近い言葉ながら、やっぱし因果な商売である。
といいつつも、生き地獄から抜け出していく人達に伴走できるのは、この仕事でなければ、味わえない達成感かもしれない。
タマに挫折感を味わうことがあるにせよ・・・(涙
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2010年11月11日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年11月11日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年11月11日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:01| 山口 ☀| 中医漢方薬学
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