2016年02月19日

ネットでいくら漢方薬を調べても、一定レベル以上の頑固な疾患になると

2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 一定レベル以上の頑固な疾患になると、いくらネットで調べても、なかなか容易に正解が出るはずもない。

 すなわち、西洋医学治療や病院の漢方で、いくら続けても治らないようなレベルになると、ネットでは、それらの高度な部分は一切公開されてない部分は膨大である。

 その証拠に、これだけ長く続けている我がくだらないブログであっても、しかも各種疾患の運用方剤も適宜書いているように見えても、ほんの僅かな部分に過ぎない。

 難治性の各種疾患に最もしばしば運用している古方の各種某重要方剤のことは、ほとんどこのブログに取り上げたこともない。
 
 そのエキス製剤の製造メーカーも限られ、しかも生産量は少ない。

 だから、安易に公開したために、製剤が一時的にでも枯渇するようなことがあっては、せっかく効果が上がっている人達に多大な迷惑をかけることになるので、そんなバカな真似をすることは絶対にできない。

 比較的流通がスムーズな一般的な方剤は、おおよそのことは気軽に公開しているものの、現実は上記のような事情により、実際の仕事上では極めて頻繁に使用している方剤であっても、一切公開していないものも多いのである。

 また、村田漢方堂薬局で行っているような運用方法によって絶大な効果をあげている方剤でも、方剤名は有名だから当然その記載はあっても、特殊な運用方法については中国国内はもとより、日本国内の専門書にも一切の前例やヒントすらないものも、しっかりと存在する。

 それを書籍にすれば、軽く1冊が書けてしまうほどである。

 自身の現実の感覚から容易に類推できることは、いくらネットで検索しても、公開されない重要な方剤の優れた運用方法は、完璧に埋もれたまま、というよりも敢えて埋もれさせているものは、極めて膨大な量にのぼっているはずである。

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2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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2009年02月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2010年02月19日の茶トラのボクチン(5歳)
2010年02月19日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2016年01月20日

ここ数十年は寒鬱化火や湿鬱化火の証候を呈する人が多かったのだが

2016年1月19日のスコちゃん(3歳オス)
2016年1月19日のスコちゃん(3歳オス) posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日のブログにも関連した昨今の理論的な傾向の偶感。

 昨今の温暖化の問題のみならず、暖房設備の充実の影響のみならず、栄養豊かな食生活の影響もあったことだろう。

 おそらくそれらが複合した影響によって、寒鬱化火や湿鬱化火の現象が頻繁に見られる時代が数十年続いたように思われる。

 ところが、昨今ではどうしたことか、それらの証候を呈する人達も、次第に減少しつつあるようにも思われる。

 つまり、寒湿の邪気に侵襲されて、遷延すると次第に「化火」することがしばしば見られるのが通例だったのだが、昨今は何だか化火を呈する人が何となく減少傾向にあるのではないだろうか。

 それぞれの基本的な体質は異なっても、その時代特有の傾向というものは、現実には存在するのである。

 シロウトさんには意味不明な内容だろうけど、中医学の専門家であれば、意味するところが分かる人もおられるはず。

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2009年01月20日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年01月20日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2009年01月20日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年01月20日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年01月20日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年01月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年01月20日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年01月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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2016年01月09日

今年の新規相談者は、当然ながら、西洋医学では限界があり過ぎるものばかり

2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 連日、新規相談者が続いたが、本日土曜日は新規相談は受付できない日。

 今年の新規相談者は、いずれも西洋医学治療では、まったく無効。

 西洋医学治療で十分に治療できる分野では、しっかり西洋医学治療を受けるように進言して、漢方相談をお断りするのが我が薬局のポリシーであるが、なるほど西洋医学では限界があり過ぎるというものばかり。

 病名が分かっていても、治療方法がなかったり、あるいは繰り返し検査をしても西洋医学的な原因がサッパリ見つからないケースなども含まれる。

 病院のツムラ漢方も無効だった人達。

 病院の漢方薬を続けることで、ますます病状が悪化した人すら漢方相談に来られた。

 昨年末から相談を受けていた胃腸が弱くて食欲不振や悪心・嘔吐など、吐き気が止まらなかった人達も、西洋医学では完全に行き詰って、ツムラ漢方も投与されても無効だった人達でも、比較的安価なものばかりの組み合わせで順調に快方に向かっている。

 そういえば、最今は様々な疾患に合併して吐き気に悩んでいる人がやや目立つ。
 精神的な分野では、それぞれの人が、何かに対する拒絶反応のシグナルも含んでいるのかもしれない。

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2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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2015年12月05日

衛益顆粒が適応する玉屏風散証体質者は、折々に葛根湯証に変化する人が意外に多い

2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 昨今、ヒゲジジイ自身が、やや汗かきになって衛益顆粒が適応するようになった。
 汗をかいてそのままにしていると、時には急に寒くなって汗がピタリと止まる。
 咽喉がむず痒くなって軽度の咳も伴うこともあって、すかさず葛根湯(+板藍茶)を1回服用すれば、すぐに温かくなって、風邪気味の症状が一挙に雲散霧消する。

 自身のことを書いてみたが、アレルギー性鼻炎の持病がある人の多くが衛益顆粒で即効を得て、体質改善に常用されている人が多いが、やや風邪気味になるとほとんどの人が上記のヒゲジジイのように、初期には葛根湯証を呈しているので、すかさず葛根湯(+板藍茶)を服用すると治まっている。

 変わった例では、やや熱証のアトピー性皮膚炎の人が、村田漢方堂薬局に通うために飛行機を頻繁に利用されているが、冷房にやられて寒くなったときには必ず葛根湯の頓服で即効を得る。
 清熱剤を使い過ぎて、却って頭痛が生じた時には葛根湯の頓服で解消する。
 同じ人が透明な鼻水の多い急性鼻炎を生じたときは、衛益顆粒の頓服で治まっている。

 他のアトピーの人でも、衛益顆粒+独活葛根湯を主体に他方剤の併用が明らかにフィットしている。

 止汗的に作用する衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)がフィットする体質の人が、発汗的に作用する葛根湯証を折々に呈する人ばかりでなく、両方剤を常用すべき体質の人すら存在する。

 中医学的な高度な応用方法の一つに、衛気虚体質の人が麻黄湯証を呈したときには、麻黄湯加黄蓍を使用すべきであると記載する中医学書があったが、中医学世界は奥深いところがある。
 つまり、麻黄湯に黄蓍を加えるのは、日頃の衛気虚によって消耗した汗の原料を加えることによって、麻黄湯による発汗作用を無理なく促進させるのである。

 このような使い方によっては黄蓍は汗の原料ともなるとは、いやはや、実に奥深い。

 ところが、衛益顆粒+独活葛根湯のような黄蓍を含めて薬味の多い配合ともなると、麻黄の発汗作用をしっかり防御して、表衛を温める作用だけが増強されるのだから、ますます中医学は奥が深いのである(呵呵。

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2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2009年12月05日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2015年07月07日

腸管免疫が人間の免疫の8割を占める、と言われるだけに暑いときこそ、必要に応じて胃腸を温める藿香正気散

2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 暑いからといって、冷たいものばかりを摂り過ぎていたら、胃腸が冷えて気分が悪くなる人が増加する季節。

 そんなとき、日本漢方では一般的に人参湯が使われるようだが、甘草や朝鮮人参が多量に含まれるだけに、高血圧傾向のある人や、浮腫が生じやすい体質の人には不適である。

 無難なところでは藿香正気散や胃苓湯である。
 但し、藿香正気散を不必要に乱用すると、身体が温まり過ぎたり、粘膜の乾燥症状が出て来る場合もあるが、多くは即効が得られるので、それほど連用する必要はないだろう。
 やや温まり過ぎたり、少し乾燥を感じるかな〜と思った時点で中断すればよい。

 昨今も、ヒゲジジイはみずから犠牲的精神を発揮して、折々に冷たい氷菓子やアイスクリーム、冷えた果物を過食しては体調を崩しても、頓服で藿香正気散を使うと、即効が得られることを再確認している。

 問題はこれからである。
 折々に藿香正気散や胃苓湯などを必要とするような食生活習慣こそ、不健康で各種の病気を誘発する原因となり、極端な場合は短命の原因となる。

 腸管免疫こそ、人間の免疫の8割を占めると言われるだけに、冷飲や冷食こそ免疫系を狂わす元凶となるので、健康で長生きしたければ、冷飲や冷食の摂り過ぎは絶対に慎むべきである。

 ところで、日頃から免疫系統を正常に保つ漢方としては、安上がりなもので莪朮(ガジュツ)やクマザサを原料とする製剤などがよいかもしれないし、やや高価なものでは●●●●や◎◎など。

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2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2009年7月7日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母


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2015年02月06日

消風散の配合内容は、どうしても好きにはなれないのだが・・・

2011年02月06日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年02月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 嫌いだ、キライだ、という割にはしばしば使用してもらうことの多い消風散。
 この方剤でなければ治らないアトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、一般の湿疹類があるのだから、止むを得ない。
 のみならず、あらゆる方剤で無効な浮腫に、即効を得たりする不思議な方剤でもある。

 配合内容が、あらゆるタイプの皮膚病に応じようとしたかのような、たとえて言えば、卑怯な配合と言ってしまいたくなるような内容である。
 古方の方剤のような「いさぎよさ」がない。しかしながら、消風散でなければ治らない皮膚疾患も多々あるのだから、場違いな言葉ながら、実に歯がゆい。

 但し、一歩間違えると、逆効果になる方剤でもあるので、もしも逆効果の兆しがあれば、直ぐに中止してもらうように強調している。
 好転反応なんて、そうそう滅多にあるものではないので、消風散を飲んでもらうときには、細心の注意が必要である。

 ところが、消風散がフィットすると、多くの場合、数日以内で効果が判明する。

 先日も、皮膚科のあらゆる治療で効果が無く、次第に拡がって行く湿疹で、漢方治療を求めてやって来られた人の状況が、どう見ても「教科書的な消風散証」を呈していた。
 だからといって、実際に使ってみないことには、その良し悪しの判断が出来ないのが、消風散のイヤらしいところである。

 そこで、まずは単方で飲んでもらったところ、数日の服用で明らかな効果があったとの連絡があった。

 消風散には、皮膚病に対する効果とは別に、特定の体質の人に対して、浮腫を改善する効果が得られる。
 浮腫みやすい体質の人が、あらゆる方剤で抵抗を示していたのに、消風散であっさりと浮腫みが改善されることがある。
 最近も、一般的な利水剤ではびくとも効果がなかった女性で、消風散による浮腫の軽減効果を発揮したケースに遭遇したが、決して珍しいことではない。

 これだから、42年の長きにわたって漢方薬の仕事をしていても、漢方薬の奥深さ、というよりも、やや超常的な不思議さを感じないわけにはいかないのである。

 だから、消風散は逆の言い方をすればヒゲジジイレベルでは、究極的な本質を並大抵では理解困難なほどの神業(かみわざ)的な配合方剤なのかもしれない。

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2011年02月06日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年02月06日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月06日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ


ラベル:消風散
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2014年09月20日

四逆散と柴胡疏肝湯

2008年9月20日のボクチン(4歳)
2008年9月20日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 もともと四逆散の融通無碍の活用は、お手の物であるはずが、昨今、間違いなくフィットしているものの、シャープさに欠け、ちょっと物足りないな〜という人が、立て続けに3名続いた。
 そこで、ここ連日その3名の人に、それぞれ四逆散を柴胡疏肝湯に切り替えて、どちらがよりフィットしているか? 比較してもらうケースが続いた。

 水曜日・木曜日・昨日の金曜日と連日3名である。

 それぞれ病気はまるで異なっても、実に興味深い共時性である。

 水曜日は、鬱傾向と慢性疲労に牛黄製剤との併用。
 木曜日は、コリン性蕁麻疹と機械性蕁麻疹の合併に、猪苓湯、イオン化カルシウムとの併用。
 金曜日は、クローン病に他の数種類のやや特殊な方剤および中草薬類との併用。

 そのうち一名は、常々頑固に続いていた手足の冷え症が、四逆散を服用しはじめて間もなく、短期間で即効を得て、むしろ手足がポカポカするくらいに温まっている。
 これぞまさしく熱厥に対する四逆散の即効例である。

 いずれにせよ、柴胡疏肝湯に切り替えて、効果を比較する必要がある。

 ともあれ、華奢で昔から少食、せっかちな割りに体力のない痩身の70代の女性。
 常連さんの母親であるが、腹痛・腹満・便秘が苦しく、大腸癌など内臓の悪性腫瘍であっては困るので、病院で検査と治療を受けるように強く奨めても、絶対にイヤだ、たとえ癌であっても知らぬが仏、その時はその時の問題だから、漢方薬でやれるだけやって欲しいというたっての願い。
 意志強固な確信犯なので、最悪の時は自己責任。

 見事にフィットした配合が、大柴胡湯・茵蔯蒿湯・桃核承気湯・開気丸に、本日のテーマの柴胡疏肝湯。
 これら5種類の併用が、的確にフィットして、多くの症状が改善して、無症状とまでは行かないまでも、食欲は回復し、腹痛・便秘も解消。
 40Kgも満たない体重ながら、元気で家業に勤しんでいる。

 中医学的に弁証論治すれば、このようなケースもあるものだが、もしもこの女性が、日本古方派に相談していたなら、少食で痩身、体力低下の外見と症状から、間違いなく虚証と決め付けて、桂枝加芍薬大黄湯など、やわな漢方薬ばかり投与されて、ろくなことになってなかったことだろう。

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2009年9月20日のボクチン(5歳)
2009年9月20日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2009年9月20日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2011年9月20日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母



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2014年08月20日

猪苓湯は単なる膀胱炎の漢方薬ではない

2010年8月20日のボクチン(6歳)
2010年8月20日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 専門書を紐解けば分かるように、猪苓湯は単なる膀胱炎の漢方薬ではなく、応用範囲は多岐にわたる。

 ところが大きな問題は、エキス剤においては、各メーカー間で優劣の差が激しいことである。
 これまでも各所で記載してきたが、顔面の皮膚病で漢方に熱心な医院から紹介されて村田漢方堂薬局にやって来られた患者さんに、茵蔯五苓散+猪苓湯+イオン化カルシウムで即効があった。

 そこで、紹介された医院にお戻ししたところ、イオン化カルシウムとともに医療用のツムラ漢方の同じ配合では3日で再発してしまった!
 再度、こちらの自費の方剤に切り替えると、早速3日間で顔面の皮膚症状が消失するのである。

 地元近辺の御高齢の婦人たちが、医療用のツムラ猪苓湯で効果がなく、病院で漢方薬を出されるくらいなら、漢方専門薬局の方が信用できるだろうとやって来られ、村田漢方堂薬局の自費の某メーカーの猪苓湯では超即効を得たことが続いた年があった。

 ともあれ、泌尿器系疾患には必須の漢方薬ではあるが、その他にも少量の滲出液を伴うアトピー性皮膚炎などに対する応用機会は頻繁である。
 大量の滲出液では、猪苓湯に加えてさらに衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)と適量の六味丸系列の方剤を併用する必要がある。

 アトピー性皮膚炎でしばしば生じる凸凹を、平坦にする効果を有しており、時に優れた効果を発揮する。

 また、ある種の大腸疾患にも有効性を示すことがあるが、これは意外に知られてない。
 
 利水薬の配合が主体であるから、原因がはっきりしない浮腫にも、とうぜん有効性がある。

 変わったところでは、チョコレート嚢胞や卵巣嚢腫に対して、適切な活血化瘀方剤とともに、猪苓湯を必ず併用してもらい、脇役として、過去大きな実績を残している。

 まだまだ応用範囲は尽きないが・・・
 配合される茯苓や猪苓には補益作用があるので、猪苓湯という単一方剤自身で扶正祛邪を体現しており、想像以上に疲労回復作用も発揮することがある。
 そういう意味では五苓散も同様である。

 猪苓は、現代中医学の教科書的には、補益性を認めない風潮にあるが、大いに疑義がある。

 猪苓の補益性については、拙著の利水滲湿薬「猪苓」の補益性についてに詳しく指摘している。
 利水滲湿薬は水道を通利し、水湿を滲出除去(滲み出させて除去)する薬物である。淡味の薬物が多いので淡滲利湿薬とも称し、服用によって小便が通暢して排尿量が増加するので利尿薬とも呼ばれる。
 代表的な薬物に茯苓・猪苓・沢瀉・ヨクイニンなど、日本の漢方でもお馴染みの薬物が多い。
 
 これら淡滲利湿薬のなかには補益性を有するものがあり、なかでも甘淡の「白茯苓」は利水滲湿・健脾補中・寧心安神の効能があり、甘で補い、淡で滲湿し、利水滲湿と同時に補脾益心の効能がある。
 したがって、茯苓は正虚邪盛(脾虚湿盛)の病態に不可欠であり、作用の穏やかな扶正去邪の薬物として、中薬学における一般常識となっている。

 ところで、不思議なことに茯苓と同じ甘淡の「猪苓」については、補益性が否定されおり、このことは現代中薬学の大きなミステイクの一つであると愚考している。
 
 神農本草経には「久服すれば身が軽くなって老いに耐えるようになる」と述べられており、清代の名医葉天士は「猪苓の甘味は益脾する。脾は統血するので猪苓の補脾によって血が旺盛となり、老いに耐えるようになる。また猪苓の辛甘は益肺する。肺は気を主るので猪苓の補肺によって肺気が充実して身は軽くなる」と解説している。

 このように、猪苓には単なる利水滲湿の効能のみならず、茯苓と同類の脾肺を補益する効能がある訳で、近年特に注目されている抗癌作用も考えあわせれば、もっと広く活用されてしかるべき薬物である。
  ━利水滲湿薬「猪苓」の補益性についてより


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2010年8月20日のボクチン(6歳)
2010年8月20日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年8月20日のボクチン(8歳)
2012年8月20日のボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ



ラベル:猪苓湯 猪苓 茯苓
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2014年07月22日

不眠症の弁証論治は必須とはいえ・・・

2010年7月22日のボクチン(6歳)
2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 村田漢方堂薬局では進行癌や転移癌で漢方相談を受けている人がとても多いが、それらの人達は、すべて県内か近隣の県に限定して、あまりの遠方の人はほとんどお断りしている。その理由は、遠路の往復で疲労困憊による免疫低下を恐れるからである。

 さいわいに近隣の県までであれば、それほど疲れず、ご本人達が積極的な人達ばかりを受け入れている関係上、他の病気で悩まれる人とは比べ物にならないくらいに積極的。
 効果が安定すれば、通信販売に切り替える人もいる。

 やや深刻な病気だけに、いずれの人も却って精神的に強くなり、明らかに(たとえは悪いが)火事場の馬鹿力的な免疫力を発揮して、ほとんどの人がかなり順調に経過する。

 それに引き換え、不眠症だけで相談を持ちかける人達の深刻さはこの世の果てのように苦衷を述べられるが・・・進行癌や転移癌の人達に比べれば・・・本当に深刻なのはどちらだろうと錯覚するくらいに苦しみの表現が深刻なのである。
 病院で処方してもらえば、睡眠薬や鎮静剤という方法もあるのだから。

 いずれにせよ、様々な理由から「不眠症だけ」の相談者は、これまでも昨今もなるべくご遠慮している。

 その理由は、過去に何度も実に困った問題が生じており、漢方薬を販売したその日のうちから眠れないと、翌日から毎日電話がかかり、連日こちらの方がノイローゼとなって不眠に見舞われるほど、苦しめられたことが多いからである。

 その癖、それらの人達は、副作用のある病院の睡眠薬と漢方薬を同列に考えて、副作用など滅多に生じない漢方薬であっても1種類しか飲もうとしてくれない。2〜3種類はとんでもない、という怪訝顔である。
 副作用が心配だとのたまうのだから、偏見も甚だしい。

 ところで、愚妻の不眠などは、夜だけ3種類の不眠用の漢方薬を服用すればぐっすり眠れる。
 同じ伝で、過去、鬱病で長いこと通っておられた人が、久しぶりに再来して、昨今は病院の不眠用の薬だけでは到底眠れないというので、同様に3種類を服用してもらうと直に眠れた。
 のみならず、2種類に減らしても眠れるようになったが、病院の睡眠薬と併用だから当然かもしれない。

 常連さんたちで不眠症をかかえる人達にも、同じ伝で、寝る前だけ3種類の方剤を併用するだけでグッスリ眠れるようになっている。いずれの人も同じ方法が通用しているので、弁証論治も何もあったもんじゃない(苦笑。

 ご他聞に漏れず酸棗仁湯が主体であるが、これには日本中で最も優れた配合比率のものを選択し、柏子養心丸か天王補心丹のいずれかを加え、それにやや特殊な中草薬類で構成された製品の併用である。

 但し、あきらかな帰脾湯証や加味帰脾湯証が主体の場合は、配合はかなり異なって来る。また温胆湯証の場合も珍しくない。

 いずれにせよ、不眠症だけのご相談は、毎日電話をかけられてはかなわないので、病院で睡眠薬を処方してもらうようにお奨めして、逃げまくっている。

 なにせ、少人数の薬局であるから、すべての依頼を引き受けていたら、こちらの身がもたない。

2010年7月22日のボクチン(6歳)
2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年7月22日のボクチン(6歳)
2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母


 
ラベル:不眠症
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2013年07月02日

コタローの補陽還五湯(ホヨウカンゴトウ)補遺

2006年1月19日のボクチン(1歳半)
2006年1月19日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 前回紹介した補陽還五湯の中国書籍は直ぐに売り切れたらしい。中国書籍専門書店(亜東書店や東方書店あるいは燎原書店など)で予約しておけばいずれはきっと入手できるはずである。

 ところで、補陽還五湯に配合されている主薬は黄耆(オウギ)であり、最も多量に含まれているものの、これでもまだ黄耆の配合が不足だと感じる場合があるかもしれない。

 その場合は、コタローの玉屏風散やイスクラの衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)の適量を併用すれば中医処方の配合比率に少しは近づけるはずである。

 現実的には今のところ村田漢方堂薬局に関する限りは黄耆の配合量に不足を感じたことはないが、おそらく重症例では黄耆を増量しないと効果が得られない場合も十分に想定される。

 コタローの補陽還五湯エキス細粒Gを使用した有効例はまだ5例中の5例くらいの経験だから、症例数があまりに少ないので中国国内の標準的な配合内容から類推するに、黄耆の増量が必要になるケースが想定されてもおかしくないはずである。

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

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2013年06月27日

コタローの補陽還五湯の応用方法を学ぶのに必備の参考書

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 補陽還五湯は信じられないだろうが、あらゆる領域に応用可能であることが中医学書籍に堂々と実例を挙げて多数紹介されている。

 すべての循環器や神経内科はもちろん、あらゆる内科領域や外科領域、婦人科系統から皮膚科、眼科、小児科、耳鼻咽喉科から泌尿器科のみならず悪性腫瘍の領域まで、まったく信じられないほどあらゆる領域において応用範囲は多岐にわたる。

 当然のことながら、補陽還五湯を基本方剤として弁証論治にもとづいた他の方剤や中草薬類の併用を必須とするケースが多いのは勿論である。

 その書籍は中国薬科技術出版社発行の「難病奇方系列叢書第2輯 補陽還五湯」(2010年5月第二次印刷)という書籍で三百六十数ページの大きな書籍が、日本では亜東書店で2,340円で購入できる。

 こんなに安価な書籍だから、中医学薬学の専門家は必携の書籍であるはずだ。きっとこのブログを読まれた人たちが亜東書店に殺到して直ぐに売り切れ必定であろう(苦笑。
追記:先ほど調べたら既に売り切れた模様か?リストから消えているように見えるが・・・? 東方書店や燎原書店にはまだ残っているかも???)

 病院治療でも腹水が取れずに困っている人たちのためにコタローの補気建中湯や分消湯などとともに、脳卒中の後遺症などとともに応用範囲が極めて広い補陽還五湯。
 世のため人のため、広く日本全国で使われるべきだとの老婆親切心から、前回に続いて敢えてブログで取り上げた。

 七ヶ月前に亡くなった最愛の茶トラのボクチンの思い出写真を掲載する口実もあるけど・・・(涙。

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

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2012年12月07日

手足の強烈な冷え症には当帰四逆加呉茱萸生姜湯


2004年5月に野良猫が庭に産み落として育児放棄されたボクチンたち posted by (C)ボクチンの母

 もともと冷え症レベルのありきたりな症状で、当方のような一定レベル以上の疾患ばかりの漢方相談が主体のところに、わざわざ足を運ぶには及ばない。
 どこの漢方薬局でも十分に対応できそうな話しである。

 ところが、今年は様々な一定レベル以上の疾患に当帰四逆加呉茱萸生姜湯証が合併している新人さんたちが数多く訪れる。

 極端な例では上半身は難治性の眼科疾患などで清熱舒筋法を必要してそれが的確にフィットしているにも関わらず、足先と腹部や腰部の強烈な冷えを伴って激しい腰痛が合併していたケースもある。
 つまり上半身は強力な清熱剤を必要とし、下半身には温経散寒の当帰四逆加呉茱萸生姜湯が必須で、このような配合でスムーズに寛解に向かっている。

 常連さんたちの中にも、今年は例年になく足先が冷えるというので、やはりこれが当帰四逆加呉茱萸生姜湯で的確にフィットするのである。
 これによって手足の冷えのみならず頭痛やフラツキが同時に改善したお馴染みさんもある。

 新人さんの付き添いで来られた人が、下半身の強烈な冷え症に何かよい漢方薬がありますか?という相談にも当帰四逆加呉茱萸生姜湯。

 ことほど左様に今年は例年になく当帰四逆加呉茱萸生姜湯証の人達が爆発的に増えている。
 節電の影響が出ているのかどうか? 原因は分からない。


2004年5月に野良猫が庭に産み落として育児放棄されたボクチンたち posted by (C)ボクチンの母
 
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2011年12月19日

季節に関係なく適応証がある藿香正気散(カッコウショウキサン)

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ASC_7771 posted by (C)ボクチンの母

 今日は朝から身体が冷え切っており、誰かにまた陰口を叩かれているらしくクシャミが頻発した。
 希薄透明な鼻水もチリチリと落ちてくる。

 早速、藿香正気散エキスを服用してだいぶ身体の冷えが取れクシャミ鼻水も止まったのでそのまま放置しておいたら、またぞろ夕方になって陰口が始まったらしくクシャミと鼻水が再開した。

 閉店後、藿香正気散を再度服用して温かい肉うどんを食べたらそれっきり完治。

 藿香正気散の効能・効果を読むと誰が決めたのか知らないが「夏の感冒、暑さによる食欲不振・下痢・全身倦怠」とある。
 かなり的確ではあるが、これがすべてではなく一年中応用されるべき適応範囲の広い優れた方剤である。

 冬の寒さによる風邪の前駆症状に使うのはまったくの誤治だと信じている幼稚な専門家が多い昨今、お陰で村田漢方堂薬局はまだ潰れずに済んでいる。

 このような便利な漢方薬が保険漢方には一切採用されないのだからお気の毒としか言いようが無い。

 藿香正気散こそ薬局漢方の独擅場(どくせんじょう)である。

 独壇場(どくだんじょう)はまちがいで、必ず独擅場(どくせんじょう)。

 ユーモア精神が旺盛なある若夫婦は、冷たいものを摂り過ぎた時に藿香正気散の速効を体験して以後、悪知恵?が働いて、ぶどう狩りやみかん狩りなど「〜狩り」と名の付くものに参加するおり、その前後には必ず藿香正気散を服用するという。
 そのお陰で二人とも大量に食べて帰れるので藿香正気散の薬代の元が取れると喜んでいる。

 これぞまさしく藿香正気散の悪用というべし。

 このような過食を促す利用方法は問題だから、なるべく行なわないように厳重に注意したとかしないとか(苦笑。

 かく言うヒゲジジイも、うっかりアイスクリームを食べ過ぎて気持ちが悪くなったときは必ず藿香正気散で速治である。

 夏はクーラー病治療に大活躍するが、冬でも応用する機会は多く、ビールやアイスクリームなど冷たいものが止められない人達の必需品といっても過言ではないが、冬にアイスクリームや冷飲が止められないのは不健康な生活習慣。
 即刻止めるべきであることは言うまでもない。

 ともあれ、年がら年中、とても重宝な藿香正気散。

 いまさら書くまでも無いが、「藿香正気散」あるいは「かっこうしょうきさん」、または「カッコウショウキサン」のずれかで検索すれば、必ずヒゲジジイが運営するブログやサイトが複数出て来るので参考にされたし(呵呵。

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ASC_7761 posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 23:21| 山口 ☀| 時代的な傾向や使用頻度が増加中の漢方薬方剤 | 更新情報をチェックする

2011年07月10日

腹部膨満感によく効く漢方薬

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GSC_7520a posted by (C)ヒゲジジイ

 補気建中湯や分消湯の各エキス製剤は、小太郎漢方製薬さんにヒゲジジイが強く推奨して実現したものだけに(笑、実に素晴らしい製剤に仕上がっている。

 もともと個人的には仕事上、多くは悪性腫瘍によって誘発された腹満や腹水に使用して効果を上げて来た。

 それゆえ、一般的によくみられる腹部膨満感だけの悩みに対し、一部の例外的な人以外に使用することは少なかった。(但し、愚妻が早くから腹部の膨満感によく効くと常用していた。)

 先週、ヒゲジジイ自身、11年ぶりの尿路結石による疝痛発作に見舞われた時、便秘と腹部膨満感が合併していたので、猪苓湯や茵蔯蒿湯などとともに分消湯エキスを加えると、激しい疼痛が軽減しやすかったので、しばらく常用するつもりでいる。

 同様に補気建中湯は「いわゆる虚証」の人たちの一般的な腹部膨満感や浮腫にも効果がある。
 一方、分消湯は実証の腹部膨満感や浮腫に効果がある。

 補気建中湯も比較的気軽に使用できるので、腹部の進行癌や転移癌の人たちの腹水予防を兼ねて体力増強の方剤としても活用できるとても便利な方剤と思っている。

 蛇足ながら、補気建中湯には麦門冬・沢瀉・人参という糖尿病にも有効な成分が豊富なことから、結果的に糖尿病から派生した様々な症状に適応を見ることがある。

 ともあれ、自分でも愛用するようになった分消湯は、証候によっては茵蔯蒿湯や茵蔯五苓散を併用する機会もあり、腹部症状の様々な領域に活用できる。

 ヒゲジジイ自身は、分消湯と猪苓湯に茵蔯蒿湯を加え、通常服用していた杞菊地黄丸も復活して排石する日を待っている。もちろん疝痛発作は既に皆無となって快適な日常を送っていますっ!

(秘密を明かせば、牛黄製剤はもともと常用しており、面倒だからやらないといっていた連銭草とウラジロガシの煎液をここ一週間はお茶代わりに常用するようになっている。)

 ともあれ、一般的な腹部膨満感には上記の方剤以外でも厚朴を配合した各種中医方剤があり、また開気丸やガジュツ製剤など、様々な証候に応じて適切な方剤を選択するとよい。

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KSC_7774 posted by (C)ヒゲジジイ

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KSC_7879 posted by (C)ヒゲジジイ

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2011年04月14日

愛用の風邪薬は参蘇飲

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CSC_6019 posted by (C)ヒゲジジイ

 人に奨める機会は比較的少ないものの、ヒゲジジイ自身が愛用する風邪薬は参蘇飲(ジンソイン)。

 風邪の初期症状に、これを一服でほとんど治ってしまう。気虚感冒に有効な方剤とは実に言い得て妙。

 忙しい日に、大声張り上げて喋り続けていると、夕方頃から咽喉がいがらっぽくなって軽い咳が続くことがある。そんな時には板藍茶とともに参蘇飲の一服で雲散霧消するのが通例である。ダメ押しに5〜6時間後にもう一服しておけば、これで完治。

 同様な症状に見舞われると、多くの人が板藍茶とともに天津感冒片の少量を齧るように服用して治すことが通例であるが、ヒゲジジイはもともと身体の方もトウヘンボクだから、天津感冒片が適応することは滅多にない(苦笑。

 幸いなことに最近、小太郎漢方さんがあらたに品質優秀な参蘇飲エキス顆粒を発売されたが、この製剤ならヒゲジジイの場合、ほとんど一服だけで未然に本格的な風邪を防ぐことが出来る。

 小太郎さんと言えば、参蘇飲エキス顆粒剤の新発売と同じ時期に、柴芍六君子湯(サイシャクリックンシトウ)も新規に発売されている。
 これまでなら脾胃気虚で肝気鬱結を伴うケースでは、六君子湯に四逆散を併用して効果を上げていたが、今後は柴芍六君子湯にまとめることが可能となる。

 以上、小太郎さんの宣伝ばかりを行なってしまったが、新規の漢方製剤の許可を得るに当って、ヒゲジジイのアドバイスのほとんどを聞き入れる奇特なメーカーさんだけに、大いに宣伝したくなるのも人情というものだろう(笑。

 以前はウチダ和漢薬さんこそヒゲジジイのアドバイスを積極的に取り入れ、生薬製剤二号方をはじめ雲南貴精や雲南片玉金、霊丹参など、多くの製品を送り出したものだが・・・昨今はさて?

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CSC_5518 posted by (C)ヒゲジジイ

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CSC_5721 posted by (C)ヒゲジジイ


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2009年06月16日

繁用方剤は時代と共に変遷する

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DSC_5750sss posted by (C)ヒゲジジイ

 二十年前まで毎日まいにち、販売しない日はなかった八味丸は、ここ十年以上、販売することは稀となっている。温暖化と暖房設備の充実と共に、八味丸に含まれる附子が不要になったからである。
 不必要に附子が配合された八味丸を乱用すると、肺陰を損傷して碌なことはない。

 漢方入門当初に繁用していた加味逍遥散も、ここ二十年くらい使用頻度は激減していたが、ここ数年来、爆発的に使用頻度が復活している。ストレスの多い時代の反映とも思えるが、夙に有名な方剤だから、村田漢方堂薬局に辿り着く前に、どこかで使用されていたので使用頻度が激減していたのかもしれない。

 それにしても昨今の加味逍遥散が必要な各種疾患の情況は異様である。すでに他所で服用して来られて無効だった人でも、併用方剤の良し悪しとともに、加味逍遥散製剤自体の品質問題も影響しているのかもしれない。

 使用頻度の爆発的増加は異常である。
 
 思い返せば二十五年前、専門分野の原稿を書くようになって初めて原稿料をもらった拙論が「加味逍遥散加桂枝桃仁について」だったと思う。和漢薬誌の299号だったはずであるが、要するに加味逍遥散合桂枝茯苓丸である。
 当時はこのような配合がしばしばよく奏功したが、昨今ではこのような配合を必要とするケースに遭遇することが無くなっている。

 肝胆の湿熱に奏功する茵陳蒿湯は、少陽三焦のルートを通じて広い範囲に影響力を持つので猪苓湯とともに毎日まいにち販売しない日はあり得ない時代となっている。

 疲労困憊の時代でもあるから牛黄製剤や麝香製剤の販売頻度はここ十数年、年々漸増することはあっても減ることが無い。
 これらのお陰でこの世に生息することができるのだっ!と真顔で感謝を述べられることが多いが、ヒゲジジイ自身もその一人である(苦笑。

 また、中医漢方薬学流の偏見から防風通聖散と十全大補湯は村田漢方堂薬局には存在しない。
 小青竜湯も一人の常連さんに特別に使用する以外には販売することが皆無。

 肥満薬として宣伝される防風通聖散はほとんど錯誤である。

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P6158157aaa posted by (C)ヒゲジジイ
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2008年05月01日

パソコン社会の必需品、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

 最近、常連さんやお馴染みさんに大変評判がよいのは杞菊地黄丸(コギクジオウガン)。
 いまさら当然のようだが、仕事上も家庭生活でもパソコンを見る機会が激増しているのが原因と思われるが、眼精疲労を訴える人が急速に増えている。

 だから杞菊地黄丸の売れ行きは、既に社会現象に近いのではないかと思われるが、肥満に効くかどうかも怪しい防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などよりも遥かに現実的で、有効性がかなり高いのがこの杞菊地黄丸である。

 村田漢方堂薬局でも昨年から顕著に杞菊地黄丸を販売する機会が増えており、しかも数日以内の著効を発揮することが多いのでとても重宝している。
 多くは初日から効果を発揮するので、超即効が出やすいと言っても過言ではないように思う。

 イスクラ製の杞菊地黄丸が最も評判が良いので、肝腎陰虚の舌証を確認して販売すれば、ほとんど百発百中である。

(仕事は明日一日頑張ったら4連休が続く・・・ニコニコ笑顔)
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2007年12月22日

寒い真冬に裸足で過ごす人々が増加中!

兵隊蜘蛛(へいたいぐも)=(正式名称)コガネグモ

 自宅に帰って靴下を脱ぎ捨てる人々が増え続けている。この寒い真冬に信じられない行為だが、ご本人たちは至極当然のことと思われているらしい。

 足が火照るからなのか、床暖房でもないのに裸足で過ごせるのだから羨ましいといえばウラヤマシイが、中医学的には陰虚火旺を疑わねばならない。
 腎陰虧損による陰虚陽亢の六味丸のみならず、これに知母と黄柏を加えた瀉火補腎丸(知柏地黄丸)の可能性が高いのである。

 これらの多くの人に、春夏秋の季節に問うた「足は火照りませんか?」という質問には「いいえ、ほてりません。冷えることがあります」と答えた人も多いのに。
 「はい、火照ります」と跳ね返るようにお返事された人は、ほとんど即決で瀉火補腎丸が必要であることが類推できるので話は簡単だった。

 春夏秋の季節にはちゃんと「冬場で布団の中で足が火照って無意識に冷たいところに足を置くことはありませんか?」という質問にも、否と答えた人が多い。
 だから陰虚の存在が確認出来ている場合は、足が火照ると答えた人以外は、疑問の余地なく六味丸を他の併用薬とともに服用してもらって一定の効果は得られていたのである。

 ところが、冬に差し掛かるや、たまたま自宅における生活状況の質問から、意外やイガイ、この寒い冬に向かって帰宅するやいなや、靴下を脱ぎ捨てて裸足生活が始まるというのだった。
 朝はあさで、出勤寸前までハダシで過ごし、靴を履く寸前にようやく靴下を履くというのである。

 六味丸を増強するか、多くは瀉火補腎丸に切り替えることで、アトピー性皮膚炎や高血圧が、一段と寛解する例をここ数ヶ月に何例経験したことか!

 地球の温暖化によるものか? 飽食の時代なるがゆえか? 職場環境や生活環境における暖房設備の充実によるものか? 
 おそらくはそのすべての要因が輻輳しているに違いない。
 時代は刻々と変化している。

 従来から村田漢方堂薬局における六味丸の販売量は半端ではなかったが、次第に瀉火補腎丸と二分される勢いは止まりそうもない。

 但し、六味丸系列の方剤には瀉火補腎丸(知柏地黄丸)のみならず、肺腎陰虚の八仙丸(味麦地黄丸)、肝腎陰虚の杞菊地黄丸などもあるので鑑別が必用である。
posted by ヒゲジジイ at 02:11| 山口 ☔| 時代的な傾向や使用頻度が増加中の漢方薬方剤 | 更新情報をチェックする

2007年03月08日

葛根湯と鋏(はさみ)

 ハサミと葛根湯の関係は・・・ほかでもない「馬鹿と鋏は使いよう」と同様に「馬鹿と葛根湯は使いよう」で、つまるところ「葛根湯と鋏(はさみ)は使いよう」ということだ。

 ヒゲジジイの主催するサイトやブログの中では最も人気の高い(クリック数が多い) において、
葛根湯(カッコントウ) : 漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記  このページに葛根湯の応用方法を簡単に記しているが、本来なら葛根湯専用のサイトをオープンしても良いくらい、極めて応用範囲の広い方剤なのである。

 風邪やインフルエンザにはほとんど非力ではあっても、頚椎症をはじめ、様々な領域に広く応用が効くことは驚くばかりである。
 しかしながら、上記のブログ内 葛根湯(カッコントウ) : 漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記  に記している内容を再読してみて、重要なことを書き漏らしていることを発見した。だから、そこに追記すれば良いことだが、このブログに書く理由は、最近、立て続けに併用方剤として葛根湯系列の方剤を追加することで効果を上げている人が続いているからである。

 きっとその方たちも、このブログだけは目を通されていることと思われるが、いずれも服用してい頂いている葛根湯系列の方剤は、それぞれに明らかな特徴がある。

 しばしば病院から投与される医療用の葛根湯との違いは、配合成分中の葛根と麻黄の配合比率が明らかに異なっており、葛根と麻黄の比率が常に二倍以上、葛根が多い製剤を使用している。医療用のように葛根と麻黄がほとんど同比率のものは使用しない、ということである。

 また、実際には医療用には存在しないらしい独活葛根湯(どっかつかっこんとう)製剤を使用することが断然多く、この方剤では葛根が麻黄の2.5倍も多い。さらに地黄と独活が加わっている製剤である。

 このように葛根湯系列の方剤は、名前の如く「葛根」が主薬であるから、配合成分上は「葛根」こそもっとも多くなければならず、それゆえにこそ慢性疾患にも応用が利き、長期間の使用に耐えるのである。

 本年は、常に頭がボンヤリしているという悩みを抱えている何人ものかたに、また耳鳴り・頭痛・肩凝りが重度に合併している人、ふらつきと耳鳴りが合併している人など、独活葛根湯製剤が大活躍している。

 上記のような葛根と麻黄が同比率に近い製剤では、峻烈な性質のある麻黄が勝ち過ぎて、一時的に風邪の引きかけに使用したり頓服的に使用する外には、長期連用にはどうしても負担がかかり過ぎる恐れがある。

 とどのつまりは、葛根が麻黄よりも二倍以上に配合されたものでなければ、逆に言えば麻黄の配合量をセイブしたものでなければ、長期連用に耐えない可能性が高いのである。

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2006年08月28日

インチンコウトウを一時中止することになった関東勢2名

 昨今は保存食品や保存料がふりかけられた食品を口にすることが多いせいか、多くの人が中医学で言う「肝胆湿熱」を保有しているように思われる。だから、村田漢方堂薬局に訪れる人の多くにいんちんこうとうが刺身のツマのようにもてなされる。

 また、この肝胆湿熱は重濁粘膩でなかなか完全には除去しにくいのが通例だから、体調が良くなっても舌の黄膩苔は完全には除去出来ないのが通例である。
 と、長年思っていたら最近、立て続けに2名の人から、黄膩苔が完全に消失したとの自己申告があったのでいんちんこうとうを即座に中止してもらったばかりである。しかもお二人とも以前HPを見て一泊二日や二泊三日で直接来訪された関東勢ばかりである。

 お一人は脾胃に虚寒があっての肝胆湿熱が並存するという比較的珍しい例であったからうなずけなくもないが、もう一人の場合、ヘラで苔を削ぎ落としていたくらいの人であるから、ちょっと信じられない申告であった。

 苔が厚いからといってヘラで削ぎ落とす行為は、東洋医学的には間違った行為であり、体内の異変を素直に反映する鏡のようなものだから、自然にまかせておくべきである。このような人為的な侵襲行為を加えるのは、あまりにも不自然だから、案の定、後者の例では舌上がひどく損傷して夜も眠れないようなヒリヒリと疼痛を伴う事態となった。
 このために、何とかしてもらえないかとお電話が入り、急ぎササヘルスをお送りしつつ、二度とヘラで削ぎ落とすことのないよう、厳重に注意する始末であった。

 その後の御本人の経過報告によれば、出没を繰り返していた黄膩苔はマダラ模様となり、地図状舌が持続していたが、そのうち黄膩苔も完全に消えてしまったということであるので、やや首を傾げながらも、この人の場合も一時、いんちんこうとうを中止することになったというわけである。

 ともあれ、脇役のいんちんこうとうではあったが、長州の黄膩苔と違って、関東の黄膩苔はとてもヤワな存在のようであるから、以後はそのつもりで対処しなければならないようだ!?

posted by ヒゲジジイ at 02:27| 山口 ☁| 時代的な傾向や使用頻度が増加中の漢方薬方剤 | 更新情報をチェックする