2007年04月19日

脚下照顧!・・・戻って来た返信メール

性別 : 男性
年齢 : 20歳〜29歳
ご職業 : 学生
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : 三年程前に通販で〇〇につける器具を購入しました。謳い文句は〇〇に流れる血流を増大させて、持続力などを長持ちさせるというものです。
 購入して装着した際に凄く全身に違和感を感じすぐに取り外してしまいました。そこから地獄の日々の始まりでした。
 まず、手足の震えが起こり頭が割れそうに痛く顔面が痛く全身がおかしな事になってしまいました…本当に恥ずかしい限りであります。。。

 最初に鬱状態に陥り学校の入学式では死ぬ思いでいました。。
 そこから学校に行けなくなり、半年程悶々と暮らしていました。半年後、おじさんからの薦めでデプロメールとメイラックスを服用しはじめました。
 大分楽になりましたがやはり勉強をする事や本を読む事には物凄い抵抗があり、学校はだましだまし行っていました。

 それからビタミンB12,6 ビタミンEなどを試しましたが少しは効果が出るものの健康とは言い難い状態で毎日色々な健康法を探しました。しかし納得できるものは何もなくかなり苦しい思いをしていました。
 
 そこで私の中で漢方薬を試してみるという結論に暫定的に至り、松寿仙を飲み始めましたがあまり効き目はみられませんでした。
 その後●●の漢方薬局で柴胡けいしかんきょうとうと、葛根湯を薦められて飲んで見ると驚く程効果がありました。
 しかし2週間経った現在でも背骨の筋の痛みや胃の痛みが抜けなくて毎日痛い思いをしています。

 葛根湯で効果があったので葛根湯証かと思い色々調べていたら先生の薬局にたどりつきました。この先根本的治療(対症療法はもう嫌です。)を進めるにあたって何かお気づきの点やアドバイスなどがあれば教えてください。
 さらにこの三年前の悪夢の原因で考えられる事があればどうかご享受くださいお願いします。



戻って来たお返事メール:拝復

>●●の漢方薬局で柴胡けいしかんきょうとうと、葛根湯を薦め
>られて飲んで見ると驚く程効果がありました。

と書かれていますが、この事実をもっと直視して下さい。
 その漢方薬局さんでは少なくとも、まだ少し不完全であっても貴方の病状に適した漢方処方を見つけて下さった知識と技術がいかに価値ある僥倖であったかという事実を直視すべきです。

 まだ他の症状に悩まれているにしても、部分的にでもかなり効果のある処方を見つけて下さった能力を信頼されて、根気良く通いつめ、さらに配合の微調整を行ってもらうべきで、こちらからはそれ以上のアドバイスは何もありません。

 そのような信頼できそうな腕の確かな漢方薬局さんにめぐり合ったことこそ仕合せだと考えるべきだと存じます。
 地元近辺でせっかくよいところに通っているのに、他に問合せること自体が、ちょっと信じられません。
 このメールの相談内容をそのまま、その薬局さんに向かってご相談されるべきです。

 以上、簡単ながらお返事まで。
                     頓首

ラベル:脚下照顧
posted by ヒゲジジイ at 00:29| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2007年03月26日

常連さんってどういう意味ですか?

 タイルのような質問の回答は、すでにこのブログで何度か書いたこともあるはずだが、最近もシバシバ受ける質問なのでもう一度書いておくと、要するに慢性疾患だけでなく、急性疾患までほとんどすべての疾患を村田漢方堂薬局の漢方薬で解決しようとされる人達である。
 これらの人達は、漢方薬が安全で副作用がほとんどないから、というありきたりで単純な理由から「何でもかんでも漢方」ファンになったわけではない。

 皆さんそれぞれにもっともな理由があって、合成医薬品の一切にアタル、すなわち中毒する、副作用がでる、アレルギー反応が出る、服用すると嘔吐する、発疹が出るなど、化学合成された医薬品を一切受け付けない人達が本当に存在するのである。

 それほどでなくても、頑固な慢性疾患に長年苦労され、その間には様々な医薬品の副作用に悩まれ、それに併行して慢性疾患まで悪化した人というのも、相当におられる。
 また、西洋医学では治らないはずの難治性の疾患や重度の疾患が、当方の漢方薬によって緩解したことがきっかけで、その身内中の難病も運よく比較的スムーズに治ったおかげで、超常連さんになられた一族もおられる。
 
 また、上記のような悲壮な問題からではなくて、年がら年中風邪を引いているような虚弱体質の人が、西洋医学治療ではまったく埒が明かないので、漢方薬によって長期的な体質改善を行うつもりで通い詰めた結果、いつの間にか大の漢方ファンになってしまった人も沢山おられる。

 いずれの常連さんも急性疾患用の漢方薬を各種様々常備されておられ、緊急時には電話一本でアドバイスできる体制を整えている。
 長年のお付き合いだから、当方でも体質を熟知している分、急性疾患でも対処が早く、必要に応じて病院での検査・診断を強制(笑)する場合でも、渋々でも素直に従ってくれる人達である。(時には頑固を張って病院での諸検査・診断を拒否される人もおられるが、すべて自己責任が取れる人達だからである。

 ただし、不思議と言おうか当然と言うべきか、アクの強いヒゲジジイの繊細優美(笑)にして神経質であれかこれかのテストの多い細かな微調整に付き合えるような日本の伝統的忍耐強さと精神力を持ち合わせた人でなければ、到底常連さんにはなれるものではない。
 具体的には必要に応じて病状の客観的および主観的報告の労を厭わない主体性を必要とするからだ。
ラベル:常連さん
posted by ヒゲジジイ at 02:12| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2007年03月14日

将来、漢方薬の仕事をする上での薬剤師資格を得ることのメリットについて

性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
御職業 : 学生
簡単な御住所 : 関東地方
ご意見やご質問をどうぞ : 質問をする場所を間違っていたらすみません。
 薬系資格の将来についてもしご存知であれば教えてください。
 現在大学選びで迷っていて、候補が二つあります。
 一つは4年制の大学で西洋薬学・東洋薬学を学び、最後の年は1年間中国の本校へ留学する、という学校です。
 もう一つは、6年制大学の漢方学科です。最近薬剤師受験資格が、大学在学4年以上から6年以上に変わりましたが、2年分多い学費を払い、時間を費やしてまで薬剤師の資格をとる事の利点を見出せていません。
 近く、”登録販売士”なる資格が新しくでき、薬剤師資格を持たない者でも販売できる薬種が増える、という記事を読みました。
 4年制の薬科大学(前述)に行き、この資格をとることと、6年制に行き薬剤師の資格をとることで出来ること、何が違うのでしょうか。
 それぞれのメリット・デメリットなど詳しく教えていただけたら有難いです。

 大学を卒業して将来何になりたいか、はっきりと決まっているわけではないのですが、研究職や、総合病院・薬局での調剤業務のようなお堅いイメージ(私だけでしょうか)よりも、人とのコミュニケーションを大事に出来るような仕事に就きたいと思っています。
 よろしくお願いします。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:薬剤師資格と登録販売士?資格などを比較すれば、資格として行える範囲の違いは雲泥の差です。
 薬剤師資格なしで行える従来から存在する薬種商なども含めて、医薬品製造業の許可を得ることは出来ません。
 ですから自家製の医薬品(漢方薬も含めて)を製造(調合)して販売することは、薬剤師資格がなければ行えないことです。これは決定的に異なるところです。

 今後は、6年制の薬学部を卒業しないと薬剤師の受験資格が得られないわけですから、それだけ6年制の薬学部に行くメリットは計り知れないはずです。
http://yakkei.jp/contents/six_year/archives/2005/02/post_1.asp
http://yakkei.jp/contents/six_year/index.asp

 また薬剤師資格によるそのほかの職種は病院における臨床薬剤師や調剤業務等、一生、就職には困ることがありません! 少々高齢になっても食い逸れることはないということです。

 ところで、薬学部に入学したら漢方が学べると思われているようですが、それに関しては期待が大きく外れることでしょう。
 また、現在では猫も杓子も(笑)漢方、漢方とあこがれて漢方専門店や薬局をオープンされるものの、この世界は意外に過酷で、腕がないと効果が出ないので、たちまち経営破たんを起こす(というのも相談客が来てくれないから)。
 だから、勢い漢方の世界でも安売り競争が激化して、腕の勝負よりも値段の勝負という本末転倒した現象が生じているほどです。
 以上、簡単ながらお返事まで。
           
ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 02:20| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2007年03月02日

漢方専門薬剤師への道

 のお問い合わせフォームより
性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
御職業 : 医療・福祉関係
簡単な御住所 : 九州北部地方
具体的な御職業 : 薬剤師
御意見や御質問をどうぞ : はじめまして。
 私は現在調剤薬局に勤務しておりますが、今後は漢方(薬)の専門薬剤師になりたいと考えております。漢方の専門薬剤師になるにはどういった方法があるのでしょうか?
 専門の学校があると聞いた事もあるのですが・・・。情報をお持ちでしたらお教え頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします。

ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 少し前に、薬学生から同様な御質問を頂いています。その時にお返事した内容を以下のブログに掲載していますので、それを参考にして頂けるのではないかと思います。

薬学部卒業後に漢方を専門に学ぶには?

 なお、漢方を学ぶ専門の学校があるという話ですが、その分野はまったく存じません。やはり漢方専門薬局における最前線での実践こそが上達し熟練する最短コースのように思います。

 以上、簡単ながら取り急ぎお返事まで。
                  頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝

折り返し頂いたメール:お忙しいところ早々に貴重なご助言を、どうもありがとうございました。
 大変参考になりました。
 自分自身の今後をよく見極め、進んでいこうと思います。
 お礼まで。

posted by ヒゲジジイ at 18:31| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2007年02月19日

薬学部卒業後に漢方を専門に学ぶには?

性別: 女性
年齢: 20歳〜29歳
簡単な御住所 : 四国地方
具体的な御職業 : 薬学生
ご意見やご質問をどうぞ: お忙しいのに、お時間を取らせてしまってすみません。
 私は、現在薬学部3年生なのですが、漢方に興味があり、卒業後の進路の一つとして、漢方を専門的に学びたいと考えているのですが、そのような道に進むにはどうすればよいのか、分からなくて、助言をいただきたくて今回メールをさせていただきました。
 突然のメール、すみません。もし、御返事をいただけると幸せです。

ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
 漢方専門薬局で薬剤師募集があれば、そこに勤務されるのが一番早道のように思われます。仕事が即実践につながるぶん、薬局店頭での実践を繰り返しながら、毎日沢山の専門書を読む日々が続くことでしょうから、一番知識と実践力がつくように思います。
 保険のきかない自費の漢方専門薬局では、効果がなければ誰も来てくれなくなるはずですから、否応無しに勉強せざるを得ない状況に追い込まれます。

 あるいは、ある程度無謀を承知で自営の漢方専門薬局を開いて、漢方の勉強をしながら薬局経営を行うのも、必死で勉強せざるを得ないので知識と実践力が早くつくことでしょう。

 後者の方をやってしまったのが今お返事を書いているヒゲジジイのやり方でした。また、どの本を読んだらよいのだろうか、という御質問もシバシバ受けますが、初学者の時には、これはと思う本はすべて買い込んで、沢山の本を嫌になるほど読み込むことだと思います。
 但し、重要なことは学ぶ流派のことですが、日本漢方を学ぶと直ぐに漢方が使えるようになる反面、論理性に乏しく、医学薬学体系をなしておらず、中医学に比べれば余りにも没理論に過ぎますので、日本流の方証相対論やエビデンス漢方の道に踏み込むと、東洋医学的な論理に基づいた思考能力を養うことは出来ません。
 一方、陰陽五行学説を基礎として発展した中医学世界の方が、遙かに論理性に富んでいますので、最初はとっつきにくくとも、将来、必ずや論理的思考能力が養えて、自身による創造性を大いに発揮できる世界です。

http://www.cyuikanpo.com/cyuikan.html

 話が逸れましたが、やっぱり漢方専門薬局に就職されるのが一番だと思います。
 もしもヒゲジジイのように人に使われるのが大嫌いな人間は、早く自分の漢方専門薬局を持つことです。効果のある漢方薬を適切に販売できる能力がなければ、メシを食っていけなくなるので、必死で我武者羅に勉強せざるを得ないので、早く上達し、知識も増すことでしょう(笑)

以上、取り急ぎお返事まで。
                       頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝


折り返し頂いたメール:お返事ありがとうございます。

 漢方薬を専門に扱っていらっしゃる現場の意見を聞けて、とても参考になりました。
 学校の授業では教えてもらえないようなことも分かり、勇気を出してメールをして良かったなと思っています。
 改めてこれからも勉学に励み、将来の進路を切り開いていきたいと思いました。

 お忙しいのにお時間を取らせてしまってすみませんでした、そしてありがとうございました。
ラベル:漢方専門薬局
posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2007年01月10日

現代社会でもっともよく見かける若い人のストレス症候群らしき男性からの御質問

漢方薬専門・村田漢方薬局による漢方相談サイトに設置の御質問フォームより、
性別 : 男性
年齢 : 20歳〜29歳
御職業 : 会社員
簡単なご住所 : 中国地方
具体的な御職業 : 会社員
お問合せ・ご連絡内容 :
 初めまして〇〇に住んでいる者ですが今、抱えている症状について2.3質問があります。
 胃の調子が良くなく、毎日食欲が湧かなかったりシクシク(?)と胃が痛くなったり、満腹でもないのにゲップが出たりいつまでも満腹感があり口臭が気になったりします。三年前に一人暮らしをし始めた時からの症状なんですが市販の胃薬を飲んでも治らないのですが漢方で治りますか?
 突然ですいません。
 かけこむ病院を探してる時に漢方の存在に気づきましたもので。
 あと、今というか1年前くらいから上記の症状に伴って不眠、後頭部の頭痛、肩から首にかけてのハリというかコリ、疲れやすく疲れがとれない、イライラしやすい、外出したくない、夜異常に頭が冴え考え込む、言葉がトゲトゲしくなる、抜け毛の量が増え頭髪がかなり薄くなる等挙げだしたらキリがないくらいあり一種の鬱状態の毎日をおくってます。
 精神科に行こうかとも思いましたが、安定剤等を飲むことに抵抗がありますので相談(質問)したしだいです。

 上記の事を早いこと改善したいので一度訪ねたいと思いますが、やっぱり連絡なしに行っても「漢方は保険がきかない」というのを耳にしたもので不安です。一回訪ねただけでいくらか料金はかかるのですか?あと漢方を処方していただいての料金の目安なんかもわかると嬉しいです。
 長々とすいません良い答えが返ってくるのを待ってます。


お返事メール:拝復
 様々な症状でお困りのようですが、現代社会では貴方と類似した症状に悩まれている人が大変多く、その気で頑張れば多くの場合、適切な漢方薬を使用すれば順調に治るものです。
 但し、貴方の場合はまだ一度も病院に行っておらず、漢方薬もはじめてのご様子ですので、本気で漢方薬に打ち込めるかどうかの問題の方が大きいと思います。
 経費的な面では、一つの漢方処方だけで済むのであれば、10日分で1,500〜2,800円レベルで、10日毎に様子をみながらで済めばよいのですが、沢山の症状があればもう1〜2処方が必要かもしれません。その場合は上記の2〜3倍はかかる計算になります。

 保険がきかないと心配されていますが、当然、当方のような漢方専門薬局では保険はききません。
 保険の漢方で宜しければ、インターネットなどで検索して保険漢方を出して下さる病院や医院を探されると宜しいかと思います。
 当方では、病院治療および昨今病院で出される保険漢方などをもってしても治らないでお困りの方ばかりの御相談を対象としております
 まずは、病院治療を受けられ、それでもどうしても治らない場合に、自費の漢方を考えても遅くは無いかもしれません。
ご参考までに、
http://bany.bz/kanpo/entry_41533.php

http://murata-kanpo.ftw.jp/u18832.html

http://murata-kanpo.seesaa.net/article/24641927.html

特に一番最後の中には、保険漢方と自費の漢方の違いと、村田漢方堂薬局の方針を詳細に書いています

以上、簡単ながらお返事まで。

村田漢方堂薬局 村田恭介拝

注記:自費の漢方の利点は、保険適用されない様々な漢方処方を必要に応じて自由に利用できることである。経費的には明らかに不利でも、この点こそ自費の漢方の最大特長であろう。
posted by ヒゲジジイ at 01:58| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年12月13日

なぜ小柴胡湯を使う方がすくなくなってきたのでしょうか?

漢方薬専門・村田漢方薬局による漢方相談のお問合せフォームより
性別 : 男性
年齢 : 60歳〜69歳
御職業 : 会社役員
具体的な御職業 : 販売業
簡単なご住所 : 東北地方
お問合せ・ご連絡内容 : 人に進められてこれから使おうとしているのですが、なぜ小柴胡湯を使う方がすくなくなってきたのでしょうか?

お返事メール:お返事が送れて申し訳ありません。
 正直なところ、御質問の内容があまりにも安易に思えてお返事する気にもなれなかったのです。
 しかしながら、漢方薬といえども医薬品であり、必ず体質に応じて使用すべきものですから、やはりオーバーな表現ながら、些かの警告めいたご注意を申し上げる必要を感じてコメントをお送りすることにしました。

 繰り返しになりますが、医薬品はシロウトの他人さんに奨められて服用すべきものではありません。間違っても滅多なことで重大な副作用はありませんが、ピントがずれていたら、小柴胡湯の場合では、高血圧の人はよけいに血圧を上げるでしょうし、乾燥性の咳嗽など乾燥性の気管支炎の持病がある人には逆効果です。

 小柴胡湯が過去に問題になった歴史は、医療用漢方の製造メーカーの積極的な働きかけもあって、肝炎には小柴胡湯というあまりにも短絡的且つ錯誤した使用方法が日本国中を席巻し、毎年何百万人もの人に投与され続けた結果、ごく少数の人に間質性肺炎が生じたとの報告がありました。
 他の合成医薬品の併用などの事実もあるなどの理由から、小柴胡湯原因説をいまだに疑問視する専門家も多数おられますが、少なくとも漢方薬といえども、たとえ医師であっても漢方医学についてのシロウトが扱うなどにより、極端に錯誤した使用方法が行われると、稀には重大な副作用が起こるかもしれないとの警告だったといえるかもしれません。(病院で出された医療用漢方でのみ起こった不祥事です!

 このような報道がなされる前に警告として、肝炎に小柴胡湯という短絡的な病名治療は錯誤に近いとした拙論を過去に書いていますのでご参考までに・・・・。
小柴胡湯問題が勃発する以前に警告していた19年前の拙論 和漢薬誌419号(1988年4月号)の巻頭論文

                          頓首
ヒゲ薬剤師
posted by ヒゲジジイ at 00:55| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年12月06日

11月27日:11月23日のメマイ(めまい)の漢方薬[風痰上擾]の続き、の続きの御質問

11月27日:11月23日のメマイ(めまい)の漢方薬[風痰上擾]の続き の続き。

ご質問者:北陸地方の鍼灸師
村田先生
 先日も丁寧な御返事、有難うございました。経過を報告させていただきます。
まず手元に釣藤散しかなかったので、それだけで服用していただきました。3回服用目ぐらいからめまいが落ち着いてきました。
 しかし、まだ4割ぐらい残るとのことで半夏白朮天麻湯を追加で服用していただきました。
 服用2日目あたりから気付かない間にめまいがなくなったとの事で喜んでくれてます。
のぼせ傾向と舌先の紅とソケイ部の湿疹での黄連解毒湯も通常の2分の1の量で服用してもらいましたが、2回飲んで2回とも下痢をしたとのことで中止していただきました。
現在は上記の2方だけ服用していただいてます。

 ただ現在、頭をふると側頭部から後頭部にかけて頭痛がするのと、血圧が170/83と上がまだ高く、ソケイ部の湿疹も変わらず痒く、目が非常に疲れ、朝も目覚めが悪いとの事です。
 舌象は苔は膩傾向はなく、奥の方が白苔が多い感じです。胖傾向、お点みたいなのが舌先にやはり少しある感じで、淡紅で舌先部はやはり少し紅いです。
 もしかしたら腎陰虚で六味丸を考えたらよいのかと思っています。 先生の方法だと10日ごとに様子をみられておられるので、それを真似ておりますが、そのままで様子をみていけばよろしいでしょうか?
 その辺の判断に迷っています。
 なんか患者さんより焦っている感じなんですが、ご指導いただければ幸いです。宜しくお願いいたします。

 あと全然違った質問なのですが、うちの患者さんで、ここ最近甘いものが欲しくてしょうがないという人がたてつづけにいたので不思議に思っています。
 かと言ってその方達は肉体労働かといえば事務職で、パソコンとかが多いそうです。
 目を使う事と関係しているのかと考えています。
 中医学的になにか考えられるのでしょうか?重ねてお願いいたします。


お返事メール:拝復
  風痰上擾は脾不運湿が根本原因であるとはいえ、往々にして肝腎陰虚が絡んでいることが多いものです。病変部位は筋膜ですので、筋膜組織自体が肝と最も関連が深く、脾不運湿による湿聚生痰の問題ばかりでなく、筋膜組織の栄養不足である肝腎陰虚を伴っていることがとても多いのが現実のようです。この場合は明らかな眼振を伴っていることが多いように思います。
 ですから最初の御質問時に提示した症例
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/28065535.html における、
 なお、釣藤散合半夏白朮天麻湯合六味丸により、一週間に三日は寝込んで眩暈・耳鳴り、嘔吐を繰り返し、ひどい眼振のあった中年女性の重度の持病が数年間の服用で根治させれた人もあります。前後10年は続服し、廃薬後も十年間、未だに再発はみられていません。
 風痰上擾による眩暈の重症例としては典型的でした。
 釣藤散と半夏白朮天麻湯の合方は内風に効果のある釣藤鈎と天麻が配合されてとても重宝で、しかも両者の配合は脾虚不運湿による湿濁内停を排除するにももってこいの方剤ですが、長期間連用すると優れた燥性により組織液の損耗を引き起こす(釣藤散中の麦門冬くらいでは弱い)可能性が高いので、配合バランスの上からも六味丸系列の方剤の中で適切なものを遅かれ早かれ加えるべきだと思います。
 ですから、お気づきの通り、さしあたっては六味丸程度を適量加えて様子を見るのが適切だと思います。でも眼精疲労が激しいのであれば、イスクラの杞菊地黄丸が最も適切かもしれません。

 なお、パソコンなどがメインの仕事の事務系の人達の甘いものの嗜好は、中医学的に考えるまでもなく、小生自身が一日中、薬局閉店後も、各地の患者さん達と夜中まで微調整の為のメール交換の毎日で、無い頭を酷使し続けると、しばしば甘いものが欲しくなっていますが、西洋医学的にも脳内の疲労にはブドウ糖が必須であると言われることに該当する事例だと思います。
 ちなみに高齢者の場合、軽度の糖尿病くらいのほうが頭がボケないということを、何かの本で精神科専門の医師、和田秀樹氏が書いておられました。
 以上、簡単ながらお返事まで。
                   頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝


折り返しお礼のメール:拝復
お忙しい中ご指導有難うございます。
先生ご指摘の杞菊腎気丸を使用してみようと思います。
あとダイエットのための扁セキも使用を考えています。(今まで使用したことがないです。少し調べましたら留飲に対する処方で過食による肥満からくる疾患に使用すると書かれてありました) ちょっと量が多く感じてますが…
ちょっと糖尿気味のほうがボケないという話しは大変面白いと思いました。

先生は甘いものが欲しくなるぐらい疲れたら、やっぱりいつものアレ(笑)ですね。 (哲学の煙も含め)。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 00:39| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年12月04日

動悸や胃のむかつきなどのストレス症候群の漢方相談

性別 : 男性
年齢 : 20歳〜29歳
具体的な御職業: 研究職
簡単なご住所: 関東地方
お問合せ・ご連絡内容 : 本日、母がそちらを尋ねて漢方薬を送付してもらった者です。一時間半近くお話してくださったということでとても感謝いたしております。
 私自身、3月までパキシルを飲んで、会社に行けなくなり、薬を止めたときの苦しみと会社を辞めざるをえなかった苦しみを今でも悔しくつらく思っております。
 現在は◎◎で、やっと抗不安剤を飲みながらでも仕事に出社できているからそれだけでも嬉しいですが、動悸や胃のむかつきといったものについては悩まされていて、いろいろ調べていました。
 母より電話があり、早速漢方薬を飲みたいと思います。ぜひ身体を治して、今まで悔しい辛い思いをしていたものを取り払いたいです。
 今月の帰省の際にお尋ねしたいと思っております。正直に、藁にもすがる思いでおります。
 何卒、宜しくお願い致します。


お返事メール:拝復
 相談カードを調べてみたら母上様ご自身が16年前までしばしば当方の漢方を利用されておられ、また貴方御自身にも漢方をお出ししたことがありました。
 母上様はお寺のご住職さんに奨められて久しぶりに当方へ御相談にみえられたそうですが、アラユル治療を試みて、結局埒があかなくなってトウヘンボクな村田漢方堂薬局を紹介されて来られる人が多いようです。
 そこまで切羽詰らないと皆さん本気で漢方治療に専念できないようです。

 当方には地元に限らずそちらの方面からも貴方と同年代や三〜四十代の男女がかなり来られています。遠方だから多くは二泊三日で来られ、その後は10日毎のメールで微調整です。
 一発でピントが合う人もあれば、しっかり方向が定まるのに3ヶ月以上かかる人など様々ですが、皆さんいずれも地元の様々な治療方法で治らなかった人だけに、遠方ということもあって真剣そのものだから、比較的順調に経過する人が9割以上です。
 山口県の地元で好い加減な気持ちで来られる人よりも、むしろ成績が良いくらいです。(注記:こういう人はお断りしていてもどうしても紛れ込んでいることがある
 貴方御自身も相当に苦労されたようですから、帰郷された折は必ず十分時間の余裕を持って御来局下さい。
 さしあたっては、もっとも悩まれている「動悸や胃のむかつき」については、明日そちらに到着する漢方薬こそ、確率の高い方剤ですので、しっかり服用してみて下さい。
 子供の頃に来られた程度では、こちらには記憶が乏しい(皆無かも)ので、必ず直接一度は来られておかないと、その後の本格的な微調整が不可能ですので、何度も繰り返しますが年末の帰省時には必ず直接御来局下さい。

 常に当方のブログ類に書いていることですが、世間で思われるほど漢方と漢方薬の世界は決してやさしいものではなく、複雑な構造主義科学の世界であるだけに正しく適切に漢方薬を選ぶことは専門知識を要するものです。
 だからこそ専門的な知識を持って適切に運用すれば世間で思われる以上の膂力を発揮するわけです。それには服用者の真剣に治そうという情熱とともに、郷に入っては郷に従えで、漢方と漢方薬の流儀に副うように努力して頂く必要があります。

 むしろやや切羽詰るくらいの気持ちで来られた人ほど、初期には多少難航することはあっても不屈の精神をもって頑張れば、遅かれ早かれピントがシッカリ合って解決できるのです。
 
 ところでこのメールは、最近制作したばかりのサイト 漢方薬専門・村田漢方薬局による漢方相談 のお問合せフォームをご利用されたようですが、サイトとしては、
漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局 が一番古くて本命で、ブログとしては、
漢方と漢方薬の質疑応答集と村田漢方堂薬局の近況報告 にかなり本音を書いていますし、
漢方と漢方薬の将来のために 
漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱 でも同様です。
以上、取り急ぎお返事まで。
                   頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝
posted by ヒゲジジイ at 21:07| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年12月02日

口呼吸をされる子供さんの鼻炎の漢方薬

年齢 : 30歳〜39歳 主婦
簡単な御住所 :九州地方
ご意見やご質問をどうぞ: はじめまして、4人の子を持つ母です。
 第一子(8歳)の歯並びで矯正歯科に相談に行きました。慢性的な鼻炎(耳鼻科で特別治療を勧められるほどではなかったので放置している状態)が原因で口呼吸であるために、歯茎の発達も正常になされていないということでした。第3子(3歳)にも似たような傾向があります。
 鼻炎の原因はハウスダストやカビなどのアレルギーもあるのではないかと思いますが、専門医にかかるとさほど重症ではないのか、原因を調べる検査までには至らない状態です。
 第一子の幼い子供、第三子も共通して膝裏などに少しアトピーも見られ、乾燥肌です。家庭内では乾燥を防ぐため加湿するのですが、結露もひどくカビの発生につながっている気もして、正直対処に悩みます。ずっと鼻炎では良い睡眠も得られないだろうし、口呼吸で様々な悪影響が予測できます。
 歯並びを矯正歯科で治療するとなるとかなり高額な費用もかかるので家計も深刻です。

 良い方法はないかといろいろ調べていると、辛夷清肺湯という漢方薬についての記載に出会いました。詳しいことはわからないのですが、小児の鼻炎やアレルギー等に効果があり、症状の軽減または完治まで継続できる(費用の問題も含め)方法として漢方があるのであれば、ご相談したいと思い、メールさせて頂きました。
 よろしくお願いします。


お返事メール:拝復
 漢方薬は、たとえば辛夷清肺湯のように「鼻に効く」ように効能・効果に書いてあっても、漢方医学的に合っていなければ使用しても効果が得られません。漢方薬に人を合わせるのではなくて、人に漢方薬を合わせなければならない。これが基本的な鉄則です。
 ところで、子供さんの場合、漢方薬のマズサ(おいしくない!)の為に、よほどの決意と信念がなければ続くものではありませんので、村田漢方堂薬局に関する限りは基本的には、アトピー性皮膚炎の漢方と漢方薬に自然療法をミックスした漢方相談専門薬局 このサイトのトップページの一番下に書いてありますように、ご両親が当方の漢方薬の服用経験者でない限りは、御相談に乗れませんと記載している理由もこのためです。
 大人になってからであれば、本気で漢方治療を望まれる限りはいつでも御相談に乗れますよ、といつもお答えしているところですが、このような素気無いお返事だけでは申し訳ないので、ほんの少しだけアドバイスさせて頂くとすれば・・・

 第一子(8歳)の子供さんの場合は、歯科医院をかえて相談してみることと、耳鼻咽喉科もかえてもう一度診断を受けるべきだと思います。
 まずは西洋医学治療を試みるべきで、経費的にも楽だと思います。

 アトピーやアレルギー性鼻炎などに関しては、子供さんの場合でも本気で漢方薬を服用する気でやられれば大人よりも治りやすいことが多いのですが、やはり経験上、ご両親のいずれかが当方での漢方薬服用経験者の子供さんでもない限りは、飲める飲めないの問題で、ピントを合わせるどころの話ではなくなることが多く、正直言ってコリゴリしている次第です。
 経費的にも自費の漢方ですから、子供さんといえども、一ヶ月に換算すれば一人分で一万円近くかかることがあります。
 やはり何と言っても、服用困難な問題が絶壁のように立ちはだかるでしょう。

 さいわいにお子さん達は軽症のようですし、まずは適切な耳鼻咽喉科を見つけられ、西洋医学的にもしっかりした診断と治療を受けるべきだと思います。
 またテレビでもお医者さんの出される漢方薬と言って盛んに保険漢方が宣伝されていることですし、お近くで保険漢方をされる耳鼻咽喉科があれば、そこで漢方を試されるのも一つの方法です。(もしも効果が弱かったとしても、それは漢方薬が悪いのではなくて、ピントを合わせる側に問題があったということです。)編集後の注記: しかしながらたとえピントが合っていても漢方製剤の品質上の問題で効果が激減するケースもあるので厳密に言えばここまで断言してよいものではい。参考文献:成川一郎氏の「漢方製剤の偽装」を読んで感じたこと における「たとえば、これは既に十年くらい前に「和漢薬」誌などにも発表したことだが、顔面に生じた慢性の皮膚疾患に、医師の出された医療用の猪苓湯と茵ちん五苓散の配合で全く無効であったものが、市販されているエキス量二分の一の猪苓湯とエキスと粉末が混合された茵ちん五苓散の併用によって比較的速やかな効果を示した例など、患者さん御本人と、主治医に薬剤師2名によって、何度も確認したものである。
 さらに最近しばしば遭遇することだが、複数の女性が医療用の猪苓湯エキスを出され、小生から見ても適切な投与であると思われるのに、一向に効かないからもっといい漢方薬が欲しいという要求に、濃度は二分の一だが効力の点では長年信頼している某メーカーの猪苓湯エキス製剤を試してもらったところ、速やかな効果を得ている事実をどう解釈すべきだろうか?」


以上、簡単ながらお返事まで。
                    頓首

村田漢方堂薬局

折り返しのメール:ご丁寧でわかりやすいお返事を早々にありがとうございました。
実家が〇〇市内ですので、帰省途中に本気で薬局に伺うつもりでいました。
でも確かに飲めないとダダをこねられては始まりませんね。
ご親切で誠実なアドバイスをありがたく参考にさせて頂きます。
まずはおっしゃるとおりに病院をかえて相談してみます。

実は今の住まいになって私達夫婦も慢性鼻炎に悩まされているので、
家族で耳鼻咽喉科での治療相談をしてみたいと思います。
原因が明確し治療に取り組んでもなお行き詰まるような場合は、
またご相談させて頂くこともあるかもしれません。

いきなり失礼なメールをしてしまいましたが、
ご相談して良かったと思っています。
posted by ヒゲジジイ at 16:57| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年12月01日

14年来の慢性鼻炎による後鼻漏

性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
具体的な御職業 : 専業主婦
簡単な御住所:関東地方
お問い合わせ内容 : はじめまして。
 どうかアドバイス宜しくお願いいたします。
 14年くらい前(中学生の時)から、慢性鼻炎の後鼻漏(ドロッとした鼻水が喉の方へ降りてくる)の症状が出て、耳鼻科・大学病院・整骨・鍼・煎じる漢方薬など、様々な治療をしてきましたが、何をやっても全く効果が感じられませんでした。

 なお、耳鼻科の先生からは「慢性の後鼻漏は治らない」と言われました。(鼻水の色から見て、蓄膿症ではないと耳鼻科では言われております。)

  症状としては、鼻の穴からは鼻水は出ず、一日中 鼻から喉(口)の方へ漏れます。漏れてくるというより、「鼻〜口の間」と「喉の下」に(ネバネバした硬めのタンのような鼻水が)粘り付いていて、一日中、不快で気持ちが悪く、一番辛いのが、それが原因で起きる「口臭」です。
 あと、感じる事は鼻と喉がいつも乾燥ぎみで、特に朝は鼻の奥や喉が乾燥して張り付いてしまうような感覚があります。口や喉がカラカラになって起きるというような感じです。(起きている時も寝ている時も鼻呼吸をしています。)
 なお、鼻づまりは全くありません。それとここ何年か、ずっと舌が麻痺しているような?渋柿のような味で、軽くヒリヒリジンジンしている感覚の舌痛症のような症状があります。
 鼻水の色は、主に透明か、もしくは泡だったような白の時もあり、朝はまれに少しだけ黄色がかったりします。「カーッぺ」みたいな事をしない限り、粘りついたタンのような鼻水を出す事ができません。
そのせいでいつも口の中が甘苦く、とても気持ちが悪いので、いつも水分をとって、鼻〜喉の辺りにへばり付いている鼻水(タン)を飲み込むようにしたり、口の中の不快感や味をごまかす為にアメやガムを噛んだりしています。つばを飲み込む時に、鼻〜のどに付いているタンのような鼻水が、つばと一緒にきれる為、とても不快な匂いと味を感じます。(説明が下手ですみません。。)

  長年一向に良くならず、何をしても改善せず、もうどうしたらいいのか分からず、メールさせていただきました。
 どうしてもどうしても、一日も早く、治したいです。
 
 正直この先もこのまま治らないと思うと、生きていく自信がありません。でもどうかこの病気を乗り越えて、元の健康な自分に戻りたいです。もし効果の期待できそうな漢方がありましたら、直接伺いたいと思っています。お忙しいところ申し訳ございませんが、どうかアドバイス宜しくお願いいたします。


お返事メール:拝復
 ちょうど貴女とほとんどそっくりに近い症状(蓄膿症ではない後鼻漏)に悩まれて、もっと遠い場所から直接、二泊三日で来られた人があります。
 現在、三か月近くになりますが、10日毎の微調整により後鼻漏は波打ちながら、一ヶ月目頃の微調整の配合で一時は半減したのに、当方の判断ミスでその配合を中止してしまったために、かなり逆戻りしてしまいました。

 現在またその配合を少し補強したものに戻して報告待ちの状態ですが、基本的な方針は立っているので、後鼻漏そのものは8割緩解レベル(10のうち8は改善という意味)ならは治せると思っています。

 荒れた粘膜を滋潤しながら、発生する滲出液を排除するという、一見相反する配合をバランスよく行うのがテクニックなのですが、お互いの根気があれば一定レベルの緩解は十分に可能なのです。

 ところで蓄膿症に伴う後鼻漏は過去には相当な人数の人を何人も漢方薬で8割以上の緩解を実現しています。

 しかしながら、貴女や上述の人のような蓄膿症ではないタイプの後鼻漏ということですが、中医学的には基本的な考え方は病名は勿論大いに参考にしますが、

 疾病状態とは、五臓間における気・血・津液の生化と輸泄(生成・輸布・排泄)の連係に異常が発生し、これらの基礎物質の生化と輸泄に過不足が生じたときが病態である。
 それゆえ、五臓それぞれの生理機能の特性と五臓六腑に共通する「通」という性質にもとづき、病機と治法を分析する。これにより、

 @病因・病位・病性の三者を総合的に解明。
 A気・血・津液の昇降出入と盈虚通滞の状況を捉える。
 これらによって、定位・定性・定量の三方面における病変の本質を把握する、

という基本事項を厳守し、かつ基本方剤を大切にしながら、

 病性の寒熱に対応した薬物を考慮しつつ、@発病原因を除去し、A臓腑の機能を調整し、B気血津精の疏通や補充を行う。


 という基本事項を忠実に守れば、多くの疾患は8割以上の緩解を見て当然です。

 貴女はシッカリとメールで表現が的確に出来るようですので、一度、こちらに直接来られていれば、その後はしっかりとピントがあうまで10日毎のメール相談での配合の微調整で、遅かれ早かれ8割は緩解すると思います。しかしながら、8割以上の緩解は9割緩解まで行くか? 症状の多少の名残は残るように思います。慢性疾患における完全治癒は、厳密な意味で言えば、ほとんど実現不可能ではないかと思います。

 また、とても焦られているようですが、微調整に手間取ると、直ぐ直ぐというわけには行かない場合もあり、上述の人のように、時に当方の一時的なミスをおかす場合もあり得ます。
 但し、この方におかしてしまったミスは二度とやらないつもりですから、この方の教訓を貴女には大いに活かせる可能性も高いように思います。(なにせ殆んどソックリさんですから・・・)
 また、合成医薬品と異なって、副作用の心配などほとんどあり得ないし、当方も決してどシロウトとは訳が違います(笑)ので、貴女の本気度如何による部分が大きいことと思います。
 
 なんだか頼りないお返事になったかもしれませんが、過去三十年以上の経験からは、服用される人に根気がある限りは、どのような疾患でアレ、ほとんどすべての疾患を(8割緩解のレベルという条件付ですが)緩解状態に持ち込めていることだけは確かです。
 漢方と漢方薬は、上述のようなかなり繊細で理詰めのピンと合わせが必要ですので、お互いに一定期間へこたれない不屈の根性をもって頑張る必要があります。これなくしては、8割以上の改善を得ることは困難なことでしょう。
 以上、取り急ぎお返事まで。
                       頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝

折り返しのメール:とても参考になるアドバイスいただきまして、どうもありがとうございました。
素早いお返事に心より感謝しております。
12月中にそちらに一度伺いたいので、
日程など決まり次第、またご連絡させていただきます。
本当にありがとうございます。
これからどうぞ宜しくお願いいたします。
posted by ヒゲジジイ at 03:25| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年11月19日

創剣状強皮症にはどのような漢方が効きますでしょうか?

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
ご職業 : 会社員
簡単なご住所 : 東北地方
お問い合わせ内容 : 初めまして。●●と申します。
 創剣状強皮症にはどのような漢方が効きますでしょうか?
 宜しくお願いします。

お返事メール:拝復
 漢方の世界では、単純に病名に当てはめてナニナニ病にはこれ、風邪には葛根湯などということは出来ないものです。
 マンツーマンで、病名診断が確定していても、必ず個人個人の特殊性・個別性を重視して弁証論治されるべきものです。

 創剣状強皮症は限局性の強皮症ですが、中医学では強皮症全般を皮痺・血痺、虚労などに分類している疾患です。
 従って、その人の体質にあった漢方薬を合わせるにしても、多くは黄耆や当帰などが含まれる漢方薬が使用されることが多いものです。

 ところで、当方での経験では全身性強皮症や斑状強皮症の長期に亘る御相談経験(いずれも8割緩解に持ち込めており、現在も長期に亘る観察可能な状態です)はあるものの創剣状強皮症については直接、漢方薬をお出しした経験はありません。

 創剣状強皮症特有のへこみ部分の再生など、なかなか困難をともなうかもしれませんが、他の強皮症の御相談経験からは、長期に亘る不屈の信念で頑張れば、半分以上は緩解するのかもしれませんが、経験がないだけにこれ以上のことは言えません。

 以上、簡単ながらお返事まで。
                      頓首

ヒゲ薬剤師

折り返しのメール:村田漢方堂薬局様
 早速のご回答有難うございました。
 お忙しいところ本当に丁寧なご回答に嬉しく思っております。
posted by ヒゲジジイ at 20:35| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年11月15日

多汗症の漢方相談

漢方薬は中医漢方薬学派の漢方相談専門薬局サイトのお問合せフォームより

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単な住所 : 山陰地方
具体的な御職業 : 清掃
ご意見やご質問をどうぞ : 汗掻きで困っています。おでこ 首 襟足 顔面 背中 お尻にかきます。
 首から上の汗がポタポタしたたれ落ちるので仕事に支障が出ます。
 漢方薬で改善できるのでしょうか?

お返事メール:拝復
 何年もかかるつもりで体質改善を行い、根気よく続ければかなり軽くなることと思います。
 但し、漢方的にしっかりとピントの合ったものを服用しないことには、思うような効果が得られません。ピントがかなり合ったとしても、速効が得られるとは限らず、微妙なところまで、すなわち交感神経興奮型の体質であれば、副交感神経が優位になるような体質に変える必要があるなど、現在も貴女と同様な方を数ヶ月以上ピントを合わせて来ましたが、ようやくピントが合い始めたところで、このままおそらく数年以上の継続が必要なことを明言し、また自覚してもらっていますが、服用者のほうも最後の手段くらいに思って積極的な粘り強さと前向きな考えになってもらえているから可能なことだと考えます。

 体質病というものはこのように漢方薬をもってシテも、第一にしっかりしたピントの合った漢方薬の配合が必要であり、服用者の忍耐と努力が続くかどうかの問題も重要ですし、また自費の漢方では自由な組み合わせが可能な分、経費的な問題が付随するなど、様々なハードルを越えなければ、絶対に治るなどと明言できるわけではありません。
 以上、簡単ながらお返事まで。
                      頓首

ヒゲ薬剤師
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年11月14日

薬学部進学を目指す受験生からの漢方薬に関する質問

漢方と漢方薬の真実 サイトの御質問フォームより、
性別 : 男性
年齢 : 10歳〜19歳
御職業 : 学生
簡単な御住所 : 東北地方
ご意見やご質問をどうぞ: 初めまして、●●と申します。
 お忙しいとは思いますが、質問させてください。
 私は現在、高校三年で、漢方薬に興味があり、大学では薬学部に進学したいと考えています。それで、漢方薬について自分でインターネット等で調べてみたのですが、漢方薬が終末期医療や癌に対する代替療法として利用されているというような事が書いてありまりた。
 そこでなのですが、漢方薬をそれらの用途に用いることの有効性や現在の普及率、また将来性はどれほどのものなのでしょうか?教えてください。

 また、近年ヒトゲノムの解析が進み、これから個人個人にあった創薬が可能になると思うのですが、その中で、漢方薬の必要性が低くなっっていまうことはないのでしょうか?

 上の質問とは全く違う内容なのるのですが、市販の漢方のエキス製剤について質問させてください。
 漢方薬は患者一人一人の証の診断をおこなって処方するものであると本にあったのですが、市販のエキス製剤の場合、風邪なら葛根湯、というように症状によって用いられてしまっていると思うのですが、問題はないのでしょうか?

 長々と申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。


ヒゲ薬剤師のお返事メール: これはあくまで個人的な意見としての前提ですが、総論的に言って、一般世間の人が思われる以上に漢方と漢方薬の世界はとてつもなく奥深く、奥深いということは一定レベルの知識と技術を修得するにはそれなりの苦労と経験が必要であるということです。
 それだけ奥深いものを浅薄な知識だけで漢方薬を使用し、効くとか効かないとかを云々しても、はじまらない。
 言い換えれば、高度な知識と技術があれば、一般の人が想像する以上の力を発揮できる、すなわち治療効果、改善効果を発揮できるということです。

 例は悪いかもしれませんが、小生個人の経験で言えば、本業以外にのめり込んだものにチヌ釣りと、ホームページ制作があります。これらの分野は一定期間、たとえばチヌ釣りの場合は、数年も集中的に修練すれば、人よりも釣果を上げられるようになります。
 ホームページ制作は、二年前に一つだけ業者に僅かなページを作ってもらっただけですが、一年間くらいはなかなか勉強する暇もないまま、ホームページビルダーなども使いこなせず、かと言って若い人達でも作れるものを50歳をかなりすぎた老人でも何とかやれないかとHTMLソースを眺めたり、本を読んだり、試行錯誤をしていたら突然、視界が開けて、今では難関だったスタイルシートを使ってデザインも変えられるくらいになりました。業者さんほどの上手なサイトは作れなくとも、二年も経たないうちにかなり自由自在なHPが作れるようになりました。それも、多忙な本業をこなしながら作成ソフトは一切使わずに、手打ちですべて簡単に制作できるほどになりました。

 ところが、本業の漢方と漢方薬の世界と来たら、若い頃にはのめり込んで、日本漢方や中医学と、独学ならが悪戦苦闘し続けて、ようやく大きな視界が開けたのが、15年以上どころか20年以上、どころか現在33年のキャリアがありますが、まだまだもろいところがあるのを自覚しています。

 世間では漢方をやさしいように宣伝しているむきもありますが、それほど単純ではなく、片手まで修得できるほど安易ではないのです。ところが、深く修得すればするほど、ありきたりな方剤でも適応症がはっきり見えてきますので、的確に使用すれば相当な威力を発揮することができます。
 しかしながら適応を誤れば、合成医薬品ほどの副作用はないにしても、たとえ効果効能に書かれている症状でもぜんぜん効果を発揮してくれないのが、漢方の難しいところです。

 もともと小生自身は興味を持った対象には、かならず一定レベルに上達せずにはおれない性格上、のめり込んだチヌ釣り、最近ではホームページ制作などは二年も経たないうちに、来年くらいは漢方で食い逸れたらホームページ制作業に転業しようかと冗談にでも言えるほどに上達しつつあります。
 ところが、一番好きだった漢方と漢方薬の世界と来たら、三十年以上経っても上には上がタクサン本場の中国にはおられ、中医学専門書籍類を読んでいると、凄まじい治験例が続出!
 これには各個人の先生方の腕一つに追うところが多く、再現性の問題となれば、西洋医学のような普遍性には乏しいところのある困難さが常につきまといます。

 要するに、個人の腕次第、知識と経験次第という大きな壁がある、ということです。

 だから、将来性を言えば、日本の漢方に関して言えば、中医学理論を取り入れない限りは危ういし、取り入れたとしても徹底した漢方専門の大学が出来ない限りは宝の持ち腐れで、真に有効に活用できる人材は常に少数派に終わることだろうと思われます。

 ところで、葛根湯レベルのお話については、一般的、ありきたりな疾患に対して病名治療的に使用するのは間違いが多いのですが、サイワイ漢方薬には強い副作用は滅多に生じるものではありませんので、漢方薬を使用してもしないでも、自然治癒してしまうような風邪などでは、気休め的に使われている部分が多く、それはそれで世の中が安易な風潮は昔からの人間社会の構図ですから、しかたないことでしょう。

 また、遺伝子レベルの研究云々の話から、漢方薬の必要性が云々といわれるのは、確かにそれが実現したとしても、漢方薬の活躍部分は遺伝子レベルで解決できない問題が無数に残されるはずのものですから、漢方に関しては「永遠であろう」と思われます。

 実際に漢方薬の有用性というものは、その恩恵を蒙っている人達にしか体感できない世界です。でなければ、自費の高い漢方薬を何十年も続ける常連さんがいるはずもありません。
 こういう情緒的な表現をせざるを得ないのは、漢方と漢方薬の真の実力を簡単には述べることが難しいからです。中医基礎学的な基本図書を学ばれない限りは、到底理解されない世界です。
 すくなくとも西洋医学・薬学世界とは全く異質な論理で成り立っている世界ですが、決して非科学的なものではありません。

中医学と西洋医学 ―中西医結合への道―  (村田恭介著)

上記を参考にされるとよいかと思います。

 以上、冗漫なお返事ながら、とりあえずお送りします。
                            頓首

ヒゲ薬剤師


折り返しお礼のメール:丁寧かつ迅速にご回答していただき感謝しております。
 漢方薬について学ぶ際に生半可な態度では、人の役に立てるような事は出来ないと感じましたが、それほど奥が深いものであるならば、ずっと興味を持ってやっていけるのではと思いました。
 試験まで残りの時間は決して長くはありませんが、希望が叶えられるよう精一杯頑張りたいと思います。
 お忙しい中、どうもありがとうございました。
posted by ヒゲジジイ at 00:10| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年11月13日

お返事に窮するお問合せ特集

(その1)漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学サイトのお問合せフォームより、
性別 : 男性
年齢 : 60歳〜69歳
御職業 : 無職
簡単な御住所 : 東海地方
御意見や御質問をどうぞ : 初めまして。
 以下の件についてよろしくご指導ください。
 抗がん剤の「●●カプセル」について胃癌の術後で抗がん剤(大鵬製薬のTS1)の服用を始めましたが、最初の4週間の内2週間服用で副作用が強く表われ服用中断となりました。
 「●●カプセル」の併用について、ご意見を賜れないでしょうか。どうかよろしくお願いいたします。

お返事メール: 拝復
 「●●カプセル」なる製品については全く当方では取り扱いもなく、メールを頂いてはじめて知ったばかりです。
 後学のため先ほどネットで調べて見ましたら、取扱店が閉鎖していたり、記載を削除されていたりするので?????大丈夫なのかな?と思ったりもします。
 ともあれ、このような御質問は入手されたところの専門家にお訊ねになるのが筋ではないかと思います。

 まったくお役に立てずに申し訳ありません。
                     頓首

「漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学」サイト:管理人

天天素事件のような問題が生じなければよいが・・・

(その2)性別: 女性
年齢: 40歳〜49歳
ご職業: 主婦・主夫
簡単なご住所 : 中国地方
お問い合わせ内容 : 不妊治療を二年続けて、去年からは体外受精をしていますが、卵が育たなくてうまくいきません。
 受精二日目まではグレードもいいのですが、それ以降分割がとまります。体重80キロ、足先はいつも冷えている感じです。内幕も厚くなりません。

お返事メール: 拝復
 文面だけでは、御質問の趣旨がやや不明ですが、少なくとも体外受精を試みられる前に、漢方薬を用いた通常の自然妊娠を考えてもよかったのではないかと、些か残念な気もします。
 以上、簡単ながらお返事まで。

追記:参考文献 
子宮内膜症と不妊症の漢方薬、および体外受精について


(その3)関東方面の40代?女性薬剤師(現在家庭の主婦業?)
〔前文略〕
 ひとつ、お聞きし忘れたことがありまして、度々申し訳ございません。
 舌質が淡紅でも、舌先が紅の場合は弁証論知ではどのようにかわるのでしょうか?
 自分では、気血両虚と判断していたのですが。
  私自身●●に居住していたら毎週でも通っていたかもしれませんが、
 遠いことを口実に しつこいストーカーメールを送り、ご迷惑極まりない事百も承知で、
 申し訳ございませんがまた送らせて頂きました。

お返事メール: 拝復

脾肺病としてのアトピー性皮膚炎

このページの症例、第一例目を研究して下さい!

追記: よく見たら、第一例目のみならず第二例目も、第三例目も淡紅舌で舌先は紅の症例ばかりだから、この三例をじっくり読んでもらえば理解できるはずである。
 昔に書いたものだから久しぶりに読んで気が付いたのだった(笑)
 要するに単純には決め込めない、他の要素も複雑に絡んでくるので、総合的な分析力が必要。
 血虚の問題にしても、気虚を解決すれば血虚もおのずから解決することが多く、その証拠に気虚を解決するはずの補中益気湯にはどうして当帰が配合されているか? これは中医学における基礎的で当然な配合でもある。
 それぞれの個別性(個人)における気虚と血虚の因果関係によって気虚の薬物に重点を置くか、血虚の薬物に重点を置くべきかが決まる。
 とりわけ気虚証の場合には多かれ少なかれ血虚を伴って当然であるという認識は不可欠である。
posted by ヒゲジジイ at 00:52| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年10月18日

漢方薬で本当に治るなら伺いたいのだが・・・という本音のお問合せ

 御尤もな御質問であるが、当方にだって分からない。人間様は自動車の修理とは違って、簡単に部品交換が出来るわけじゃなし、しかも病院でも治らない病気が、漢方薬でそれ相応の効果を発揮させるには高度な知識とテクニックが必要なことは言うまでもないはずだ。
 そのことがサッパリ理解されずに、中には過去に試したものが単なる健康食品に過ぎないのに、漢方薬を一度試してみたが、病気が治るどころか、却って進行してしまったと広言し、健康食品と漢方薬を完全に誤解している人が意外にとても多い。
 先日も書いたように、大手検索エンジンさんですら「健康食品>漢方薬」というまったくもって錯誤した分類をされるのだから、世間の常識レベルが知れようというものである。

 本題に戻って、漢方薬で治るものなら〜〜?という御質問だが、漢方相談を専門にする当方にだって、8割緩解なら知識と腕さえ伴えば、9割の確率で可能であろうが・・・・・と内心思っても、一定期間、そちらの方から賭けてみるつもりでやってもらえないことには自信を持ってお返事できないのが本音である。だから、本音以上にわざと「自信ありません」とお答えして、やや突き放してしまうことがあるのは、迷っている人にまでどうこう説得するつもりもないし、完全に時間の浪費だと思うからである。

 たとえば、アトピー性皮膚炎などは、ここ十年来、新たな発見から例の三点セットを主軸にして弁証論治の方剤を適宜加える方法で、有効率100パーセント近い確率を続行中であるが、この不敗神話がいつ崩されるか戦々恐々の毎日であることも既に述べた。
 ところで、一例だが実に歯がゆい例外があり、子供さんのアトピーで何ヶ月経っても不思議に効果が弱すぎるので、あれこれ思案していると、親御さんのふと漏らした言葉に愕然として、即刻中止してもらったことがある。
 これまで長期の通院治療で治らないから、漢方薬を求めて来られたはずのものが、保険漢方で出されていた白虎加人参湯エキスを、当方には内緒で連用し続けていたのだった。
 
 無効だった漢方処方をいくら保険で安いからといって、このために当方から出しているデリケートな配合バランスを滅茶苦茶に破壊していることは明白である。
 どう贔屓目に見ても、白虎加人参湯証とは無縁な体質であり、却って逆効果の湿熱体質を保持しているのに、ったくぶち壊し以外の何ものでもない。
 即刻、白虎加人参湯を中止するように怒鳴るように勧告しても、これまた頑として聞き入れない。
 それじゃ〜〜、当方の漢方薬類は一切止めて、もとの保険漢方に戻ってもらうことにして、一切手を引いたという救いようのない前例が一例だけ存在するのである。
 それ以来、子供さんのアトピーはよほどの例外(親御さんが当方の漢方服用経験者)以外は、絶対に相談に乗らないことに決心したほどであった。

 このように、今のところかなり自信のあるアトピー性皮膚炎であっても、いつ不敗神話が崩れるか知れやしないし、こちらの計画とは裏腹に、思いもよらない逆効果の治療方法を隠れて行っていないとも限らない。

 実に人間様というのは、(もちろん自分自身も含めて)本当に扱いにくい動物なんですよ〜〜。
アトピー性皮膚炎の漢方と漢方薬に自然療法をミックスした漢方相談専門薬局 ←すべて手打ちで完全自作のHP!
posted by ヒゲジジイ at 14:05| 山口 🌁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年10月16日

お問合せの電話に紋切り型のお返事「直接来られないと・・・」というお返事に誤解を招くこともあるらしい。

 常連さんが重なった月曜日である。直接来られる人も、行かれないから送って欲しいという常連さんも、今日はやたらに重なった。
 常連さん以外では、先週の火曜日に突然見えた関東の若者が、順調に経過しているので(翌日にも効果が見えたアトピー)まとめて送って欲しいという一件だけ。

 その間にはお問合せも頻繁にかかる。最近は例によってHPを見てのお問合せも増えている。
 忙しい最中であればなおさら時間が惜しいので、受話器を取る女性薬剤師のお返事は紋切り型となりやすい。「直接来られないことには・・・・・これが決まり文句で、及び腰の人やお気軽な人のチェックが出来たものと思い込んでいる

 近くで耳に入ることもあるヒゲ薬剤師も上手な断り口調だと思い込んでいた。
 これまでこの紋切り型のお返事に対して、日をあらためて同じ人が、近々伺いますからという電話が何本も入ったが、わざわざのご連絡にも関わらず結局、無音のままということも多いので、多忙中の電話の応対には同様の紋切り型「直接来られないことには・・・」で定着していたのだった。

 当然の紋切り型のはずだが、なかには女性薬剤師が直接来てくれるように懇願したものと誤解される人も出てきたので、青天の霹靂である。
 曲がりなりにもヒゲ薬剤師の部下の女性薬剤師である。断じて懇願することがあるものか。直接来れない人は、お話にならないから紋切り型で時間の節約をしているだけだ。

 何と、手前味噌に上手に誤解する人も世の中にはいるものだと、感心するやら呆れるやら。

 世の中には大病院の医者に対しても、ましてや市井の薬局薬剤師に対して、いかに強い立場に立つべきかという工夫に余念のない輩も多いと聞く。身内の医師たちの研修医時代の苦労話を聞けば、平成時代の錯誤した風潮が知れるというものである。
 ここ村田漢方堂薬局は明治時代の日本である。断じて平成の日本ではない。平成の巷の風潮が通用すると思ったら大間違い。

 へたな駆け引きナンゾをされればされるほど、ヒゲ薬剤師はやる気を失うだけ。誰も何の得にもなりゃしない。
 
posted by ヒゲジジイ at 22:07| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年10月13日

予約制ですか? いえ、違います。ですから、時間はたっぷり余裕をもって来てください、ということなんですよ。

 いつも書いているように、時計を見ながら「今日は時間がない」という方は、すべてお断りしている。気心の知れている常連さんが同じことを言って来た場合は、全然話は別である。
 差別と思ったらそれは大間違い。常連さんの場合は、多くは常用されている漢方薬類の補充である。新たな相談があるばあいは、時間に余裕をもって来られるし、電話で済む相談なら常連さんだけに電話で解決できることも多い。
 
 新しい方の場合は、そうはゆかない。お互いに初対面だけに、たっぷりと時間に余裕をもって来局していただかないことには、まともな漢方相談にならない。
 本日も、予約制ですかという御質問のお電話があったが、ヒゲジジの性格上、予約制はとっていませんとお答えした。
 それでなくても、及び腰や時間のない人、病院に行くのが面倒だから漢方でも・・・というお考えで来られた人は、すべてお断りしている薬局である。

 病院治療でもう一つ治りが悪い人、あるいは治らない人、医療用漢方(保険漢方)で効果がない人、中医漢方薬学派のヒゲジジイの漢方薬に賭けてみたいという奇特なお考えの人、そうでなければ漢方相談の意味がない。
 やや悪趣味?かもしれないけれど、どこへ行っても治らないから中医漢方薬学派の漢方に賭けてみる、あるいはお互いに苦労するのは覚悟で、8割緩解が得られるものならしばらく徹底的に頑張ってみたいと思われる奇特な方だけを受け入れている、とてもワガママな漢方薬局である。

 お気楽な御相談は嫌いだし、お気軽なお問合せには冷淡である。そのかわりに本気で来局される人には、ない知恵を振り絞って頑張る習性だけは徹底しているかもしれない。だから、閉局後は、歳を取ったせいか、昨今、へとへとに疲れる。高級な牛黄製剤を服用して老体に鞭打って頑張っている。だから、及び腰や怪訝な態度で来られると、いっぺんでやる気を失ってしまう。
 体調も頭の冴えも、時々刻々変化する、まるで大芸術家のようだ?
 それに実質が伴えばよいが、常に新患の10人中1人位の割合で、なかなかピントが合わずに四苦八苦して、悶々の日々を三十数年間続けて来た。
 だから、必ず月に一回くらいは逃亡したくなる。

 ところが、本日のようにもう一歩打開策が見えないように思えていた遠来の人が、少し良い兆しが見えてきたというメールが入ると、いっぺんで気分が明るくなる。
 逆に先日のように、別の遠来の方が、少し前まで良い兆しが見えていたので、これで方針は固まったと自信満々だったところで、突然、新たな症状が加わっている連絡が入ると、一日中考え込んで殆ど夜も眠れない。

 かと思えば、ヒゲジジイ自身も牛黄製剤ばかりに頼らず本格的な漢方薬の体質改善の目的で最近はじめたばかりの六味丸系列の方剤を中心に5種類の漢方処方類併用のピントが合ってバカスカ服用したお陰か、不眠症気味だった夜が12時になると睡魔が襲って、ここ2〜3日ぐっすり眠れるようになった。
 おまけに「食事」がとてもおいしくなった。食欲が更新したのではない。食事がおいしくなったのである。

 六味丸系列の方剤がよく合っている人は、これまでもしばしば「食事がおいしくなった」と述懐されたものだが、自分自身がそれを味わって驚いている。六味丸は断じて胃薬ではないのに!

 その六味丸を現在主方剤として連用されている数ヶ月のかたが、ここ2日間、このブログの更新がないので、とても心配されていたとて、本日来局されて、ヒゲジジイが元気な姿を見て安心されたとオッシャルのであった。
 心配して下さる人もあるのかと単細胞みたいに嬉しくなった。いや、本当はやっぱり単細胞なのだろう。
posted by ヒゲジジイ at 19:28| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年10月07日

中医学上の基礎的な御質問

性別 : 男性
ご職業 : 医療・福祉関係
具体的な御職業 : 薬剤師
簡単なご住所 :関東地方
お問い合わせ内容 :
 気虚による経早による場合経量は脾の統血作用低下と考えると増加すると思うのですが脾陽不足と考えると血の生成ができないので減少すると思うのですがどちらなのでしょうか。

 肝うつによる経乱はなぜ生理が来ると痛みが軽減するのでしょうか。

 腎虚の為衝任脈が空虚となり陰血に対する調節機能が失調すると経乱が起こる。とはどういう事なんでしょうか。

 基本的な質問で申し訳ありませんが現状ではいくら考えても解りません。よろしくお願いします。


お返事メール:拝復

 肝鬱云々の問題は「通ぜざれば痛む」というのが中医学の常識であり、したがって通ずれば疼痛が軽減することは、中医学上の基本中の基本です。

 このレベルの問題に疑問を呈されることは、まともな基礎中医学の教科書の通読がなされていない証拠です。

 したがって、脾気虚・脾陰虚・脾陽虚の違いを説明しても無駄でしょう。このレベルの問題は基本的な中医学教科書にはすべて書かれているはずです。

 肺脾に関連深い「気虚」という広域の概念にしても、脾だけにしぼれば脾気虚ということになりなますが、教科書的に言えば、脾気虚と脾陽虚は明らかに異なる概念です。
 重複することはあっても、脾気虚はあくまで脾気虚であって、脾陽虚とはあきらかに概念上の違いがあるということです。

 もっと基礎中医学を繰り返し読まれる必要があります。基本中の基本概念に対する理解を徹底的に繰り返されるべきです。

 たとえば、参苓白朮散(ジンレイビャクジュツサン)の適応証は脾気虚と脾陰虚の合併した脾気陰両虚であり、脾陽虚に対応する要素はほとんどありません。

 ひるかえって単に「気虚」という表現をするからには、通常は「脾肺の気虚」を意味するかなり広義の気虚であるのですが、しかしながら、その後に続く説明によってどの臓腑の気虚を指して述べているのか判明するはずです。

 腎虚にしてもそうです。腎虚にも腎気虚・腎陰虚・腎陽虚・腎の陰陽両虚とさまざまにあるわけですから、前後の文章から「腎虚」の意味するところを把握して理解しなければならないのですが、貴方の疑問を呈される「腎虚の為衝任脈が空虚となり陰血に対する調節機能が失調すると経乱が起こる。」については、すべて回答はこの引用された文章の中に書かれているではありませんか!

つまり結局は、「腎虚のために衝任脈が空虚となれば、陰血に対する調節機能が失調するので、このために月経不順となる」

 ということですから、何の疑問を呈するところがあるのでしょうか?
 
 疑問に思われること自体が不思議なくらいですが、上記のように小生が書き換えた日本語を暗記してしまうことです。それ以外に理解する方法はないでしょう。

 以上、ややキツイことを申し上げましたが、ヒゲジジイの毒舌にめげず、頑張って下さい。
                         頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介


追加で届いたメール:最近中医学を独学で勉強し始めたもんで愚問ですいません。


ヒゲジジイ補足メール:拝復

脾虚にからんで、たとえば脾湿の問題だけを取り上げて考察すれば、

脾湿についての考察

 これだけの複雑な違いがあるのです。

 しかしながら、現実的な漢方処方の有機的な応用は、このような地道な基礎理論の修得により、常道からはじまって、変則的なもの、裏読み的な応用力を養わなければ、まったく実用的な知識とはならないのです。

 基礎理論はトテモ大切で、徹底的に学ぶ必要がありますが、現実には教科書的な病人さんというのは(極端に言えば)ほとんど存在しないと言ってもよいくらいで、教科書通りの病人さんがいるものと信じて処方運用をしても、なかなかピントがあうものではないわけです。

 かといって基礎理論の修得をおろそかにしていれば、永遠に漢方処方を理解して、漢方相談において、常にピンとはずれな、あてずっぽうの処方ばかりを奨めてしまうことになりかねません。

昨今、当方には全国各地から、地元でトンデモナイ処方を投与され、却って逆効果の方剤により困り果ててやって来られる人が、信じられないくらい増加中です。(本日も関東から予告ナシに突然来局された方がありましたが、過去三ヶ所の医療機関で、保険漢方を長い間、継続してきて、ほとんど無効だった方でした。

 自分の腕の悪さを棚に上げて云うのもなんですが、ピントの合った方剤を推奨できる能力を養うことは、並大抵の努力ではなかなか困難なもののようです。すくなくともピンとはずれの方剤を奨めることのないよう、基礎理論は徹底的に学ぶ必要があります。

以上、追伸的にお返事まで。

村田漢方堂薬局 村田恭介


重ねて念押しの質問メール: 気虚による経早の経量は多くなるのか少なくなるのかどちらなんでしょうか。肝鬱による月経痛はなぜ来潮すると軽減するのでしょうか。


ヒゲ薬剤師の最終回答:正解は、気虚による早経とあるように、単に気虚と表現されるからには主として肺脾の気虚を指すものであり、「気不摂血」による月経過多が生じやすいものです。

この「気不摂血」という熟語も、基礎中医学の基本中の基本です。

そもそも、気虚とあるのに、わざわざ気をきかせて脾気虚や脾陽虚を持ち出す必要はないのです。

単に気虚といわれる時は、主として肺脾の気虚を意味するものです。

肝鬱云々については、すでに最初にお答えしたとおりです。
                           不悉
posted by ヒゲジジイ at 00:34| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年10月06日

とっても歯ガユイ話! ますますどこもご紹介できない。ご自分達でさがして下さい。

性別 : 女性
年齢 : 40歳〜49歳
ご職業 : 医療・福祉関係
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : 数ヶ月前に癌性腹膜炎の母のことで質問させていただいたものです。
 その節はご丁寧なご回答ありがとうございました。

 実はあの後早速●●●●漢方薬局に連れて行き、相談しました。
 が、処方されたのは小柴胡湯でした。
 しばらく服用していたのですが、腫瘍マーカー値が上昇ししたり、抗がん剤の副作用で口腔内がひどく炎症を起こしたりで、本人が飲むことを苦痛に感じて休んでいました。

 私自身は五苓散と補中益気湯が効果があると感じていましたので(マーカー値も落ち着いていた)●●●●の先生に伝えてみましたが、五苓散はやはり急性の吐き気などの時に飲む薬だからと取り合ってもらえませんでした(無理強いすることもできないので)。

 最近抗がん剤もだんだん効果がなくなりつつあり、おなかの辺りも少し硬い感じらしいのですが、抗がん剤を中止すれば口腔内炎症も治まってくるようなので、頑張って漢方も飲むといいます。

 この段階でまだ五苓散と補中益気湯は効果的でしょうか?実は別に買って飲めるときは飲むように言ってあるのですが。
 本人は倦怠感はあるのですが、今のところ普通の生活を十分に送っています。ただここ数週間は口のせいで食事が満足に取れず、マーカー値もかなり上がってしまいました。ご指導のほどよろしくお願いいたします。


歯がゆい気分でお返事メール:拝復

 メールの内容を拝見して、絶句するのみです。

 その漢方薬局さんは老舗のはずが、その程度の知識だったのかと愕然とします。
 まったく漢方の基本中の基本、といっても中医学のですが、その基礎が全然分かってない様子が伺えます。
 癌性腹膜炎に何の根拠があって小柴胡湯のような甘草・大棗・人参など、水分を保持させる作用のものばかりを出されるのか、中医学の世界では常識以前です。

 この調子では扶正去邪という基本中の基本の常識もご存じない、漢方を販売する資格すら疑いたくなります。

 二ヶ月前にも偶然、同じ漢方薬局さんで風邪をこじらせ後、重度の咽喉腫痛で悩まれる方が一年間も通い詰めて、いろいろ処方してもらうのに、首尾一貫してこともあろうに、小青竜湯ばかりが出されており、偶然、当方の小青竜湯乱用問題のサイトを御覧になって、お問合せがあり
小青竜湯誤投与の典型例

 このようなやってはいけない誤投与を一年、悪化させる為の漢方薬を出されていたようなもんです。

 頂いたメールの内容といい、あまりにも基礎的な問題以前の話で、お返事することすら腹立たしくなります。

 貴女ご自身も医療関係者であるなら、もっと知恵を出すことができなかったのでしょうか?

 実際に服用していて調子が良いものなら、なおさら扶正去邪というバランスの保てた五苓散と補中益気湯の配合で、何が問題があるのでしょうか?

 もしも問題が出るとしても、これまで服用してやや調子が良かったものが、効果がいまひとつ弱いなあ〜〜と感じることがあるかもしれませんが、少なくとも小柴胡湯のようなほどんど腹膜炎には、しかも腹水が貯留するような状態には、中医学ではありえない方剤を投与される学識とキャリアを疑わざるを得ません。

 ご職業には医療関係者とされておられますが、どうして貴女ご自身がそのような判断力が出せなかったのか不思議です!

 あの悪評高い小柴胡湯をこのような重大な疾患に頑として出される神経が理解できません。

 当方に遠方から押しかけるようにして、やや強引にやって来られる人達も、それぞれの地で、とんでもない漢方処方が出されており、その漢方をやめるだけでも半分は軽くなりますよという例ばかりですから、もう、本当にこの世の中、ウンザリしています。

 ただ、このような人達もシロウトさんながら、気がつくだけましですが、クロウトに近い場所におられる貴女がこれまで、小柴胡湯のようなトンデモナイ処方に甘んじていたこと事態が信じられません。

 ただ、今思い出しましたが、その漢方薬局さんは老舗だから良いのではないか?と、お伝えした記憶があり、これはあくまで先代の先生までのイメージだけの話でしたので、少しこちらも責任を感じないわけではありません。

 貴女ご自身の問題でないだけに、歯がゆいばかりですよ。

 その漢方薬局さん以外にも、大きな町ですから何軒も漢方専門薬局やクリニックがあるはずです。ハシゴして相談してみるのが最善でしょう。

 いずれにしましても、当方では御本人みずからによる御相談と、御本人みずからの意志で行動される方以外は、直接的なタッチは出来ませんので、悪しからず御了承下さいませ。

 いずれにせよ「五苓散はやはり急性の吐き気などの時に飲む薬だからと」いうレベルの知識しかないようでは、漢方薬局の看板を下ろすべきではないでしょうか。

                          頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介


編集後記: いわゆる専門家とされる人の無知ほど恐いものはない。
上記で引用した「小青竜湯の誤投与の典型例」の全文を引用する。
 サイワイこの方は、遠路を一泊二日で直接、村田漢方堂薬局に来られ、二ヶ月目の服用で7割ほど緩解していることは、既に数日前にこのブログでも述べている。残りの3割は意外に期間がかかるかもしれない。(東京の超美人のオバサマも現在7割緩解となり、一時良かった8割緩解にもう少し?)
御意見や御質問をどうぞ : はじめまして。●●に住む38歳の主婦です。
 私は慢性気管支炎(乾燥した咳で痰が出ません)と咽喉痛で苦しんでいます。病院で検査をした結果「気管支炎と咽頭炎です。繰り返しますよ。」と言われました。医師に処方してもらう消炎剤や咳止め薬は効きません。

 昨年7月から1年間漢方薬を続けてきましたが思うように治りません。
 その漢方薬局では、「体の冷えが原因です。」と言われまして小青竜湯を中心にした漢方薬を服用していました。
 現在、咳の症状は軽いのですが、口がカラカラに乾いて咽喉痛や咽喉から胸にかけて不快症状(痛痒い)が続きます。

 以上、典型的な小青竜湯の誤投与の文面である。
 肺寒停飲の証候を呈するのであれば、確かに小青竜湯は素晴らしい効果を発揮するが、昨今の社会風潮では「肺寒停飲」を確かめもせず、あるいはその基礎理論に無知なまま、不適応者に対する鑑別能力のないまま、あまりにも乱用が目立ち過ぎるのである。

 今回のケースはたまたま漢方薬局で出されていたが、小生の地元ではもっぱら医療用漢方での誤投与が顕著で、言葉は悪いが、その尻拭いばかりをさせられている。(今年は珍しく、ほんの数例に減少している。)

 また、昨今ブームの「冷えが原因」とする余りにも短絡的な病因論も大いに問題である。ネコも杓子も「冷え」に帰するというのだから、稚拙極まりない論法である。
 最初の原因が何でアレ、炎症性疾患を抱えている場合に、過度な温熱的治療方法は逆効果になることを知る専門家が、意外に少ないのに些か驚いている。

折り返しのメール: 村田先生へ

 早速にまた的確なご回答ありがとうございました。

 実は、叱られるかな・・・と思いながらご質問したのでやっぱりでした。
 言い訳では在りませんが、小柴胡湯と聞いたのはしばらくしてからで
 本人も体調がひどく悪いわけでもなく、逆に私自身に気を遣って効いてるような気がする、と言うようなわけで
 でもやはり、私の勉強不足です。反省しています。

 近くに在住であれば、的確な弁証論治をしてくださる先生を捜して連れて行くのに、と暗中模索状態です。
とにかくは、五苓散と補中益気湯を真剣に飲むよう申します。
 ありがとうございました。


編集後記の追加!:五苓散合補中益気湯で効果が無くなったら、多くの場合、補気建中湯加梅寄生かわらたけを考慮すると良いだろう。
posted by ヒゲジジイ at 00:49| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする