2011年10月17日

附子(ブシ)の配合を怖れて救いを求めて来た人だが・・・

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ASC_933a1 posted by (C)ヒゲジジイ

 九州からやって来た不定愁訴の女性。

 月曜日の午後、ようやく時間が空いて、午前中の嬉しい報告(肝硬変のオジイサンの血小板がしっかり増えたので静脈瘤破列の心配が激減したことや、細菌性の気管支炎の新人さんが予定通りの効果を発揮していること、耳管炎のおばあさんが二ヶ月でかなり寛解して来たことなど)で、やたらに空腹が続くので、電子レンジで間食の用意をしかかった時に上記の人がやって来られて間食は万事休す(苦笑。

 携帯で当方のHPをちょっと見ただけで安易に来局されるのは問題であり、こちらは質問攻めに合わされるので、それだけでもう次回からの漢方相談は失格である。

 失格ではあるが、せっかく来られたのだから話だけは伺った。

 要するに漢方専門の診療所で投与された方剤が、補中益気湯を筆頭に五種類近くの補剤が配合されている上に、越婢加朮湯加附子も配合され、すべてエキス剤でまとめて混合したものを1包ずつに分包されたもの。

 一時は効果があったものの、次第に胃酸が逆流したり夜眠れなかったりで、そのことを何度訴えてもH2ブロッカーを飲めばよいとて、頑として処方を変えてくれないという。

 附子や胃を害することもある越婢加朮湯を抜けばよいものの、すべてが混合されているのでそれは不可能だという。

 何度も喧嘩腰で訴えても同一内容を投与され続け、埒が明かないので今度は漢方薬局に変えたところ、そこでも附子を配合され、そのほかの処方内容は薬味の一部が記載されているだけで、処方内容は教えてもらえないという。

 この無表示医薬品?を購入して服用し続けて一年間、問題の不定愁訴に対して何の効果も見られない。

 のみならず附子が配合されると目が冴えて眠れないので、それを訴えても附子が合わない筈はないと、これまた頑固に聞き入れてもらえないという。

 これも附子だけでも抜いてみればよいものの、やはりすべてが混合されているのでそれは不可能という。

 また両者の言い分(先の診療所の医師、後者の漢方薬局の薬剤師?)は、いずれも附子が合わない人はいないと言われたという。

 だから、要するにもしかして附子が合わない人もいるのかどうかを確かめに、わざわざ下関までやって来た模様なのである。
 これが彼女が来られた最も重要な質問事項であったらしい。

 もちろん附子が合わない人は五万と存在するし、貴女も附子が合わない体質に間違いないと断定してあげるとようやく納得して帰ってもらえた。

 何とも気味の悪い話で、このようなことで一時間も貴重な時間を奪われるのだから、たまったものではない。

 当方に通い詰める意思など到底ありそうもなく、ただ附子が附子がと、附子の話でほとんど終始したストレンジャーさんだった。

 昨今、漢方界でも過剰な温め療法が流行っているが、この温暖な西日本地方でさえも附子あるいは附子剤の乱用が目立つ。

 長期間附子を投与され続けた挙句に、この女性のように紅潮上気した顔貌となり、いかにもイライラした焦燥感が漂い、慢性的な附子中毒に陥っている人が出現しても不思議はない。

 中医学では(昨今ブームの火神派は別として)必要に応じて附子を初期に一時的に使用することがあっても、長期間使用しない傾向が強く、必要な効果を得たところで配合を変え、附子を抜いた方剤に切り替えることが多い。

 附子を乱用すると肺熱や肺陰虚を誘発して、呼吸器系に重大な悪影響を及ぼしかねないので、何でも過ぎたるは及ばざるが如し、である。

 ともあれ、こちらの漢方に賭けてしっかり通うという決意もないまま、質問攻めに会って一時間、まるで慈善事業である。

 お陰で午前中の爽快感も台無しになったが、彼女にとっては附子の乱用を中止する決心がついただけでも、大きな救いになったかもしれない。

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ASC_9315 posted by (C)ヒゲジジイ

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ASC_9316 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 20:31| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年10月07日

通えない人達が来局されたり電話で問い合わせられても無駄ですよ〜

コムクドリ
コムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ

 日々不思議でしようがないことは、通えない人達が電話で問い合わせたり、直接やって来られたり、彼等や彼女等は一体何を考えておられるのか、まったく理解に困しむ。

 電話だけで何とかして欲しいという無理難題は日常茶飯事。

 直接遠い場所からやって来られても、しばらくは通い詰める決心もないまま、一度っきりで配合が分かったら、あとは地元で手に入れて・・・と虫のよいことを考えられても、そうは問屋が卸さない。

 そもそも簡単に地元で入手出来るほど、どこにでもある漢方薬とは限らない。ましてや一度来られたくらいですべてを解決できるほどの配合が見つかるはずもない。

 最低限のマナーを守り、根性のある人でなければ、村田漢方堂薬局の漢方薬を飲むことは出来ないのだ(苦笑。

 その後の微調整がいかに大切かは、これまでこのブログで口を酸っぱくして繰り返し書いて来たことである。

 ところで、近畿地方から毎月に通って来られている青年から、いつもたっぷり相談時間を取ってもらっているのに、その間、他の相談者に遭遇したことがないが・・・と村田漢方堂薬局の経営を心配されるかのよう。

 朝一番で来られる人だから、先客に遭遇したことがないからそう思われるのだろう。

 ところが相談室のうしろでは、常連さんやお馴染みさんが、先客がいることに気を使って、こっそりと受付嬢から補充の漢方薬をしこたま購入して、ひっそりと帰って行かれていることに、これまで気付ことすらなかったらしい(苦笑。

 予約制をどうして取らないのかとしばしば聞かれるが、お断りせざるを得ない根性不足の人の申し込みが多過ぎるので、予約制を敷くほど日々混雑するわけでもない。

 予約制を嫌う本当の最大理由は、予約しながら連絡もないまますっぽかされた場合、頭に来るからである。

 コゲラ (キツツキ目キツツキ科)
コゲラ (キツツキ目キツツキ科) posted by (C)ヒゲジジイ



posted by ヒゲジジイ at 00:05| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年09月16日

定価1,890円の「求道と創造の漢方」が、なんと12,800円!

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ZZZ_5046a posted by (C)ヒゲジジイ

 先日、「求道と創造の漢方」が、名古屋の大学堂書店では3,000円の古書価で出品されていたが、直ぐに売れた模様。
 もともとお付き合いのある古書店だったから、拙著の評価を客観的になされた模様。

 ところがアマゾンでは現在、その拙著がなんと12,800円で出品されている。

 以前も五千円以上の価格のみらず、七千円以上の価格で出品されており、前者の五千円代のものを知人の登録販売者が、その価格で購入されたというご本人からの報告もあった。

 かたや、半永久的に絶版すべきではない名著『中医臨床のための「病機と治法」』陳潮祖著 神戸中医研訳編が品切れして久しい。

 この書籍は定価11,214円(税込)だったが、間違いなく価格以上の価値があり、とても充実した内容で、中級者レベルの学習書として相応しい。
 もともと原著「中医病機治法学」を翻訳出版されたものだった。

 それに引き換え、ヒゲジジイが若干30歳以前に各専門誌に書き散らしたものをまとめた書籍「求道と創造の漢方」が、とうとう12,800円で出品されるに至っては、実に信じられない光景である(苦笑。

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IMGP2763 posted by (C)ヒゲジジイ



 
posted by ヒゲジジイ at 23:07| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年09月15日

三歳児がウチダの六味丸を一度に20丸(大人量)くらい勝手に飲んでしまったっ!

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IMGP3306 posted by (C)ヒゲジジイ

 数日前、深夜12時を過ぎて、就寝する間もなく突然、けたたましい電話の呼び鈴に叩き起こされた。

 電話の主は3歳児をかかえる医師で「息子がウチダの六味丸を一度に20丸(大人量)くらい勝手に飲んでしまったっ!」が大丈夫だろうか?!という不安げな問い合わせである。

 こんな夜中に何事かと思ったら、な〜んだ、驚くには当らない。中国では三歳児だったらそのくらいの分量が常用量だから、まったく心配するにはあたらない。

 それでも牡丹皮が・・・などと不安げな質問を寄こすが、心配ご無用。

 それよりも今後、気をつけなければならないことは、附子あるいは麻黄や細辛、桃仁や杏仁を含む漢方製剤。
 具体的には八味丸や真武湯、小青竜湯や大青竜湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、葛根湯など。さらに桂枝茯苓丸や桃核承気湯に大黄牡丹皮湯など。

 これらは子供さんが日本の大人の常用量でも間違って服用するのは問題だから、十分に気をつけるように注意を喚起する。

 またついでに言えば、身近な食品の中では、銀杏(ギンナン)。

 これは中医学でも使用されるが、食品でもとても身近なものだけに、子供さんが多食することは絶対に避けるべきである。

 炒った銀杏でも、子供さんが一度に数十粒を食べようものなら、窒息死する可能性大である。あるいは十数粒でも危険性が大きい。

参考文献:漢方薬の安全性の問題について

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IMGP0356 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 23:43| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年09月12日

中医師になるにはどうしたらよいですか?

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ZZZ_4694 posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 20歳〜29歳の男性
御職業 : 会社員
簡単な御住所 : 関東地方
御質問 : 日本の会社に務めていますが、現在中医学に対して興味を持っていますが、いくつかの質問をさせていただきます。

 @中医師になるためには、絶対大学にいかないといけないでしょうか。

 A中医師にみとめてくれるため、どういう進み方がありますでしょうか。(大学にいく以外)

 以上、お願い致します。

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ZZZ_3281 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:残念ながら日本には中医師の資格や制度はありません。

 日本には医師や薬剤師の資格免許があるのみです。

 中医師の制度と資格授与がなされるのは中国国内です。

 たとえ中国に行って専門の大学に入学し、中医師の資格を得ても、日本国内では中医師と名乗ったところで、医師免許がなければ中医学的な診療はできないし、薬剤師の免許がなければ漢方相談によって漢方薬を販売することもできません。

 中医師の免許だけで診療を行うと、医師法違反になりますし、薬剤師免許なしに第2類医薬品である漢方薬を販売すれば、薬事法違反に問われます。

 ところが、中医学知識が皆無であっても、医師免許があれば診察によって漢方薬を投与することができますし、薬剤師であれば中医学知識がなくとも漢方薬を販売することができます。

 過去、関東地方で実際に中医師の免許だけで日本国内で漢方薬販売を行っていて、薬事法違反で摘発された例が数年前にもあったように聞いています。

 取り急ぎお返事まで。


補遺:主として第二類医薬品である漢方薬販売については、医師と薬剤師が有資格者であるほかに、登録販売者という制度が新設されているという。

 この登録販売者とは、ちょっと奇異に感じる名称ではあるが、規制緩和による改正薬事法で新設された一般用医薬品を販売する資格ということらしい。

 この資格を得るには医薬品の販売において一定の実務経験等を有する者が都道府県知事の行う試験に合格する必要があるという。

 また、登録販売者が販売出来る医薬品は一般用医薬品のうち第二類医薬品と第三類医薬品に限られ、第一類医薬品を販売することは出来ないという。

 以上の内容は、ウィキペディアを参考にさせて頂いた。

ZZZ_3432
ZZZ_3432 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 13:42| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年08月26日

◎◎病は漢方薬で治りますか? 経費は1ヶ月でどれくらいかかりますか?

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XSC_1024 posted by (C)ヒゲジジイ

 電話の問い合わせで最も多いのが、

 ◎◎病や△△△△症は漢方薬で治りますか?

 失礼なものでは「オタクの漢方で◎◎病が治った人がいますか?」という質問もとても多い。

 これらと同時に多い質問は「1ヶ月分の経費はどのくらいかかりますか?」

 前者の答えは「分かりません」

 後者の答えも「分かりません」ではあまりにすげないので「ネットでご覧下さい」⇒村田漢方堂薬局における漢方薬類の販売価格について

 上記のような最も多い質問の場合は、いずれも敢えて村田漢方堂薬局に通わなくとも、地元の病院や漢方薬局の漢方薬でも十分治せるレベルのありきたりな内容が多い。

 あるいはそうでなくとも、まだまだ漢方薬に賭けてみようという情熱と真摯さが感じられないので、婉曲にお断りする方便として・・・

 「治りますか?」という質問には、真実を語る受付嬢だから「分かりません」とお返事するばかりでなく、一定期間、直接通い詰めることができない人は無理なのです、と明確に伝えているので、がシャリと電話を切られてオワリっ。

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DSC_0150 posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 23:18| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年07月27日

鎮痛剤の呉茱萸湯はありますか?

ルリタテハ
ルリタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 呉茱萸湯は古方派時代に超重症の偏頭痛に超速効を得て、大きな手柄を立てたものだと有頂天になった記憶がいまだに生々しい。
 拙著「求道と創造の漢方」にも当時、「漢方の臨床」誌に発表したものを転載していたはずである。

 しかしながら昨今で需要があるのはむしろ病院治療時に冷蔵庫保存されていた点滴を受けた影響もあってか、入院患者さんがシャックリが止まらなくなって、病院漢方でも止まらないときに、しばしば呉茱萸湯で速効がある例に遭遇するくらいで、頭痛で使用する情況が激減している。

 ところで、昨日の開局前の慌しい時間帯に電話がかかったが、受話器を取る時間が取れなかった。9時過ぎて開局後しばらくして同じ電話番号の人から再度かかって来る。

 受付嬢は鄭重にお断りしていたが、「オタクに鎮痛剤の呉茱萸湯はありますか?」という問い合わせだったということで、例によって安易に置いているとでも答えようものなら、質問攻めに合うか、あるいは直ぐに買いに行くとか、いずれの場合でも大いに困る場合があるので、電話での漢方薬の処方指名客にはお断りしておくに限るのである。

 過去の長い経験から、電話で漢方薬の処方指名でピントが合っていたケースはほとんど1〜2割程度で、多くの場合がまったくのピント外れであった。
 昨今は過去のこれらのデーターから、時間ばかり取って説得するのに往生することのあるお気楽な指名客には言下に「置いていません。申し訳ありません」と鄭重にお断りするのが通例となっている。

 情報が氾濫する昨今、ネットで調べたり、あるいはテレビやラジオ、あるいは週刊誌などの情報を鵜呑みにして、とんでもない処方を指名して電話で訊ねる人が多いが、素人療法に付き合うのは、この歳になって些か沽券に関わる問題でもある(苦笑。

 シロウトが簡単に手が出せるほど漢方薬世界はそれほど安易ではないのだが、世間の開業医さんたちが手帳を見ながら番号で投与される医療用漢方も、素人療法同然と言っても過言ではない。

 しばしばトンでもない方剤が投与される事例に遭遇するが、何といっても漢方薬だから度し難いピント外れであっても、安全性においては合成医薬品ほどの副作用発現率とその強弱は比較にならないくらい極めて低い。

 そのような安心感があるゆえか、お医者さんたちの漢方的誤投与は頻繁で、いつまでもその尻拭いをやってあげるわけには行かないのである。

モンキアゲハ
モンキアゲハ posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:呉茱萸湯
posted by ヒゲジジイ at 00:23| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年07月21日

不定愁訴症候群みたいですね

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CSC_6231 posted by (C)ヒゲジジイ

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年齢 : 40歳〜49歳の女性
簡単なご住所 : 海外
具体的な御職業 : ヒーリング
お問合せ : バリ島生活では西洋医学の治療が当てにならないため、鍼と漢方薬治療を受けています。

 中国人の先生の処方や、自分なりに独学で漢方製剤を試したりしているのですが、どの薬もすべての症状を満たしてくれる薬がありません。

 不眠や胃の膨満感、目の疲れ、肩こりなどが主な症状です。時々、風邪でも無いのに喉の痛みが続いたり、朝方喘息みたいな咳が出たりもします。これは一度で出すとある期間症状が続きます。

 舌は、色は淡ピンク、胖大 舌苔 少ない 淡い黄色 下の上 腎を表す場所 苔多く 白苔 白苔の上真ん中辺りはさらに黄色水毒を表す歯型あり、烈紋深くあり 舌の先端周囲に芒刺あり舌裏の脈筋 瘀血を表す紫色脈診 脈は虚を示す沈脈 細脈 特に左の脈が弱い 肝を示す脈は比較的強いが、腎を表す脈はほとんど触れない。かなり深く押すと腎の場所の脈が強く出てくる。

 寒がりで、特にひざ、足首下、首周りに寒気を感じる。手はいつも熱い。
 
 腰から上、背中の半分までの位が重だるく痛むこのような症状で、虚証を疑い六味地黄丸を飲んだり、逍遥散、喉の痛みや咳が出る時は百合固金丸を飲んだりしますが、多少の効果はあるものの、舌周囲のぴりぴり感などが多少薄れる程度です。

 腎を表す舌の場所に苔が多いので、腎の冷えも考えて桂附地黄丸(八味丸)はどうかと飲んでみたの所、足の冷えは少し和らぎ、舌苔も薄くなりました。

 後、胃の膨満感、水音、ガスのたまりには、日本の漢方薬 日野百草丸が聞いていますが、完全な回復には向かわず、飲んだ後だけ効き目があります。

 このような症状を根本的に改善するためにお力を拝借したいと思う次第です。お忙しい所恐縮ですが、なにとぞよろしくお願いします。

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CSC_5567 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:症状から察するに、虚弱体質者にしばしばみられるある種の不定愁訴症候群のように思えます。

 様々な症状が出没しているご様子ですので、これを一つ二つの処方で短期間に解決するのは恐らく無理があると思います。

 常にバランスの取れた組み合わせで数種類の方剤が常に必要となるはずで、折々にその時点における一連の症候に基づく病機に応じて臨機応変に配合変化を繰り返す必要があると思います。

 貴女と同様の様々な症状を訴える女性達の漢方相談を受けることが多いのですが、10日毎に通ってもらいつつ長期間に亘って上記のような弁証論治を繰り返しています。それによって臨機応変の配合変化により、四季折々の季節に応じた体質傾向が把握でき、患者さん自身でも配合変化の法則を体感的に会得できるようになります。

 長々と抽象的な話に終始してしまいましたが、要するに貴女に適切な方剤は、お送り頂いたメール内容ではほとんどヒントにもならないほど、五臓六腑の寒熱虚実がバラバラになっているご様子ですので、実際に直接来られて10日毎に通える状況下でなければ、具体的な方剤のアドバイスはほとんど不可能と感じます。
(常用する方剤は常に数種類であっても、臨機応変に配合変化を行なうためには常備薬として10種類以上の漢方製剤を常備しておく必要がありそうです。)

以上の通り、まったくお役に立てずに申し訳ない次第です。

たとえ実際にこちらに通える体勢であっても、現在の症状の5割くらい改善するのに数ヶ月〜半年はかかりそうで、ご希望される「根本的に改善」ともなると数年はかかるように思われます。

取り急ぎお返事まで。

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GSC_0812 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 20:28| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年07月12日

漢方を考える前に専門医に診て貰うのが先でしょっ!

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CSC_5543 posted by (C)ヒゲジジイ

 ある神経症状に悩んで漢方専門医のところで一ヶ月間通い続けても治らないから、といって移ってきた人がいた。

 よく話を聞けば、2〜3ヶ月前に風邪症状の後に続発した神経症状で、それに悩んで各病院を歴訪しても埒が明かず、とうとう一ヶ月前に漢方専門医のところで治療を請うた。

 ところが、通い続けても一向に改善の兆しがまったく見えない、といっても僅か一ヶ月である。

 こちらから見るところ風邪の後に続発しているところから疎経活血湯や続命湯などが適応する外中風邪による神経症状と睨んだが、大事なことは専門医による正しい診断である。

 これまで歴訪したという病院はすべて一般内科ばかりで、血液検査などに異常がないからといってかなり神経症扱いのようである。
 漢方専門医院にしても、水分不足が原因とて、点滴と増液の方剤主体の投与が行われているので、こちらの解釈との隔たりは大きい。

 ともあれ、肝腎な神経内科での受診がないので、一般内科医の診断など当てにはならない。

 過去の事例でも、フラツキやめまいなどで、長年に亘って一般内科や耳鼻咽喉科に通い詰めていた人が、神経内科に辿り着いてようやく正式な病名、脊髄小脳変性症と診断が下った人もいた。

 発病から僅か2〜3ヶ月のことだから、パーキンソン氏病などの前兆ということもあるので、急いで神経内科を受診することを強く勧めて、敢えて漢方薬は渡さなかった。
 村田漢方堂薬局では、まずは西洋医学的な診断と治療を受け続け、それでも埒が明かなかった人だけを漢方相談の有資格者としているからである。

 それにしても受診したどの医師も、神経内科で診てもらうべきことを伝えてないこの現実。

 開業医さんたちが商売第一主義をとるのも理解できないでもないが、もっと患者さん本位であって欲しいものですね〜っ。

BSC_6918
BSC_6918 posted by (C)ヒゲジジイ


ラベル:困った問題
posted by ヒゲジジイ at 13:46| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年06月14日

重篤な疾患では遠路の旅は危険極まりないので・・・

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CSC_1478 posted by (C)ヒゲジジイ

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年齢 : 50歳〜59歳の男性
簡単なご住所 : 関西地方
お問い合わせ内容 : 肝臓癌の主人についてご質問させていただきます。主人は白内障と緑内障も患っているため、代わりにメールさせていただきます。

 5年前にC型肝炎から肝臓癌を発症し、6pの腫瘍が発見されました。すぐに肝動脈塞栓術を施術していただき、その後も半年に一度の割合で同手術をうけていました。
 2年前にどうしても消えない部分をラジオ波で焼却しほぼ完治と言われていました。

 昨年の夏に仕事が忙しく無理をした為か腹水がたまり始め、再度6pの腫瘍が発見されたので肝動脈塞栓術をうけましたが、リンパ節まで転移しているとの事で栓はせず薬を流すだけの手術となりました。

 その後腹水が増え、11月末に入院をしましたが、一週間後に肝性脳症を発症しました。
 お医者様からも覚悟するように言われましたが、幸い3日後に覚醒してくれました。

 12月末に退院し、現在も自宅療養中です。退院後も腹水が徐々に溜まり、アルブミンもあまり効かなくなったので3月より、◎◎の「●●●●●医院」(漢方医)で診察を受け「五苓散の3倍量」を処方してもらい、3週間程は徐々に腹水が減っていきましたが、その後は停滞してしまい、4倍量・5倍量と増やしたのですが改善せず、「茯苓四逆湯」・「茯苓四逆湯+白朮・猪苓・沢瀉」を一週間ずつ処方されましたが腹水が減る事はありませんでした。

 先日病院(漢方)からは他に処方できる物はありませんと言われてしまいました。
 掛り付けの病院からも、穿孔で抜くしかありませんといわれています。

 それでインターネットで色々と調べていたところ「補気建中湯」という言葉が気にかかりこちらのホームページにたどり着きました。

 一度そちらに行かなければならないと、言う事ですが腹水でお腹が臨月のようになっている主人が行けるかどうか分からないのですが、主人のような症状でも「補気建中湯」が少しでも可能性があるのか?

 もしそちらへ通院できない場合、他の漢方医でも処方する事はできるのか?等ご回答いただけると幸いです。

 長々と失礼いたしました。 お忙しい事とは存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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CSC_1589 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:重篤な段階で来られるには及びません。というよりも来られても困ります。

 そのために過去、専門家向けに補気建中湯について長々と書います。
 http://cyosyu.exblog.jp/i19/

 そちらの地元の漢方専門の医師か、あるいは漢方専門薬局でご相談下さい。

 一か八か、補気建中湯はどうだろう?と相談されれば、専門のところではどこでも入手可能です。

 繰り返しになりますが、そちらの地元でも簡単に入手できる処方ですので、専門家にご相談されれば、適不適を判断してくれますし、間違って飲んでも決して強い漢方薬ではありません。

 最終的には医療は賭けです。
 取り急ぎお返事まで。

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CSC_1677 posted by (C)ヒゲジジイ

おり返し頂いたメール早速のお返事、ありがとうございました。

 今までかかっていた漢方医か近所の漢方の薬局にお願いしてみる事にします。
 本当にありがとうございました。

 これからのご繁栄をお祈りいたしております。

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CSC_1137 posted by (C)ヒゲジジイ

【編集後記】 補気建中湯の著効例は拙著『求道と創造の漢方』に詳しい。

 その後も天地がひっくり返るような著効例にしばしば遭遇したが、残念ながらびくとも奏功しなかった例も現実には存在するのである。

 また、超末期とはいえないケースではしばしば分消湯を主体にした配合方剤で著効を奏した例も珍しくない。

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CSC_1783 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 22:58| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年04月22日

子供さんが苦手な理由は・・・

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FSC_6925 posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 年 代 】:40〜49歳の女性
【 性 別 】:女性
【 地 域 】:中国
【 お問い合せ内容 】: お忙しい処すみませんが、相談したい事があり、メールで失礼いたします。

 高●の娘の体調についてです。来店できるようでしたら、娘と伺いたいと思っております。 症状をはっきり感じはじめたのは、2年くらい前からです。

 以下省略。

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FSC_6630 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:お問い合わせ内容拝見致しました。

 ただ、残念ながら当方では子供さんは最も不得手としており、漢方相談はお受けしていません。
まことに申し訳ありません。


【編集後記】村田漢方堂薬局のHPには
※ご高齢者やお子様の場合につきましてはお断りせざるを得ないご高齢者や子供さんのご家族からのお問い合わせにある通りの事情ゆえ(常連さんやお馴染みさんのご家族でもない限りは)お断りせざるを得ませんので、悪しからず御了承下さいませ。
と明記しています。

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FSC_6636 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年04月15日

漢方薬など第2類医薬品の通信販売は2年間延長っ!

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BSC_2212 posted by (C)ヒゲジジイ

 厚生労働省は継続使用者や離島居住者に限って、漢方薬を含む第2類医薬品の通信販売をさらに2年間延長することに決めた


 村田漢方堂薬局では関西や関東地方はおろか、東北地方からも数年以上前から直接来られ、その後は継続して通信販売を利用されている人が多数。

 さいわい経過措置が2年延長されたのでホッと一安心だが、これからの2年1ヶ月半の間に、直接面談による相談販売後になされる通信販売までも規制する前代未聞の悪法が完全撤廃されることを望むものである

 ともあれ、村田漢方堂薬局をご利用の遠方の皆さん、2年延長されましたので、どうぞご安心下さいっ!

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CSC_5515 posted by (C)ヒゲジジイ

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2011年04月13日

直接来られない場合は弁証論治は不可能です

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DSC_2870 posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
ご職業 : 会社員
簡単なご住所 : 関東地方
具体的な御職業 : TV局勤務
お問い合わせ内容 : もともと腰痛があったのですが、ある一定の座り仕事が多くなり悪化。ぎっくり腰をし、今では1日を寝て過ごす数日で仕事にも支障をきたしています。

 病院にいって調べましたが、ヘルニアに近い症状、またカイロプラクティックに通っていますが、筋肉が硬直して神経を圧迫しているとの事でマッサージをうけていますが、良くなりません。

 尻部の付け根が痛み、椅子に座ったりは全く出来なく、横になるにも体勢が決まってしまい、睡眠不足で体重もすでに5キロやせてしまいました。

 こちらのHPを拝見させて頂き,ぜひ漢方を処方して頂きたいと思いましたが、遠方のため、お伺いする事が出来ません。

 このような場合は、他のご質問でも拝見した通り、処方が難しいのでしょうか。

 お忙しい中大変恐縮ですが、本当に困っており、お願い出来るのならばどうしても処方して頂きたいと思っております。
 宜しくお願い致します。

今夜のお月さん
今夜のお月さん posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:直接来られない場合は、正確な弁証論治は不可能ですので、地元近辺で見つけられるのが一番です。

 カイロでだめなら鍼灸という方法もあると思います。

 内服の漢方薬に関しては・・・(以下省略)。

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KSC_4955 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 19:48| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年04月11日

お問い合わせフォームから連日のお問い合わせメールにお返事できない数々

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P4101458 posted by (C)ボクチンの母

 木の芽立ちの春、体調が大きく揺らぎ易い季節とあってか、連日お問い合わせメールやお電話が増え、お断りするのに四苦八苦。

 お断りする理由でもっとも多いのが、たとえば病院から大建中湯を処方されたが、身体が火照って湿疹が勃発、身体も痩せて来たが続けて飲んでよいのだろうか? など、処方された主治医に問い質すべき内容を直接電話で訊ねられるなど。

 一旦服用を中止して主治医に訴えるべきだと何度繰り返して叱るように諭しても、どうして教えてもらえないのかっと詰め寄られて唖然とするばかり。
 それじゃ〜何と答えれば満足されるのだろうかっ!?

 そもそも漢方に素人の医師達が多く、安易に保険漢方を処方すること事態に大きな問題がある。

 蓄膿症の漢方薬はどれを選んだらよいだろうか?という種類の電話での問い合わせもイヤになるほど多い。

 お問い合わせメールに至っては、毎日何通入って来るかわからないほど、四月になって相当な数に上るが、ブログに転載不可とされている場合は、当然、お約束どおりお返事は返さない。

 ブログに転載不可となっているお問い合わせは実に多いが、経費がどれくらいかかるか、お話を聞きに直接伺ってもよいでしょうか?
 という実に困ったメールも混じる。

 お話だけが聞きたいというケースでは最初からご遠慮願いたい。迷っている人達に対しては、たいへん申し訳ないことながら、心身ともに消耗の激しい弁証論治に専念できるわけがありません。

 過去の経験でも直接来られて迷っている人に縷々説明していると、質問に対する説明の苦労で疲労困憊。
 ようやく飲んでみたいと言われるころには、こちらがまったく戦意喪失してしまって、服用前から様々な説明をさせられたのでは肝腎な弁証論治の余力がなくなり、結局はお断りした経験は一度や二度ではありません。

 だから昨今では、肝腎な弁証論治にチカラを注がれそうもない相談は最初からお断りすることにしているわけですよ。

 ところで、世間相場よりも安価な漢方薬を心がけていても、数種類の方剤を併用すれば、それなりに経費はかかります。
 たとえばアトピー性皮膚炎などでも軽症者はお断りしている関係上、一定レベル進行している人では、月額に換算すれば2〜4万円くらいの経費はかかっている。

 他の疾患でもこれくらいの幅は、当方の漢方では常識的な経費であるが、もっともご相談者の多い進行癌や転移癌ともなると、月額に換算すれば5〜10万は一般的な経費となっている。

 もちろん一般的な慢性疾患では、月額換算5千円〜2万円くらいで終始する人も多いが、一般的には微調整を繰り返す過程で、最終的にはアトピー性皮膚炎レベル(2〜4万)の経費は必要になることも多いと思って欲しいものです。

(といっても、牛黄製剤や麝香製剤のような速効性のある高貴薬に惚れ込んだ人達では月額3〜9万近い経費がかかっている。)

 メールでのお問い合わせで最も多いのが、病状や病名を1〜数行書いて、なんの漢方薬がよいか教えて欲しいという安易なお問い合わせはもちろんお返事不可能。

KSC_4558
KSC_4558 posted by (C)ヒゲジジイ

クイナ
クイナ posted by (C)ヒゲジジイ

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BSC_2335 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 11:12| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年03月02日

荊芥連翹湯が適応する人の特徴についてのご質問

庭の電線で休憩して直ぐに去ったマヒワ
庭の電線で休憩して直ぐに去ったマヒワ posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 お問い合せ内容 】: はじめまして。いつも綺麗な写真にも見入っています。

 ところで、荊芥連翹湯について教えていただけたらと思います。
 一般的には鼻炎などの慢性疾患に処方されるようですが、私はワキガの体質改善(理気・清熱利湿)ということで半年服用していますが全く改善が感じられません。

 舌の色は淡白、舌苔はほとんどみられません。舌の側面に歯型もみられません。
 荊芥連翹湯で効果があると思われる人の特徴的なことなどを教えていただければと思います。
 荊芥連翹湯の前に玉屏風散を3ケ月服用しています。

 お忙しい中、大変恐縮ですがよろしくお願い致します。

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DSC_9556 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:荊芥連翹湯が適応する人の特徴的なものは、不思議とほとんどの人達が手足の裏がべたつきやすいことです。それにとてもくすぐったがりであることも特徴的です。

 この手足のべたつきのために、しばしば掌がしっとりしやすいために、紙などがペッタリとくっついてしまうこともあります。

 いわゆる「解毒証体質」の人に適応しますが、詳しくはグーグルなどの検索窓で「解毒証体質」と打ち込んで調べてみると詳しく説明されているサイトがあります。
 一貫堂という流派から生まれた処方です。

 ところで、舌がほんとうに淡白であれば、この処方はまったく適応するはずがありません。陽気や気血が虧損されている証拠ですので、少なくとも荊芥連翹湯中に配合されている黄連解毒湯や枳殻、連翹など邪魔な配合が多過ぎます。

 淡白舌が事実なら、即刻中止され、もっと中医学に習熟された薬局にかわるべきです。

 蛇足ながら、ワキガは簡単な手術で治るような話を聞きますが、それが事実なら敢えて漢方薬に頼らずとも病院で手術をされた方がよいのではないでしょうか?
 以上、取り急ぎお返事まで。

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IMGP5810 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:11| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2010年12月22日

殆どの漢方薬で不快反応が出る稀有なケース

思案するヒヨドリ
思案するヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
ご職業 : 会社員
簡単なご住所 : 日本国
お問い合わせ内容 : 殆どの代表的な煎じ薬(補気血剤、補陰剤、疎肝剤)服用することで口内炎や口腔内の粘つきがおこり便通が乱れ尿が多く出る漢方を投与すると唇が乾燥し継続服用できた漢方薬がない。

 月2回エリスロポエチンを投与しザイロリックを一日一錠服用。中断するとヘモグロビンが8.0、尿酸値が7.0を超える。

 午前中の倦怠感と過呼吸(深呼吸を何度もしたくなる)のような症状。時候の変わり目などに激しい回転性の眩暈と断続的に続く立ちくらみ。

 エキス、丸剤など私の服用できるものがあるのでしょうか?
 最後の砦と心得ており村田先生の所で服用できなければ漢方から退こうと思っています。
 平均血圧100/58、体重●●、身長○○○宜しくお願い致します。

山茱萸の木で遊ぶメジロ
山茱萸の木で遊ぶメジロ posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:稀にどの漢方薬を飲んでも不快反応が出て服用できないと言う人が、当方の薬局においても38年間に2名ほどおられました。

 きっと●●様も同様かと思われますので、残念ながらお断りせざるを得ません。
 悪しからずご了承下さいませ。


【編集後記】 過去の二例というのは、随分昔の話だが、胃のもたれに悩まれる女性が、病院の薬はもちろん、あらゆる胃腸薬といわれるもの(漢方薬も含めて)、いずれを服用しても却って調子が悪い。
 私に効く漢方薬はないだろうか? そこで六君子湯をお出しして、この漢方薬でも不快反応が出るようでしたら、万事休すと思われ諦めて下さいということで・・・後日、やはり受け付けなかったといわれ、継続相談を断念して頂いた例。

 もう一例は、数年前、当方のブログを見たといって遠路はるばる泊りがけで来られた医療関係者。これまで有名な漢方専門医師のところで、様々な方剤を服用したが、いずれも不快反応が生じて続けることが出来ないといわれる。
 そこで、適応すると思われる方剤を少量ずつ服用してもらったが、茵陳蒿湯以外は、すべて失格。そこで早々に諦めてもらった。

 いずれの例も、効果がでませんということだけであるなら、純粋に証候に方剤がフィットしてないことが問題なのであるから、微調整の繰り返しでいずれはフィットすることは時間の問題である。
 ところがほとんどの漢方薬で無効を通り越して不快反応ばかりが出るようでは、まったくお手上げ状態で、漢方薬をお出しするこちらの方が怖くなるので、早々にこちらの方からお断りさせて頂いている。

 化学合成医薬品のように多かれ少なかれ副作用が付き物というのに比べれば、はるかに副作用や不快反応が出る可能性が極めて少ない漢方薬で、このような稀有なケースではご相談を遠慮させて頂かざるを得ないわけである。

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DSC_0973 posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 15:31| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2010年11月29日

数ヶ月毎に通う条件では弁証論治は不可能なのでお断りせざるを得ません

ジョウビタキ(雄)
ジョウビタキ(雄) posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の女性
簡単なご住所 : 東海地方
お問い合わせ内容 : はじめまして

 本当に合う漢方をさがしておりました。ホームページ拝見し下関へ行く決意が固まりました。週末に来院希望です。

 月曜までまたは金曜に休暇をとりたいところですが、とりそこねた場合 土曜半日の中でファーストチョイスをお願いし、数ヵ月後に来院(その間電話サポートお願いし)して経過御報告のペースで御教示頂くことは可能でしょうか?

 また年末年始の営業日程、お伺いできましたら宿など手配に入ります。お手数おかけしますが、お時間許す時にお返事いただけましたら幸いです。  
 宜しくお願いします。

我が家の畑のジョウビタキ(雄)
我が家の畑のジョウビタキ(雄) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:病気の内容にもよりますが、少なくとも数ヶ月に一度の来局というのでは、弁証論治(適切な漢方薬を見つけるための中医学的検討)を正確に行い、必要な配合の微調整や配合変化を行うのが不可能です。

 また、途中経過の報告などは緊急を要する特別なことがない限りは、すべてメールによる応答です。

 しっかりとフィットする漢方薬の配合が見つかるまでには7〜15日毎にしばらく通える人でなければ、遠方の人はご遠慮願っているのが実情です。

 病気の内容によってはたとえば婦人科系統(内膜症など)などでは1ヶ月に1度のペースで通って来られる人達もありますが、アトピー性皮膚炎などの皮膚病関係では、10〜15日毎に通える人でなければ、なかなか困難です。(但し、ほどほどピントがあった時点で、数ヶ月毎に延ばすことは可能です。)

 蛇足ながら、本日開いて直ぐに関西から母親に連れられて来られたアトピーの女性がおられましたが、10〜15日で通うのが困難ということでしたので、残念ながらお断りしたばかりです。(母親に説得されて来られたというご本人のヤル気の無さも大きな問題でしたので・・・。)

 このように、しばらく短いスパンで通える情況にない方では、大変申し訳ないことながら、たとえ直接来られても漢方薬を一切販売出来ませんので、悪しからずご了承下さいませ。

我が家の畑に住み着いたウグイス
我が家の畑に住み着いたウグイス posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 19:36| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2010年10月30日

まったくはじめてのご高齢者の漢方相談をお断りする理由

ジョウビタキ(オス)
ジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ

 まったくはじめてのご高齢者の漢方相談の依頼が今週だけでも3名あった。うち一名は電話でのお問い合わせだが、2名は直接来局された。

 うち2件は遠方の子供さんがネットで調べ、老齢のご両親が在住する近くの村田漢方堂薬局を見つけたから直接行って相談せよと言われたから、というもの。

 過去にまったくはじめてのご高齢者の漢方相談に乗って気まずいことになった例は枚挙に暇がない。

 たとえば牛黄製剤がよく効を奏してご本人も喜び、1〜2年も続けていたところで他の疾患で入院され、それでもご本人は身体が楽になるからと実の娘さんが代理で購入に来られていたが、やや高額な製品であるためか、その娘さんが来られる度にさんざん嫌味を言われて不快な思いをし続けた。

 メニエール氏症候群で入院されていたご高齢の婦人が退院の帰りによられ、まだ完全には治ってないので漢方薬を求められた。
 ところが、数日経っても目立った効果がないと、ご高齢のご主人から脅すかのような苦情の電話に困惑した。

 もっとひどい板挟み状態に追い込まれた経験など、思い出せば際限がない。

 互いに気心の知れた常連さんやお馴染みさんたちの高齢のご両親の漢方相談に乗るのとは大違い。

 とりわけ多いのは、病院の医師に当ることができない腹いせか、矛先がこちらに向いて、ご家族から八つ当たりされまくったことは若い頃のひどいトラウマとなっている。

可愛いけどいつもけたたましく鳴くモズ
可愛いけどいつもけたたましく鳴くモズ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 23:56| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2010年10月14日

板藍根についてのご質問および吐き気と下痢の漢方薬

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PA080961 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の女性
簡単なご住所 : 中国・四国地方
お問い合わせ内容 : 初めまして。いつも、HPを拝見させて頂いてます。

 もともと、子供の頃から吐き気と下痢で、一時期治まっていたものの、間で症状が出てしまい、2006年に子供の嘔吐下痢がうつって入院してから、度々吐き気と下痢(週4日くらい)に悩まされています。

 2人目が出来てから(2009年7月)、授乳という事もあり、心療内科の先生に、漢方薬をすすめてもらい、◎◎の●●病院という所に、かかっています。(下の娘が預けれず、泣き喚くので、なかなか定期的に行けないのが辛いです)

 六君子湯や四君子湯でも、下痢は治らず、五苓散を調子の悪い時に飲んで吐き気は少しよくなりましたが、下痢は治っていません。

 西洋の薬より、漢方薬が自分には良いと思っていて、頼りにしていて、村田先生のHPを見つけて、いろいろ聞いてきた漢方薬の話が間違いだったと分かり、村田先生を信じております。

 そこで、『板藍根』が予防に良いと、村田先生のHPで見たのですが、子供の気管支が弱い(咳喘息持ち)事もあり、早速何軒かの漢方薬局に行ったのですが、『板藍根』を予防としてお茶で飲むのを知らない所や、0.5グラムずつ作ってくれて子供にも大丈夫と売ってくれたが村田先生のブログに書いてたカタカナの漢方薬を売っていたりだとか、胃をいためるのでお茶では無理という所。どこを信じて良いのか分からなくなりました。

 とりあえず、0.5グラムずつ包装してくれた物を買いました。そして、いろんな漢方薬局さんの意見があったので、ネットで『板藍根』について調べていたらこういう事を書いたHPがありました。jchs.exblog.jp/8173510/

 とても風邪予防がしたいのですが、私は、胃腸が弱く、娘は気管支が弱く、板藍根はやめておいた方が良いのか悩んでいます。村田先生のHPで、『板藍根』の事は予防に良いというのは、書いていたと思うのですが、『板藍根』に対する御意見はどのような物か知りたく、とてもお忙しい所申し訳ないのですが、質問させて頂きました。

 大変、長々とまとまりのない文章で申し訳ございません。13日は、回線の件で、混みあうと思いますので、もし先生がお返事を書いていただけるのなら、ゆっくりと待っております。

 吐き気と下痢には辛い思いをしており、子供が大きくなれば、山口まで通いたいと思う気持ちがあります。宜しくお願い致します。

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IMG_1760 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:メール拝見しました。

 吐き気と下痢が続いていれば、体力的な低下も当然付随していると思われます。そのような状況下では、下関まで通うことは到底不可能であり、無理をされれば往復の旅程に過労から、漢方薬が効く前に病状を悪化させ兼ねません。

 ましてやそのお近くの病院にでさえ「下の娘が預けれず、泣き喚くので、なかなか定期的に行けないのが辛いです」と書かれるくらいなのですから、こちらに通いたい気持ちがあっても不可能であることは貴女ご自身のメール内容が証明されていますね(苦笑。

 ところで、ご質問の板藍根の件ですが、胃腸がそこまで弱ければ、板藍根以前の問題で、適切な漢方薬をもちいて胃腸をしっかり丈夫にすることが、免疫力をそのまま向上させるので、次第に風邪に対する抵抗力もできてきます。胃腸にほどほど自信が持てる段階になってはじめて考えるべきで、現状では吐き気と下痢が生じない丈夫な身体に改善する必要があります。

 吐き気と下痢という虚弱体質を歴然と証明するような病状では、速効は望めなくともしっかりピントの合った漢方薬を使用する必要がありますが、実際にはこのようなありきたりな病状に対しては、日本中のどこにでもある日本流の漢方薬の投与方法でも改善する可能性は高いものです。

 中医学を学んだ先生に出会うことこそ望ましいとはいえ、現実には中医学を学んでも実際に臨床応用できるようになるには相当の経験をつまなければなりません。
 中医学を標榜していても、頭でっかちで理屈ばかりが先立って、効果がイマイチという現実をしばしば目撃する昨今です。

 吐き気と下痢という、しばしば見られる虚弱体質の改善では、中医学を標榜していても理論と実際を一致させる能力が乏しい専門家の漢方相談を受けるくらいなら、むしろ熟練された日本漢方を行っている漢方薬局さんのほうが頼りになるかもしれません。

 それほど吐き気と下痢という苦しい症状でも、理論の乏しい日本漢方でも十分に治すことができるはずのものなのです。ですから、地元近辺の薬局さんで、漢方薬の販売だけで飯を食っているところに賭けて、頼ってみるのが現実的で最善のはずです。

 あるいは吐き気と下痢にも心気症(神経症の一種)の場合もあり、その場合は漢方薬に頼るだけでなく、精神療法的なものも受ける必要があるかもしれません。(但し、精神療法を受けるにしても、その専門家、つまりカウンセラー自体が常軌を逸した人だったという笑うに笑えない現実もありますので、相談相手には注意が必要です。)

 以上、とりとめがないお返事になってしまいましたが、取り急ぎお返事申し上げます。

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DSC_0567 posted by (C)ボクチンの母

おり返し頂いたメール:お忙しいところ、早々な御返事ありがとうございます。

 私の、胃腸の問題は、近辺の漢方薬局さんへ行って、治したいと思います。
 何種類か、飲んだのですが、吐き気か下痢かどちらかが治るようにはなりますが、
 両方の改善はまだ出来ていないので、いろいろ試してみたいと思います。

 心療内科には通っていました。今は、安定剤は飲まなくて良い状態になっています。
 ストレスも不安も感じず、体の疲れもない状態ですが、お腹の痛みのない下痢が続いています。
 村田先生のおっしゃる通り、これを改善してから『板藍根』の服用を相談してみます。

 6歳の子供と、旦那(今帯状疱疹がでています)は、今朝から『板藍根』を飲んでますが、メールさせていただいた、HPの内容を見て、飲ませていいのか分からなくなっていました。
 生後2ヶ月から大丈夫と書いている所もありました・・。

 村田先生のような漢方薬局が沢山出来れば良いのにと、せつに願っています。

 子供が大きくなったら、村田先生の所に行きたいと思っていますが、それまでに近辺の漢方薬局さんで治れば良いと思ってます。

 お忙しいところ、本当にありがとうございました。

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IMG_1084 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 20:31| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2010年09月09日

「続けたほうがよいでしょうか?」という愚問

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IMG_7866 posted by (C)ヒゲジジイ

 最初はよほど深刻な病状のご相談で来られたはずだが、ようやく繊細・微妙な漢方製剤の組み合わせの配合が見つかってぐんぐんと効果が出始めたところで、

「続けたほうがよいでしょうか?」

という愚問を発する人がタマにいる。しばし絶句するのみ。

 過去に病院治療などで化学合成医薬品による副作用を経験された人が多いので、このような愚問も多少は理解できないでもないが、しっかりピントが合って来て、苦痛が次第に取れて体調もよくなりかけたところで発せられるこのような愚問には、どうしても絶句してしまう。

 返事をするのも大儀である。

 そろそろ経費が惜しくなったに違いないと勘ぐって、ご自身で判断して下さい、という返事を出して逃げてしまうことも多い。

 止めたくなったらいつでも黙って去って行かれればよい。

 わざわざ弁解めいた理屈や理由をつけて止める算段をされなくともよいから、黙って中断されればよいのである。
 その後に中断したことを後悔された時点で、そ知らぬ顔をしてやって来られればよいのである(苦笑。

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IMG_7488 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 07:52| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする