【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の男性
【 職 業 】:専門職(医師・弁護士・会計士)
【 地 域 】:北海道
【 具体的なご職業 】:医師
【 お問い合せ内容 】:
初めてメールさせていただきます。十年来村田先生のブログを拝読させていただいています。
特に辛夷清肺湯や茵蔯蒿湯、六味丸、猪苓湯などの使い方につきましては、村田先生のお考えを大いに参考にさせていただいています。いつも示唆に富むブログをありがとうございます。
さて私事で恐縮ですが、数か月前に近しい親族に進行食道癌が見つかりました。
年齢的などから根治術や化学療法は適応がなく、サルベージ的に放射線療法を施行することとなりました。
そこで何か補助療法をと思い、改めて村田先生の過去のブログを精読し自分なりに愚考した結果、ウチダ六味丸+半枝蓮・白花蛇舌草エキス+補中益気湯エキスの組み合わせを内服するよう渡しました。
すると何が良かったのか、治療回数を重ねていっても主治医から必発と言われていた食道炎と嚥下時痛は全く起こらず、それどころか毎日院内の階段を上り下りするなどして入院前よりも足腰が強くなる有様でした。
あまりにも治療による痛みがなく元気なので、担当看護師も不思議がっていたようです。
肝腎の腫瘍も縮小傾向となり、通過障害も改善されつつあります。
このまま晩期副作用が出ないことを祈るのみですが、早期副作用としての食道炎や胸膜炎などが起こらなかった理由は、半枝蓮・白花蛇舌草の抗炎症作用によるところが大きいと考えてもよいものでしょうか。あるいは、中医学的に放射線治療という外邪はどのように考え対処してゆけばよいものなのでしょうか。
私自身、半枝蓮・白花蛇舌草を実際に使ったのは初めてでしたので、このような質問をさせていただいた次第です。
曖昧な質問で大変恐縮ですが、村田先生のお考えを是非お聞かせいただけますと大変参考になります。
どうかよろしくお願いします。
2010年7月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
【お返事メール】
おたより、ありがとうございます。
>入院前よりも足腰が強くなる有様でした。
とのこと、六味丸+補中益気湯が功を奏した証拠ですね。
>早期副作用としての食道炎や胸膜炎などが起こらなかった理由、半枝蓮・白花蛇舌草の抗炎症作用
ともご指摘はその通りだと思いますが、六味丸あっての連係プレーが大きいと思います。
当方のブログを参考にされた由、きっと「食道癌・進行した胃癌・ステージ4 」のカテゴリーをご覧になったことと存んじますが、中医学的には食道癌は、ほとんどが六味丸が基本方剤となることは、ご案内の通りです。⇒2018年06月22日 食道癌の漢方サポートには、六味丸が基本方剤となりやすい中医学的理由
上記カテゴリーの中で、折々にご紹介した、気管支まで浸潤していた食道癌の方の例では、入院中の抗癌剤と放射線の副作用防止も兼ねた漢方サポートに、六味丸+補中益気湯+白花蛇舌草をはじめ霊芝やチャガ(シベリア霊芝)および雲南田七に、消炎作用のあるササヘルスの大量などを胃瘻から注入してもらったものの、抗癌剤などの副作用が激しく、さらに高濃度の牛黄を追加することで、副作用による激しい症状をかなり軽減できることができましたが、さらに麝香製剤も加えるなど。
1年近くの病院治療を終えたあとは、漢方サポートのみで現在まで、食道癌の再発や転移は皆無で、既に7年半が経ちます。
(ただ、初期からあった肺腺癌が疑われる小さな影が、2〜3年前からやや怪しい動きで、一部は摘出手術するなど、肺腺癌に間違いないということで、その前後から、特に昨年くらいから、さらに★★★★・☆☆☆☆や▼▼▼なども追加し、残っている一つの小さな影は不変のまま。)
50代で、せっかく難治な状況下の食道癌がほぼ根治とあって、肺腺癌の根治も目指して、現在に至るまで一切、服用内容を減らすどころか、さらに上記の通り補強して連用されておられます。
ただ、ご高齢者の場合は、そうもいかず、骨盤付近の骨転移から見つかった肺腺癌のご高齢者の場合、飲める範囲の4〜5種類までが精いっぱいで、それでも分子標的薬とも相俟って、かなりなサポートを実現できています。
蛇足ながら、私の父も40年前頃、60代で食道癌が見つかり、気が付いた時には食道癌が大きく、既に肝臓と脳転移を生じていました。私が30歳になる前だったと思いますが、その頃は大した中草薬類も乏しい時代、放射線治療前に、かなり激しい疼痛は芍薬甘草湯で解消し、大量の〇〇や、△△△△△を飲み込むなど、本人には癌を隠す時代だったので、義弟(小児科医)の結婚式に出席した折には、フランス料理をすべて平らげるなど、出席者の半数は医師だっただけに、食道癌が転移している状況下で、信じられないことだと褒められたものの、最終的には、不必要な抗癌剤をだまし打ちにされたお陰で、急転直下、亡くなってしまいました。
当時の抗癌剤治療は、本当にひどいものでした。
いずれにせよ、当時の貧弱な漢方サポートでもあれだけのことができたのですから、現在は当時に比べて幸せなものだと存じます。
>ウチダ六味丸+半枝蓮・白花蛇舌草エキス+補中益気湯エキスの組み合わせ
が、ご親族の方にはよくフィットされているご様子。もしもかなりなご高齢の場合、それ以上の多種類はなかなか飲めないことかと存じますが、その後の経過によっては、対症療法的にでも、臨機応変の追加方剤や中草薬もあり得るかもしれません。
当方のブログに 「2015年06月23日『中医臨床』 誌6月号の記事 「中医がん治療の基本的な考え方」」に書いている通りですが、ご高齢者の場合、4〜5種類以上の製剤の服用は困難な場合が多いので、経験上、無理は禁物ですが、60代までの比較的若い年齢層の場合、多剤併用はかなり効果的に感じています。
なお、若い年齢層(40代)でも、肺腺癌で脳転移がひどく、ガンマーナイフを2度も繰り返した状況下、7年前に当方に訪れた時には咳き込んで顔色悪く、経費的な問題もあって、数種類の配合でも、劇的に奏功し、その後の分子標的薬とも相俟って、現在時至るまで、肺の腫瘤が出たり消えたりしながらも、まったく元気な状態で、自信を得て理解のある人とご結婚をされるなど、少ない配合ながらも、様々な西洋医学治療と併用しながら、元気に頑張られておられます。
(但し、この方は絶望的な心情が見えて取れたので、イチかバチか、あの世のスピリチャル話を伝えたところ、目が輝いてみるみる死後の世界の恐怖がなくなったことが、大きく免疫系に作用したものと思われます。)
ですから、必ずしも多種類の方剤や中草薬類を必要としないことは事実ですが、ただ、ほんの1〜2種類で経過よく行く例は、かなり稀なようです。
同じく70代で肺腺癌による脳転移の男性は、手術や分子標的薬とも相俟って、10種種類前後の方剤や中草薬類、既にすべての病巣は消失して数年、根治の可能性がだいぶ見えてきています。
ともあれ、ケースバイケースであることは間違いないようです。
そのままブログに利用させていただく手前、最近はコロナ関係のブロブばかりだっので、どこまでお返事させて頂くべきか、考えていますと、却ってますます散漫になってしまいました。
お許し下さいませ。
なお、こちらのgooメールは、hotmailでは受信拒否されることが多いので、Gメールでも同文をお送りさせて頂きます。
追記:上記、多くの中草薬名を隠している部分は、医師や薬剤師に公表できても、(中国では中草薬であっても、たとえば神農本草経の上品に掲載されるものでさえ、日本では食品扱いされるため)一般の人も目にされるブログ上では、敢えて〇〇や▼▼▼などで公表を避けた。
2014年7月20日のクロちゃん(2歳半) posted by (C)ボクチンの母
【折り返し頂いたメール】
ご多忙のところ、早速のご返信ありがとうございます。
また、多くの素晴らしい治療例をご提示いただき大変参考になります!
「食道癌の基本方剤は六味丸」というのは、私にとっては全く未知の視点でした。中医学を学ぶことの重要性を痛感した次第です。複数種類の併用が基本で、ときには10種類前後を併用される場合もあるとのこと、驚きました。祖母も、経過次第では方剤・中草薬の追加が必要となる可能性もありそうですが、現時点では予想以上のサポートができており家族皆で喜んでいます。ひとえに村田先生のおかげです、ありがとうございます。
〇〇や▼▼▼など、抗癌作用をもつ中草薬はたくさんあるのですね。そちらに関しましても、これを機に勉強させていただきます。
最後になりますが、これからも村田先生のブログを楽しみにしています。ありがとうございます。
(やはりgooメールの方は届いていないようでした、お手数をおかけしました)
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2010年7月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2020年07月20日
進行食道癌の漢方サポートについて
posted by ヒゲジジイ at 17:35| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2019年03月26日
昨今流行の逆流性食道炎による食道がんの予防には?
2009年03月26日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
逆流性食道炎の特許が取得できたオルスビー錠。
実際には効果が出る確率は5割以下とはいえ、某女性薬剤師が1回2錠では効果がはっきりしなかったので、自己責任で1回5錠に増やしてみると、かなり軽減できたという。
また、口内炎に効果のあるササヘルス。
口内とは地続きの食道にも同様な効果を期待して、原液をそのまま服用することで、食道がんの予防を期待して常用されている。
のみならず、人によってはササヘルス自体も逆流性食道炎に効果を発揮する人も少なくないのだから、なおさらオルスビー錠とササヘルスの併用は効果的であるはずだと、確かに一理ある話である。
というのも長年、村田漢方堂薬局では、本物の食道がんの漢方相談では、必ずササヘルスを主体に多種類の中草薬類を併用してもらう漢方サポートが鉄則となっているからである。
とはいえ、食道がんの原因の多くは、酒とタバコの二刀流の人達が最も危険であるといわれるが、現実には沸騰した熱々のお茶を長期間愛飲している人も危険である。
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2011年03月26日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 17:34| 山口 ☀| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2018年10月04日
悪性腫瘍に対する漢方サポートの問題について、先日の2日に頂いた漢方専門医の先生からのおたより
2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
某漢方専門医の先生からの貴重なおたより:
いつも御ブログを楽しく拝読させていただいております。本日のテーマに関連しまして。
各種のがん患者さんの漢方併用治療は内科医、漢方専門医としましても重要な課題と考え、長年、自分なりに併診、処方させていただいてきております。病院の癌の主治医先生との共同治療、連携がうまくできていればよいのですが、現実はかなり厳しいものがありますことは、先生の御経験談のごとくでございます。
漢方に無理解、あるいは拒否的な医師も少なくないのが現実でしょう。医師のみならず、看護師、職員たちに対する、漢方への正しい知識の普及は常に大きな課題でございます。
自分が病院の主治医として治療する立場であったころは、自由に漢方も処方しておりました。また、有効と思われるOTCの漢方の希望者には、それも喜んでお教えしておりました。現在、開業の町医者ですから、漢方サポート治療しかできませんし、病院主治医のご理解があることが前提であり、大切ですね。
健康保険適応の補気血剤、駆瘀血剤などの合理的な併用であっても、それなりの有効性があり、抗癌治療の副作用の軽減、予防、全身状態や感染防御能の改善、精神面のサポートなどにきわめて有用であることは周知の事実です。ぜひ、こういった面で漢方への理解が進むことを希望しております。
先生のますますの啓蒙活動を期待しております。
2010年10月4日の、茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
貴重なおたより、ありがとうございます。
まだまだ、漢方薬の理解は得られない状況が続いていますが、それでも以前に比べれば、全否定される医師の方々が次第に減りつつあるように思われます。
数十年前は、西洋医学でまったく打つ手がなくなって、はじめて主治医の先生が、漢方など、なんでもやりたいものは使ってよいよと。
それをもっと早く言ってくれればよかったのにという時代が長く続きましたが、あの時代よりも患者さんもずいぶん賢い行動をとられる人が増えているように思います。
つまり、漢方薬を毛嫌いされる主治医らしいと思われた人達は、抗癌剤と併用するにあたって、最後まで漢方薬の利用を隠したまま、完全寛解に至ったステージ4の悪性リンパ腫の人。
慢性リンパ性白血病の人の場合は、10年以上たってもますます好転していくので、とうとう漢方薬の利用がバレて、定期検査の都度、漢方薬はまだ飲んでいるのかね?とからかわれる始末。すでに21年が経過してますますお元気ですが、検査上は根治にまでは至っておりません。
昨今では、消極的ながら入院中に漢方薬類の使用を許可された例では、気管支にまで浸潤した食道癌で、抗癌剤と放射線治療を行うにあたって、胃瘻から漢方薬を自由に使用することを許され、その後、再発することなく既に5年、ほぼ根治が近づいている人がおられますが、許可された理由が、万一のことがあったとき、漢方薬を使わせてもらえなかったと、恨まれたくなかったから、というような理由だったといわれます(苦笑。
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2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 07:13| 山口 ☀| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2018年06月22日
食道癌の漢方サポートには、六味丸が基本方剤となりやすい中医学的理由
2010年6月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
中医学入門当初から、だから30年以上も前の中医学書籍によって理解していたので、食道癌の漢方サポートにおいては、六味丸を基本方剤に据えることが多かった。
最近6月、日本で出版された季刊『中医臨床』誌の通巻153号において、鄒大同氏が『がん治療における補剤〜最近の研究動向〜』と題された論説でも、同様な記事が掲載されていた。
食道がんは中医学では「噎膈」といい、陰虚をベースに、気・痰・瘀が交阻し、胃の通降が失するのがおもな病機であり、陰虚はその基本である。と書かれており、基本方剤としては加味六味地黄湯ということで、六味丸を基本に白花蛇舌草など、いわゆる抗癌中草薬類を各種配合したものを提示されている。
要するに、食道癌の中医学的な病理機序は、陰虚をベースに、気・痰・瘀が交阻し、胃の通降が失調している状況が比較的よくみられる、ということである。
実際に、村田漢方堂薬局における進行した食道癌が気管支にまで浸潤しており、手術不能ながら、抗がん剤と放射線治療に加えて、設置した胃ろうから、六味丸を基本とした多種類の漢方薬類や中草薬類を注入すること1年。
その後は、主として上記の漢方薬類のみで、既に5年近く、根治が期待できる状況を迎えつつある実例がある。
なお、六味丸の詳細な解説としては、『六味丸 (六味地黄丸)の中医学的文献』が参考価値が高いと思われるが、ここにも食道癌に関連した以下の記載がある。
本方は食道上皮細胞の異常増殖(食道癌の前駆的病変)に用いて一定の効果があり,異常増殖の好転と癌細胞化防止を促進する一定の作用を示す。1日1回、今日も応援のクリックをお願いします
2010年6月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 13:40| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2018年06月21日
不快な咽喉の違和感が、熱湯茶の愛飲を中止したら3週間で7割消えたというが
2010年6月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2018年05月29日 食道癌の危険性から、熱湯茶を愛飲している女性に、即刻やめるように厳重注意! のその後の経過である。
先日、常用されている胃腸関連の補充購入に来られた折の報告。
数十年続いた熱湯茶の愛飲を完全に中止したところ、ここ3週間で、あの悩ましい咽喉の不快な違和感が7割取れたと喜ばれていた。
しかしながら、既に食道に発癌の恐れがないか、検査するようにアドバイスしたものの、行きそうにない雰囲気である。
彼女の場合、熱飲を中止して以後、症状は7割改善しているのだから。熱湯茶を中止しても、症状が不変だったり、増悪するようであれば、即刻検査に向かうべきであるが、あきらかに軽減しているだけに、大丈夫とは思っても、万が一ということもあるので、念のため、検査に行くべきだとは伝えていたのである。
ともあれ、癌は早期発見、早期治療が、必ずしもよいとは言えないこともあり、たとえば前立腺癌の一部がよい例で、知る人ぞ知る。
実際の臨床医こそ、本音のところではそのように思っている医師も少なくないのが実情だが、オマンマのくいっぱぐれの憂き目にあいたくないばかりに、世間の常識に同調しているだけ、という医師は、いないとは思うけど・・・(苦笑。
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2010年6月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 13:13| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2018年05月29日
食道癌の危険性から、熱湯茶を愛飲している女性に、即刻やめるように厳重注意!
2012年05月29日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ
昨日の出来事である。
「六君子湯+少量の四逆散+オルスビー錠」の数年来の飲用で、胃弱がほとんど解消している女性が、咽喉がいつも違和感があるというので、詳しく聞くと、若い頃から沸騰した熱湯で淹れたお茶をアツアツのまま飲用するのが数十年来の習慣であるという。
少しでも冷めたお茶では、飲んだ気がしないという長年の悪習慣。
即刻やめるように厳重注意したのは食道癌の危険性を思ってのことである。
「そういえば、近所の女性が、最近食道癌で亡くなられたが、同じく熱湯茶を愛飲されていた」ようだと言われる。
村田漢方堂薬局の相談者の中にも5年前のこと、長年の同様の悪習慣(熱湯茶の愛飲)から食道癌が見つかった時点では気管支にまで浸潤。
手術不能ゆえ、放射線と抗癌剤に多種類の漢方薬類を胃瘻から注入して1年。西洋医学治療を終えた後にも、そのまま多種類の漢方薬類を欠かさず続けることで、既に5年近く、運よく根治が目前という人が実際におられるからである。
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2012年05月29日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 06:57| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2018年02月03日
うっかり、みてはいけないものをみてしまったために
2011年02月03日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ありがたいことに、金曜日の夕方から閉店後の夜にかけて、県外の人達の漢方薬類の補充購入依頼のメールを何通も受け取っていたので、能率よく土曜日の発送業務がこなせるはずだったのだが・・・
半ドンの土曜日は、もともといつも、ほとんど休む暇なしは当然なのに、2時に就寝したのに、いつになく明け方5時前にトイレに立ったついでに、うっかり香川選手所属のドルトムント対ケルン(大迫はベンチ外)の試合を観てしまった。
PCでDAZNの映像をテレビに繋いでいるので、いつも迫力のある試合を観戦できるので、ついつい誘惑に負けてしまう。
睡眠不足のまま仕事が始まると、メールのお返事のみならず、電話による補充購入の発送依頼も重なって、送り状など、多くの伝票を発行する目がうつろ。
店頭では、ここ半年以上、猪苓湯+茵蔯蒿湯でクレアチニンが一定レベル落ち着いていた人が、茵蔯蒿湯を続けると、どうしても軟便・下痢を繰り返すといわれるので、試しに茵蔯五苓散一つに切り替えて様子を見てもらうことにしたが、あとで考えれば雲南田七の少量も加えるべきだったかも、と思案してみるなど、判断力がやや鈍っていた。
延長戦は少しで済んだからか、珍しく昼寝もせずに、WOWOWのオンデマンドで映画を楽しむ元気があって、さらに夕方5時45分から8時半まで、日テレジータスで、後楽園ホールで行われたライブのボクシングを6試合?くらい観戦。
今夜は、12時から岡崎選手所属のレスターの試合を観戦する時間待ちの現在。時間つぶしに、以前なら進行癌や転移癌で経過のよい人の自慢話でも書いていたところをぐっと我慢して、こんなくだらないブログを打ち込んでいる。
手術不可能な進行した食道癌が、放射線と抗癌剤と入院中から多種類の漢方薬類の併用で、その後は漢方薬類だけで、今年で5年目を迎えようとして、根治も間近い話や、大腸癌でリンパ節転移があった人が手術前から漢方薬類で長期間サポートして根治した人や、同様に乳癌でリンパ節転移があった人が根治した例など、以前なら自慢げに書いていただろうけど・・・といって少し書いてしまった(苦笑。
ともあれ、いつもなら、土曜日の午後は、一週間の疲れがドッと出て、つかの間であっても必ず爆睡するのが恒例の行事だったはずが、本日に限っては、意外にも元気モリモリなのに我ながら驚いている。
愚妻の方は、いつもながら午後4時まで寝込んでいたというが、それもそのはずで、午前中から昼にかけての3時間半の間に7個の荷造り(いずれも県外)に奔走しながら、店頭のレジ打ちまでこなす重労働であっても、荷造りの手伝いは絶対にさせてもらえない。
ヒゲジジイは乱暴だから、荷崩れしては困るからと、数十年来、一切手出しをさせてもらえないのだった。
だから、ヒゲジジイの仕事は漢方相談は当然としても、発送荷物に関しては、メールの交信と、PCを使った伝票発行業務に限られる。
以上、老いの繰り言ブログでした。
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2011年02月03日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:食道癌
posted by ヒゲジジイ at 23:26| 山口 ☔| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2017年03月09日
FCバルセロナのあきらめない執念と根性(食道癌で気管支に浸潤した最悪の例でも)
2010年03月09日の茶トラのボクチン(5歳)が頭部を怪我して田七末を塗りたくっている posted by (C)ヒゲジジイ
さきほど早朝にライブで、凄いものを見てしまった!
サッカーのホーム・アンド・アウエーのUEFAチャンピオンズリーグにおけるFCバルセロナ対パリ・サンジェルマンの試合。
バルセロナはアウエーで0対4で負けているので、本日のホームゲームでは大量得点を挙げなければ敗退してしまう状況。
ほとんど不可能と思われた。
試合終了間際で5対1にはなっていたが、これでは敗退決定のところ、終了間際に劇的な得点により6対1で勝利。
合計得点で、かろうじて上回って8強に進出!
バルセロナは巧すぎる選手が多過ぎて、むしろ嫌いなチーム。
ぎりぎりまであきらめなければ、僅かな可能性が見えて来るときもあり、奇跡というのが実際に実現することもある。
だから奇跡といわれることだって、しばしば奇跡は起こるのだから、奇跡は奇跡でなくなってくる。
同じようなことは、かなり厳しい状況下の疾患でも、あきらめずに頑張っていれば、実際に光明が見えて来ることも多い。
ちょうど昨日も補充購入依頼の電話の中には、「あれから15年、肝硬変と腎不全で最悪の状態で漢方薬に救われたことを地元の医師に驚か」れた話を報告されたばかり。
先日も、補充購入の発送依頼のついでに「既に4年、もうすぐ完治まで後一歩です」と報告を受けた。
食道がんで気管支まで浸潤していて、手術不能。
抗がん剤と放射線のみならず、病院の協力も得て、胃瘻から多種類の漢方薬の注入の併用で、病巣は完全に消滅し、以後、4年近く再発は見られない。
同様の類は枚挙に暇がないく、日々仕事上で遭遇することであるが、さきほども、あまり好きではないFCバルセロナが、凄いことをやってくれた(苦笑。
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2010年03月09日の茶トラのボクチン(5歳)が頭部を怪我して田七末を塗りたくっている posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:食道癌
posted by ヒゲジジイ at 07:31| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2016年06月14日
胃がん手術後の肝転移を抗癌剤なしで、漢方薬と丸山ワクチンで根治したのだが、15年後の卵巣がんは抗癌剤治療を主体にした結果
2009年6月14日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
29歳で発症した進行した胃がんで胃の全摘のみならず脾臓まで摘出した後、白い軟便と微熱が続いて衰弱し、死を覚悟して大事な持ち物をすべてを身内に遺品として、生前分与してしまったという。
それでも当方の漢方薬を続けながら、丸山ワクチンを取り寄せたものの、こころよく応じてくれる医師がなかなか見つからず、そちらのほうでは謝礼などでずいぶん苦労されていた。
当時の下手な漢方薬の配合でも、ぐんぐん効果が出てきて、とうとう奇跡的に根治に至った。
九死に一生を得たものの、分与した遺品ならぬ自分にとっては貴重品を、身内の誰も戻してくれないと、当時はしあわせな笑い話となった。
いつの間にか無音となっていた15年後、今度は卵巣がんを発症したが、転移ではないと言われる。
あのまま漢方薬を続けていればよかったと、やや後悔されていたが・・・
今回も例によって漢方薬を求めて来られたのだが、点滴による抗がん剤治療と併用されるために、副作用によって漢方薬類の服用がしばしば途絶え、いつの間にか無音となった。
その後、身内の方から亡くなられたと報告を受けたが、漢方薬と丸山ワクチンの併用だけで根治した当時のお身内の話しをすることもあり、現在に至るまで村田漢方堂薬局を訪れ、折々に漢方薬を利用されている。
結果的には抗癌剤で苦しむくらいなら、あの頃のように漢方薬と丸山ワクチンだけであったなら、副作用で苦しむことのない、もう少し楽な生活を長く続けられたかもしれない。
といっても、ご本人の希望もあって昨今のような綿密な漢方薬類の配合ではなかったので、抗癌剤による副作用を軽減してあげることができなかった部分も反省される。
胃がんによる肝転移の当時とは異なり、体格もよくなって体力もしっかりあったのだから、結果的この女性にとっては抗癌剤は激しい副作用をこうむり続けただけでなく、縮命にしか働かなかったとしか思えない。
あくまで結果論ではあるが・・・。
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2010年6月14日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年6月14日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 07:04| 山口 ☀| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2016年04月18日
テレビで癌治療時のサポートに漢方薬を利用するとよいと言っている医師の話があったとかで、主治医に相談したところ
2009年04月19日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
やや進行気味の癌が見つかって、手術を予定しているが、それまでに一定期間があるので思案していたところ、ちょうどテレビで漢方薬も利用するとよいという医師の話をテレビで見たとか。
ということで、以前から時折こちらの漢方薬類を利用されていたご夫婦が、相談に来られた。
熟考の末、過去の実績を参考にしながら、現在の体質と病状に適してた漢方薬類と中草薬類の組み合わせが出揃ったところで、どうしたことかっ?!漢方薬は医薬品だということだが、副作用はないのか?と付き添いのご主人が不安げに訊ねられる。
実は、上記のテレビ情報を主治医に話したところ、漢方薬は医薬品だからいけないが、健康食品程度ならという返事だったという。
そういうわけで、健康食品なら安心だが、医薬品の漢方薬は副作用が心配だと、繰り返し述べられる。
何のためにここまでこちらが時間をかけて、フィットした漢方薬を提案したのか?本末転倒も甚だしい。
そんなに不安を持って飲まれたのでは、効くものも効かなくなる。
漢方とは無関係の健康食品は問題外だが、漢方薬を主体にせずに、漢方系の健康食品だけでは心もとない。
主治医さんにしても、患者さん達にしても、何を誤解しているのか、まったくもって理解に困しむ。
某県では悪性腫瘍の患者さんが漢方薬類の利用を求めた場合、決して否定はしないという。
但し、その理由は、もしも万一のことがあった場合に、こんな結果になるんだったら、どうして漢方薬を使わせてくれなかったのかと、残ったご家族から恨まれたくないからという。
たとえば、実際にあった最近の例では、食道癌で肺にまで浸潤があったため手術不能ゆえ、抗癌剤と放射線治療のため入院となり、口からは食事が摂れないので胃瘻による栄養補給となったが、村田漢方堂薬局の多種類の漢方薬類をその胃瘻から注入する許可を得て続けることが出来た。
結果、癌はすべて消失して多種類の漢方薬類を利用すること既に3年半。病院治療から離れること2年半。最近のペット検査でもまったく転移は見られず、根治が期待されているところである。
ともあれ、世の中、医師の考えも様々だから、シロウトの患者さん達は、主治医の考え方次第で右往左往させられている。
といっても、そのような時代錯誤した医師や患者さんは一昔前に比べて、激減しているのだが・・・。
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2009年04月19日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2011年04月19日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
2011年04月19日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
2011年04月19日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:食道癌
posted by ヒゲジジイ at 19:11| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2015年05月09日
念のため、食道や胆嚢も切除された胃がん手術の執刀医の先生の親切なアドバイス
2015年5月8日のシロちゃん(2歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年05月09日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
一昨日は、連休明け初日とあって、溜まっていた各地からの補充注文の発送依頼の業務に専念しつつ、店頭では関東からの新人さんの相談なども混じる。
昨日は継続中の遠来の人達が何人も続いた。
その中でも、悪性腫瘍(ピロリ菌が原因だった可能性が高い10年ぶりの再発胃がん)の摘出手術前から、しっかり漢方薬を利用されていた人。
術後の経過がよく、執刀医の親切な先生が、体力もしっかり回復したことだし、早く村田漢方堂薬局にお礼に行くようにと、励ましてくれたという嬉しいお話。
やや御高齢でも、新幹線に乗って通える体力を保持できるのは、明らかに漢方薬のバックアップの効果は歴然。
十数年前にも同様な胃がんの摘出手術を受けた当時は、体力を回復するのに3年もかかってしまったが、今回はまるで異なるといわれる。
主治医の先生も驚かれ、80代であっても体力的には60代の体力であると太鼓判を押して下さったとのこと。
昨今はこのように漢方薬の有効性を大いに評価して下さる主治医の先生方が増えていることは、大変喜ばしいことである。
といっても、やや御高齢であっても、漢方相談に乗れたのは、漢方に賭けようというしっかりした意思と信念があり、若い年齢層の人以上の理解力と判断力のある、柔軟な聡明さがあってこそである。
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2012年05月09日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年05月09日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年05月09日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年05月09日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2012年10月10日
胃癌患者なのにピロリ菌検査を行わない不思議な医師達
IMG_0476 posted by (C)ヒゲジジイ
胃癌手術後なのにいつまでも胃の不快感が取れない男性に、ピロリ菌検査を行ったかを問うと、やってもらった記憶がないというので、早速主治医に相談するように強く奨めたところ、案の定、ヘリコバクター・ピロリ菌が見付かり、除菌用の抗生物質を一週間続けたところ、めでたく除菌に成功した。
その後、胃の不快症状は雲散霧消して、それから5年近くが経過しているが漢方薬はずっと続けておられる。
胃癌手術後に、あるいは手術前にピロリ菌検査を行われないことは稀ではないか?主治医の落ち度ではないかと、上記のような事例は例外的なことと思っていたら、昨今、もっとひどい例に遭遇した。
胃癌の発症が二度目という人が手術前からの漢方相談に来られたが、二度目の胃癌が発症する数ヶ月前の検査では胃潰瘍があると診断されていたものが、そのまま胃癌に変化したと診断されているのである。
それを聞いた瞬間、ピロリ菌の検査は受けましたか?という問いにはその記憶はないと言われる。
早速、ピロリ菌検査を受けるよう強くお奨めしていたところ、案の定、ヘリコバクター・ピロリ菌が検出され・・・といっても成人の8割近くがピロリ菌が存在すると言われるくらいだから、当然、この方の胃癌や胃潰瘍の発症原因にピロリ菌が濃厚に関与していたであろうことは素人でも分かりそうな推論であろう。
早速、除菌のための抗生物質が投与されることになったが、いやはや、どうしてこのような基礎的な問題を、医師でもない市井の漢方薬局の薬剤師がアドバイスしなければ医師が動かない無神経さにほとほと呆れ果てるばかり。
一方では巷の漢方薬に無知な医師達が、小青竜湯の満量エキスに麻黄附子細辛湯の満量エキスを同時に投与する無謀な医療が行われ、緑内障患者にも平気で芍薬甘草湯が投与される恐ろしい医療界である。
政治の世界では日本の教育を破壊した日教組の親分が与党の重要ポストにしがみつく醜態。
安全保障にはまるで無頓着な政治家と国民たち。
日本は今に滅びるだろう。
IMG_0481 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 20:01| 山口 ☁| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4
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2008年06月28日
食道癌の前癌ポリープが消えた話しと葛根湯を時々服用した方がよい人たちが多い現実のお話
諫早湾のギロチン問題などのテレビニュースを見ていると、我が日本国政府の血迷った行いの数々にむかっ腹が立って、食欲が無くなり、不眠の夜を過ごしそうだ。
ところで、昨日の下肢静脈瘤が治ったご家族の別の人が、6月に予定されていた食道癌の前癌ポリープの内視鏡による摘出術が免除されたとの電話を受けた。
まったく患部が見えないので、何か飲んでいましたか?という質問に、漢方薬類を云々とお答えしたところ、主治医は「それは明らかに漢方薬の効果だねっ」と言われたということだった。
手術を予定されて以後、当方の漢方薬類など様々な豪華メンバーを利用され続けた結果、見事にクリアしたのである。よくよく運のよいご家族である。
前置きはこれくらいにして、ヒゲジジイがボケないうちに(苦笑、昨日に続いて葛根湯の秘伝?の一部を公開しておきたい。(もうボケてるかもっ?)
上記の食道癌の前癌ポリープと葛根湯とは何の関係もないので念のため。
昨日は葛根湯を滅多なことでは服用すべきではない人たちの話しを少し取り上げたが、今回は、常用しないまでも、時々服用して急場を救ったほうがよい人の話を書く。
葛根湯は単なる風邪薬ではないことは常々、色々なところで書いてきたが、世の中ではいまだに単なる風邪薬、しかも気休め程度の漢方風邪薬くらいの認識しかないのは実に勿体ない話である。
首の真裏を軽く揉んでみて気持ちがよく、同時にその付近を温めるとなお気持ちがよい、というのが絶対条件である。
この条件さえ備えておれば、頭痛・肩こり、めまい、吐き気、関節痛、眼精疲労、耳鳴り、クーラー病、風邪の初期、おたふくかぜの初期などに使用できる。
但し、人間様の病気というのは、複雑な彼や彼女が多いように、単純な葛根湯証が純粋型で現れるケースばかりではないので、この条件があっても常用できるとは限らない。
ところが、幸いにも優れた製剤を使用すれば、かなりな即効が得られるので、症状が取れた時点で止めるとよい。だらだら続けると他臓の熱証を助長する場合があるので注意が必要である。
しかしながら、葛根湯証が常習化している場合は、他臓の熱証に対する方剤とともに併用してバランスを取れば常用することも可能であり、重症者の場合は、このような適切な他方剤との併用によってバランスの取れた配合を常用すべきケースも多々見られる。
だから昨日述べた肺熱や肺熱に肺陰虧損を伴うケースでも、一時的に使用する機会がないわけではないが、使用するにはもっとも慎重を要する。
肺は最も脆弱な臓器であり、中医学ではわざわざ肺は嬌臓(きょうぞう)で、寒に対しても熱に対しても敏感に反応し、さらには湿に対しても、また燥に対しても過敏に影響を受けるという弱点を強調している。
専門家なら意外に思うだろうが、黄連解毒湯を使用すべき人でも、折々に葛根湯証を呈する人が案外多いものである。釣藤散証が常習化しておりながらも、折々に葛根湯を必要とするケースも珍しくない。
寒熱を固定的に捉えていると、足元をすくわれる。
慢性疾患においてこそ、葛根湯証が常習化している人がとても多いことを長年の経験で断言できる。
これらの人たちは、漢方薬の配合の一角として、必ず葛根湯を常時併用するか、あるいは折々に併用するかのいずれかが必要であるが、この部分は葛根湯以外の方剤で代用ですることは絶対に不可能である。
但し、葛根湯製剤には様々な問題があり、長年の経験からは、葛根:麻黄:甘草の比率が重要で、必ず4:2:1であるべきだと信じている。
多くの製剤に見られる4:3:2や4:4:2の比率のものは、村田漢方堂薬局では絶対に使用しなり。
麻黄や甘草があまり多過ぎると、常用するには高血圧や心負担が心配である。(ところがこのような製剤ばかりが出回っている。)
こういう製剤の選択は、天然生薬から製造される非常にデリケートな医薬品であるから、決して蔑ろにできないはずである。
ところで、昨日の下肢静脈瘤が治ったご家族の別の人が、6月に予定されていた食道癌の前癌ポリープの内視鏡による摘出術が免除されたとの電話を受けた。
まったく患部が見えないので、何か飲んでいましたか?という質問に、漢方薬類を云々とお答えしたところ、主治医は「それは明らかに漢方薬の効果だねっ」と言われたということだった。
手術を予定されて以後、当方の漢方薬類など様々な豪華メンバーを利用され続けた結果、見事にクリアしたのである。よくよく運のよいご家族である。
前置きはこれくらいにして、ヒゲジジイがボケないうちに(苦笑、昨日に続いて葛根湯の秘伝?の一部を公開しておきたい。(もうボケてるかもっ?)
上記の食道癌の前癌ポリープと葛根湯とは何の関係もないので念のため。
昨日は葛根湯を滅多なことでは服用すべきではない人たちの話しを少し取り上げたが、今回は、常用しないまでも、時々服用して急場を救ったほうがよい人の話を書く。
葛根湯は単なる風邪薬ではないことは常々、色々なところで書いてきたが、世の中ではいまだに単なる風邪薬、しかも気休め程度の漢方風邪薬くらいの認識しかないのは実に勿体ない話である。
首の真裏を軽く揉んでみて気持ちがよく、同時にその付近を温めるとなお気持ちがよい、というのが絶対条件である。
この条件さえ備えておれば、頭痛・肩こり、めまい、吐き気、関節痛、眼精疲労、耳鳴り、クーラー病、風邪の初期、おたふくかぜの初期などに使用できる。
但し、人間様の病気というのは、複雑な彼や彼女が多いように、単純な葛根湯証が純粋型で現れるケースばかりではないので、この条件があっても常用できるとは限らない。
ところが、幸いにも優れた製剤を使用すれば、かなりな即効が得られるので、症状が取れた時点で止めるとよい。だらだら続けると他臓の熱証を助長する場合があるので注意が必要である。
しかしながら、葛根湯証が常習化している場合は、他臓の熱証に対する方剤とともに併用してバランスを取れば常用することも可能であり、重症者の場合は、このような適切な他方剤との併用によってバランスの取れた配合を常用すべきケースも多々見られる。
だから昨日述べた肺熱や肺熱に肺陰虧損を伴うケースでも、一時的に使用する機会がないわけではないが、使用するにはもっとも慎重を要する。
肺は最も脆弱な臓器であり、中医学ではわざわざ肺は嬌臓(きょうぞう)で、寒に対しても熱に対しても敏感に反応し、さらには湿に対しても、また燥に対しても過敏に影響を受けるという弱点を強調している。
専門家なら意外に思うだろうが、黄連解毒湯を使用すべき人でも、折々に葛根湯証を呈する人が案外多いものである。釣藤散証が常習化しておりながらも、折々に葛根湯を必要とするケースも珍しくない。
寒熱を固定的に捉えていると、足元をすくわれる。
慢性疾患においてこそ、葛根湯証が常習化している人がとても多いことを長年の経験で断言できる。
これらの人たちは、漢方薬の配合の一角として、必ず葛根湯を常時併用するか、あるいは折々に併用するかのいずれかが必要であるが、この部分は葛根湯以外の方剤で代用ですることは絶対に不可能である。
但し、葛根湯製剤には様々な問題があり、長年の経験からは、葛根:麻黄:甘草の比率が重要で、必ず4:2:1であるべきだと信じている。
多くの製剤に見られる4:3:2や4:4:2の比率のものは、村田漢方堂薬局では絶対に使用しなり。
麻黄や甘草があまり多過ぎると、常用するには高血圧や心負担が心配である。(ところがこのような製剤ばかりが出回っている。)
こういう製剤の選択は、天然生薬から製造される非常にデリケートな医薬品であるから、決して蔑ろにできないはずである。
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