2012年09月06日

大腿骨頭壊死の疑い濃厚だった同業の某薬剤師さんが三ヶ月で完治したとのご報告

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IMGP5748 posted by (C)ボクチンの母

 さきほど同業の某薬剤師さんからご報告があったばかりだが、数ヶ月前からご相談を受けていた。

 こちらでは過去僅か2名ながら、経験例があったので血行を改善する適切な漢方薬ばかりでなく、ビタミンD前駆物質が含まれるキノコ系の中草薬に出来る限り大量のイオン化カルシウムを併用することこそ重要であろうことをアドバイスしていた。

 過去(20年前?)地元の高校生が同じ病気で、血行改善する能力のあるキノコ系統の中草薬とともにイオン化カルシウムの併用だけで、手術を宣告されていたものが、比較的短期間で骨が完全に再生して手術を免れ、根治した実例がある。

 とはいえ、いとも簡単に根治しただけに、ご両親が医師の診断名として大腿骨頭壊死を言われていたが、もしかしてペルテス病ではなかったのかと今になって疑いたくなる気持ちがないでもないが、専門的にはどうなのか、医者でもない身では知る由もない。

 また和漢薬誌357号 1983年2月には、イオン化カルシウムを主体に大柴胡湯など、その人の体質に応じた方剤とともに服用してもらって、大腿骨頭壊死の手術後の骨が崩れずに極めて経過良好の話を、率先してご自身が手記を書かれ、和漢薬誌に載せて欲しいというたっての依頼で、当時の社長さんに無理をお願いして掲載してもらっている。

 翻って今回の同業の薬剤師さんご自身の大腿骨頭壊死の根治例はしっかりとした病院の検査と診断とともに治癒していく過程をメールでご報告頂いており、ほんの三ヶ月の連用で速治例としては素晴らしい結果であった。
 ご自身の熟慮により服用された内容はイオン化カルシウムをはじめ補腎剤や活血化瘀剤などの漢方処方など合計すると9種類を併用されたというご報告であった

 だから上記の高校生の例でも、まったく後遺症を残さず根治されていることと併せて考えれば、大腿骨頭壊死に対する適切な漢方薬や中草薬とともにイオン化カルシウムの併用こそ、再現性のある治療方法として期待できるかもしれないと思うのである。

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IMGP4979 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 10:37| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2012年08月26日

補気建中湯の著効例のご報告

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ノスリ posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:東海地方の美人薬剤師

ヒゲ先生

残暑が大変に厳しいですが、お元気でお過ごしですか?
長引く暑さで、夏バテなど体調を崩している方が多いですね。
この度、補気建中湯の著効例が出たので、報告させていただきます。

 81歳になる女性ですが、お盆にひ孫などが押し掛け、あれもこれもと料理を作ったり、お世話をしすぎて、お盆後の疲れが出たようです。
 普段から、体調が良いとセカセカ動き回るタイプで、その場でセーブすることができず、後になって気が抜けると、ド〜ンと疲れが出て寝込む方です。
 いつもお腹のトラブルがあり、一日でも排便がないと、お腹が張って苦しまれます。

 今回も、お腹がパンパンに張って、脂汗がでるほどの腹痛が出ました。
 便がスッキリでないばかりか、尿も10CCほどが一日数回出る程度、尿の色は透明。

 お腹が苦しく、食欲もなく、お粥を一口食べると、腹痛が始まるとのことで、腸閉塞を心配して病院にて検査されましたが、異常はありませんでした。
 お腹は、按ずると気持ちが良く、温めると気持ちがよい。
 手で押さえると振水音と、ガスが溜まったような音がします。
 舌は、赤くひび割れがあり、典型的な陰虚舌ですが、手足が氷のように冷たい感じで、部屋の温度が33度あるのに、電気毛布で足を温めたい・・・と言われる。

 この方に補気建中湯を使用したところ、3回の使用で尿がザーザー出始め、尿が出ると、詰まっていた便も出てお腹がスッキリし、痛みも和らぎました。
 飲んでおられると調子が良いのですが、私の頭の中に膵臓ガンの疑いがあり、検査されることをお勧めいたしました。

お返事メール:
 補気建中湯の見事な速効例のご報告、ありがとうございました。
 お陰さまで有意義なブログ記事となるものと心から喜んでいます。
 
 ご報告頂いたような補気建中湯の著効例が積み重なることは、どの会社にも断られた続けたものが、小太郎さんの英断によりようやく実現したエキス製剤だけに、お陰さまで少しずつ肩の荷が下りて行くように感じています(苦笑。

 ヒゲジジイの過去の経験では各種の末期癌で生じる腹水や胸水に、タイミングがよいと速効が得られることをしばしば経験しているものの、そのいずれもキノコ系のプラスαあってのものばかりでした。

 しかしながら昨今では、補気建中湯のエキス製剤が実現したお陰で、それほどの重大な疾患ではなくとも、浮腫を生じやすい胃弱の人にも多用してしっかりした効果が得られることを経験しています。

 また、脾肺腎に作用する配合のお陰で、今後は一部のアトピー性皮膚炎にも応用が利くであろうことを予測しています。
 補気建中湯が脾肺腎に作用する方剤であるということは重要で、応用範囲が無限に広がる予感を禁じえない昨今です。

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ノスリ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 15:57| 山口 ☀| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2012年06月15日

以前ご子息(乳幼児)の心疾患でご相談を受けていた(ブログへは不掲載)親御さんからのお便り

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IMGP5708 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
簡単なご住所 : 九州地方
具体的な御職業 : 調理師
お便り : 村田先生の御サイト、毎日拝読させて頂いております。

 以前、先生が乳児の漢方薬相談に非対応なのを承知の上で、愚息(現在1歳3ヵ月)の先天性心疾患(心室中隔欠損)について御相談差し上げ、先生の御助言を後押しに手術を受ける事を決し、現在術後6ヵ月、お陰様で予後は良好であります。

 現在、息子は足のみに慢性湿疹及び喘息(夜間〜朝方に発作)が見られますが、先生の患者様に比べたら蚊に刺された程度の症状です。

 しかし、小児科のお決まりのステロイドや新薬の処方、また地元漢方薬局の処方では、数ヶ月服用しても改善せず、辟易しておりました。

 先生が幼児対応であるなら…と身勝手に思いますが、御サイトの処方例よりヒントを得て、痒みを取ってやりたいと茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)を服用させたところ、当日より掻き癖が止まり、驚きました!

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IMGP5690 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 茵陳蒿湯はとても便利な漢方薬です。

 最近のことですが、大人たちが愛用しているはずの当方で販売している茵蔯蒿湯をアトピーの子供たちに親の判断で飲ませたところ、よく効いたよ!という報告を2例もらっていますが、大人たちが自己責任でやることなので文句も言いませんが(笑。
 
 結果オーライですねっ!

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IMGP5685 posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:お返事恐縮致します。

 先生の過去の記事に、インチンコウトウは舌が黄色、黄疸に適用と記述があり、愚息が生後間もなく黄疸だった事を思い出し、素人の山勘で試したところ、大変良い結果だった訳です。

 先生のブログのお陰様で、私のような漢方の門外漢に、息子の治療が出来ました。

 勝手ながら、今後も御ブログを参照に、自己責任の上での息子の治療をさせて頂きます (笑)

 ありがとうございました。

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IMGP5631 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 07:19| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2011年12月02日

再現性の乏しい特定の漢方処方による思いがけない効果

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IMGP5621 posted by (C)ヒゲジジイ

 もはや老体だから、本日のように適当に忙しく、適当にヒマになるのが身体に応えない。

 それぞれお一人の相談時間をタップリ取るやり方だから・・・といってもそのうち、漢方薬の想像以上の価値を認めた人達は、長期の体質改善や折々の急性疾患にまで活用されるようになるから、常用方剤や常備すべき方剤が決まって来る。

 そうなると1〜3ヶ月分をまとめて購入するようになる人も多いので、初期の互いの苦労が稔って、とても能率のよい仕事となる。

 そんな人達が、ご自身やご家族の中に、再現性の乏しい特定の方剤や中草薬の意外な効果を報告されるケースが多々あってとても興味深い。

 たとえば激しい腰痛が藿香正気散で的確にフィットし、比較的短期間で治癒し、その後、腰痛の常備薬となっているご家族がいるとの報告。

 ピロリ菌が原因で生じた胃の悪性リンパ腫が、病院治療で二年間様々な工夫されてもピロリ菌を除去できずに胃の全摘を宣告され、手術日まで決められていた人が、当方の漢方薬で運よく一ヶ月足らずで除菌し、同時にリンパ腫の消失をみた。

 その数年後、足の静脈瘤が悪化し、手術を予定されたが、胃の悪性リンパ腫の時に服用した多種類の配合中草薬の一種類だけがたくさん残っていたので、それのみを服用したところ、実に短期間で急速に凸凹の血管が吸収されて雲散霧消したとの意外な報告を得た。

 以来、数年間これだけを連用されているが、胃の悪性リンパ腫のみならず足の静脈瘤も消失したまま。この現実こそ、最も再現性に乏しいと思われる清熱解毒の中草薬であるから不思議というほか無い。

 イワシの頭も信心か?

 そのほか、血行障害と無月経が激しいので、生薬製剤二号方を飲んでもらったところ、アトピー性皮膚炎が急速に治癒した珍しいケース。

 顔面に生じた赤味の強い湿疹がある女性に、不妊症治療の目的で飲んでもらった芎帰調血飲第一加減製剤で短期間で消失した例。

 手足の重度の冷え症のあるアトピーの女性が二名、いずれも配合方剤中の黄連解毒湯と茵蔯蒿湯を服用を開始した途端に、手足の冷え症がほぼ完璧に治癒してしまった信じられないケースもある。

 このように漢方薬は弁証論治を超越した不思議な効果を発揮することもある。

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BSC_3449 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 21:25| 山口 ☔| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2011年10月31日

漢方薬で驚異的な速効が出ると止めてしまう人達

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FSC_7863 posted by (C)ボクチンの母

 傷寒論や金匱要略の古方、あるいは経方と呼ばれる方剤群は、的確に使用すれば時には信じられない速効が得られる。

 だから古方派時代の青二才の分際でも、驚くべき著効を得て喜んでいたら、服用者が効いて当たり前と思う人もいれば、驚異的な効果に却って驚いて、合成医薬品のような副作用が出てきたら困るからと即、中止されるおめでたい人もいた。

 現在も古方派であることに違いは無いが、日本古方派ではなく「中医漢方薬学派」であり、言い換えれば「中医古方派」でもある(苦笑。

 それはともかく、速効が出る人ほど油断しやすく、長期間の慢性疾患では最初の速効や著効がいつまでも続くとは限らず、まだまだ見落としている証候が存在していることが多いので、補強する追加方剤が必要となることが多い。

 しかしながら最初から速効や著効が出てしまうと、どんなに難病であっても喜びのあまりどうしても病人さん自身が油断してしまい、服薬がおろそかになったり、継続服用の根気がなくなったり、急に経費が惜しくなったり、様々な理由で突然無音となるケースがある。

 あるいは初期の著効がだんだん薄らいで、症状が次第に戻り始めるケースでは、すかさず微調整が必要なのに、それが待てずに止める人や、微調整に納得しても直ぐに効果が戻らないと、やっぱり短期間で止めてしまう人。

 その場合、いつの間にか無音となるのは自己責任の問題だから、お好きにどうぞで済まされるが、わざわざ電話やメールで様々な言い訳の弁を聞くほど歯がゆいものはない。

 止めたくなったら黙って止めればよいので、自己責任の問題だから止めるための連絡は一切不要

 速効や著効が出ている人ほど、その後も真面目に継続しつつ四季折々の体質傾向に応じた微調整を行えば、大変見通しが明るいのに、ここでも人間心理のタナトスの仕業としか思えない。

 長期間に亘る慢性疾患の場合、最初の著効や速効も一時的なものであるケースもあり、当然ながら更に補強する追加方剤が必要になったり、最初に使用した急性症状を抑える清熱剤を中止するなど、臨機応変の処置が必要なケースも多い。

 一方では最初から、ゆるい効果しか発揮できずに互いに長期間に亘って苦労する「通常のパターンとは異なる病型の人達」では、弁証論治に苦労に苦労を重ねるが、それらの人達の方がむしろ頑張りがきいて、頑張りぬいてくれたお陰でしっかりと安定した寛解状態に持ち込めることが多い。

 人間の深層心理のエロスとタナトスの問題が大きく関わっているように思われる。

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FSC_8118 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 07:35| 山口 ☔| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2011年08月14日

連休前に嬉しい報告:少ない方剤による速効例

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ASC_1983 posted by (C)ヒゲジジイ

 前回のブログのような極めて理不尽な暴言を浴びたことは十数年ぶりだったが、いずれも暴言者は男性である。
 十数年前のケースでは、こちらもまだ若かったから「ふざけるなっ!」と激しく応酬したものだが、最近はとっても穏やかなジイサンになったものである(苦笑。
 
 ともあれ、連休前には不愉快なことよりも嬉しい報告がたくさん続いた。
 その中でも、珍しく極めてシンプルな配合で速効を得たものも数例みられた。

 職場が節電のために30度の職場環境で、慢性的な熱中症のようで、めまいやふらつきが止まらなくなった人には、通常なら牛黄製剤を奨めるところが、明らかに適応証に間違いない兆候がみえたので、葛根黄連黄芩湯に茵蔯五苓散の併用で速効があり、直ぐに纏め買いに再来された。

 アトピー性皮膚炎で、暑い季節になってますますいよいよ激しい乾燥と痒みにたまらなくなって新たに来られた人。
 病歴の長いアトピーでは、通常は速効が望めないことが多が、典型的な三物黄芩湯証を呈していたので、珍しく単方で10日間様子を見てもらったところ、9日目にやって来られて患部の熱感も痒みも乾燥も7割は軽減。

 7割の軽減といえば、重症の人たちの中にはその段階に到達するまでに半年〜1年かかることも珍しくないのに、とても運のよい人である。但し、油断大敵で、速効があった人ほど、服薬を怠りやすいので却って要注意。
 今後も季節変化を慎重に見極めていく必要があるが、三物黄芩湯は黄連解毒湯のようなやや対症療法的な方剤とは異なるので、かなり期待がもてるはず。

 重度の蜘蛛膜下出血で幸運にも手術が成功して九死に一生を得たものの、頭内朦朧感が執拗に付き纏う。
 まずはシンプルに牛黄単味で様子を見てもらったところ、服用後は症状は完全に雲散霧消。

 超速効であるが、おそらく服薬を怠ると再発する可能性も大きいので、各種脳血管障害の再発予防と年齢も考えて一生涯続けるのが望ましい。

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IMGP9520 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 12:37| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2011年01月22日

電気屋四肢厥冷事件

メジロ
メジロ posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:東海地方の美人女性薬剤師

 大寒の名の通り、厳しい寒さが続きますね。
 こちらでは50センチほどの積雪がなかなか溶けず、毎日雪かきに追われています。

 年明け早々、私も熱病?にやられました。
 薬局のマルチプリンターが壊れたので、新しいのを探しに主人と電気屋巡りをしていて、”電気屋四肢厥冷事件”を起こしました。

 うちの主人は、電化製品を購入するとき、あ〜でもない、こ〜でもないと吟味し、値段や機能等を比較して数軒の電気屋を巡る人種で、こちらはスポンサーでついて回りなのですが、電化製品音痴の私にとっては大変に苦痛な時間・・・。

 この日も2時間ほどグルグルと回り、脾気下陥し、頭がクラクラとしてきました。
 しばらくすると、動悸が激しくなり、何だか息が詰まって苦しく、手足から冷や汗が出て、その場に座り込んでしまいました。
 体の中は火照った状態で、ノドも乾きとても息苦しいのです。

 結局、電気屋のお勧め品を購入し、家にもどって四逆散を飲んで落ち着きました。
 まさしく、肝気が欝結して気機不通となり、陽気が抑圧されて四肢に到達できない状態だったのでしょう。

 最近、更年期を迎えてこのようなことが頻繁に起こります。
 朝から清陽が昇らず、濁気は降りないので、午後からになると体に熱が籠もってきます。

 昨日も特に、喉の痛み、鼻水、咳などの風邪症状はなく、37度8分くらいの微熱と手足の抜けるようなだるさで、”早く横になりたい・・・・早く一日終わってほしい・・・”と思いながら仕事。
 臨時の薬剤師は喜寿を迎えた叔母なので、そうそう頼むこともできず・・・。

 朝から柴胡剤系列で様子をみていましたが、午後に症状が顕著になり、”あっ・・・そうか”と、竹茹温胆湯+黄連解毒湯で症状がキレイにとれて、今日は元気一杯に働けました。

 年齢に伴う脾肺の弱り+肝腎不足に伴うホルモン系の変化が、疏泄の中枢の少陽経に負担をかけているのだろうなぁと思っています。
 先日亡くした友人のように、突然死する年代に入ったのだから、無理はできないですね・・・。

ヒヨドリ
ヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:おたよりありがとうございます。

 この度の処方運用、とても興味深く拝見しました。
 この極寒の季節に、何とナントっ!四肢厥冷の原因が厥陰虚寒や少陰陽虚ではなく、陽気内鬱の四逆散証だったとは、とても参考になりました。

 さらには竹筎温胆湯+黄連解毒湯の適応証とは・・・しばらく考え込んでしまいました。

 面白い使い方をされるものだと関心するやら考え込むやら・・・そういえば、数年前、寒いさむい東北地方から、日本流で言えば典型的な虚証の女性が来られましたが、村田漢方堂薬局にたどり着くまでには数年毎に高名な先生方の漢方を続けられていました。

 ところが不思議なことに、どの先生も気付いておられなかったことは、この女性には黄連解毒湯証が合併していることでした。
 日本流の虚証概念が災いして、補剤中心の配合ばかりが出されているために、もう一歩の体質改善が出来なかったわけです。

 本日、常連さんの奥さんから興味深い報告がありました。
 先日、ご主人が寒い寒いといって会社から帰って来られ、咽喉腫痛とひどい悪寒を訴えるので、涼解楽(銀翹散製剤)に藿香正気散を合わせてしこたま飲ませたら、明くる日にはケロッと治ってしまったそうです。

 日頃から常連さんには処方運用のヒントを繰り返しアドバイスしているので、咽喉腫痛や悪寒に対する対処方法でも、葛根湯を使用すべきときや藿香正気散が適切なとき、あるいは参蘇飲を併用すべき時など、よく学習されれる人は、並みの専門家よりも上手です。

 研究熱心な常連さんには荊防敗毒散と銀翹散製剤(涼解楽や天津感冒片)の使い分け、適応証の研究をしてもらっているほどです(笑。

IMGP4734
IMGP4734 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 15:31| 山口 ☀| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

今週の漢方薬による速効例

 速効例の話でも書かないとブログが続かない。
 実際の本業としては、むしろこじれまくった難治性となった慢性疾患を苦労に苦労を重ねてようやく複雑な配合が整い、次第に寛解に向かうという神経をすり減らす消耗戦を勝ち抜いた時の快感は、何とも言えない充実感を味わえる。

 しかしながら、そのような難治性の複雑な疾患を持つ人ほど、意外に根気に乏しいことがあるので、歯痒くなるときもないではない。
 こちらが必死で頑張ってるのに、本人が数ヶ月も経たないうちに根を上げてしまったらどうしようもない。根気が続く人ばかりではなく、愚痴ばかりが多くて努力が足りない人もないわけではない。
 それゆえ、根性があるかどうかは最初に選別させて頂いているつもりだが、見誤ることもある。

 ともあれ本題に入ると、仕事上の酷使から両手が紅く腫れて浮腫んで辛い。このまま行けば仕事を止めざるを得ないという、かなり重症の腱鞘炎の中年女性が、正しい白朮が配合された五苓散料エキス製剤と地竜エキス製剤およびイオン化カルシウムなど10日間で8割以上の寛解という速効は、ステロイド注射も真っ青であろう。
中医学的には、このケースの様に筋肉や腱に関連した疼痛に利用する五苓散では、白朮の代りに蒼朮が間違って配合された製剤でも、むしろこの方が有効性が高くなる場合もある。
 但し、基本方剤としての五苓散には白朮が配合されていなくてはならない。


 先日も少し書いたアトピーで、珍しく加味逍遥散を主軸に、計画的に一週間ごとに処方を増して行く。茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)を加えて赤みが半減。皮膚の凸凹を解消するために精度の良い猪苓湯製剤を加えて一週間でほとんど消える。
 このわずか合計三週間の服用で既に見かけ上は8割寛解。

 次に六味丸を加えるべきところを、故意に保留して三種類の方剤でどこまで改善されるかを見届けた後、ステロイド離脱を促進する六味丸を遅かれ早かれ加える予定である。
 計画通りに理想的に運んでいる喜ばしい例。

 極め付きは、80歳前後の女性が半年前より両足がこわばって重く足を運ぶのに難儀する。へなへなのへたり足になりそうな不安に慄いている。何とか漢方薬で治らないかと相談にみえた。
 弁証論治により六味丸系列のやや特殊な製剤を服用してもらったところ、僅か2〜3日で速効を覚え、10日足らずで半年前の無自覚な症状に完全回復した。

 この超速効に喜ばれて、ご近所のご老人達を次々に御紹介下さるが、正直言って紹介されるこちらのほうは、ありがた迷惑。
 お義理で来られる人も混じるので、そのような義理が絡む仕事はしたくないので、懇ろにお断りしてばかりいるのが実情である。

 実際のところ、初めて来られるご高齢者の漢方相談は、後々トラブルの元であるからお断りするのが通例である
 この女性の場合は幼少の頃から良く知る女性であり、またこれまでも何度か当方の漢方薬の利用経験者であったからこそ、ご高齢者であっても漢方相談もスムーズに行えたという事情があった。
posted by ヒゲジジイ at 00:40| 山口 ☔| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

みずからも稀に味わう葛根湯の絶大なる恩恵(苦笑

 昨夜から続いてメールの返信が重なる途中にはブログ類の更新を続けながら、今朝の起床後も続いてメールの返信および送り注文の数々の伝票打ちが続く。
 
 朝の開局後はしばらくぶりに訪れた安定期に入っているアトピーの方、一年半経過して環境変化の好転もあってまずまず順調でホッとする。
 次に訪れたお馴染みさんはご家族数人で漢方薬を利用されているだけに常備薬が各種様々、補充購入のついでに女性薬剤師と、各個人に応じた食事療法の重要さについて花が咲いている模様。

 その喧騒(笑)の中で、引き続き沢山の返信メールを認めながら、電話注文やメールで入る補充注文類の伝票発行を続けるヒゲジジイ。
 薬局店頭では月曜日ほどの来客は多くないので、たくさん溜まっていた送り状発行と返信メールが能率よくはかどる。

 この季節、クーラーが気持ちよいとは言え、気がついてみると長時間眼球を酷使し過ぎたためか、血圧が上がっている訳でもないのに、いやなフラツキと首の真裏から後頭部にかけてのヒドイ凝り。
 揉んでみると気持ちが良いし、温めても気持ちが良い。

 もともと葛根湯証には滅多にならない体質だが、一年に1〜2回、急性の首凝りと眼精疲労が合併して生じることが稀にある。
 今回は歴然とした葛根湯証に間違いない。息苦しいほどの苦痛であるから、早速服用すると5分もしない間にほぼ雲散霧消っ!

 急に気分がよくなったので、すべての送り注文や返信メールを終わったところで、このブログを書いて報告する気になった。

 精度の良い葛根湯エキス製剤を用いれば、こんなに速効が得られることをみずから味わってみると、シンプルな疾患に対する漢方薬の優越性をあらためて実感するのであった。

 ところが、複雑に錯綜する慢性疾患では、こうもうまくは運ばないことが多いのは当然で、様々な要素が合併しているケースが多いので、一方剤や二方剤の併用くらいではビクとも動かないことが多い。

 といってもあらゆる西洋医学治療や漢方治療で難航を極めた人が、思いがけない少ない方剤の配合で、超速効が得られるケースも、それほど稀でもないので、ま〜〜ケース・バイ・ケースということでしょうねっ(笑。
posted by ヒゲジジイ at 14:55| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年08月07日

最近の超速効例の数々

 8月に入ってようやく新人さんの来局率が落ち着いて来たが、先々月から二ヶ月間というもの、ほとんど毎日、遠近様々なところから新しい人が続いた。

 数ある中には超速効例が必ず出て来るもので、中でも目立ったのが超真面目系の女性達の落ち込みの救済である。本当に著効が目立った二ヶ月間だった。(このことは先日も書いたばかりである。)
 人生観も変えるほどの効果がでるケースがあるので、ヒゲジジイの毒舌も快い音楽に聞こえる風情である(苦笑。

 処方は今回は明かさない。
 へんに真似されて効果が出なかった場合は、またまた電話で馬鹿な女性達からヒステリックな抗議を受け兼ねないからであるパンチ
 こちらで相談して購入した訳でもない連中に客ヅラされてたまるかっダッシュ(走り出すさま)
 純情可憐な大和撫子でもないのに効果が出なくて当然da。そもそも図々しく電話でイッチャモンつけるような女性には無縁な方剤である。

 それはともかく、同じ女性でも四十代の女性でメニエール氏症候群で、高血圧気味となり160以上が持続しているのに、弁証論治により、釣藤散と半夏白朮天麻湯と杞菊地黄丸の三種類の併用が必須とみたが、初回なので前の二種類だけで様子をみてもらったところ、服用直後から血圧が130代に安定し、体調も頗る良好ゆえ一週間後に喜んで報告に来られた。

 一年間の病院治療も空しく頑固に続いていた蕁麻疹が、カルシウムと漢方処方の単方の併用によって明らかな瞑眩(めんげん)⇒好転反応を起こした直後にほとんど緩解してしまった。

 瞑眩(めんげん)⇒好転反応が実際に生じるのは超稀なことであるが、このケースの詳細は⇒漢方薬による瞑眩(めんげん)⇒好転反応は超稀にはあるっ!:漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂

 アトピー性皮膚炎の例では黄連解毒湯と猪苓湯に血行障害改善剤の併用で一定の効果が出ているところへ暑さによってやや痒みが出てきたところで、舌証に基いて茵蔯蒿湯と六味丸を加えたところ、痒みがほとんど解消するのと同時に、ステロイドの長期間塗布による酸化コレステロールが原因と思われる色素沈着が半月もしないうちに驚くほど薄らいでいる。

 この最も多い配合パターンに該当する体質者では、比較的短期間(半年くらい)でかなりな寛解が得られることが多い。
posted by ヒゲジジイ at 00:07| 山口 ☀| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

女性の落ち込みを救う漢方薬

 真面目人間なるがゆえに精神的に落ち込んでいる女性を救う漢方薬がある。35年間の血が滲むような?研鑽が実って「まじめ」人間、言葉通りの真面目人間であるがゆえに落ち込んでいる多くの女性の人生観に変化をもたらすほどの改善を得たケースは数え切れない。

 もともと心の問題の御相談は、本音で言わせてもらえば、ほんとうは不得手である。歯の浮くようなやさしい言葉を投げかけるテクニックなど持たないからである。

 ところが、それをカバーするかのように弁証論治に基づく漢方薬の成果が大いに実っている。

 但し、真面目人間で女性的なナイーブさを持った日本的な人達ばかりが速効を得る傾向が強いように思われる。
 とりわけこの三ヶ月間だけでも、劇的な効果を示した例が20例近い。

 毒舌男に見えても、実際には来られる人が真摯でかつ謙虚でさえあれば、古びた頭脳がフル回転してくれるので、煌めくような名案が浮かぶのであろう。
 その秘伝的な方法論を公開するつもりもあったが、オルスビーなどでもチャッカリとパクリをやられて公開されているのを見るにつけ、まだまだあと20年は仁術兼算術の生活を続けねばならないので、秘匿しておくことにした。

 それにしても落ち込んでいた女性達が、急に明るく活き活きとしてくる様子を拝見するのは、仕事冥利に尽きるというわけである。

 実に思わせぶりな宣伝となってしまった(苦笑。でも、マナーの悪い女性はお断りである。
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2008年07月19日

本人不在で漢方薬を販売する特殊例

 ガジガジ頭に見えるヒゲジジイでも、内容如何によっては柔軟に対処できることがあるのが常連さんからの依頼である。まさに特別待遇することがあっても当然であろう。二十年以上もどっぷりと中医漢方薬学に嵌って漢方薬の何たるかを体感的に熟知されている人達である。

 常連さんのお孫さんが遠くに在住ではあるが、来れる状態ではないので何とかならならないかとの依頼は、これが初めての人であったり、多少のお馴染みさん程度であっても、すべて絶対的にお断りすることは常日頃から徹底している。
 
 ところが常連さんともなると心得ていて、かなり的確な情報を収集して詳細な報告があり、一部の配合薬もみずから示唆するほどの知識を持っているから話が早い。
 二方剤の提案は常連さんからあり、もっとも主軸になる方剤はこちらから提案し、併せて三方剤。

 早速、送って服用後の反応は(信頼感というバックアップの薬が後押しするのか)的確な著効を得たのである。
 新人さんで著効があっても、稀には先日書いたように逆に大きな態度をされるのとは大違い、常連さん達からは心から感謝してもらえるから、また頑張らなくちゃ〜という意欲も湧くというものである。

 巷では、漢方はやさしいとか、漢方薬は効かないとか、様々に言われているが、決してやさしいとは思わないし、一昔前の多く医師たちがのたもうていたように「漢方薬なんて効くわけがないっ!」とも思わない。

 時に難問の数学を解くように、一定期間、お互いに難行苦行を強いられることもあるが、想像を絶する著効を奏することも決して珍しくないのが中医漢方薬学なのである(笑。
posted by ヒゲジジイ at 18:24| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年02月15日

今月の超速効例の快感

 慢性疾患や難治性疾患が、短期間の服用で速効を得る時の快感は何ものにも換えがたい。
 中医漢方薬学の精華がフルに発揮出来たものとして幸せの絶頂感を味わえるのである。

 折々にウンザリするほど辛気臭い仕事(苦笑)に逃亡したくなる時もあるが、これがあるからこそ廃業できないのである。

 深刻で重度の月経前期症候群が、四逆散と加味逍遥散の併用で一ヶ月以内に手のひら返すがごとく雲散霧消。

 パーキンソン病による震顫(しんせん=ふるえ)が抑肝散加陳皮半夏と六味丸の併用、わずか10日間で急速に軽減。

 激しい鼻炎症状(クシャミ・鼻水・涙目など)が藿香正気散(カッコウショウキサン)の1回の服用だけでピタリと止まる。←これは実に日常茶飯事で、継続服用の必要を認めない。
 弁証論治により、たとえば例の体質改善三点セットを用いるか、あるいは辛夷清肺湯や八仙丸などで体質改善を行いつつ、発作が出ればまた藿香正気散を頓服で1回使用すれば止まり、次第にその必要もなくなる例は多い。
 もしも藿香正気散が効かない人でも、例の体質改善三点セットのみの服用で激しい鼻炎症状が一発で止まった例も多い。


 以上、敢えてブログ継続の為に、些かの自慢話を記して終わる(苦笑)。
 
posted by ヒゲジジイ at 00:47| 山口 ☀| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2007年12月16日

今月の新人さんは速効ばかり(逆流性食道炎や進行癌、転移癌など)



 お一人の例外を除いて、今月の新人さんは速効ばかりで気分が良いはずだが、血圧が安定しているのを良いことに、うっかり丸二日間、釣藤散の服用を怠っていたら(釣藤散以外の漢方薬は継続していた)、金曜日の夕刻から久しぶりに血圧が上がってしまった。
 濃い目の釣藤散を追加すると直ぐに安定したが、配合中の一処方でも欠けると効果が激減する場合があることは分かっているとはいえ、男はこれだから長生きしにくい。

 しかしながら、もともとこの辛気臭い仕事が無い休日には決して血圧は上昇しないのだから、自身の健康のためには引退すべきであろうが、常連さんたちに恨まれるのでワガママも言っておれない(涙)。
 パソコンとメール交換だけで済む仕事ならどれだけ楽だろうと思う。しかしながらご本人と直接会わないことには、より精度の高い漢方相談は不可能である。(こんな愚痴を書いていると、お気軽・お気楽なご相談者はカナリ遠慮してくれるので、その点でもブログはとても便利ですね・・・苦笑

 男性といえば、逆流性食道炎の御質問 の男性こそ14日(金曜日)に遠路はるばるやってこられたのだが、その日一日しか滞在出来ない人だったので、他の遠方の人のように三日連続漢方相談というわけにはいかなかった。

 食後の昼の服用の反応しか確認できなかったが、かなりな速効を得ていると言われていた。
 一時的な錯覚じゃないの〜〜?と怪訝がるのはいつものヒゲジジイであるが、一回目の速効がそのまま持続してくれることを期待したい。

 本題の速効例は新しく来られた転移癌の人や進行ガンの人が目立つ。
 みなさんデリケートな段階だから、ここに詳細に書くわけにはいかないけれど、ご本人のみならず医師や周囲の人まで明らかに目で確認できる速効が出た人もいる。
 抗がん剤で運悪く逆に腫瘍マーカーが爆発的に増えていた人も、速効で正常化している。
 托裏消毒飲(たくりしょうどくいん)を模写したエキス製剤配合の併用が有意義な人が目立った。
 総じて皆さん食欲が回復するので喜ばれる。

 以上は皆、みずからの意思で来られるから可能なことで、身内家族に奨められて来られようとされるケースは、いずれもお断りしている。
 一度でも来られた人ならご存知のように、臨機応変の微調整に付き合えるのは、ご本人の情熱で来られた人でなければ、理解力の面で困難を伴う場合があるからである。

 ましてやご両親のいずれかが当方の漢方薬服用経験が皆無な場合の子供さんの相談は、最も困難である。
 現代社会のように我儘な親たちがはびこる現状では、とうてい受け入れることはできない。綿密繊細な中医漢方薬学の価値は、これらの人達には理解困難であることが多いからである(苦笑)。
 但し、ご両親のいずれかが村田漢方堂薬局の漢方薬服用経験者であれば、その子供さんは大人よりもスムーズに治ることが多い。

 唐突だが、上記の話とは無関係に書いておきたいことを思い出した。
 アトピー性皮膚炎の一部の人達が汁の分泌が止まったからといって、独断で猪苓湯製剤を中止したり、服用回数を減らしたために肌の乾燥がかなり戻ってしまった人達がいる。
 復活したら再び肌に潤いが戻って来たが、当然である。猪苓湯は単なる乾燥剤ではないのである。中医学的な効能は滋陰利水である。

posted by ヒゲジジイ at 00:52| 山口 ☔| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする