最近、お馴染みさんが常用漢方の補充にみえたとき目が充血しているので、「どうしたの、何かあったの?」と女性薬剤師が根掘り葉掘り心配して質問攻めで判明したことは、友人から高血圧に朝鮮人参がよいと奨められ、その悪影響がもろに出ていることが判明した。
巷では朝鮮人参が高血圧によいと噂されているそうだが、釣藤散のようにバランスのよい配合で使用されない限りは、過剰に使用すれば逆効果になることはザラにある。
かくいうヒゲジジイ自身が一昨年、実験して
朝鮮人参単独で服用してみたところ、ふらついて倒れそうになり血圧が一気に上昇して200近くになった経験を持つ。
同様に清熱剤中心に運用すべきアトピーの人達の多くが、当方に訪れる前に、朝鮮人参入りの補中益気湯や六君子湯を延々と投与され続けて、次第に悪化して泥沼に嵌ってきた人も多い。
また、川芎(センキュウ)や当帰もアトピーにはときに要注意であるが、温清飲を投与されて却って増悪して来られた人は後を絶たない。
たまには温清飲で効果が出る人もあるから、巷では常識的な方剤となっているようだが、村田漢方堂薬局では絶対に使用しない。
絶対にである。
六君子湯などをアトピーに使用する発想もないが、子供さんのアトピーの相談にも乗っていた時代には、六君子湯や小建中湯で悪化して来た子供さんたちにシバシバ遭遇していた。
子供さんの場合は脾虚が主体となりやすいので適応する人もあるのだろうが、大人のアトピーでは滅多にあるはずもない。
脾腎両虚の発想が出来ない専門家?もいて、既に好結果が出ているにも関わらず、当方で行っている補中益気丸合六味丸の配合を批判した信じられない中医学派がいたので、それで本当に中医学派かと耳を疑った。
だから馬鹿とは付き合っておれない。
ついでにいえば、葛根湯に天津感冒片の少量を加える応用問題に理解困難な専門家も多いので、絶句するのみ。
教科書中医学しか知らない限りは、永久に上記の配合の方意を理解することは困難だろう。
たとえば、アトピーで黄連解毒湯や辛夷清肺湯や瀉火補腎丸などで寛解中の人が、花粉症の時には藿香正気散(カッコウショウキサン)がよく効き、風邪の初期症状には良質な葛根湯製剤がよく奏効する。同時に同じ人物が天津感冒片がアトピーの痒み止めとしてもよく奏効している現実がある。
さらには同様の人物が毎晩、就寝前に葛根湯製剤を服用するとぐっすり眠れて朝の目覚めがスッキリすると喜んでいる。
これを真似すると多くの人は却って不眠症になる可能性があるので、絶対に真似しないようにっ! また、アトピーの女性でも、日頃は清熱涼血法の配合方剤や天津感冒片を常用している人が、生理が始まると急転直下、大建中湯去膠飴と補中益気丸および加味逍遙散の併用で体調もよく、排卵日以後は通常の清熱涼血法の配合方剤や補腎剤の配合に戻る。その繰り返しでほとんど寛解している。
このような現実は、日常茶飯事だが、ちょっと齧りの専門家?には
葛根湯加天津感冒片の発想は永久に理解困難というから、教科書中医学では応用がきかない現実をしって、だからトウヘンボクな村田漢方堂薬局がいまだに潰れずに存続する理由が判明した。
教書中医学の域にとどまっている限りは、
五臓六腑を主体にした臓腑経絡系統毎に寒熱虚実にそれぞれ食い違いが折々に生じる現実を永久に理解することはできないようである。
昨今珍妙な時代になったもので、どちらが効いたか分からなくなるので漢方薬は飲まないでくれ、という要求を出されるのは、医者ばかりではなく鍼灸師などの治療院の横槍に時々遭遇するが、お好きにどうぞっと面倒が嫌いなヒゲジジイはサッサと手を引くことにしている。
当事者である病人さん自身の意思次第のはずだが、面倒に巻き込まれたくないので逃げるが勝ち。
posted by ヒゲジジイ at 23:27| 山口 ☁|
岩盤浴や朝鮮人参・ニンニク・乾燥生姜など温め療法の弊害
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