2008年07月03日

不安神経症(パニック障害)に対する保険漢方の可能性

年齢 : 20歳〜29歳の女性
簡単なご住所: 九州地方
お問い合わせ内容 :  お忙しい中大変申し訳ございません。
 なかなか金銭的などで来店する事が出来ない状況でしてすがる思いでお問い合わせさせていただきました。

 現在病院の方で2年くらい経ちますが漢方治療をしておりますがなかなか良くなりません。
 一番辛い症状は 強い緊張と予期不安です。外出や何かをしなければいけない時(電話なども)するにあたって必ず緊張と不安が出て手や首が震えたり動悸、手足の汗、冷熱、夕方に体がダルく動けない、体がカーッとなる(食事中にも)、物音に常にビックリする、体温調整が出来ない、天気で体調症状が左右される、手、首、頭の震えが動作時に出る(飲み物を口へ運ぶ時など)、など色々な身体症状が出たり出なかったりの繰り返しで、不安緊張は常に出ます。

 特に人と接する機会がある前や接する時になりましたり、月経前にさらに酷くなったり気分がガクッと下がったりがあります。

 現在はソラナックス、インデラル、漢方も色々変わり今はクラシエの六君子湯43番で凹んだ時ツムラの四逆散35番イライラした時はジュンコウの加未逍遥散24番にバッチフラワーのレスキューレメディを飲んでます。
 昔はデプロメールにインデラルを飲み良くはなってましたが副作用や飲まなくなると結局再発しました。

 良いアドバイスをいただければ本当に助かります。 ●●県の病院ではちゃんとした漢方治療は出来ないんでしょうか?
 保険がきかないと金銭面でとても治療が無理なのです。

どうか宜しくお願いいたします。失礼いたします。


御返事メール: 保険漢方の範囲内で敢えて方剤を考えれば、不安感や動悸などパニック的な症状からは、竜骨・牡蠣の配合された柴胡加竜骨牡蠣湯か桂枝加竜骨牡蠣湯が必要ではないかと考えられます。

 これまで服用した経験があるにしても、これだけでは不足だろうと思われます。
 もしも生理前に乳房が張ったり痛む現象がみられるばあいは、四逆散あるいは加味逍遙散系統の適切な方剤も常用する必要があります。

 いずれにしても症状から推して適切な漢方処方を数処方併用する必要があると思います。
 これらでも治まらない場合は、保険漢方の範囲内では無理なのかもしれません。保険漢方で使用されるエキス剤にはあまりにも方剤の種類が限定され過ぎます。
 また、適切な方剤が使用されたにしても、製剤ごとに品質の問題なしとしません。

 個人的な見解ですが、もしもなんとしても治りたいという意欲が強烈であれば、薬物療法ばかりに頼らず、森田療法など禅的な精神鍛錬も併用することが必要だと思います。

 そちらの地方で病院での漢方治療はできないのだろうか?というご質問については、少し前まで漢方を否定し、漢方薬なんて効かないっ!とおっしゃっていたお医者さんたちが、最近になって手の平返したように、多くの医療機関で漢方薬を出されるようになりました。

 ところが付け焼刃の知識では漢方薬の運用はなかなかうまく出来ないものです。

 しかしながら、昔から地道に漢方薬を研究して臨床に使い続けて来られた医師の先生方も、日本全国に少数ながらおられたのも事実です。
 そちらでも探せば、きっと漢方薬による臨床経験の豊富な医師にめぐり合えることと思いますが、保険漢方でどこまで可能かは分かりません。

 たとえばの話ですが、当方の薬局において保険漢方エキス剤の範囲内でしか漢方薬を販売してはならないという制限を設けられた場合、明日から廃業せざるを得なくなります。

 お金がかからない治療方法のアドバイスとしては、先にもあげた森田療法です。ネットでも調べられるかもしれませんので、一度当たってみては如何でしょうか?


折り返し頂いたメール:お忙しい中アドバイスしていただきまして大変ありがとうございます。

 特に人と接する機会がある前や接する時(電話や、買い物での会計時、外食や食事中など)になる強い緊張、予期不安、落ち込みが酷いので先週から現在、桂枝加竜骨牡蠣湯に竹茹温胆湯の2種類を服用しておりますがこの処方はどうでしょうか?

 クラシエの六君子湯43番で凹んだ時ツムラの四逆散35番イライラした時はジュンコウの加未逍遥散24番の処方もいかがかご意見をいただければ助かりますm(_ _)m

 以前はありましたが今は月経前の乳房が張ったり痛むはありませんが強い緊張、不安、手や首の震え、手足の汗、動悸、などがいつもより酷くなり気分がガクッと落ちます。

 自律神経訓練法と体の力を抜く運動はしてますが森田療法はまだ経験ないのですがどうしたら出来るんでしょうか?

 それと私には六君子湯と四逆散は体質や症状に対し処方する事が見受けられないと言われたのですがそれはいかがでしょうか?

 度々申し訳ございませんがアドバイスをいただければ幸いです。

 宜しくお願いいたします 失礼いたします。


御返事メール: メールだけでのアドバスは前回のようなホンのヒント程度で限界です。
 人ぞれぞれに微妙に体質が異なるので、マンツーマンで微調整しながら綿密に合わせて行くのが漢方の本来のやり方です。
 それゆえ、このようなメールでは、一度も会ったことも無い人にはあれ以上のアドバイスは不可能なのです。

 森田療法はサイトで調べて研究されるか、森田療法の一般向けに書かれた書籍を購入するか、図書館で借りて一冊でも読めば得るところは少しはあると思います。

 森田療法の真髄が分かれば、半分悟りを開いたようなもので、人間的にも大きく脱皮できます。


折り返し頂いたメール:申し訳ございません。

 ありがとうございます。
 森田療法の本を探してみたいと思います。

 お忙しい中本当にありがとうございました。

 少しでも良い漢方と会えるように頑張ります。

 失礼いたします。

2007年09月24日

猫の白血病や妹さんのパニック障害のご相談

性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
ご職業 : 主婦
簡単なご住所 : 北部九州
お問い合わせ内容 : 動物の事で恐縮ですが、猫が白血病で(発症すれば治癒方法はく免疫がおちる落ちる病)、最近発症してしまい、胸に癌ができました。
 獣医からは余命二ヶ月といわれており、現在抗がん剤とステロイドで延命療法をしています。

 かかりつけの動物病院ではないのですが漢方薬を扱っている動物病院で漢方を処方していただいています。牛黄、EEMライジン、DMS 、カタライザーといいます。
 最初は丁寧に指導してくださったのですが、買った後はそっけない上に、一ヶ月ほどたちますが言われたような変化はみえません。

 少々不安になってます。猫ですが、飲む漢方、効能等、先生のご指導をいただけたらと思っています。宜しくお願いします。4キロ、雄です。


ヒゲジジイのお返事メール:残念ながら猫ちゃんに対する漢方薬は専門外ですので、まったくアドバイスのしようがありません。
 人の各種の白血病をはじめとする悪性リンパ腫など血液疾患に対しては、日常的な仕事ですので、確かに牛黄を主体にしてそれぞれの病状と病名を考慮しつつ、必ずご本人みずからの意思で意欲的に直接来られた場合のみ、中医学的弁証論治に基づいた組み合わせをお出ししています。

 これらを常用されて10年以上、安定したバックアップが行えている例など、ほどほど経験は多いのですが、ご報告された牛黄以外は当方ではまったく扱いの無い健康食品類ばかりでもあり、ましてや猫ちゃんのこととなると、アドバイスできるほどの経験が皆無です。また専門外の動物に対する漢方薬に手を出そうという意思も全く持ち合わせておりません。

 当方にもかわいいボクチンという病弱な男猫がおり、慢性感染症であの世に行きかけたのを治すために、漢方薬を使用せずに連用可能なクラリスという重宝な抗生物質を長期連用させて命を救い、健康を維持させているほどです。
 一時は漢方治療を試みましたが、あの小さい身体には服用困難ゆえに、まったく諦めてクラリスのみで生きながらえさせているくらいです。

 以上、悪しから御了承下さいませ。


折り返し頂いたメール:わざわざ猫の為にお返事ありがとうございます。ボクチン君も元気で過ごせる事を願います。
 実は私の妹がパニック障害で五年程苦しんでおり、病院で冷えに良い漢方などを処方してもらって、飲んでますが変化が感じられないとの事です。安定剤など薬づけの毎日で育児すら難しい状況です。症状は不安、冷え、汗、イライラ、過呼吸です。
 パニック障害に有効な漢方薬はあるのですか?


お返事メール:もちろんパニック障害に対する漢方薬はある、というより専門的な弁証論治によってその人に適切な漢方薬の組み合わせを割り出します。
 症状と内容、体質によってはかなり安上がりの漢方薬で可能な場合もあれば、症状の内容によってはかなり高価な漢方薬を必要とする場合もあります。
 自費の漢方ですからかなり自由がきく分、一定の経費を長期間必要とする場合があります。だから本腰を入れて健康のためには経費をある程度は覚悟できる人でなければ続けられません。

 経費の問題ばかりでなく、村田漢方堂薬局では御本人の治療意欲と真剣・真面目さがあり、当方の漢方に一定期間賭けてみる決意と意欲がない場合は、お断りしています。
 人に紹介されて渋々来られるような場合などは特に問題外で、本当にヤル気のある真摯な人には当方も全力を傾ける分、逆に現代の様々な悪い風潮に染まった最低限のマナーすら守れない人たちは、すべてお断りしています。

 とても気難しい薬局のようですが、変な駆け引きをするような人種が多い世の中だからです。(気に入られると10年以上の常連さんは沢山おられますが・・・笑)
 変な薬局で恐縮です。
 やけにプライドが高すぎるのかもしれません。というか、かなり精神的にシンドイ仕事だから、人選せざるを得ないのです。

2007年07月10日

小麦とナツメ、甘草の三味からなるお菓子のような甘麦大棗湯は・・・

 ストレス症候群に対して、四逆散系列の方剤に次いでシバシバ使用する方剤は意外なことに甘麦大棗湯のようで、昨今は以前あきれるほど使用していた柴胡桂枝湯の使用頻度が随分以前から激減しているように思う。
 加味逍遙散の如きはホンの数人程度である。半夏厚朴湯証もそれほど多い訳ではない。柴胡加竜骨牡蠣湯は比較的多いかもしれない。

 といってもこれは村田漢方堂薬局における話であるが、その甘麦大棗湯証の特徴的な見分け方は・・・続きは?

2007年06月26日

典型的な虚弱体質総合問屋さんの漢方薬の御相談

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所 : 中国・四国地方
具体的な御職業 : 非常勤教諭
お問い合わせ内容 : 村田漢方堂薬局 様 初めまして。
 藁をも掴む気持ちでメールさせて頂きます。
 小さい頃から虚弱体質・低血圧で、心も不安定になりやすく20〜25才まで●●市内で仕事をしていた時は特に大変でした。
 その後、結婚退職して専業主婦となり少し落ち着いていたのですが、●●生まれ●●育ちの私が、主人の転勤で◎◎県へ引っ越しました。
 ◎◎では、自分の体質に自信が持てずにずっと迷っていた出産を決意し娘を授かりました。けれど、予感的中で、出産も重く産後の回復も悪く、その中で育児と重なって次第に心と身体のバランスを崩していきました。

 娘が5才になった頃、5ヶ月程漢方薬を飲んでいたのですが、顔の肌荒れは改善しましたが体調に関しては回復が見られず経済的にも負担になりやめてしまいました。
 その後5年間、ひどいめまい・頭痛・肩こり・冷え性・不眠・過眠・食欲不振・便秘など。時にはストレスが引き金となり下痢になり、ひどい時には「胃腸炎」で入院してしまいました。

 心の方もイライラ・死にたい気持ち・うつ状態とひどくなる一方で、このままだとどうなるのだろうと思っていたところ、主人の転勤が決まり、主人が即私の故郷である●●に住む場所を決めてくれたのです。
 これで回復できると信じていたのですが、同じアパートの人たちとのトラブル・娘の心配事・その他色々重なってしまい全く身体の状態がよくならなかったのです。
 その間、内科・耳鼻科(めまいの検査)・婦人科・皮膚科で検査を受けても全く異常が見られず、最終的に1年前から心療内科へ通院しております。そのときの診断は「抑うつ神経症」とのことで、ソラナックスとドグマチールを服用し続けました。

 1年間程服用したドグマチールを段階的に減らして、服用を止めた後、また状態が悪くなり、仕事を少し始めたり子供関係でお役をすることがあったりで、ストレスがかかり「パニック障害」「社会不安障害」との診断を受けました。
 体力はどんどん落ちていき、心は壊れる一方で、薬をまた替えられることで不安は増します(ドグマチールからパキシルへ)。
 最近は、動悸と息苦しさもあります。言葉にならない苦しみです。 命にかかわる事ではないのかも知れませんが、家族に申し訳ない気持ちと仕事や役員で力不足を感じ、とにかくずっと抱えてきたこの私の身体を根本的に改善したいと願うようになりました。
 自分なりに勉強して漢方がやはり私の体質改善には良いのではないかと思うのです。

 現在処方されている薬と漢方の併用が可能なのかどうかも悩んでいます。
 メールで大変失礼かと思いますが、先生のご意見をお聞かせください。どうぞよろしくお願いいたします。

※◎◎では「〇〇〇〇」にて漢方を処方していただいておりました。漢方の名前は覚えていませんが、10種類程の薬草がブレンドされており自宅にて煮出して服用しておりました。価格は2万円/月ほどでした。


ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 貴女のような虚弱性体質の人はとても多いのです。当方で長い付き合いの常連さんの中には病院の薬漬けの泥沼状態から長年かかって抜け出した人もおられます。

 そこまでではなくとも、根気良く長期的な体質完全に数年かかってようやく8割寛解に漕ぎ着け、その後もずっと予防兼治療で漢方薬を常用されている40代女性も多いのです。
 貴方の諸症状から考えても当方の漢方で頑張るには、ご本人様の不屈の精神があるかないか、石の上にも三年の根性があるかないかの問題です。

 また大事な経費的な問題にしても、当方では多くは漢方製剤(エキス顆粒や錠剤)を中心に、かなりきめ細かく繊細な配合を行います。煎じ薬では却って臨機応変の微調整が行いにくく、また煎じ薬を調合する時間が惜しくもあり、服用者に各種製剤を微妙に組み合わる方法を伝授する方法が主体です。

 ですから、服用者も主観的および客観的な報告をする必要があります。経費的な面では、各種製剤をできるだけ安価に提供することを心がけていますが、どうしても一つの方剤だけでは不可能なことが多く、数種類以上を必要とすることが通常です。

 あなたが関東で服用されていた当時の経費と同等か、それ以上かかることも珍しくありません。

 病院から出されている薬との併用は通常まったく問題ないのですが、それとは別の問題として、やや問題の多いパキシルについては、これを服用される前に漢方で寛解できればと思います。もしも既に服用されている場合は、勝手に中止する訳には行きませんので、重大な副作用が出ていない限りは主治医の指示に従うべきです。

 要するに当方の漢方薬は、ご相談者のやる気次第なのです。
 一般論として、当方では中途半端な気持ちや及び腰のご相談者には、申し訳ないことながら、きっぱりとお断りしているのが実情です。
 当方の漢方に賭ける情熱のない中途半端な気持ちで来られた場合、中古品になりつつある我が頭脳がまったく作動しなくなるからです。
 以上、取り急ぎお返事まで。
                   頓首

折り返し頂いたメール:早々の返事をありがとうございました。

 先生のホームページやメールのお返事から、漢方治療には不屈の精神と本人の強い意志が必要な事が良くわかります。

 先生にお会いする時は、しっかりと覚悟を決めてお伺いしようと思います。

 多分、私の場合、先生も「石の上にも3年」と書かれているように時間がかかると思うのです。

 経済的な事も含め、考えざるを得ない事も多いようです。主人とももう一度話し合い、それから決心します。

 大変ご多忙中のところ、相談に回答を頂き、本当にありがとうございました。

 お礼が遅くなり申し訳ございませんでした。


【編集後記】 今月は関東を含めた東日本方面からの来訪者がとても多かった。昨日も開局早々から予告ナシに突然、関東方面から来られた方は、ヒゲジジイによる漢方薬方剤口訣ブログ中の 麻子仁丸(ましにんがん) を参考にして、合成医薬品の副作用による重度の便秘症がスムーズに解決できたことに感激され、数十年にわたる悩みである某疾患を解決するための漢方薬を求めて来局された。
 このように本気の人達は、予告ナシに遠方からでも直接やって来られるが、それだけに気合が入っているように思われる。

2007年06月24日

鬱病?の漢方薬の御相談

性別 : 男性
年齢 : 20歳〜29歳
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : はじめまして、●●と申します。漢方薬局を探していて、村田漢方薬局さんのページにたどりつきました。
 私は、5年半程原因の良く分からない鬱状態と様々な症状で悩んでいます。現在の症状としては、・膜が張られたように頭がボーっとしていてはっきりしない(一日中)・何もやる気が起きない・気分、具合が悪い・だるさ・動悸・胃腸が悪い・楽しい・嬉しい・気持ち良い等という感情が湧かない  などです。

 西洋医学的には鬱病の範疇だと思うのですが、典型的な鬱病とは少し違うらしく精神科でも正式には診断がつかなかったです。
 そして薬を飲んでも効きませんでした。
 西洋医学では薬が効かなかったらどうしようもないです。様々な民間療法も試しましたがだめでした。

 評判の漢方医にも診てもらい、半年以上漢方薬を飲んでいましたが全く変わりませんでした。しかし、漢方は病気にバッチリ処方が合えば良く効くとききます。漢方医の腕によると思うのでもう一度試してみたいと思いました。
 少し遠いですが、近いうちに伺いたいと思っています。いくつか質問させて頂きたいです。私のような原因のよくわからない、典型的なものとは少し違う鬱病・体調不良にも対応できますでしょうか?あとそちらに伺う日の朝10時頃には着いて、夕方5時位まではいられると思うのですが時間的には十分でしょうか?よろしければお答え頂きたいです。長々と失礼しました。


ヒゲジジイのお返事メール:おっしゃる通り、漢方薬はピントがしっかり合えば合うほど、時にビックリするほど絶大な効果を発揮するかわりに、思いがけずなかなかピントが合いにくかったり、中医学的な病態分析が複雑であったり、様々な理由から直ぐすぐにはピントがあってくれない場合もあります。

 慢性的に遷延してしまった場合では、シンプルに一つの漢方処方だけで解決できるケースは少なく、かなり複雑な配合や組み合わせを必要とすることもシバシバです。
 それだけにお近くの専門家のところで、きめ細かく配合の微調整を行ってもらいつつ
、石の上にも三年というつもりで頑張りぬく根性が必要となる場合もあります。

 ご相談内容を拝見すれば、すでに半年、評判の漢方医に通われておられたということですから、そこで頑張りぬくのが最善だと考えます。
 半年でピントが合わないからと諦めるのも一つの理由ですが、半年も通ったのだから、次第に貴方の体質を把握できたり、性格上の様々細々したところまで把握してもらえるようになっているかもしれません。
 
 また、年齢的にも二十代ということも考えますと、地元近辺の通える範囲で、地道に根気良くピントが合うまで通われた方が良いように思います。
 たとえピントがしっかり合って効果がかなり出たところで、直ぐに止めると往々にして再発しますので、その後も気長い継続服用が必要になることもあり得ます。

 当方のような自費の漢方薬の場合、一つ一つの製剤は、出来る限り安価に提供しているつもりですが、数種類以上の組み合わせが必要なことはザラであり、ご報告いただいた症状の内容によっては、時に麝香や牛黄製剤というやや高額な漢方薬(もちろん医薬品)を服用してもらわざるを得ない場合もあり得ます。

 評判のよい漢方医の先生なら、半年といわずまだまだ根気良く通い詰めれば、いつかきっと治してもらえることと思います。
 以上、お返事まで。


折り返し頂いたメール: お返事ありがとうございます。
評判の漢方医の所へ通っていたと書きましたが、それは噂だけで自分としてはあまり良い先生だとは思いませんでした。
相談時間をたっぷり取ってもらえず、初回は2,30分位で次からは数分でした。
一週間ごとに通っていたのですが、毎回舌と脈を診て、少し話して、漢方薬を処方されていました。
半年通っていましたが、毎回の数分の会話で私の体質や性格を理解していたようには思えません。
その先生は中国で勉強して国際中医師になったという事で肩書きが凄いような気がしたので、通いつづけていればその内治ると信じていました。
しかし、全く変化が無く、このまま通っていても治らないだろうと思いやめました。
その漢方薬局では、処方が毎回変わっても一週間で一律1万円位でした。
村田漢方堂薬局さんのHPを見て、賭けてみたいと思ったのですが、やはり毎回通えるような所ではないと難しいでしょうか?
初回だけ村田漢方堂薬局さんでみて頂き、次からは電話やメールでの相談は無理でしょうか?


ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 昨年秋にも同じ関東方面の方で有名な漢方医ということで「中国で勉強して国際中医師」といわれるところに通われ、同様に相談時間のあまりの短さに落胆され、とうとう下関まで2泊3日来られたました。(ネットで調べると実際には薬学部出身で日本国内での資格は同じ薬剤師で医師ではありませんでしたが・・・)
 そこでは半月分で4万円弱の経費でやはり煎じ薬の調剤で無表示医薬品でした。
(もしかして●●薬局さんではないでしょうか???)
 現在も、上記の方は最初に宣告どおり、石の上にも三年のつもりで頑張られていますが、各種の付随する病状はかなり改善しているものの、本命の主訴の一部は不変のところもありますので、常に情報交換を繰り返しながら、時々微調整を続けています。

 ところで、

> 初回だけ村田漢方堂薬局さんでみて頂き、次からは電話やメールでの相談は
> 無理でしょうか?

とありますが、まさに書かれておられる通りのことを現実に同じ関東や関西方面から来られて行っております。
メールでの頻繁な情報交換と臨機応変の微調整に付き合える方は遠方でも治りが良い傾向にあり、情報交換を面倒がる人は、せっかく遠方から来られても結局は極少数ながら脱落者も出ています。
 といっても、中には一回目でドンピシャリと合ってそのまま寛解された運の良いアトピーの人もおられれば、数回でピントが合って後は頻繁な情報交換も必要なくなった人もかなりあります。
 しかしながら、運悪く(というかこちらの腕が非力なためもあって)ピントが直ぐすぐには合いにくい人の場合は、必要に応じた頻繁な情報交換が続くことになります。当方では必要に応じて、かなり神経質な微調整を各種の漢方製剤を用いて行いますので、しばしばこんなに微妙な調整をされる薬局はみたことがないといわれます。

 実際には、遠路はるばる来られる人の情熱次第なのですが、時にピントが直ぐには合ってくれず、お互いの根気勝負になることもあります。既に東日本方面からでも一年以内に2〜3回来られた人も複数おられます。遠方でもその気になれば、不可能ではないことは確かです。

 賭けというほかはありません。あとはお互いの情報交換能力次第ということになるかもしれません。
             頓首
   村田漢方堂薬局 村田恭介拝

2007年02月04日

鬱病の御相談 (戻って来た返信メール!)

年齢 : 20歳〜29歳の女性
簡単なご住所 : 九州北部
お問合せ: こんにちは。知り合いの方から先生の話を聞きました。
 現在、他店で体質改善薬を処方してもらい服用しております。ただそちらは処方箋を出さず、知り合いが凄く具合が悪くなった際「処方に間違いはない!」と言い切ってしまったらしく不信感を持ち始めました。

 長年、鬱、自臭症、不眠に悩まされ、昨年は抗鬱剤パキシルのひどい副作用に悩まされました。今は口臭外来で(ルボックス、メイラックス(晩1回服用)を減薬中です。
 主な症状は寝つきの悪さ(不眠)、胃腸の不快感、(お腹の張り)頭痛、冷え、耳鳴り、Uゾーンのにきび、よく風邪をひきます。倦怠感、多少の躁鬱状態、体調が崩れると口臭。今飲んでいる漢方で胃腸の不快感は無くなりました。あと肝臓が弱っていると言われました。

 先生の所で漢方の処方をお願いしたいのですが。来週月曜日2月5日は予約がいっぱいでしょうか?また2月8日(木)は空いていますでしょうか?突然で申し訳ありません。なるべく抗鬱剤は飲みたくないと思っているのですがなかなか離れられません。また今掛っている担当の先生が転勤してしまうことになり、いろいろ考えていおります。よろしくお願い致します。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
 現在服用されている薬局?さんでは有資格者(薬剤師など)で胃腸の調子はよくなっているのであれば、もっとじっくりと焦らずに漢方薬の配合を微調整してもらうのが一番だと考えます。
 ただ、お問合せの中に書かれている「処方箋を出さず」とあるのは、漢方薬の内容を隠しているということでしょうか? もしそうだとすると、ちょっと問題です。人体に作用する医薬品である漢方薬の処方名を公開しないというのは薬事法に反することで、昨今は病院でさえ処方内容を詳しく説明した文書を添付される時代です。
 病気の患者さん御自身が何を服用されているのか分からないこと自体がとても奇妙な話です。
参考文献:無表示医薬品:漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂
 実際、頂いた文面には病院から投与されている医薬品名は書かれているのに、漢方薬の処方名が書かれてないのが不思議ですよね。

 といっても、その漢方薬局?さんをほんの少しだけ弁護してあげれば、せっかく苦労してピントの合った漢方薬を見つけてお出ししても、処方名を公開してしまったら、ネット通販の薬局に横取りされるのではないかという不安からなのでしょう
 厚生労働省が何度も内部通達で医薬品をネット上でお誘い販売することは危険だから止めるように警告しても、相変わらずのネット界です。
 
 話がややそれてしまいましたが、漢方薬は手間隙かけてしっかりピントを合わせていけば、多くの病に優れた効果を発揮するのですが、それには専門家の知識と経験だけでなく、病気の方御自身も忍耐が多かれ少なかれ必要なものです。
 症状から類推させて頂くと、保険のきかない当方の漢方では、(処方名はもちろん大公開していますが)、最初は少な目の配合から始めるにしても、数種類以上の方剤が必要となる可能性もあります。
 なお、当方では小生の性格上、予約制はとっていませんので、5日(月曜日)あるいは8日(木曜日)など、忙しいかどうかはまったく不明です。
 たとえば、いつもは忙しいはずの2日(土曜日)は前日の雪のせいか、超ヒマな半日でした(土曜日は半ドンです)。

 おそらくは月曜日は遠方からの漢方薬の補充の発送依頼と重なって8割がたほどほど忙しいものですが、皆さんそれを覚悟で時間を十分に余裕をもって来られる人ばかりです。運が悪いと順番を待っていただくことになりますし、だからといって8日がヒマだとも限りません。
 お一人になるべく十分な時間を取る薬局ですが、本気で当方の漢方に一定期間賭けて頂ける決意のある人以外の御相談は受けておらず、まったく少数精鋭にしぼりこんでいるつもりです。だから、時間に余裕ができそうなものですが、意外にそうはならないので、5日や8日の未来のことは何とも言えません。昨今は突然、関東などからご連絡なしに二泊三日で来られる人も増える一方ですので・・・
以上、取り急ぎお返事まで。
                      頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝

上記のようにせっかくお返事メールをお送りしても、メールアドレスの記入ミスらしく、空しく全文が舞い戻ってきたのだった!

2006年12月29日

パニック系の柴胡加竜骨牡蠣湯と鬱病系の四逆散

 本日で今年の仕事はすべて終了。但し、既に村田漢方堂薬局で中医漢方薬学療法を行っている方とのメール相談は可能。いつもよりワンテンポお返事が遅れる場合もあり得るが、以前のように釣り場に逃亡することも少なくなったので、丸一日返事が遅れることはないだろう。
 発送のほうも毎年必ず常連さんが補充忘れの常備薬の発送依頼が複数あるので、これも休日中の恒例行事となっている。

 ところで、今年も目立ったのが難病系統以外では、タイトルのパニック系の柴胡加竜骨牡蠣湯や桂枝加竜骨牡蠣湯タイプと、鬱病系の四逆散というのがとても目立った。中には両者を兼ね備えて併用するタイプも多い。
 これらの病状が長引いていた人の多くが、腎に波及して六味丸系列の方剤も必要とした。苦しいパニック症状を頓服的に治めるには麝香製剤や牛黄製剤の頓服や常用もあった。

10年以上前にも、会社の前に行くと吐き気発作が起こって、カラエヅキを何度も繰り返す男性に、柴胡加竜骨牡蠣湯と四逆散を合わせて一年もしないうちも緩解したケースがあったが、これなどはパニックと鬱が合併してケースである。
 しかしながら、不思議と村田漢方堂薬局のようなガジガジ爺のところには、加味逍遙散タイプは来られないし、また無意識に避けている節も無きにしも非ず。

 ところで、様々な疾患の悩みで来られた方の中にも、隠れた鬱症状を見つけ、四逆散系列の方剤や六味丸系列の方剤を加えることで一気に解決の糸口を掴んだことも再三再四であったのに、定期便のように毎月来られていた若い女性が突然来られなくなって、しまった!と思ったことが一例あった。
 体質改善の例の三点セットが気に入ってインチンコウトウとともに気長く併用するつもりでいたはずの彼女であったが、最後の日に「今日はえらい元気がなさそう」だねっとヒゲジジイみずから指摘しておきながら、この人も裏に鬱が隠れていたことを、突然来られなくなって気がついたのだった。

 そもそも自らの意思で積極的な姿勢で来られた人達の場合、突然、やめてしまわれることはほんの少数に過ぎない。
 ところが身内や家族の奨めで連れて来られたケースの半数は数ヶ月も経たない間に無音(ぶいん)となる。明らかな薬効が出ていてもこの通りである。
 それゆえ、みずからの意志で来られた人でない限りは、滅多なことで受け入れないつもりであるが、再三再四のたっての願いに断りきれなくなって応諾したケースばかりであってもこの通りである。
 2〜3ヶ月すら続けられないのだからお話にならない。本人の積極的な姿勢で来られた訳ではないから、この結果となるのであろう。
 
 それにしても先述の「このままずっと続けます」と言っていた彼女が突然中断した最後の愁い顔こそ隠れた四逆散証であったのにと、これだけは今年一年間でもっとも悔やまれる出来事であった。