2018年01月03日

今朝偶然、途中から見たNHKの生物学的製剤の関節リウマチに対する効果の放送があったが

2009年01月03日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年01月03日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 これまで西洋医学では難治だった関節リウマチが、免疫学的な研究の成果で、生物学的製剤によって劇的に諸症状を改善することが可能になった話を、ノーベル賞受賞者でもある山中教授を中心に放送されていた。

 例によって、テレビ番組では、そのような新薬の素晴らしい点ばかりが取り上げられるが、副作用の問題や、連用によって次第に効果が薄れてくる問題などは一切取り上げられなかった。

 確かに生物学的製剤は、現代医学においては画期的で素晴らしい医薬品ではあるが、完ぺきなものではないから、関節リウマチだけでなく、乾癬性関節炎などで、生物学的製剤で一定の効果を得ていた人でも、効果が次第に減じて限界を感じてきた人達が、漢方サポートを求めて来局されるケースは意外に多い。

 センセーショナルなテレビ報道だけでは、西洋医学治療の不足する部分を、巷の漢方薬局が、様々な漢方薬類によってサポートしている現実を知ることはできない。

 これは関節リウマチや乾癬性関節炎に限らず、多くの慢性疾患や進行癌やステージ4の転移癌など、保険漢方では不可能な部分も、巷の漢方薬局の漢方サポートが、どれほど貢献していることかは、実際に利用されている人達にしか知られない現実がある。

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2009年01月03日の茶トラのボクチン(4歳)
2009年01月03日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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2016年01月19日

数十年前は関節リウマチにしばしば桂枝二越婢一湯加朮附湯の適応者が多かったが

2016年1月19日のトラちゃんとスコちゃん(2歳と3歳)
2016年1月19日のトラちゃんとスコちゃん(2歳と3歳) posted by (C)ボクチンの母

 風寒湿邪に侵襲されて生じた関節リウマチも、遷延すると部分的に熱化を生じて関節部が赤く腫れて熱を持つ。

 そのような状況下の関節リウマチ患者さんたちが、病院治療でも思わしくないとて漢方相談に見える人達の多くが、桂枝二越婢一湯加朮附湯証を呈していた。

 そこで、エキス剤では越婢加朮湯と桂枝加朮湯の併用で対処しても、よく奏功する人が多かった。

 ところが、ここ二十年近く、そのように附子剤を必要とする関節リウマチの相談者は激減して、祛風散寒・補血活血・通絡の方剤に、熱化した関節部は石膏で対処せずに、地竜を加える方法がよりフィットする人が大多数という時代がかなり続いた。

 同じ清熱でも、石膏と地竜の大きく異なる性質による使い分けに意味がある。

 ところが、昨今では地竜のような清熱剤を必要としないで、祛風散寒通絡に補血活血祛瘀に留意した方剤の併用で対処できる関節リウマチ患者さんが目立つようになっている。

 少なくとも、あまり附子剤を必要としないケースが目立つのである。

 これも温暖化が進んだ時代の傾向かもしれない。

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2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年01月19日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年01月19日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月19日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

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2015年11月24日

42年以上の漢方相談事例で、慢性関リウマチが根治したように思われる人はとても多い

2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 土曜日の午後に常用されている漢方薬が切れたので、補充購入に来られた人が、店が閉まっていたというので、本日やって来られた。
 (土曜日はいつも昼までの半ドンで、慌しかった午後の様子は、先日のブログで書いた通り。)

 その人曰く、関節リウマチで、漢方薬が途切れるまでは、まったく無症状になっていたのに、2日間飲まないでいると、各関節に違和感が生じてきたと言われる。

 病院治療では思わしくなかったので、全面的に漢方薬を利用されるようになった人ではあるが、
 「関節リウマチでも根治する人はいるのでしょうか?」というご質問。

 無症状になっても念を入れて、延々と10年以上どころか、20年以上も予防がてら続けている人も多いのだが・・・

 過去には実際のところ、漢方薬を何年か続けて、症状がまったくなくなった頃、次第に服用が途切れがちになり、いつの間にか飲まなくなっても再発がないのでそのままになっていた人も多い。
 
 ところが、ご家族の相談などで、久しぶりにやって来られて、ご本人はそのまま長年の関節リウマチが根治したよう思われる人が、これまで何人もおられた。
 10年以上も再発がなければ、やっぱり根治と言いたくなるだろう。

 だから、うっかり薬が途切れがちになったときに、無症状が続くようだったら、その人達と同じように、(厳密に言えば根治とは言えないかもしれないけれど)、ほとんど根治といってよい状態になることは、大いにあり得ることですよ、と励ましてあげたのだった。

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2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年11月24日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月24日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2015年08月04日

全身性強皮症でも軽症の場合は

2009年7月4日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月4日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 昨年から、極度のレイノー現象を呈している人が、全身性強皮症と診断されたものの、病院からは経過観察で、薬は投与されなかったという。

 だから、何か適当に安上がりな漢方薬でも出してもらえないだろうか、という要望は、いかにも地元近辺のお気楽な相談である。

 まあ、地元のよしみで、弁証論治にそれほど困難はないので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯だけでも続けてみるとよいでしょうということで、熱心に続けること一年近く。

 ところが、昨今のこの猛暑に影響されたかされないか、実際にはこんなに暑いときでもレイノー現象は取れなかったはずが、昨今は手先も適度に温まったまま、全身汗がでて、人並みに熱中症に罹りそうだというくらい。

 それではいったん、漢方薬の服用は中止して、また寒くなってレイノー現象が再発するようだったら、そのときに早めに再開すればよいだろう、という結論に至った。

 これくらいの漢方薬でも、運がよいと完全寛解してしまうこともあるらしい、全身性強皮症である。

 よっぽど前世の行いがよかった人に違いない(笑。

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2015年08月03日のシロちゃん(メス2歳)
2015年08月03日のシロちゃん(メス2歳) posted by (C)ボクチンの母

ラベル:全身性強皮症
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2014年08月14日

エアコンに、どっぷり漬かって、藿香正気散(カッコウショウキサン)

2010年8月14日のボクチン(6歳)
2010年8月14日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 アイスバーをしこたま食べて、クーラーにどっぷり漬かって、読書に励んでいたら、やっぱりここしばらくは藿香正気散(かっこうしょうきさん)が欠かせない。

 これを飲んでいたら、なんとかアイスバーを中断せずに済みそう。
 連休前の最終日には、アイスバーを食べる気にもならないほど、職場のクーラーで冷やされ、胃の調子が怪しかったが、連日、藿香正気散を続けていると、本日から、また本調子で、アイスバーを思いっきり食べることができた。

 皆さんは、決してこのような馬鹿な真似は、してはなりません。
 皆さんの健康が害されることのないよう、お腹を冷やすアイス類は、一手にヒゲジジイが引き受けて、皆さんの罪を被って差し上げているのです。
 この犠牲的行為に、賞賛されこそすれ、非難されるいわれは、毛頭ないはずです。

 蛇足ながら、昨日の関節リウマチの女性の愛飲するビールが、根治を妨げている理由は、毎日の冷えたビールのお陰で、腹腔内の冷却が長年続いて、腸管免疫の機能が正常に作動しにくくなり、免疫細胞の誤作動を誘発して、自己攻撃という誤爆を起こしかけるのを、何とか漢方薬によって、誤爆の免疫システムを無力化させ続けてきた。

 ところが、半年間、併用すべき中草薬の服用を怠ったために、誤爆の免疫システムを無力化できなくなったというわけで、それもこれも、長期間に亘る、冷えたビールの継続が、もっとも大きな障害になっていることは間違いない。

 いずれにせよ、冷飲や冷食によって腹部を冷やし過ぎると、腸管免疫機能が正常に作動しなくなって、あらゆる持病の悪化を招きかねないことは、これまでのブログで再三述べて来た通り。
 かといって、世間で言う「病の原因は冷えである」という短絡的で幼稚で、しかも非科学的な宣伝文句を信じてはならない、ということは先月7月27日のブログにも書いた通り。
 病気の原因が「冷え」などと決め付けるのは馬鹿である。

 その証拠に、この炎暑で熱中症に罹って、命を落とす人さえあるではないかっ。
 温熱だって立派に病気の原因になるのに、冷えだけが病気を引き起こす原因だと決め付ける幼稚な考えに嵌ってはならない。

 病の原因は、風、寒、暑、湿、燥、火(熱)などの六淫以外にも癘気・外傷があり、飲食の不摂生や過労・セックス過剰や寄生虫、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚などの内傷七情などがあり、冷えだけが病気の原因などと、よくもそんな短絡思考を行って、恬として恥じないものだと、感心するやら、呆れるやらっ!

 ともあれ、ヒゲジジイは、最近、眼精疲労を感じるので双料杞菊顆粒、尿路結石予防に猪苓湯、それに降圧丸に雲南田七に板藍茶、そして数十年来続けている高濃度の牛黄製剤。
 (本当は、白花蛇舌草も飲みたいけど、さぼりだから、つい忘れることが多い。)
 それに夏場の常用薬、藿香正気散が大活躍という毎日。

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2010年8月14日のボクチン(6歳)
2010年8月14日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年8月14日のボクチン(7歳)
2011年8月14日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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2012年8月14日のボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ



ラベル:関節リウマチ
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2014年08月13日

ビールを止めるくらいなら死んだ方がマシ、という関節リウマチ患者さん

2010年8月13日のボクチン(6歳)
2010年8月13日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 村田漢方堂薬局とのお付き合いは、もう30年になるそうである。
 当初はステロイドの内服薬を投与されていたが、関節リウマチを漢方薬で何とかして欲しいと、やって来られた女性。

 職場環境が変わる都度、病状が変化するお陰で、その都度、配合薬が大きく変わりながらも、数年も経たないうちに、ステロイド内服を完全に離脱できて、30年近い、そうである。

 それでも、やっぱり冷たいビールを日々嗜むことがマイナスに働いているのは、御本人も承知の上。
 そのために、漢方薬を止めることができないまでも、早くから主治医の先生からは、ステロイドが不要になっただけでも、明らかに漢方薬の効果をしっかり認めてもらえた。
 それゆえ、降圧剤の投薬を受ける以外は、関節リウマチに対する投薬は無いまま、定期検査を受け続けて来た。

 今年の2月までは、完璧にリウマチは治っているに等しいね、と主治医にほめられてたのが、どうしたことか3月より、久しぶりに一部の関節の疼痛が勃発して、鎮痛剤を打つ羽目になった。

 漢方薬の方は、油断して、いつも間にか、主体の祛風除湿の方剤とイオン化カルシウムのみで、肝心な中草薬を中止して久しい。
 ここ数年は、完璧に調子がよいとのことで、補充注文を電話で受けて発送していたものの、急に再発した今年3月から、注射ばかり受けても、結局以前の状態には戻ってくれないばかりか、新薬という抗リウマチ薬?を服用すると、激しい副作用に見舞われて懲りごりし、とうとう数年ぶりに直接相談に来られたのだと言う。

 あれから三十年近く、ステロイドも完全離脱し、関節の変形もまったく生じることなく、順調に推移していたものの、ちょっとした油断、中草薬を半年以上も中止していたら、こんなことになって、油断が過ぎた。

 本来なら、日々のビールさえ、飲まなければ、今頃、とっくの昔に治っていたことだろう。
 実際に、地元近辺でも、九州の特定地域の多数の皆さんも、事実上、関節リウマチが根治してしまって久しい人は、相当な人数に上る。
 村田漢方堂薬局のかなり得意分野の一つである。

 三十年もたって、今頃、激しく再発するとは!
 中草薬の併用を怠っていた問題以前に、そのビールさえ飲まなければ、もっと、もっと早い時期に、完全寛解していたことだろう。

 ビールを止めるくらいなら、死んだ方がマシだと嘆く彼女。
 じゃ〜死んだら、という訳にも行かないので・・・
 それなら、とばかり従来の祛風除湿の方剤に、とても重要な中草薬とともに、舒筋活絡の5種類の中草薬が含まれた製品も追加してもらうことにした。

 連休前の12日(火曜日)昼前の出来事。

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2010年8月13日のボクチン(6歳)
2010年8月13日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年8月13日のボクチン(8歳)
2012年8月13日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
 
ラベル:関節リウマチ
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2014年08月06日

関節リウマチの原因は20年間続けた生野菜などの冷食と冷飲だった可能性大

2010年8月6日のボクチン(6歳)
2010年8月6日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 昨日、定期的に来られている関節リウマチの女性は、最近はすっかり調子がよいので、漢方薬の服用が、どうしても1日2回になることがあるが、それでもよいだろうか、という質問である。

 ちょうどレッジ係りが、奥へ入っていたので、戻って来るまで最近、皆に注意している冷飲・冷食の害悪を布教(苦笑!)するつもりで、食習慣を訊ねたところ、案の定、ここ20年間に亘って、大好物の生野菜の多食と夏は氷の入った飲料水の常用を行って来たと言われる。

 関節リウマチと診断されたのが、2〜3年前で、病歴が浅いお陰で、漢方薬も順調に効果を得てきたものの、その食生活習慣は大いに問題だから、例によって即刻改善してもらうように強くアドバイスした。

 貴女の場合、関節リウマチを発症した原因は、その20年間の冷飲・冷食が原因だから、それらをすべて中止して、煮た野菜を中心に、飲み物は必ず真夏でも常温レベルで我慢すべきであることなど。

 この女性の場合の病理機序のアウトラインは、昨今ブームのグリーンスムージーなど生野菜や果物の多食によって、腹腔内の慢性的な冷却が長年続いたために、腸管免疫の機能が正常に作動しにくくなり、免疫細胞の誤作動を誘発して、自己攻撃という誤爆が始まったのだろうということが、大いに推測されるのである。

 といっても、中医学的な考えと併せて考えると、腸管の持続的な冷却によって最初は腸管免疫機能が低下し、関節リウマチの病因とされる風寒湿邪による侵襲を容易に許し、その後は、病因を誤認した免疫細胞が誤作動を生じ、免疫過剰による自己攻撃が持続するようになった、ということだろう。

 これを単純化して言えば、関節リウマチの発症原因は、最初は免疫力の低下により、風寒湿邪に侵襲され、その後は、病因の誤認による自己攻撃という、免疫過剰を招来したものと思われる。

 つまり、免疫過剰を誘発した根本原因は、免疫力の低下である、という側面を決して見逃してはならないのである。

 但し、ここで注意を要することは、「免疫過剰」の反応を「免疫力が高まり過ぎ」のことだと誤解している人が多いが、実際には免疫システムが病因を誤認したことによる、「誤爆」なのであって、決して免疫力が高まり過ぎた訳ではない、はずである。

 この「誤爆」が問題なのてあって、自己免疫疾患などは、単に「免疫力が高まり過ぎなのだから、漢方薬などによって免疫力を高めるのは間違いだ」という、意外に短絡的な思考をする医師やネット中毒の素人さんも、実際に見聞きする。

 関節リウマチも含めて、自己免疫疾患には免疫抑制剤が有効だからという短絡的な発想のようであるが、考えても見るがよい!
 その免疫抑制剤によって、自己免疫疾患の諸症状は軽減するのとは裏腹に、他の重要な方面の免疫力を低下させる結果、様々な感染症(細菌やウイルス)に犯されやすくなることを!

 ともあれ、最初の彼女の質問に戻って・・・
 1日2回の服用で済ませようと思ったら、上記の食生活習慣をアドバイス通りに改善されるなら、それでも構わないだろうと、お答えしたのであった。

 要するに、昨日も書いたようにグリーンスムージーや野菜サラダなど、生の野菜や果物および冷飲という食生活習慣が続くと、
 腹腔内の慢性的な冷却によって腸管免疫の機能が正常に作動しにくくなり、あらゆる慢性疾患を治りにくくする、と長年の漢方相談の経験から、このように考えている。

 自己免疫疾患であれば、自身の内部組織への誤爆頻度をますます高め、アレルギー性疾患であれば、ますます過剰防衛の激しさを増し、癌や悪性腫瘍では免疫力が弱まって、がん細胞の増殖を防ぎ切れなくなるなど。

2014年08月05日 生野菜や冷えた果物の常食によって膀胱炎を慢性化させてしまっていた実例より
 ということである。

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2011年8月6日のボクチン(7歳)
2011年8月6日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年8月6日のボクチン(8歳)
2012年8月6日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

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2014年04月18日

CRP6だった関節リウマチが半年の漢方で0.0以下に

2008年8月23日のボクチン4歳
2008年8月23日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

 昨日午前中は、漢方相談に集中しているときに、例によって問い合わせの電話が、県外の友人の相談とて各所に転移して動ける状態ではないが、という当方のような巷の漢方薬局では荷が重過ぎる相談ゆえ、お断りするのに受付嬢が相当に難儀していた模様。

 ともあれ本題は半年前より、九州の某県から通って来られている人。
 同県では過去に重症の関節リウマチの女性を当方の漢方薬で完全寛解が得られて以後、自然に広まってしまい、同じ県からこれまで何人も来られ、幸いにもほとんどのケースで良好な結果が得られている。

 今回のケースでは初回の弁証論治ではなんとも掴みどころがなく、さすがに中医漢方薬学も無力感を感じたものの、熱心に通われるうちに土台の一般方剤に中医方剤や中草薬類を追加する毎に、良好な反応が得られるようになった。
 次第に諸症状が緩和するに至り、とうとう昨日の報告ではCRPも0.0以下となり、お互いに大喜びである。

 現在ほかにも関節リウマチで通っている人は多いが、いずれも軽症なのですべて楽勝といえる経過を辿っている。

 CRPの問題では、遠路はるばる3年間以上通われている乾癬性関節炎の人も、CRPがほとんど正常値になって一年半は経過するが、大活躍した清熱剤が使えなくなっているので、再燃防止の中草薬類の配合変化の微調整を行っている。

 クローン病の人では、諸症状がやや寛解するにつれ、CRPももう少しのところで足踏み状態なので、脇役の中草薬の配合に思案している最中。

 潰瘍性大腸炎では、たまたま現在通っておられる人はここ数年、完璧に近いほど寛解状態を持続しており、CRPはまったく問題にならない。
 お互いに中草薬の威力には驚いているほどである。
 皆がみな、この人のように理想的に行けば本当に嬉しいのだが・・・。

 ともあれ、いずれも日本漢方で使用される基本方剤だけではどうにもならず、脇役の中医方剤や中草薬類の追加配合によって打開できている例ばかりであるから、ヤッパシ中医漢方薬学でなければ、と自画自賛。

 いずれの配合も病院の保険漢方では到底まったく不可能な内容ばかり。

2008年8月22日のボクチン4歳
2008年8月22日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母
 

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2012年09月02日

根治していた関節リウマチ

BSC_9939a
BSC_9939a posted by (C)ヒゲジジイ

 先週は月末とて、8月の長期連休の皺寄せがドッとやって来て疲労困憊の日々が続いた。
 一人ひとりに時間をかける相談販売だから遠来者が集中すると神経を集中し過ぎてグッタリ来るのもやむをえない。

 週末に15〜20年ぶりに見えた女性は、当時、関節リウマチで来られていた人だったことを直ぐに思い出し、まさか再発したのでは?と思ったが、お陰さまでアレ以来根治してまったく問題ありません、今日は高齢のご家族のご相談で久しぶりにやって来られたとのことだった。

 当時は発熱と関節部の熱感を伴う腫脹と全身の浮腫など、冷凍下の勤務が災いして、寒熱錯雑証を呈していた。弁証論治に基づいて数種類の漢方処方とともに骨の破壊を防ぐために漢方薬でも使用される牡蠣殻を原料にしたイオン化カルシウムを積極的に併用してもらっていたことを思い出す。

 同様なタイプの関節リウマチの人は九州の特定地区の多くの人を完全寛解せしめて来た長年の歴史があるが、地元近辺の人達では、ほぼ完全寛解が得られた状態でも予防的に二十年以上も継続服用されている人もおられる。
 骨の破壊を防ぐには、適切な漢方薬のみならずイオン化カルシウムの貢献度は相当に高いように思われる。

 ともあれご高齢のご家族の相談というのが、滅多に病院に行かないご家族が、膝関節が痛くなって整形に行ったところ、十種類の投薬を受け、それを服用し続けると次第に身体がガタガタになり、百病噴出、疲労困憊の状態になり休薬しても元に戻らないというので、ご高齢のことを考えてササヘルスだけを服用してもらうことになった。

 このササヘルス、我が愛猫のボクチンこそ、歯肉炎の悪化で一時は危篤状態に近かったのが、東海地方の美人薬剤師さんが心配して下さって、マスマリーンリキッドを送って下さった。
 スポイトがついていて、これを口中に直接滴下する方法では、ボクチンはとても嫌がるのだが、このスポイトをヒントにササヘルスを滴下してみると、それほど抵抗が無い。
 これに勢いを得て、日々、小さな体重のボクチンながら、1日量10ml以上を数回に分けて口中に投与し続けたところ、根治には到底及ばないももの、俄然元気と食欲を回復して、一安心の状態がずっと続いている。

IMGP3110
IMGP3110 posted by (C)ボクチンの母

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2011年10月25日

関節リウマチのように冷えと湿気と風邪が原因の疾患でも化熱して実熱が併存することも多い

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 慢性関節リウマチでは、地元の漢方薬で治らず、当方に訪れて順調に寛解される人が実に多い。

 重症でもない限りは、比較的安価な方剤の組み合わせで順調に経過することが多いので、ご本人達にとっては思いがけず安価な経費で済むのでとても喜ばれる。

 多くの人は地元で桂枝加朮附湯やそのほかの附子剤を投与され、一向に治らないばかりか、一部の人は温め過ぎて関節部がますます赤く腫れて熱を持ち、困惑されて来られる人が実に多いのである。

 風寒湿邪が原因だからといって、風寒湿邪に対処する方剤だけでは治らないケースが多いのは、明らかに関節部分に熱性炎症を誘発しているからである。

 冷えが原因だからといって、温めれば治るとは限らない典型例である。

 たしかに関節リウマチは中医学的には風寒湿邪が原因で、冷えと湿気が大いなる原因となっていることに間違いないが、しばしば正邪分争によって化熱し、実熱が併存することも珍しくない、というよりもシバシバ遭遇する。

 だから寒熱併用の方剤がしばしば必要になるのは中医学的には常識である。

 弁証論治の基本を外れて、冷えばかりに囚われる幼稚な考えでは、複雑な慢性疾患に対処できるはずもない。

 また、寒熱併用の方剤が有効だったからといって、最後まで方剤を固定できるとは限らず、四季折々の配合変化が必要なことも常識である。

アカタテハ
アカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

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2011年05月03日

ご高齢者の関節リウマチに対する漢方薬の考え方

KSC_6671
KSC_6671 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 50歳〜59歳の男性
簡単なご住所 : 東海地方
具体的な御職業 : 薬剤師
お問い合わせ内容 : 初めてメール致します。

 漢方は全くの独学であります。先生のホームページを見させていただいたり、本を読んだりしております。

 先生にリウマチの治療で教えて頂きたいことがありましてメール致しました。
 80台半ばの女性で、5年ほど前にリウマチを発症、高齢でもあり開業医の勧める、専門外来での生物学的製剤の治療を拒否しアザフフィジンとロキソニンのみで治療中されていましたが、午前中の腕の痛みとこわばりが強く、また冬場は特に悪く、体を温めると気持ちが良いと使い捨てのカイロを多用されていました。

 舌所見は、舌質は淡紅で痩薄、舌苔は中央部のみ薄い白色に黄色があり、全体の潤いはありません。
 両手首の関節は腫れ熱があります。桂枝二越婢一湯加朮附湯または疎風定痛湯に地竜が基本にはなると先生のホームページで見させていただきました。

 高齢で舌の痩薄と乾燥が気になり、このような時には六味丸などを追加すべきなのでしょうか、それとも関節の腫脹があり追加しない方がいいのせしょうか。
 口渇は高齢のためかありません。

 先生のご助言を頂ければ幸いであります。どうかよろしくお願い致します。

DSC02742
DSC02742 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:拝復

 文面を拝見する限りでは、舌証のご報告からも気血両虚に肝腎不足の風寒湿痺の典型的な証候のように思われます。
 つまり独活寄生湯証が主体で、患部の熱証に対しては「適量の地竜」を適宜加えて対処できるように思います。

 あくまで「適量の地竜」であって、ときとして地竜が過度に冷やす場合は不要になる時期もあるかもしれません。といっても、患部の熱証が強い場合は、地竜は不可欠となるケースも多々あり得ます。

 ご高齢者にはときとして桂枝二越婢一湯加朮附湯中の麻黄や石膏などが差し支える場合もあり得ますので、なるべく使用を避けたいものです。
 
 以上、簡単ではありますが、取り急ぎお返事申し上げます。

KSC_5163
KSC_5163 posted by (C)ボクチンの母

おり返し頂いたメール:早々にご返事いただき、しかも本当に貴重なご指導をありがとうございました。
 村田先生からご返事をいただき感激し興奮しております。

 独活寄生湯は以前、本で痛痺に用いる漢方薬と読んだことがありましたが、まだ使用経験はなく、先生から教えていただき、調べたらクラシエからのみ販売されていました。
 早速使わせていただきます。

 先生のHPは銀翹散を調べていて偶然に発見し、以来、頻繁に(ほぼ毎日)拝見させていただいております。非常にクリアカットに説明される漢方理論に、気がつけば引き込まれ、先生のお書きになったページをあちらこちらに飛び回っており、そして、非常にありがたく読ませていただいております。未熟な薬剤師でありますが、これからも先生のご指導を賜れたならばこの上ない幸せであります。どうかよろしくお願いいたします。

 先生におかれましては、さぞやお忙しい日々をお送りのことと思いますが、病気で苦しむ方々のみならず、私も含め医療に携わる人々にとっても大切なお方であります。
 どうかご自身のご健康にも留意され1日も長く現役を続けられ、先生のクリアカットな漢方理論や厳しくも至極当然であるご意見を今後も発信され、我々を導きくださるよう切に願っております。

 本当に先生のHPを観てよかったです。ありがとうございました。
 また、先生に独活寄生湯を使用した結果をメールさせていただいてもよろしいでしょ
うか。

FSC_7245
FSC_7245 posted by (C)ヒゲジジイ

おり返しヒゲジジイのお返事メール:当方のブログやHPを読んで頂いているとて、少しでもご参考になれば幸いです。

 ところで、ご参考までに、独活寄生湯はクラシエさんだけでなく、イスクラさんこそ早くから独歩丸などの変名で発売されています(苦笑。

 ともあれ、理論通りに患者さんに効果が出てくれるとよいですね。

 例によって後日、ブログに利用させて頂きますので、悪しからずご了承下さいませ。

KSC_6730
KSC_6730 posted by (C)ヒゲジジイ

おり返し頂いたメール: 先生のブログに載せていただけるなんて光栄であります。どうもありがとうございます。

 独活寄生湯はイスクラさんからも出ており、そちらの方がが早かったんですね。実は、以前に先生のHPを拝見し、良質の銀翹散製剤がほしくてイスクラさんに販売の許可を申し入れたのですが、市内にすでに扱う薬局があることを理由に協力会から入 会を断られました。先生がお薦めの良質の銀翹散製剤がほしかったのですが残念でした。

 仕方なく銀翹散製剤はクラシエさんとウチダ和漢薬さんのものをおいて、もっぱら自分が飲んで効果を具合を比べています。
 友人の医師にも勧めたところたまに買いに来てくれますし、さらにその医師が患者にも紹介してくれて、「先生に言われた」と買いに来られることもあります。が、私が飲んでいる方が売れるよりも絶対に多いと思います。店主が休むわけにはいきませんから。

 先生、本当にありがとうございました。
 今後もご指導くださいますよう改めてお願い申し上げます。

KSC_6730a
KSC_6730a posted by (C)ヒゲジジイ




posted by ヒゲジジイ at 08:28| 山口 | 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする

2010年02月24日

関節リウマチの漢方相談

ツグミさん
ツグミさん posted by (C)ヒゲジジイ

年齢 : 30歳〜39歳の女性
ご職業 : 会社員
簡単なご住所: 九州地方
お問い合わせ内容 : はじめまして。

 ご相談をさせて頂きたいのですが、私はリウマチと診断され1年3ヶ月になります。当初は倦怠感がひどく、複数の手の指が曲がらず、手首も痛み、足の裏も痛くて真っ直ぐ歩くことが出来ませんでした。

 今は総合病院のリウマチ科に通院しております。当時に比べればかなり良い状態になってきてはいますが、左の足の甲の腫れと痛みが続いていて“あと一歩”という気がして、何か方法はないかと悩んでおりました。

 知り合いから先生のお話しを伺いメールをさせて頂きました。平日は会社で、土曜日も隔週でしか休みがありません。休みの土曜日を利用して通いたいと思っております。予約も無く突然お伺いしてもよろしいでしょうか?

 あと、個人差があると思いますが、どれくらいの費用がかかりますでしょうか?よろしければ教えて下さい。 お願いします。


お返事メール:関節リウマチについては、数十年前より●●県方面を中心に九州地方の人達が何人も来られては寛解されていかれます。現在も回復中の人が何人もおられます。

 体質と病状によって漢方薬の配合(組み合わせ)はマチマチです。従って使用すべき漢方薬は個人差がかなりありますので、今から断定的に言えるものではありません。

 関節部が腫れて熱感を伴うタイプが昨今は目立ちますが、単純で典型的なこのタイプであれば、二〜三種類の配合で済むので一ヶ月分に換算すれば一万五千円以内で済んでいる人も複数おられます。(但し、最初のうちは10〜15日分ずつで様子をみるので少し割高にはなります。)

 かなり重症でCPRが異常に高かった人でも、ステロイド治療などの病院治療だけでは治まらなかった疼痛が順調に軽減している人でも運よくこのくらいの経費で済んでいる人もおられます。

 但し膝関節に水が溜まるなど、あるいはそのほかの合併症が見られる人などでは、さらに加えるべき漢方薬が増しますので、もっと経費はかかります。

 隔週の土曜日しか来れないそうですが、予約ナシで来られても一向に構いません。たとえ予約されていても、常連さんなどは予約ナシに来られますので予約しなくても同じことです(苦笑。

 要するに、いつ来られても構いません。貴女の本気度次第です。

 ところで“あと一歩”とのことですが、そのレベルの軽さでしばらく通う意気込みが続くかどうかがやや気になるところです。多くの方は“あと一歩”ではないので非常に困って来られるケースだからこそ頑張れているみたいです。

 軽いから速効がでるとは限らず、かなり重症だから漢方薬の効果がはっきり出て来るというケースが多いようです。
つまりは作用反作用の強弱と類似した面があるのかもしれません。

 以上、取り急ぎお返事まで。

追伸
 毎週土曜日の営業時間は朝9時〜12時までですが、12時ギリギリでも来られれば大丈夫です。(多くは延長戦となっていますので)

メジロ
メジロ posted by (C)ヒゲジジイ


ラベル:関節リウマチ
posted by ヒゲジジイ at 20:37| 山口 | 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする

2008年06月25日

薬局店頭での相談業務は御相談者が医療関係者の場合は徒労が多い

 最近、各種の膠原病で驚くほどの速効例が続いて気分がよい。全身性エリテマトーデスなど三種合併の膠原病などでも僅か一方剤で即効があったのには予定通りとはいえ最上級の快感であり、シェーグレン症候群でも僅かニ方剤。

 ステロイド投与を受ける寸前で来られた人は、一度の配合では効果が出ずにあきらめてステロイド投与を受け、漢方薬治療を断念された惜しいケースもあった。

 しかしながら、最悪の状態になる前に来られる人の多くは、上記のような比較的即効が出せるのがこれまでの実績である。

 デリケートさでは天下一品のアトピーでは、予告なしにやって来られた真剣勝負の人達の多くが、初期の頻繁な微調整と繰り返しの実験の成果が上がって順調にステロイド離脱が間近の雰囲気・・・でも油断がならない。
 近隣の通える人は断然有利だが遠方の人でもメールの表現力一つが勝負である。表現力と積極性があれば、近隣の人達と同様の効果が見込まれるのだが・・・。

 アトピーでは少なくとも3〜4製剤、多い場合は7種類を超えるので月額に換算すれば2〜3万円になることは全然珍しくない。それ以上のことも再々である。それでも真面目に頑張ってくれればキチンと寛解するから千客万来である(苦笑。
 それでも薬味を数えると荊芥連翹湯(けいがいれんぎょとう)の17味を超えることは滅多にないのだからこれまた不思議であろう(地竜など単味生薬も多いから)。

 経費面では先の膠原病の人達のほうが負担がはるかに少ないのも不思議かも。

 奇妙な自慢はともかく、タイトルの問題について、
 薬局店頭における医療関係者の漢方相談を今後はなるべく受け入れないことにしたいと思う。メールでのご相談だけなら、ブログにも利用できるのでギブ・アンド・テイクで割り切れる。

 医療関係者をお断りするというのは、あくまで本業の薬局店頭における相談業務の話である。つまり直接的な飯の種である。

 薬局店頭でどんなに長時間になろうとも相談料を取らない代わりに漢方薬を購入してもらうことで生計を立てている(笑。
 それゆえ、初回のみならず引き続き漢方薬を購入してもらわないことには慈善事業ではあるまいに、その後は相談だけはさせてもらうが、薬は自分らで調達するというのでは話にならない。

 一度薬を購入したら免罪符とばかりに、あとは相談だけで薬は地元(あるいはネット?)で調達するという不届き者の図々しさは現代社会の象徴である。

 当然のことながら、こちらはいっぺんでやる気を喪失。中古の頭脳はピタリと活動を停止しても当然だろう。

 一体、あのデリカシーに欠ける図々しさは何なのだろう?

 医療関係者の漢方相談は初回の相談だけで永久に無音のこともあるので、安易に漢方相談を引き受けないほうが無難なのである。
 長時間、へとへとになるまで親身になってあげた後の空しい徒労感ばかりが残る。こちらが真剣であるのに反比例して相手はお気楽だったことが後で判明することも多い。

 もちろん多くの例外があり、県外から熱心に通われてハラハラするほど真面目で義理堅い人なども多いが、それでもやはりこれまでの半数はお断りすべきケースであったと反省している。
 徒労感を味合わされるケースが最も多いのが医療関係者であるので、だからこそ医療関係者は相対的に治りにくいことになるのであろう。

 また、各メーカーさんを通じて、お話が聞きたいから伺ってよいだろうか?という同業者の申し入れも後を絶たないが、東海地方の女性薬剤師のような美人の女性ならともかく、同業の青臭い男共に会って何が楽しいことがあろうかっ!?

 最後に、このブログを読まれた一部の人が、もしかして自分のことが書かれているのではないかと不安に思われたら、それは誤解かもしれないし、当たっているかもしれないし、でも特定の人を指していっているつもりはないので、堪え性の無いヒゲジジイが、いつものようにブログに鬱憤晴らしをしているだけである。

 要するに、軽い気持ちなら医療関係者は、来ないで欲しいということです。こちらは慈善事業ではないのだから・・・(苦笑。

 まあ〜一般の人でも遠方から泊りがけでやって来るというのに、薬は無理に出してもらわなくてよいから、話だけでも聞かせて欲しいとか、聞いて欲しいとか、実に馬鹿げた申し出をする人も後を絶たないので、デリカシーの無い一部の医療関係者と大同小異ではありますが・・・いつの時代にも図々しい輩というのはいますからね〜〜〜っ。

 ヒゲジジイのように実名で本音を吐ける人間も奇特であろうと自負していますが、どうやら他人さんから見ても相当な変人に見えるし、また本当に変人らしいですな〜〜〜っ。
posted by ヒゲジジイ at 00:01| 山口 ☁| 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする

2007年02月26日

慢性関節リウマチの漢方薬および乳幼児の顔面湿疹の漢方薬

御質問者:東海地方・内科医師

 当地域は花粉の季ですが、村田さんはいかがでしょうか。ご自分で漢方薬を服用してコントロールなさってみえるでしょうか。それとも花粉とは無縁でしょうか。

 まずご報告から。先日ご相談した肝膿瘍のかたですが、入院先で系統的な抗生物質の点滴投与を受け、また、ご助言に従って補剤を内服してもらっています(抗生剤をシャ剤と見なしています)。お陰さまで解熱し、CT検査で膿瘍が縮小しつつあります。ありがとうございます。

 本日の本題は、30台前半のご婦人で、リウマチの罹病歴の長いかたについてです。ご本人の期待するところは、左股関節の痛みのコントロールとできれば関節炎の進行の遅延化にあるそうです。お元気ですが、歩行は制限があります。
 舌所見は、舌質は淡紅から紅で舌苔は薄い白色に多少黄色が加わった状態で、舌下に静脈の軽度怒張を認めます。
 お顔がやや浮腫気味で、トイレが近いそうです。ステロイドの内服を長期にわたり少量継続していることもあって、腎系は少なからず影響を受けているかもしれません。
 リウマチについては専門家にきちんと診てもらっているとのことです。
 とりあえず、温裏剤と六味丸系を処方したのですが、村田さんの経験からご助言に期待しています。

 もう一つ、乳児の顔面湿疹が激しい児にたいして、インチンコウトウ+チョレイトウの合包に41を処方したのですが、3日目に一旦ほとんど発疹が消えて、その後数日で再燃してしまったとのことです。1週目に来院されたときにオウギの影響を愚考して41を外して様子をみていますが、本日、初診から2週目にお父上が写真を持参されました。お顔は綺麗になっていましたので、胸を撫で下ろしているところです。解釈についてお教え願えれば幸いです。

ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 抗生物質の性質が中医学的に瀉剤と見なせば、多少とも遷延化した肝膿瘍では補剤の漢方処方の併用で、托裏消毒飲のような扶正去邪が行えるという解釈、なるほど!と何度もうなずいてしまいました。これまで、そのような発想をあまりしたことがありませんでしたので・・・!

 花粉症は身近な家族に関する限りは自分も含めてまったく無縁ですので大丈夫ですが、アトピーやその他の疾患に合併して花粉症がひどい方の御相談は当方でも日常茶飯事です。多くは体質改善三点セットで即効的に止まっているようですので、仕事上ではあまり苦労したことはありません。アトピーの漢方薬+自然療法

 ところで本題の慢性関節リウマチですが、わずかに黄苔がみられるということは、御本人が一番苦痛に思われている股関節には自覚的にも他覚的にも、その部分だけにほんの僅かでも熱感があるのではないでしょうか?
 当方では毎年何人ものリウマチの疼痛で悩まれる方が、いずれも直接何とか来局できるくらいで真の重症者は少ないかもしれませんが、多くの傾向として全身は冷え性で寒がりという部分が見えても、患部が多少とも熱感を帯びているタイプが非常に増えています。この場合は、以前であれば桂枝二越婢一湯加朮附湯の方意を得るために、桂枝加朮附湯製剤と越婢加朮湯製剤の併用でうまく行くことも多かったという印象が十年前々のことで、昨今では、この方剤が効いても一時に終わる例が目立ったいる為、某社の疎経活血湯を加減した便利な製剤に地竜を加えることでうまく行くケースが断然目立っています。

 関節リウマチの患者さんには不思議と六味丸を使用した経験はあまりありません。関節リウマチではない特定疾患の各種の「膠原病」に対しては六味丸を使用することも多く、リウマチ様の症状が合併している人に対しては、やはり特殊な「膠原病(全身性エリテマトーデスなど)」であっても、あくまで弁証論治で関節リウマチの人と同様な配合をお出しすることもあれば、先日遭遇した例では、まだ病名が確定していないながらも明らかな膠原病で、各所の筋肉痛と伴に結節性紅斑的な湿疹が併発して浮腫気味の人に、明らかな黄薄膩苔を目標に病名が確定するまで、茵蔯蒿湯だけをお出ししていたところ、10日も経たずして発疹様の皮膚症状は半減してしまいました。

 ここで茵蔯蒿湯の話を持ち出したのは、関節リウマチで、もしも患部だけに熱感があり、黄苔も伴う場合では、当方でしばしば行う祛風除湿の方剤に地竜を併用する方意と同様なことが、医療用漢方の範囲内で行う場合には、茵蔯蒿湯と疎経活血湯、あるいは桂枝加朮附湯などと併用することで可能かもしれない?と愚考したからです。
 茵蔯蒿(いんちんこう)自体は、当帰拈痛湯(とうきねんつうとう)などにも配合されていることもヒントになると思います。

 しかしながら、日本流の配合ではもしも患部に僅かな熱感や時に微熱を発するようなタイプでは、上述の桂枝二越婢一湯加朮附湯が多く用いられますので、この可能性もありかな?と思います。
(その点、やはり保険漢方における「エキス製剤」の範囲内での考察は、かなり手足が縛られている感じがしないでもありません。地竜のエキス剤や疎経活血湯を加減したユニークな製剤等の使用は不可能でしょうから・・・?)

 乳児の顔面湿疹の症例の方は、アトピー性皮膚炎ではなかったということでしょうか?
 乳幼児期のアトピー性皮膚炎の多くは食物アレルギーが主体となっているはずですので、多くの場合、補中益気湯証が並存していることが多いのですが、しかしながらこれはあくまで一般傾向という話だけですから、弁証論治の原則から言えば、補中益気湯を必要とする体質であれば、舌象に明らかな兆候が見えているはずです。

 舌質が少なくとも淡紅〜白で舌の弾力に勢いがないなど、どこかに明らかな気虚の証拠が出ているはずです。それゆえ、ご報告頂いた結果から解釈させて頂けば、虚証の兆候が一切なかった筈(笑)だから温補剤である41番の補中益気湯が清熱除湿目的の二方剤の効果を邪魔してしまっていたから、41番を中止することで、二方剤の清熱除湿効果がフルに発揮できて緩解したということでしょう。
 
 当方でも昨年暮れ、先生とは逆ではありますが類似した経験をしています。明らかな補中益気湯証の幼児のアトピー性皮膚炎で(舌質は白!)あるのに、補中益気湯が良く効いているようなので、うっかり微寒の性質のあることを忘れてシバシバ著効を奏する体質改善三点セットの量をこれまでより増やすように指示したところ、一気に逆戻りして面目まる潰れです。

 実熱の兆候がまったくないのに過剰に微寒の性質の生薬の量を増やした為に補中益気湯の効果を台無しにしたことは明白でした!

 直ぐにそれらを減量するよりも手っ取り早く中止してもらって現在も補中益気湯の煎じ薬だけで経過をみてもらっていますがまずまず順調で、舌にも次第に血色が出てきたとの報告が得られています。(しっかりと血色が回復して以後には、再度体質改善三点セットを使用する必要が出てくるかもません。)

 ところで、当方でも今年のアトピーの新人さんたちの半数近くが茵蔯蒿湯と猪苓湯を基本に運用して効果を得ています。もちろん大人のこじれたタイプばかりですので、この二方剤だけではやや弱い場合が多いのですが、それでも中心方剤として運用するケースが非常に増えているように思います。

 以上、散漫になりましたが、取り急ぎお返事まで。
                  頓首
        村田恭介拝


折り返し頂いたメール: 速やかにお返事くださいまして大変助かります。開業医としては何よりのヘルプで感謝しております。
 リウマチの処方ですが、インチンコウトウ、疎経活血湯、あるいは桂枝加朮附湯などとの併用、というアドバイスは大変興味深いです。患者さんの所見をきちんと把握したうえで、選択枝として活用させていただきます。


【編集後記】 そういえば乳幼児の湿疹で思い出した。
 十年以上も前のことだが、生後七ヶ月の赤ちゃんがアトピー性皮膚炎との診断で、全身ひどくて顔面は特に真っ赤な鬼瓦の様相を呈し、田舎のことだからこの子は今に死ぬのではないかと噂になっていたという。それほど重症のアトピー性皮膚炎だったが、舌先だけが赤いわりには舌質は淡紅〜白で精細がない。顔面の真っ赤な割にはやや疑問に思ったが、まずは炎症を取るべき黄連解毒湯単方を出したところ、一向に効果が見えない。
 さては〜〜と思って、これに補中益気湯を追加したところ、面白いように急転直下の速効を得て、数ヶ月もすると殆んど完治してしまった。
 こういう経験があるから、李東垣の「内外傷弁惑論」中の補中益気湯証につながる「陰火」の論を深く敬服しないわけには行かないのだった。

 ちなみに李東垣の言う「陰火」の解釈に定説はなく、現代中医学においても、もちろん日本国内においても、「内外傷弁惑論」中の陰火の論を誰もが理解できるようにスッキリと解読・説明された例はいまだに見当たらない。

posted by ヒゲジジイ at 00:33| 山口 ☀| 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする

2007年02月24日

膠原病の可能性が高いのに専門医に御紹介されない一般医院にかわって患者さんを専門医に紹介した2例

 一般病院や一般医院に長年留め置かれて、病名不明のまま症状の辛さと不安で村田漢方堂薬局を訪れた二名の方。明らかに特定疾患の兆候が顕著であるので、専門医に御高診を請うことになった。

特定疾患が疑われるのに専門医に紹介されようとされない開業医の先生方

 しなしながら、当方は医師ではないから医師同士が行うような紹介状を認めることはしない。紋切り型の紹介状の書き方を数十年前に呼吸器専門医の叔父に教わっていたが、なんだか薬局風情が格好を付けすぎに思われるようで、格式ばったことはしないことにしている。だから患者さんに口頭で、村田漢方堂薬局のヒゲジジイに指図されて、診察を御願いに参りました、と言ってもらうことにしている。
 
 上記のお二人とも予測どおり的中(膠原病)で、お一人の場合は既に必要最小限の漢方処方を一つお出ししていたから、複数ある辛い症状の一つは、10日間で半減した。
 お一人も明らかな診断が下ったので、数日前に病名報告に来られた時に二つの方剤をお渡ししておいた。

 一般医院や病院に留め置かれて病名不明のまま、患者さんが不安になって当方のところへ御相談に来られるケースは例年、かなり多い。
 なかには今回のように明らかにほどほど重大な特定疾患であるのに、かかりつけの病院や通院中の病院では、診断名があやふやなまま留め置かれ、その間に次第に病状が進行しいく例も珍しくない。そのようなケースでは決まってヒゲジジイからみても明らかに特定疾患と予測される事例ばかりなのである。

 とりわけ理解に困しむことは、同じ医師である一般病院クリニックの先生方が、それらの患者さんを専門医に回して診断を仰がれないまま放置していることである。

 西洋医学的にも対症療法以外には根治方法はなく、むしろ副作用のない漢方薬に向いた疾患であるから長期間の根気を要するものの三十数年間の経験例は豊富で、緩解例は枚挙に暇がない。

ラベル:特定疾患 膠原病
posted by ヒゲジジイ at 21:36| 山口 | 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする

2006年03月10日

シェーグレン症候群ではないかと不安を持つ若い女性から「口の渇きが漢方薬で治るかどうかが知りたい」という問合せ電話に身構える女性薬剤師

常連さんのお問い合わせメールに返事を書いていたヒゲ薬剤師は、応対する女性薬剤師がいつになく身構えた口調に、ハハ〜〜〜ンと直ぐにさとる。

また、例によってもっとも苦手な若い女性からの質問だな、ということが。

口の渇きが漢方薬で治るかどうか、最後の結論的には、それだけが知りたいための質問の電話だった。

原因疾患が何か、先ずは病院に行って検査すべきだとのアドバイスに、本人は矢張りシェーグレン症候群などを疑っているようで、だからなおさら即刻病院に行くべきだとアドバイスするも、

「病院に行けばそれは直ぐに分かるんでしょうけどね、ただ漢方薬で口の渇きが治るかどうかが知りた」かっただけで電話をかけたのだという返事。

人のアドバイスを聞くような返事ではない。

こんな場合、多少とも強い口調でアドバイスしようものなら、逆にひどく噛み付かれた経験のあるベテラン女性薬剤師も懲りているので、身構えたままである。

ヒゲ薬剤師が応対に出ていたら「さっさと病院に行って検査しなさい!」と強い口調になっていて、またまた見知らぬ若き女性に逆切れされていたことだろう。

こうやってブログにも書いてしまうほど、昨今の若い女性の多くはまったくの苦手である。
正直言って異星人に思えるのだった。

ところで、苦手苦手と言いながら、実際には数年レベルの常連さんなら若き女性達が相当な人数おられるのだった!

これ等の方たちは、まったくの例外で、多くは最初に御両親とともにやって来られて真剣そのもの。

各種膠原病や重度のアトピー性皮膚炎で、病気そのものに長く苦しめられた分、却って人間形成が驚くほど向上されていて、当方が苦手とする若き女性の異星人ではなかったのだった。

覚悟を決めて来られた方たちばかりだっただけに、比較的容易に互いに真剣なご相談により緩解していった、あるいはしつつある方たちばかりである。

うんっ、今、数えて見ればそのような若き淑女の常連さんは意外にも、相当な人数がいるのですよexclamation×2exclamation×2exclamation×2
posted by ヒゲジジイ at 11:18| 山口 🌁| 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする