2009年12月24日

医師からの御報告、新型インフルエンザのその後

ウグイス
ウグイス posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:東海地方の内科医師

 ご無沙汰しています。当地域での新型インフルエンザの爆発的な流行はピークを越してきました。

 当クリニックに受診なさった患者さん(患児がほとんど)は入院など重症化することもなく、だいたい1,2日で解熱し直ってゆきました。勿論、一応開業医ですから抗ウイルス剤を適時使い分けてはいます。

 しかし、みなさんには漢方薬を併用するようにお勧めし、患児も頑張って飲んでくれるそうです。葛根湯あるいは柴胡桂枝湯を使用しますが(これだけでは不十分のようです)、愚息での貴重な経験から桔梗石膏を処方、そして、村田さんのお勧めにしたがって板藍根・銀翹散を購入いただいて(1000円未満)います。多くのおかあさんは喜んで購入されます(院外薬局で購入)。

 巷では麻黄湯が勧められていますが、全く効果がなくて受診された患児もいました。個人的経験では今回の新型インフルエンザはかなり温病的ではないかと思います。熱を制御する薬が必要と感じました。

 話は変わりますが、個人的に私の血圧は大変良い状態にあります。杞菊地黄丸、茵陳蒿湯、生薬製剤ニ号方を常用しています。一時、降圧剤も極量に近く内服していましが、現在は最小用量で済んでいます。
 血圧の専門医に相談していますが、「日常生活の注意などでこのレベルまで改善したのでしょうか。でも、個人的には珍しい経験です」とおっしゃいました。

 このような近況です。本年も村田さんからの助言をいただいて貴重な経験をすることができました。西洋医学だけでは体験することが決してできなかったことばかりです。

ジョウビタキ(メス)
ジョウビタキ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:いつも貴重な御報告、ありがとうございます。

 板藍根と銀翹散製剤が1,000円未満で賄えるのは、子供さんは薬用量が大人の半分くらいでしょうから、そのくらいで済むわけですね?
 こちらでも大人の場合の小包装が3〜4日分で両方併せて2,000円以内ですから・・・でも、当方の常連さんは常時予防薬として大量買いをされるので、実質的には安価となる徳用包装を購入をされて行かれます。
 常連さんたちのお陰で、この不況下でも不遜な村田漢方堂薬局が消えずに済んでおります(笑。

 また、当方でもお馴染みさんの中年女性が、夕方から寒気を覚え、直ぐに葛根湯製剤と板藍茶を服用したところその夜は症状はすっかり治まり安心していたところ、翌日は寒気はないものの目が充血してやや熱感があり、軽度の咽喉腫痛を覚えたので、三度目の葛根湯製剤と板藍茶を服用するも症状が治まらないというので直接薬局に来られました。

 あきらかに温病に転化しているので、直ぐに涼解楽(銀翹散製剤)と板藍茶に切り替えてもらい、天津感冒片(銀翹散製剤)の1錠をトローチ的に使用してもらったところ、一日で治ってしまいました。

 こちらでも新型インフルエンザが流行していた時期ですので、あるいは新型だったかも?しれません。

 ともあれ、いつもブログへの御協力ありがとうございます。来年もよろしくお願い申し上げます。

オオタカから逃れて隠れるカワラヒワ
オオタカから逃れて隠れるカワラヒワ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 07:35| 山口 ☀| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年10月21日

インフルエンザの多くは早期に傷寒から温病に転化するというヒゲジジイ説の内科医師による検証のおたより

ムクドリ
ムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:東海地方の内科医師

久しぶりにメールさせていただきます。
 昨日は地竜について教えていただきましてありがとうございました。

 最近の当地方ではインフエルエンザ(おそらく新型)が爆発的に流行していますが、漢方がすごく患者さんのお役にたっています。

 もちろんタミフルやリレンザといった抗ウイルス剤を併用していますが、エキス剤と板藍根および銀翹散を症状におうじて併用すると、多くの患者さん(とくに児童・生徒さん)は翌日には解熱、おそくとも二日あれば完治しています。
 勿論臨床的な完治です。

 ただ興味深いのは解熱したあとに本当にお元気になる点です。抗ウイルス剤だけでは熱は下がるものの”お元気になる”という感じからは程遠いようです。

 ある学童さんのお母さんはこうおっしゃっていました。「おともだちが自分の子供よりも早くインフルエンザになったのですが、熱が下がるのも遅く、しかもダラダラと微熱が1週間ほどつづいていました」

 エキス剤ですが、以前は柴胡桂枝湯のみでしたが、桔梗石膏を併用するようになってから完治が著しくなっていますし、板藍根および銀翹散も本年度から併用し始めましたが、その効果もいい感じです。

 村田さんがご指摘の”すみやかなる温病化”を体験しているところです。
 かさねてありがとうございます。

モズ(メス)
モズ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:おたよりありがとうございます。
 お久しぶりに貴重なメールのご報告を頂き、眠りかけたブログが一時的に活き返ります(笑。

 地竜の日常臨床での応用方法が多岐に亘ることは昨日のお電話でもお伝えした通りです。
 補足的に書きますと、風邪やインフルエンザなどの急性熱性疾患に使用する時、杓子定規に38度以上という高熱にこだわる必要はなく、明らかな実熱証を認める限りは微熱でも的確に適応するものである、というわけです。

 また、アトピーや関節リウマチ、膠原病などへの応用方法は、しっかりと基本的な寒熱のバランスを考えながら使用すればいかに重要な動物生薬であるかを実感されることと存じます。

 なお、傷寒から始まったように見える風邪やインフルエンザでも、すみやかに温病に転化することが極めて多い事実を、医師の先生からも検証頂いて嬉しく存じます。


編集後記:
関連文献の御案内:漢方と漢方薬は風邪・流感(インフルエンザ)に本当に有効か?


スズメ
スズメ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 19:04| 山口 ☀| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年10月09日

昨今の風邪やインフルエンザは初期は傷寒にみえても直ぐに温病に転化するのが一般

落下中のムクドリ、どうしてっ?!
落下中のムクドリ、どうしてっ?! posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否: ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
簡単なご住所: 北海道
具体的な御職業 : 医薬品登録販売者
お問い合わせ内容 : 村田漢方堂薬局村田先生拝啓時下ますますご清祥のことと拝察申し上げます。

 いつも先生のブログ拝見しております。
 自分は去年、第1回目の登録販売者試験に合格した者で、現在ドラッグストアで働いております。

 薬剤師の方のように調剤はできないので細かく対応はできませんが、エキス錠だけでもできることは多いと思い、中医学を勉強し始めました。

 そこで村田先生にご相談したいのですが、中医学の初歩として何から学ぶべきでしょうか。今は源草社の実用中医学というものを手引書としていますが村田先生のオススメの書籍などがあればご教示頂けると幸いです。

 ご多忙のところ申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

スズメ
スズメ posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:これまでも同様のご質問を何度か受けています。
 つきましては、当方のブログ http://murata-kanpo.seesaa.net/ に設置しているグーグルさんの検索窓で、「中医入門」あるいは「中医学入門」を打ち込んで検索して頂くと中医学の入門書籍についてお返事した過去の記事が出て来ますので、それを御覧下さい。

トンビ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ

折返し頂いたメール:早速のご連絡ありがとうございました。

 過去記事より、張瓏英先生のものが良いとのことでしたので楽天ブックスで検索したところ、新編・中医学(基礎編)の在庫がありました。

 早速注文しましたが臨床中医学概論の増補改訂・改題書のようです。臨床中医学各論もありましたが先ずは基礎編をしっかり勉強しようと思います。

楽天ブックス「張瓏英」
http://esearch.rakuten.co.jp/rms/sd/esearch/vc?sv=2&sitem=%C4%A5%E0%FC%B1%D1

 実は、今まで先生のブログを読んでいて、風邪の時は悪感をとる目的で葛根湯や麻黄湯などを服用し、その後は銀翹系の方剤に切り替える云々のことを知り、早速自分で試してみましたら効果てき面でした。

 まだ、自信がないのでお客様にはオススメしてはいないのですが、幸いなことに自分の勤務先は漢方薬が比較的多いところでして、八ツ目製薬の銀翹錠や銀翹解毒丸、クラシエの銀翹散など温病学にもとづく方剤もあり、その他にも建林などの製品もあるので「風邪=葛根湯」などという間違った法則を少しでも多くのお客様に知って頂くよう頑張ります。

ありがとうございました。

ムクドリの季節
ムクドリの季節 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:
> 実は、今まで先生のブログを読んでいて、風邪の時は悪感を
> とる目的で葛根湯や麻黄湯などを服用し、その後は銀翹系の
> 方剤に切り替える云々のことを知り、早速自分で試してみま
> したら効果てき面でした。

 これこそ現代における寒温統一論の際立った特徴だと思います。
 現代社会における風邪やインフルエンザは、傷寒からはじまって温病に転化してしまうケースが実際の臨床では多いものと思います。

 世間では傷寒の風邪と温病の風邪と分類していますが、傷寒が温病に転化する現実を指摘する人は誰もいないようです。

 その他のケースでも、教科書中医学と臨床の現実には大きな隔たりがある場合もありますので、その点は注意が必要です。
 その点では、張先生の書籍は、臨床に即した記載が多いので実践的です。

 と言っても流石に「傷寒が温病に転化する」などとは書かれていません(苦笑。

ムクドリの季節
ムクドリの季節 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 23:21| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年09月09日

僅か1錠でも速効の天津感冒片の自験例

トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ

 本日は珍しく発送注文がなく、朝から2時間は訪問者も皆無。昨日までの延長戦続きから急にヒマになってタガが緩んだか?

 重いカメラを持って裏庭に出ると炎天下。ジリジリと汗をかきながら待てども鳥は来ず。軽いめまいを覚えて早々に引き返すと、お馴染みさんが来られていた。

 そのお馴染みさんとカメラの話をしている間中、咽喉からむせるような咳が出る。
 いつもにもないことで、補充の漢方薬を購入されてお馴染みさんも帰宅され、誰もいなくなった薬局で、愚妻や受付嬢や女性薬剤師に早く薬を飲めとさんざん罵られる始末。

 やけに身体が火照って汗も出る。咽喉はムズムズこそばゆく、むせるような咳が続く。
 例によって板藍茶と天津感冒片は僅か1錠をトローチ的な服用をした時点でピタリと咳がとまる。

 ちょうど遠路はるばる通って来られる二度目の新人さんが来られて漢方相談。その一時間の間、咳き込むことは一度もなかったが、なんとなく暑苦しく僅かに汗が滲み出る。

 しばらくしてお馴染みさんが続いて来られるが、昼が下がった頃にはまたぞろ咽喉が怪しくなったので二回目の天津感冒片1錠のトローチ的服用と板藍茶。

 これで完全に咳は治まったものの、ジリジリと汗ばむ熱感は続いたが、夕方6時過ぎて、少しの延長で終わった頃にはほぼ完全に温病的な風邪症状は消失していた。

 こんな安上がりな治療方法もないだろうが、全員に通用するとは限らない。
 タイミングよく早期に使用したので微量で速効を得たのであって、かなり進行した段階で真似されてもお話にならないので念のためっ!

 体質と病状によっても必要な薬用量や配合方剤は大いに異なるのだが、このような合理的で当然な理屈が理解出来ない頑迷な人や馬鹿な人は漢方相談をお断りするのが、村田漢方堂薬局の昔からの方針である(苦笑。


 蛇足ながらブログの効用か、先日来、迷惑電話を呪う記事を繰り返し書いたお陰か、昨今は仕事の邪魔をする無礼千万な電話や意味不明な問い合わせが激減している(笑。

 思い返せば迷惑電話の主(アルジ)に限って、早々にお断りすると往々にして「客に対して失礼ではないかっ!」と来る。
 どのような分際で匿名の電話の無礼者が、臆面もなく客ヅラできるのか、今もって不思議でならないっ。

トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 19:40| 山口 ☀| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年08月29日

新型インフルエンザに対する漢方薬

病床中のボクチン
病床中のボクチン posted by (C)ボクチンの母

 当方の薬局では風邪やインフルエンザに関連した漢方製剤類は一年中コンスタントに販売している。もちろん常連さんやお馴染みさんたちが断然多いが、彼ら彼女らの多くは、常時予防で使用されているので、今回の新型インフルエンザに感染した人の報告はまだない。

 西洋医学ではタミフルが有効だということだが、常連さんの中には過去の苦い歴史から、合成医薬品を一切受け付けない特殊な体質の方もおられるので、漢方薬による予防に余念がない人達が多い。

 まだ身近で感染した人がいないので、具体的な症状が分からない段階だが、厚生労働省のHPによれば
新型インフルエンザの症状は、突然の高熱、咳、咽頭痛、倦怠感に加えて、鼻汁・鼻閉、頭痛等であり季節性インフルエンザと類似しているといわれています。ただし、季節性インフルエンザに比べて、下痢や嘔吐が多い可能性が指摘されています。
 ということだから、やはり銀翹散製剤の中でも特に優秀な天津感冒片が主役となるに違いない。板藍茶で天津感冒片を服用するのが常識であろう。
 下痢や嘔吐を伴う時には、かっ香正気散に猪苓湯なども必要になることだろう。

 しかしながら、世間では上記のような症状を呈する人に、麻黄湯が際立って有効なように宣伝や報道がなされているが、実に不思議でならない。

 また予防法としては、教科書中医学しか知らない人達から盛んに言われる玉屏風散(衛益顆粒など)を日頃から常用するのが最善だとされることは問題なしとしない。

 生まれもって表虚の体質者には大いに有効ではあっても、日頃は極めて健康で、しかも熱証に属する体質者が常用するとどのようなことになるか? やけに火照りが生じたり暑がりがひどくなったり、極端なケースでは発疹すら生じかねない。

 教科書中医学と臨床の現実には、時に大きなギャップがあることを知らない指導者も多いので、やや困った問題である。
 というよりも玉屏風散に関しては、臨床の現実を知らない連中の教科書中医学の曲解と云ったほうがより正確であろう。

 インフルエンザ関連の記事としては、ブログ
漢方と漢方薬は風邪・流感(インフルエンザ)に本当に有効か?

に再三再四書いて来たので、興味があれば参照されたい。

病床中のボクチン
病床中のボクチン posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 21:14| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年05月23日

新型インフルエンザ騒動

おたおり:東海地方の女性薬剤師

 こんにちは、昨今のマスク騒動には、唖然としてしまいますね。

 普段は閑散とした薬局に、長蛇の列でマスクを買いあさる映像を見て、”こんなものなのか〜”と溜息が出てしまいます。

 こちらにも、”お宅にマスクありますか? 最近は漢方ばかりやってみえるで、来る機会が無いんやけど、亡くなったあんたのお母さんがやってはった頃は、ちょくちょくお邪魔しとった者やから、何とか分けてもらえんやろか?本当は少しくらいあるんやろ?”

 もう、何とお返事したらよいのでしょう・・・・・。柴胡疏肝散加減方を煎じて飲みまくっております・・・トホホ

 こんな問い合わせは、普段一切来たこともない、一見客ばかり。ひげ先生でなくても、ブチ切れますわ。

 それに引き替え、こちらの常連さんは、先生の所と同じく、マスクの問い合わせなど一切ありませんし、皆さん普段からの養生で、非常に冷静で落ち着いたもんです。

 マスクよりも、自分の免疫を整えることの方が、ナンボか有効なのにね・・・。
 夜更かし、寝不足、大食いこそ、マクロファージを疲弊させ、潜伏期間中に負け戦となり、発病を許してしまうことを声を大にして伝えたいのだけれども、専門家ですら、”漢方屋さんは、麻黄湯さえあれば大丈夫だよね!”なんて言ってる始末だから、お話にならないですよね・・・・。

 先生がおっしゃる縁無き衆生とはこのことで、私ももう無駄な努力はしません!
 もう、婆さんなんだから体をいたわらねば・・・。

 それにしても、先生と同感で、この秋以降が、非常に危惧されるところです。
 今から常連さんにさらなる養生を徹底していただき、勝てる体作りを目指します。
 私は、湿熱の方と、陰虚の方は特に要注意!と考えています。

 新型インフル騒ぎで、厚生労働省も、例の郵送販売特例の件、審議どころではないかもしれませんね・・・・。

時には癇癪を起こすスズメです
時には癇癪を起こすスズメです posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:おたよりありがとうございます。

 昨日は直接、マスクを求めて見ず知らずの中年女性が来られてビックリでした。マスクがどれだけの効果を発揮するのかどうかはともかく、異様な雰囲気に驚かされました。

 当方では常連さんよりも、各地のお馴染みさんがあやしい発熱や寒気に襲われ、もしかして新型インフルエンザかと心配された人もおられます。

 遠方ゆえ、念のため通院を奨めた人もいるのですが、新型だったらニュースになって大変だからと拒否されました。弁証論治にもとずく配合変化で次第に治まりました。

 昨日は、お馴染みさんから電話で、咽喉腫痛に寒気がして節々も痛いというので、珍しく涼解楽(銀翹散製剤)と板藍茶とともに一時的に麻黄湯が必要なケースか???と怪しんだのですが、無理して直接来て貰うと、明らかに銀翹散証に一時的に葛根湯証が混在しているだけのようでした。

 この方も間接的に関西の人と接触があったので、新型インフルエンザを心配しておられましたので、じゃ〜病院に行ってみますか? と奨めたところ、絶対にイヤだとケンモホロロです。

 今回はタミフルが良く効くそうですよと告げたのですが、すでに常備している天津感冒片や板藍茶などを使用しておられ、さいわい発熱もなく、寒気と軽度の節々の違和感が気になる程度で、明らかに葛根湯証が一時的に混在しているだけのようでした。

 麻黄湯証を合併しておれば、強烈な悪寒と節々のかなり強い疼痛のみならず腰痛さえもともなうのが通常で、昨今、当方では滅多に遭遇しない症状です。

 インフルエンザに麻黄湯がタミフルと同程度の威力を発揮するなどと発表されるお医者さんたちが存在すること自体が、とても不思議でなりません。

 ところが市井の医師たちの漢方薬の使用方法がいかに眉唾物であるか、という恐るべき事実を掴んでおります。

 直接某内科医から仕入れた話ですが、巷ではタミフルと麻黄湯を同時に併用されるケースがとても多いというのですから、開いた口が塞がりません。

 インフルエンザに麻黄湯というのは、どうやら完全に病名治療的にマニュアル化されているらしい雰囲気で、空恐ろしいものを感じる昨今です。

スズメも立派な小鳥です
スズメも立派な小鳥です posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:24| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2009年05月18日

クリック数が激増中の風邪・インフルエンザのブログ

 昨日から、この季節にしては異常にクリック数が増加しているのが、

漢方と漢方薬は風邪・流感(インフルエンザ)に本当に有効か?

である。
 このブログには既に新型インフルエンザ対策私案を繰り返し述べている。

 私案といっても地元では常連さんやお馴染みさんがここ十年以上、多くの人が実行して大いに成果を上げている方法だから、今回の弱毒性の新型インフルエンザにも多かれ少なかれ予防効果あっても不思議はない。

 おまじないと思って実行している人もいるが、地元では絶賛してくれる人が多いのは結果がすべてだからであろう。

 といって、無効だった場合に非難されたくないので、ぜんぜん信じてもらう必要はありません。
 必ず専門家と相談して行うべき方法なので、念のため。

マクロ撮影ではなるべくボケを少なく
中医学の専門家に相談しましょう posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 13:17| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

胸部全体から発する乾燥咳に伴う胸痛の恐怖体験←それでも「哲学の煙」だけは忘れない

おたより: 東海地方の美人女性薬剤師

ひげ先生

 流石は村田先生
 この季節の温病混じりの実に難しい風邪をこのように短期間で治され、敬服いたしております。

 昨年の同時期に、私も全く同じような状態で、愚かにも麻黄湯を処方し、引邪入裏して、散々な目に遭いました。
 あれ以来、この時期には風寒の症状があっても、麻黄湯は封印しています。
 しかし、強い悪寒、節々の痛み等があれば、麻黄湯に手を出したくなるのが人情・・・

 このような症状の方が多く、試行錯誤しておりました。

 本日のご処方、誠に勉強させていただきました。
 この季節、温かくなり徐々に腠理が開いているところへ、ここ2〜3日のような花冷えがございますので、真冬よりも衛気を傷めやすいのだと思います。

 私は、銀翹解毒丸をベースに川芎茶調散(センキュウチャチョウサン)と桔梗湯などを配合していましたが、終わりがけが今ひとつスッキリしない感じでした。
先生の、参蘇飲、小陥胸湯、猪苓湯、藿香正気散(カッコウショウキサン)の使い方、とても感動し、興奮いたしております。

 先生には、日頃の激務でお疲れがあったのでございましょう。
 良薬がありましても、早めに休まれて、お体ご自愛くださいね。


ヒゲジジイのお返事メール: おたよりありがとうございます。

 久しぶりに発熱を得て、当たり前のことですが39度近い発熱がいかに苦しいか、身をもって実感してしまいました。数えれば十数年ぶりですが、13年前はここまでの発熱ではなかったので・・・。

 本当に苦しかったのは25年くらい前、以前にもご報告した2月に7度4分の微熱をおして海釣りより帰宅後40度の発熱時に、麻黄湯や大青竜湯を使用してもビクとも効を奏さなかった苦い経験がトラウマとなり、急性疾患時の傷寒論方剤を主方にするには頼りに出来ない気持ちです。

 今回の症状こそ温病の要素である咽喉腫痛とともに、常に悪寒がして四肢の関節の疼痛、筋肉痛、強烈な暖房の要求などの傷寒の症状が並存していました。
 それよりももっと恐ろしかったのはいきなり胸の中央(と言うより胸部全体)から発生する「乾燥咳」とそれにともなう胸痛でした。呼吸困難までは無いまでも間質性肺炎の前兆ではないかと一瞬恐怖に襲われたくらいで、このために小陥胸湯加減方剤に滋陰降下湯の配合こそズバリ的中してこの症状は一日であっさり除去できたことは快感でした。

 といっても、こんな病態に陥るなんて、やっぱりロウジンになってしまったんですよね〜〜〜(涙)。先日58歳になってしまいました(涙・・・・・涙・・・)

 最後に、自慢じゃないですが〜〜〜、病中、咳嗽と胸痛があるときも構わず「哲学の煙」定期的に決して欠かすことがありませんでしたっ!
posted by ヒゲジジイ at 00:17| 山口 | 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年03月31日

十数年ぶりの発熱、もしかしてインフルエンザ?

 いくら忙しくたって遣り甲斐のある仕事ばかりではないので、時々この辛気臭い本業にウンザリする。
 そんな一週間が終わった土曜日、やけに寒いな〜と思いつつ完全に気力喪失状態で下らぬテレビを眺めながら厭世観にひたっているとけだるくてしょうがないのでひと寝入り。

 夜八時頃起こされて体温を測ると38度4分。節々は痛いし筋肉痛もある。咽喉周辺はひりひりとへばりつくような痛みと咳嗽。
 咳嗽の発生源が胸の中央付近で胸痛を伴う肺炎の手前を思わせるようないやらしい乾燥咳である。

 咽喉のへばりつくような疼痛は「温熱の病邪は口鼻より入る」の温病学の考えから断然、銀翹散(ぎんぎょうさん)製剤でもシャープな効果を特徴とする涼解楽である。
 節々の疼痛や筋肉痛および悪寒を考えれば、とうぜん日本古方派なら麻黄湯を考えるところであろうが、ひどい食欲不振を考えれば絶対に使用したくない。

 まずはひとい胸痛と胸に響く咳嗽を楽にしたいので涼解楽と小陥胸湯加減方剤に滋陰降下湯で咳嗽が一気に楽になる。安心して寝入り翌朝の日曜日を迎えると7度4分に下がっていた。(実際の服用薬には排尿痛と小便の出渋りもひどかったので猪苓湯も加えている。)

 そこで安心して、遣り残した雑事を片付けていたらまたぞろけだるくなって寝入る。夕方3時頃まで寝入って目が覚めたときには何と8度9分、頭はガンガン、トイレに行くのもふらふら。咳嗽も胸痛もかなり軽くなったが節々と筋肉が痛む。僅かな寒気がどうしても取れない。熱感もあまり感じない。(いかにも麻黄湯証である。)

 やっぱりこれは風寒束表に対する配合が明かに不足しているように思われる。といってもこのひどい食欲不振をどうするか?
 愚娘などは高熱を発すると決まって食欲旺盛になっていた。関係ないけど・・・。
 「虚に乗じて邪が侵入」したのであるから、常々 風邪やインフルエンザの漢方薬 というブログにも書いている通りに上記方剤に参蘇飲を加えることにした。

 涼解楽と小陥胸湯加減方剤に滋陰降下湯に参蘇飲・猪苓湯

 すると半時間も経たない間に7度5分まで下がる。少し食欲がでたが下痢をした。どうにも僅かな寒気が取れないのは藿香正気散(カッコウショウキサン)証の合併だったかと得心してさらにこれを追加服用。

 この時点で気がつくと咽喉のへばりつくような疼痛や胸痛も咳嗽などほとんど消失。
 熱も軽度になったが高熱のあとだけに身体がだるい。症状から見てもまるでインフルエンザのようだが身近に医者がいないので検査もできない。
 夜、昨夜からジュース類以外は咽喉を通らなかったのが梅干ご飯にお湯をかけて食べれた。体温も37度以内36度までを上下。

 夜は涼解楽と小陥胸湯加減方剤にカッコウショウキサンと参蘇飲・猪苓湯で寝る。
 月曜日は鼻声を残してまったく平熱。食欲が俄然沸く。
 幸い、1日中、送り注文とお馴染みさんが来られるばかりで、最も神経を使う新人さんが無かったのが幸い。

 夜の今現在の服用は、念のために涼解楽とカッコウショウキサンと参蘇飲・猪苓湯。
 こんな華奢?な身体に麻黄湯を使用していたら、どうなっていたか分からない(苦笑)。

追記: 当然、板藍茶や白花蛇舌草は常時併用しているはずが、時に熱に浮かされ服用を忘れているときもあった。高熱時に地竜や牛黄製剤も使用したが初日の土曜日にはまだ寒気が強い時だったためか、有効性はほとんど感じられない。
 翌日の8度9分の時にも使用したが、この時は一気に熱が下がったのは地竜と牛黄製剤のおかげかもしれない。

 なお、終始寒気が伴っていたので暖房で強烈に室内を暖めていた。
posted by ヒゲジジイ at 21:30| 山口 ☔| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年02月27日

傷寒論医学では到底太刀打ちできない新型インフルエンザ

 鳥インフルエンザにおいては、肝臓、盲腸、直腸などに壊死性病変・出血性病変が見られるという。
 とすれば、人から人へ感染する新型インフルエンザに変異した場合、そのまま強毒性を保持したままであれば、当然、同様の症状が出現して生命に危険が及ぶことになる。

 中医学的には明らかに衛気営血弁証における血分証にまで進展するとても重篤な伝染病であることが分かる。脅威のウイルスである。
 これでは到底、傷寒論医学では太刀打ち出来るものではない。

 従って、温病学を頑なに取り入れようとしない日本漢方(日本古方派など)では、ほとんど役に立たないことが歴然としている。

 多少とも期待できるのは中医学であるから、中医学派の皆さんは、今から衛気営血弁証をしっかり復習しておいてもらいたいものである。
 相当に知恵を絞った方剤をあらかじめ想定して研究しておく必要がありそうですねっ!

追記: 弁証分析方法としては、むしろ三焦弁証の方が適切であろう。
 鳥インフルエンザが人から人へと感染する新型インフルエンザに変異し、世界的に流行するのは時間の問題だとされている。
 その時に最も期待される治療薬がタミフルであることは既に述べた。

 それでは漢方薬は役に立つのだろうか?という疑問であるが、少なくとも六経弁証の傷寒論医学では、あまり期待がもてそうにない。なぜなら、鳥インフルエンザに感染した人の症状から類推できる部分があるからである。

 咽喉腫痛を伴って急に高熱を発し、その後に下痢や嘔吐、そして各臓器から出血が生じて・・・

 これらの症状を弁証分析するには温病学における三焦弁証がもっともフィットする。
 病毒(新型インフルエンザウイルス)を上から受けると少陽三焦を通路として上から下へと縦方向の伝変形式とっている。

 温病学を取り入れようとしない日本漢方(日本古方派)にはあまり期待できないが、中医学派の先生方には三焦弁証を主体に、多少とも貢献してもらえるかもしれない。
 以上は、新型インフルエンザで漢方薬はどの程度有効だろうか? より引用
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

頻繁に受ける「新型インフルエンザが上陸したら漢方薬で治りますか?」という難問

 本当に新型インフルエンザの脅威が迫っているのだろうか?
 昨今、タイトルのような難問を頻繁に受けるようになった。
 同類の御質問に一々お返事しておれないので、新型インフルエンザが日本に上陸したら漢方薬で治せますか? に書いておいた。
 次にそのまま転載する。
 鳥インフルエンザが変異して人からヒトへと伝染するようになったら、日本へ上陸する危険性は極めて大きくなる。
 ひとたび上陸した場合には3200万人が感染し64万人の死者が予測されると発表されているが、これに多少とも対抗できるかもしれないのが例のタミフルだといわれる。

 それゆえ、タミフルの備蓄が急務とされているらしいが、今年は通常のインフルエンザがそれほど流行しないので巷にはややだぶついている?と噂される。
 「いつ発生してもおかしくない」といわれる新型インフルエンザであるが、タミフルが有効に作用してくれることを祈るばかりである。

 ところで、この新型ウイルスには漢方薬は効かないのだろうか?という質問を昨今しばしば受けるので、それらのご質問に対する予測を書いておきたい。
 
 まず、西洋医学でも治療に難航を極めることが予測される、このやっかいな伝染病を漢方薬がそれほど容易に通用するとは考え難い。しかしながら、一般のインフルエンザ程度なら、タミフルに負けない実力を発揮している漢方であるから、多少とも通用するのではないか、と考えても僭越すぎることはないだろう。

 つまり、中医学の弁証論治を正確に行い、温病学系統の知識と技術をフルに発揮すれば、あるいはかなりな成果が得られる可能性も十分に考えられる。
 正確な弁証分型の把握と、適切な漢方薬の配合があれば、タミフルに負けない貢献ができるのではないかと期待したいところである。

 温病系のパターンであれば、やはり主薬は銀翹散製剤(天津感冒片や涼解楽など)を主体に、辛夷清肺湯や結胸散、あるいは高熱に備えて地竜(ミミズ)、牛黄製剤など。吐き下しを伴うようであればカッコウショウキサンや猪苓湯や五苓散など。付録として板藍茶や白花蛇舌草も役に立つことがあるかもしれない。
 傷寒系の方剤、葛根湯や麻黄湯、あるいは参蘇飲も必要になることもあるのかもしれない?

 現実に新型インフルエンザが上陸した場合を恐れて、昨今、頻繁に問い合わせを受けるのみならず、常連さんやお馴染みさんたちに限っては、漢方薬を買い被ってか?風邪関連の漢方処方の備蓄(苦笑)に余念がない。

 もしも、我々漢方専門薬局の人間が真っ先に新型インフルエンザに斃れては面目ないので、今からあらゆることを想定して頭の訓練をしておく必要がありそうだ。
posted by ヒゲジジイ at 00:36| 山口 | 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

A型インフルエンザ流行地方からのおたより

おたより:東海地方の女性薬剤師

 ご無沙汰いたしておりますが、いつもブログを読ませていただき、すかさずクリックしております。

 こちらでは、A型インフルエンザがとても流行しています。
先日、いやいやながらも、薬剤師会の当番で、休日救急医療センターに当直した折りの感想です。

 A型インフルエンザが流行っており、狭い待合室の密閉された空間は、何だか臭いまでム〜とウイルスの存在を感じさせるようで、いつインフルエンザを引いてもおかしくない、イヤな状況です。
 毎年、この時期の当直で、体調を崩すことが多いので、この日は完全防備ででかけました。

 前日の夕食を、一汁一菜の和食で腹七分、当日の朝は、韮の温裏粥を少々食べました。

これは、先日、安保先生にお逢いしたとき、インフルエンザを吸い込んでも、発病する人としない人の違いは、マクロファージの段階で処理できるか否かの問題で、飽食によりマクロファージがその処理に疲弊していると、ウイルスを食べられず、リンパ球等を動員してくると、熱が出て、発病に至る・・・とのお話をされていたためです。
 村田先生が、いつもおっしゃるように、腹七分は万病の予防です。

 急患センターに到着すると、相方の薬剤師、ドクター二人と顔合わせし、皆さんインフルエンザをもらわないように、全員マスクをして、気合いを入れました。
ちなみに、朝の体調は全員良好でした。

 私は、患者さんと話をするたびに、タンポポ茶でうがいをして、時折、銀翹解毒丸を飲んでいました。昼は、自宅から玄米のおにぎりを持参。
 相方の薬剤師は、にぎり寿司、ドクター二人はトンカツ定食を食べておられました。

 ところが、夕方4時を回るころ、相方の薬剤師は、激しい悪寒、頭痛、節々の痛みを訴えました。どうみても傷寒証の症状です。舌をみると、胃腸も冷えていました。
 私は、ポケットに、麻黄湯、麻黄附子細辛湯、銀翹解毒丸を忍ばせていたので、相方に麻黄湯を一服渡しました。

 時を30分くらいずらし、トンカツを食べておられた1人のドクターが、”麻黄湯なんてないよね?”
 と言ってこられるので、”どうされました?”とお聞きすると
”2人とも(ドクター)喉が痛く、熱感がしてきてるから・・・やられたみたい。薬剤師さん、麻黄湯ってどうよ?”
 とおっしゃるわけです。(ちなみに、この日は患者さんにはタミフルがバンバン出てました)

 漢方の真髄をご存じないドクターに、弁証論治がどうの・・といってもラチがあかないので、私からみて、お二人とも、まちがいなく温病の証で、湿熱体質とみてとれたため、持っていた銀翹解毒丸を飲んでいただきました。

 こうして、2時間後の終了時には、相方もドクターも回復に向かっていました。
 このとき、私が思ったのは、同じインフルエンザに暴露され、体内に取り込んでも、その人の体の状態(寒、熱、湿・・・など)により、反応が違うのでは?ということです。
 体に湿や熱をためていれば、ウイルスの増殖も早く、温病型の証を呈してくるのかもしれないし、体が冷えていれば、傷寒証を呈してくるのかも・・・?
 同様に、内湿が多ければ、湿邪にやられやすいし、乾燥した体質であれば、湿邪は有り難い・・
 当たり前ですよね・・・。

 要するに、村田先生がブログに書いておられるように、その土地の気候、そして各々が摂った食事の内容や七情の変化による内傷等による体の状況に応じて、同じ邪気を受けても出てくる反応(証)が変化してくるのだと思います。
 ですから、インフルエンザであれば、即麻黄湯、とか皆銀翹散といった考え方は全くナンセンスなんですよね♪

 先生、ブログを止めないでくださいねっ(^_^;)


ヒゲジジイのお返事メール:
 貴重なおたより、ありがとうございます。
 大変興味深い内容で、流石に先生の本領発揮、素晴らしい腕前でお見事です!

 ご指摘の通り、個人個人の体質によってインフルエンザに感染した場合の反応は様々ですが、また地方性も大いに関係あるのではないでしょうか?

 下関近辺では、と言ってもあくまで村田漢方堂薬局でご相談を受ける範囲内でのことですが、麻黄湯証を呈する人に遭遇したことは久しくありません。

 一般の風邪においても地方性の問題では、
風邪で発熱して最初から治るまで葛根湯証が継続するケースもある
 このようなことを最近、経験していますが、先生の地方では寒さが厳しそうですので麻黄湯証もしばしば見られるのでしょうね。

 ところでここ1〜2年、常連さんやお馴染みさんの風邪予防対策(天津感冒片や板藍茶、白花蛇舌草などの常用)の徹底により、インフルエンザはおろか一般の風邪すら引く人が激減してしまい、風邪専門のブログが継続できなくなったほどです(苦笑)。

 とっても興味深く貴重なご報告、折々にウンザリしがちなブログ継続の励みになります。ありがとうございました。早速転載させて頂きたく、お願い申し上げます。

 なお、クリック問題はGoogleのPage Rankに多少とも影響することが、HPやブログをやる人には常識でも、一般の人には無縁な話のようです。


折り返し頂いたメール:地方性は本当に大切ですね。
こちらは、今年、初の気 立春に入ってから、麻黄湯、麻黄附子細辛湯の証の方が現れるようになりました。それまでは殆どなかったのですが・・・。
今年は五運六気で、初の気 の客気が太陽寒水なので、しばらくは寒いのかもしれません。
こちらは、底冷えがする毎日です。(足を湯たんぽに置いて仕事をしています)
人間の気質も、神経質で、陰の気が強い方が多いですね。
下関の方は、熱血漢で、討論が好きで、豪快・・・陽の気が多いイメージで、傷寒証の方が少ないのも頷けます。

こちらも、日頃の予防策で、インフルエンザに苦しんだり、風邪に悩まされる方が少ないので、急患センターに行って驚いた次第です。

PS・・・ボクチン、最高に可愛いですね(*^_^*) 


ヒゲジジイのメール:折り返しのおたより、ありがとうございます。頂いたメールでちょっと気になったことがあります。

>人間の気質も、神経質で、陰の気が強い方が多いですね。

というのはやはり本当でしょうか。先生ご自身はその逆の性格のようにお見受けしますねっ、きっと。
 現在、そちらの方面から来られた人もおられ(テリトリーを侵して恐縮です…苦笑)、消化器系統には大柴胡湯が合うのに実に「神経質」で、後ろ向きにばかり物事を考えて困ります。

 いつも気合を入れてあげるのですが、どうしてそんなにくよくよするのか、ヒゲジジイのような禅的な性格では、対処にほとほと困惑することがあるほどです。
 同じそちらの地方でも、海側の人たちは性格も比較的陽性で、違和感はないのですが・・・

 やはり土地柄、自然環境による影響が強いのでしょうか・・・といっても北陸地方から来られた人の中にも比較的陽性の性格の人も多いし、東北方面の虚弱で寒がりな方でも意外に黄連解毒湯合補中益気丸・四逆散などを主方剤として消化器系統が丈夫になりつつある人もおられるのですから、東北でも北陸でも海に近ければ陽気が勝つのでしょうか?

 関西の人たちはせっかちな人もおられますが、九州や山口県の体質と似ているので、弁証論治にあまり違和感も感じません。

 ちょっと余計なことまで書いてしまいましたが、久しぶりに膨大な量のブログになってしまいますね。

 当方のボクチン、去勢をしてないので、遠い旅に出ないか、いつも心配しています(苦笑)。
posted by ヒゲジジイ at 00:28| 山口 | 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2008年01月19日

風邪とインフルエンザ専門ブログの更新が途絶えがちな理由

 先日、久しぶりに風邪専門のブログ  を更新した。更新が滅多に行えなくなったのは、風引きで来られる患者さんが激減したからである。

 ところがそれに反比例するかのように銀翹散製剤(天津感冒片や涼解楽など)・板藍茶・白花蛇舌草などは飛ぶように売れている。
 このような反比例の現象がいつのまにか長期間続いているが、上記の涼解楽や天津感冒片などを用いて、予防する習慣が常連さんやお馴染みさんに定着したからに他ならない。

 識者の間では評判の悪いインフルエンザワクチンよりも遥かに有効であると信ずるものであるが、適切な予防方法を多くの人に長年伝授してきた成果が一年前頃から顕著に現れてきた感が強いのである(笑)。

 風邪やインフルエンザのウイルスは、鼻や咽喉の粘膜に付着して侵入するのだから、定期的に微量の天津感冒片や涼解楽を用いて、直接的に咽喉の粘膜に付着させてウイルスが取り付かないように防御しておくに限るのである。

 これらの秘伝的なコツを会得された多くの人は、もちろん二泊三日の旅程で遠路はるばる来られた人たちの中にも、慢性疾患治療用の漢方薬とは別に、風邪やインフルエンザ予防の中医漢方薬学療法のコツを直ぐに会得されて即実行し、期待する効果を十分に感じられている人も多いのである(呵呵。

 この予防法がそのままアトピー性皮膚炎治療中で残っていた痒みが激減する人も多く、嬉しい副次効果も馬鹿にならない。
posted by ヒゲジジイ at 01:07| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2007年12月05日

風邪やインフルエンザに対する傷寒論医学の危うさについての貴重な御体験のお便り



 ときどきご登場頂いている東海地方の漢方薬局経営の美人女性薬剤師さんからの貴重なお便り。

 急性の発熱性疾患である風邪やインフルエンザにおいては、傷寒論医学にばかり頼ることは出来ないという見事な証明でもあるので、風邪とインフルエンザ専門のブログ 
 に掲載させて頂いた。

 題して 傷寒論医学の危うさについて である。
posted by ヒゲジジイ at 20:24| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2007年06月01日

明治の風邪は葛根湯、平成の風邪は銀翹散製剤--------- 高村光太郎の詩⇒葛根湯

 暖房設備も少なく、昨今のような温暖化現象もなく、食糧事情も格段に悪かった明治時代の風邪には葛根湯がよく効いたのかもしれない。
 しかしながら、平成の御世の如き暖房設備は充実し、飽食の時代が長く続く上に温暖化による異常気象の連続では、傷寒の葛根湯よりも温病の銀翹散製剤(天津感冒片や涼解楽など)こそ主役である。
 例年なら天津感冒片の使用量が減る5月なのに、逆に冬場並み以上に販売量が増えた月だった。

 前口上はこのくらいにして、お隣のブログに先日、高村光太郎の詩「葛根湯」を掲載しておいたので下記にも引用しておく。

    葛根湯    高村光太郎作
        (初出:明治44年「スバル」8月号)
      
かれこれ今日も午(ひる)といふのに
何処とない家(うち)の中(うち)の暗さは眼さめず
格子戸の鈴(りん)は濡れそぼち
衣紋竹はきのふのままにて
窓の外には雨が降る、あちら向いて雨がふる
すげない心持に絶間もなく−−−
町ぢゃちらほら出水のうはさ
狸ばやしのやうなもののひびきが
耳の底をそそつて花やかな昔を語る
膝をくづして
だんまりの
銀杏返しが煎(に)る薬
ふるい、悲しい、そこはかとない雨の香(か)に
壁もなげいて息をつく
何か不思議な
何か未練な湯気の立つ
葛根湯の浮かぬ味
posted by ヒゲジジイ at 01:45| 山口 ☀| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2007年03月22日

タミフルの副作用問題の影響か? 風邪とインフルエンザ専門ブログが急にクリック数増加中!

 タミフル問題の勃発の影響か? 本日は風邪専門ブログ、


風邪やインフルエンザの漢方薬
 

のクリック数が倍増している。
posted by ヒゲジジイ at 19:04| 山口 🌁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2007年03月18日

風邪引き体質を改善する漢方薬についての御質問

 運営サイト・ブログの中で最もクリック数の多い漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記 からの御質問
性別 : 女性
年齢 : 50歳〜59歳
ご職業 : 主婦
簡単なご住所 : 関東地方
ご意見やご質問をどうぞ : 00歳の専業主婦です。
 風邪ひき体質をなんとか漢方薬で治したいと思い、メールいたしました。

 小さい頃から、体は、それほど丈夫ではなく、しばしば、風邪を引いていました。若い頃は、まあまあ、元気にすごしていたのですが、40歳を過ぎたあたりから、風邪をひく回数が増え、今では、1ヶ月に1回ぐらい引くようになりました。
 1度引くと長引き、治ったと思っても、今度は、口内炎で苦しんだりと、元気に過ごしている日数が少なく、憂鬱な気分になってきます。

 風邪をひかなくなるために、免疫力を上げてくれるような漢方薬があれば、ぜひとも、教えていただきたいのですが。なお、特に持病などありません。

お返事メール:拝復
 訪問されたブログのページにも

漢方と漢方薬は、実際には世間の想像以上にきめ細かく論理的であるということ

とありますように、適切な漢方薬を選択するにはかなり高度な知識が必要です。その理由は、中医学・中薬学は個別性の医学・薬学だからです。言い換えれば、その人その人の体質に応じた適切な漢方薬を選択しなければ、しっかりした効果を得ることが出来ないからです。

 それゆえ、お送りいただいたメールの情報だけでは、貴方の体質の情報は乏しく、風邪を引きやすく、口内炎なども出来やすい免疫力のない体質であるということ、これだけの情報では不足なのです。

 ですからお近くの漢方専門薬局などで、しっかり日頃の体質などを把握してもらいながら、7〜10日毎に通いつめてピントの合った漢方処方を購入され、必要に応じた配合の微調整を行ってもらう必要があると思います。

 もしも咽喉腫痛から始まる風邪であれば!という条件付ですが、この場合には少なくとも、銀翹散製剤の天津感冒片を購入され、少量を常用されると、これだけでも次第に風邪を引くことが少なくなります。
 このことは風邪専門のブログ
風邪やインフルエンザの漢方薬 の
咽喉が弱い人には銀翹散製剤の錠剤の少量継続がもっとも有効のように思える
 このページに具体的な利用方法を書いています。

 あくまで多かれ少なかれ咽喉をやられるタイプの風邪に限ります。風邪を引いてない時でも、天津感冒片の微量を利用し続ければ、この方法だけでもある程度は風邪を引きにくくなるはずです。
 しかしながら、真の意味で丈夫な身体にするには、その他にも体質そのものを丈夫にする貴女にピッタリあった漢方処方を併用する必要があります。
どの漢方薬を使用すればよいかは、先にも述べましたように、お送りいただいたメールの情報だけではアドバイスすることは不可能ですので、必ずお近くの漢方専門薬局や漢方専門クリニックなどでジックリと御相談の上、お求め下さい。

 当方の地元(山口県)近辺には、貴女と同様な体質の人が漢方薬によってとても丈夫な身体になられ、同年代の人よりも遙かに元気で長生きされておられる漢方の常連さんで80歳以上の女性が沢山おられます。
 そのような方こそ、虚弱体質を改善する為に長年に亘って体質改善用の漢方薬と伴に天津感冒片など、様々な漢方薬を臨機応変に使用され続けたお陰で、大きな成果が得られているわけです。

 以上、取り急ぎお返事まで。
                頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝


後日頂いたメール:村田恭介様

 お忙しいところ、早速のお返事を頂戴いたしましてありがとうございました。色々と、貴重なお答えいただきまして、参考にさせていただきたいと思います。
 まずは、お教えいただきました、天津感冒片を少量常用の方法をしばらく、試してみたいと思っている次第です。(咽頭痛から必ずといっていいほど、始まり ますので)

 私と同じような方が、漢方薬でお丈夫になられ、元気に過ごされていらしゃるとの事、とても、励まされました。村田漢方堂薬局へ直接出向きたいところですが、なにしろ、◎◎◎◎に住んでおりますので、伺えないのがほんとうに残念です。
 それでは、これからも、漢方漫遊記を拝読させていただきたいと思っております。
 ほんとうに、ありがとうございました。

posted by ヒゲジジイ at 01:08| 山口 ☀| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする

2005年10月15日

男性医師からの西洋医学治療における風邪治療のパターン化における味気なさの嘆きのお便り

お問い合わせ内容: こんばんは。

時々貴サイトおよび、ブログ類を読まさせて頂いています。

医師をしている●●と申します。

 確かに、西洋医学風の治療法は面白くないです。

「鼻水、鼻づまり」 → とりあえずPL「鼻や痰が色つき」→ とりあえず抗生剤 (第三セフェムが多い、小さい病院なら1種類しか無く自動的に薬名は決まってしまう)「鼻、痰が粘っこい」→ とりあえずムコダイン「咳が出る」    → とりあえずメジコン「のどが痛い」   → とりあえずロキソニン、トローチも?あとイソジン。

「熱が出る」    → これもロキソニン「まだ鼻が黄色いです」→「抗生剤変えましょう。

(そんな抗生剤ばかり飲んでもなあ、職業上出さずにはいられないか)」「どうしたら早く直りますか?」 →「まあ2,3日はかかりますよ。

よく水分とって寝といて下さい。」と、パターン化されていてアレルギーや他の薬を飲んでない人なら、コンピューターにやってもらったほうが正確です。

 漢方ならこまかい症状によって薬が違うのに、西洋医学はパターン化されている。

治るかどうかは確率の問題。

 西洋医学の抗がん剤でさえ、みんな同じ処方ではダメなことに気づいてオーダーメイド(正確にはテーラーメイドらしい)医療をめざしているのに。

まさか漢方でランダマイズド・コントロールド・トライアルをしているとは知りませんでした。

中医学に従い細かい症状(?)ごとに効果を検討して、やっぱり中医学は正しかった、と確認するつもりならともかく。

ご質問というよりも、嘆きのメールとなってしまいました。

夜も遅いので、お休みなさいませ。


お返事メール:

拝復

そこまで気がつかれた先生方ばかりであれば、嬉しいのですが、きっとご存知のように、多くの医療関係者は、たとえ医療用の漢方があっても、中医学理論はおろか、漢方医学理論さえ無視した、西洋医学化、つまり単純化された「病名漢方」的な研究ばかりに目が向いているようです。

本来、西洋医学が普遍性を目指す医学・薬学であり、中医学も漢方医学もともに、個別性を重視する医学・薬学です。

それぞれの特徴および特長を活かした中西医結合を目指すべきなのに、漢方薬そのものを、先生のお嘆きの西洋医学式のパターンの一角に組み込むレベルの使用方法や研究方向ばかりが盛んです。

このまま行けば、日本漢方は、漢方とは名ばかりの、西洋医学化漢方に堕するばかりだと、残念に思います。

以上、当方のお答え、というよりも、先生と同じような、嘆きの言葉に終始してしまいました。

今後とも、中医学に注目されますよう、お願い申し上げます。
                                      頓首

posted by ヒゲジジイ at 02:40| 山口 ☁| 風邪やインフルエンザ・咽喉痛 | 更新情報をチェックする