2014年03月19日

頑固なフラツキに速効が出るケースとそうでない場合

2008年8月15日のボクチン(4歳)
2008年8月15日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 メマイというよりもフラツキ症状に悩む人も大変多い。
 
 当方で相談を受けるケースは、当然のことながら、いずれも病院治療はもとより、各所の漢方治療でもほとんど効果が得られてないケースばかりである。

 これまでも総じて速効が出るケースは、頸椎症が原因と思われるものでは、最近遭遇した例でも3年来の頑固なフラツキが10日以内でほぼ完璧に消失している。
 それで根治したと勘違いされると早晩再発するのは目に見えているが、速効だけは目を見張るほどで、これまで40年間にずいぶん多くの人に喜ばれてきた。

 ともあれ上記のケースでは、いずれの医療機関でも、あるいは相談薬局などでも、フラツキの原因が頸椎症であろうことを見逃しているのだから不思議と言う他はない。

 同じく最近のケースで、交通事故と従来からの隠れた慢性蓄膿症の絡みから生じたと思われる頑固なフラツキには、活血化瘀の中草薬と蓄膿症系統の方剤類に痰濁上擾に対する方剤というやや複雑な配合で、のろのろと改善に向かっている。

 脊髄小脳変性症という難病のケースでは、当然のことながら容易な疾患ではないので、少しでも進行を止めながら、フラツキなどの諸症状に対処しなければならないので、やや複雑な配合になるとはいえ、長期間仕事が継続できているケースもある。

 ところが難病であるというのに、軽症の人では一年間の服用で7〜8割軽減したところで音信不通となった理解に困しむケースもあった。

2008年8月15日のボクチン(4歳)
2008年8月15日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 07:45| 山口 🌁| 脊髄小脳変性症 | 更新情報をチェックする

2009年03月18日

湿熱傷陰はアトピー性皮膚炎に限らず脊髄小脳変性症でもみられた

 湿熱傷陰の悪循環を繰り返している事例で最もしばしば日常的に遭遇するのはアトピー性皮膚炎である。しばしば六味丸系列の方剤が必要になることが多いのも、この理由からである。

 最近でも脊髄小脳変性症と診断されている難治性疾患でも遭遇している。茵陳蒿湯に沢瀉湯加白朮製剤に六味丸系列の方剤の併用により、明らかに一定の効果を上げている。
 実際にはかなり複雑な病態であるが、明らかに湿熱傷陰の兆候が歴然としているので、その時点における病機に応じた適切な配合によって計算通りの効果が得られたので、こちらのほうも気分が爽快である。

 ステロイドに嵌ったアトピーの新人さんがコンスタントに続いているが、それにもかかわらず最近では湿熱傷陰の度合いが少ない人が続いている。
 それゆえ、六味丸系列などの地黄含有方剤を必要としないケースが目立っている昨今である。

 例年とは違った不思議な時代を迎えたのかもしれない。



posted by ヒゲジジイ at 22:53| 山口 ☁| 脊髄小脳変性症 | 更新情報をチェックする

2007年06月18日

脊髄小脳変性症の漢方薬

性別: 男性
年齢: 40歳〜49歳
簡単なご住所: 関東地方
お問い合わせ内容 : 私の妻は「脊髄小脳変性症」という難病です。
 症状は小脳の障害による運動機能の障害です。歩行困難(バランスがとれない)、ろれつが回らない、起立性低血圧、頻尿、などです。

 何か改善できそうな薬あれば教えて下さい。よろしくお願いします。


お返事メール:拝復
 脊髄小脳変性症は中医学的には多くの場合、腎虚が基礎にある病態のようです。腎虚にも様々な意味の腎虚があり、同時に五臓六腑に流通する基礎物質(気血津液)の盈虧通滞(過不足)の状況をしっかり把握して、かなり正確な漢方薬を選択し、組み合わせる必要があります。

 過去にも当方でも地元の重症の男性を扱ったことがありますが、そうとうに根気が要るものです。日本漢方では真武湯で有効だった症例が複数報告されていますが、この処方が皆に合うとは限りませんので、お近くの専門家にしっかり直接ご相談して数年以上の根気を持って通われることです。

 完全治癒は無理でも、うまくいけばかなり寛解することもあります。

 御質問のように簡単にこの処方ですと言えるほど、脊髄小脳変性症の特効薬が存在する訳ではありません。同じ脊髄小脳変性症であっても、その人その人の体質と病状に応じた正確な漢方処方を組み合わせなければなりません。

 一生涯漢方薬を続けるくらいのおつもりで、なるべくお近くの信頼出来そうな専門家に直接ご訪問されるべきです。
 メールや電話相談などで、簡単に処方が決まることは殆んどあり得ません。
 取り急ぎお返事まで。
                  頓首


折り返し頂いたメール:ご丁寧な返答ありがとうございます。
 おっしゃるように信頼できる専門家にしっかり相談したいのですが、このあたりにそのような方がいるのか調べようもありません。
 もし、お知り合いがこの辺(◎◎でも構いません)でおられたらご紹介いただけないでしょうか。
 失礼で申し訳ありません。
 宜しくお願いします。


お返事メール:拝復
 親身になって真剣に相談に乗ってもらえるところでないと、一定レベル以上の疾患の場合は熟練の要る問題でもありますし、やはりネットで調べるのが手っ取り早い方法だと思います。案内文の裏読みをしっかりされて、あとは「賭け」だと思います。
 お力になれず申し訳ありません。
              頓首

posted by ヒゲジジイ at 00:23| 山口 ☁| 脊髄小脳変性症 | 更新情報をチェックする