2020年08月20日

五苓散に救われた思い出

 漢方薬局を開業して数年目、下顎の右奥歯を抜歯したあと、傷口はしっかり治ったのに、地獄のような疼痛が持続して、いつまでも治らない。

 市販の鎮痛剤もまったく効果がなく、高齢の祖父の喘息の往診兼お見舞いにやって来ていた叔父(前回のブログで登場の呼吸器内科専門医の叔父)に疼痛治療をお願いしたところ、往診カバンにあったスルピリン注射を打ってくれた。

 ところが、これもまったく効果がないばかりか、不快な副作用感だけが残る。

 このような状況が、延々と1ケ月も続き、その間にも考えられるあらゆる漢方薬を試してもまったく無効!

 しまいには叔父に、ペインクリニックに行ってみたらどうかと提案されて、ふっと思いついたのが、仕事上、三叉神経痛でしばしば効果のあった五苓散。

 そこで早速、試してみたところ、一服目から超即効で、完璧に疼痛は雲散霧消。その後2度と疼痛が発生することはなかった。

 40数年前の、何かに呪われたかのような地獄の30日間が、僅か一服の五苓散で終わった不思議な思い出である。
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2012年8月20日の体調を壊して2ヶ月半の茶トラのボクチン(8歳)
2012年8月20日の体調を壊して2ヶ月半の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2018年02月08日

病院で治らない疼痛は、たとえば肩の疼痛の例では

2012年02月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

 諸検査によって、難しい病名だけは立派に授与してくれても、九州の常連さん御一家の男性が、腱が切れているとか?で(立派な病名は忘れた)、手術しなければ治らないし、かといって手術で絶対に治るとも言えないという60代の男性。

 独活葛根湯+雲南田七を数ヶ月しっかり連用することでほとんど治って、手術が不要になったと喜ばれた。

 奥様が様々な種類の疼痛を伴った脊柱管狭窄症で、歩行がかなり困難になりつつあったところに、関西から遠路はるばる何度も通い詰めて、結局は多種類の方剤によって様々な種類の疼痛が、しっかり改善を得た。

 その奥様のご主人の場合は、肩の疼痛で鎮痛剤を日々必要としていたものの、わざわざ下関まで通うことが困難なので、ためしに使ってもらった独活葛根湯では無効だったので、医療関係者のお嬢様の工夫により、奥様が使っていた様々な方剤を順次試してもらったところ、結局はソケーカン(疎経活血湯エキス錠)で、疼痛が半減して鎮痛剤が不要になったとの報告を得た。
 
 ソケーカンには牛膝が配合されている関係で、主として下半身の疼痛に有効なもの であるが、上半身の疼痛にもしっかり応用が利くこともある、という証拠を重ねることができた有益な報告であった。

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2012年02月09日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月09日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:脊柱管狭窄症

2017年11月24日

疼痛のコントロール

2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 肩凝りや首凝り、あるいは背中の凝りにしても、極まれば明らかな疼痛として感じ、面白くない人生を送ることになる。

 腰痛はもとより、膝関節痛など、もちろん関節リウマチなど、様々な疼痛疾患は無数にあるが、くりかえしの弁証論治によって、どんなに頑固なものであっても、漢方薬類によってコントロール可能である。

 これまで、様々な疼痛を伴う疾患でも、西洋医学治療で解消できない人達ばかりの相談で、しっかりコントロールできるような配合を見つけてあげたことは数限りない。

 自身が今回のように2週間以上もの長き?に亘って(といっても仕事上の相談では何年にもわたって疼痛に苦しまれていた人が多いのだが)、各部の凝りや疼痛に悩まされた期間、ほんとうに暗い人生を送っていたことに、あらためて気づかされた(苦笑。

 昨日より、それらの凝りや疼痛が雲散霧消して以来、人生が明るく感じられたことに、我ながら苦笑を禁じ得ない。

 それほど疼痛というものは、人生を暗くする。

 そこで思い出すのが、合成医薬品が一切使えない95歳になる40年近い常連さんの、疼痛に対する完璧主義である。

 わずかな疼痛や凝りでも、何としてでも漢方薬で治さなければならない完璧主義。様々な頑固な疾患もすべて漢方薬で解決して来たものだが、疼痛関連に関しても完璧主義。あらゆる種類の疼痛や凝りも、すべて漢方薬でコントロールして、どうみても七十代の女性にしか見えない、中医漢方薬学による見事な生きた作品といっても失礼ではないだろう(呵々。

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2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月24日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

2017年11月23日

肩こり、首凝り、背中の凝りに腰痛など、痛みのオンパレード

2009年11月23日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年11月23日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 若いころには、お年寄りたちが、あっちが痛い、こっちが痛いと訴えるのを聞きながら、年を取ると何と堪え性がなくなるものよと、やや呆れ気味だったのが正直なところ。

 実際に自身がその年齢に達してみると(若いころと同様な仕事量をこなすのに負担がかかり過ぎたのも一因だろうが)、昨今はタイトルのような様々な痛みに悩まされること2週間。

 休日の本日、久しぶりに、あらゆる凝りや痛みをまったく感じない1日を過ごすことが出来た。

 仕事上は今月については、アトピー性皮膚炎で再発気味の人が少数おられる以外は、転移癌や再発癌、あるいは進行癌だった人達についても、ほとんどの人から良好な経過の報告を受けることが多かったことで、かなり肩の荷が軽くなったのかもしれないが・・・・転移癌がすべて消えていたものが、再度、あらたにリンパ節に転移が見つかった人も、再び検査上はすべて消滅という嬉しい報告もあるなど。

 といっても、ここ2週間近く、生薬製剤二号方、雲南田七、生脈散製剤、猪苓湯、ササヘルス、イオン化カルシウム、牛黄、莪朮製剤などを熱心に服用し続けた効果であろうか、状況によって配合は瞬く間に変化させる必要が出て来るかもしれないが、今のところ、この内容で満足している。

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2010年11月23日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年11月23日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2015年07月03日

高濃度の独活葛根湯の楽しみ

2012年7月3日の体調を崩した茶トラのボクチン(8歳)
2012年7月3日の体調を崩した茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

 前期高齢者の仲間入りしたとはいえ、昨今、五十肩になったらしく、右腕が上がりにくい。
 こんな調子では得意の右ストレートや右フックの威力が激減する(笑。

 過去にはなかったことながら、首の真裏を揉むと右腕まで感覚が放散して伝わる。しかも温めると気持ちがよい。

 明らかに独活葛根湯証である。

 またまた面倒臭がって1日1回しか服用しないから、服用後は症状をわすれているが、就寝時の寝返り時に相変わらず不快な違和感を感じる。

 そういえば、コタローさんから高濃度の独活葛根湯エキス製剤が新発売になる。従来の他社製品と比較してみるのも面白いので、今から楽しみだ。

 五十肩といっても、仕事上では七十代の男性もおられるが、五十肩といわれるだけに、その男性も、お年の割には見かけ上はとても若い(笑。


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2012年7月3日の体調を崩した茶トラのボクチン(8歳)
2012年7月3日の体調を崩した茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母


 

2014年12月04日

各種疼痛に漢方薬が効くなんて「信じられない!」と驚かれるので、いっぺんにシラケる

2008年12月04日のボクチン(4歳)
2008年12月04日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 水道管破裂は、床下にもぐって原因付近を特定してもらい、結局は外のコンクリートを掘り起こすことになり、夕方には通常に使用できるようにしてもらえた。
 家屋や外構工事関連の信頼できる業者がいるので、ほんとうに安心である。
 三十代の若い経営者だが、既に15年以上お世話になっている。
 必要な業者があれば、直ぐに手配してくれるのである。

 ともあれ、本日のタイトル

 あまりにも日常茶飯事なので、こちらでは当然の漢方薬の実力だと思っているのだが、様々な整形外科関連の疼痛疾患に対する優位性について、

「腰痛でも漢方薬が治るのですか?」
「五十肩が漢方薬で治るのですか?」
「リウマチなどの関節痛が漢方薬で治りますか?」

 整形外科関連以外の領域でも
「偏頭痛が漢方薬で治りますか?」
「尿路結石の疼痛が漢方薬で治りますか?」
 などなど・・・

 こんな質問を日々受けていると、馬鹿馬鹿しくって、返事をしてあげるのが、イヤになってくる。

 日々、病院に通っても思うように治らなかった各種疼痛疾患が、漢方薬で改善する人は五万といる。

 中には超即効というのも珍しくはないが、「効く」のと「治る」のとでは、微妙に本質的な意味が異なるので、「治りますか?」という質問にお返事するのは実に面倒である。

 「効きますか?」という質問なら、「もちろん効きますよ!」
 だからといって、わざわざ遠路はるばる、村田漢方堂薬局に通うには及ばない。

 地元近辺の漢方薬専門の薬局で、しっかり相談して通い詰めれば、結果はおのずからついて来るはず・・・なので、安易に当方にやって来ないで欲しい!

 但し、長期間続いた疼痛であれば、一定の効果が出ても、直ぐに服用を止めると、必ずや再発することだろう。
 いわゆる「根治」を望むなら、効いただけではだめで、一定期間は根気よく継続服用しなければならないことは、言うまでもないはずである。

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2008年12月04日のボクチン(4歳)
2008年12月04日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年12月04日のボクチン(7歳)
2011年12月04日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年12月04日のボクチン(7歳)
2011年12月04日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 

2014年09月25日

診断が「ばね指」で手術を推奨されるも、それですべてが治るという保障はないと言われているが、今回も頚椎が怪しい

2008年9月25日のボクチン(4歳)
2008年9月25日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 「ばね指」という診断がつくからには、発赤、腫脹、熱感、疼痛があるのは普通であるはずだが、むしろ温めた方が気持ちがよく、両手の指が曲がりにくく、しかもシビレが伴っているという。

 病院の診断では手術が必要ということだが、それで完全にシビレまで治ると言う保障はないという。

 それなら漢方薬で、と思い立って当方に来られたが、昨日のブログと同様、どうみても頚椎が怪しいので、独活葛根湯エキス製剤単独で飲んでもらったところ、10日間で、明らかに4割程度は軽減していると言われる。

 本来なら瘀血も散見されるところから、雲南田七の併用も予告していたが、10日間で明らかな効果が出ているので、再度10日間、独活葛根湯エキス製剤単独で様子を見てもらうことにした。

 発赤、腫脹、熱感、疼痛を認める一般的な「ばね指」であれば、通常は地竜を主体に適切な中草薬や方剤を併用すれば、かなり即効的に寛解するものだが、むしろ温めたほうが楽になるような発赤・熱感が欠落するケースでは、地竜などは不適である。

 最近、アトピー性皮膚炎でも、比較的軽症と思えるケースで、三物黄芩湯エキス製剤単独で様子をみてもらている人がいるが、一定の効果が得られている様子。

 いずれのケースも、単独の方剤だけで完全寛解するとは、通常は考えにくいところだが、それでも、滅多にないことながら、単一の方剤だけで、完全寛解が得られるものなら、経済的にも服用する手間も楽であるから、一方剤だけで、どこまで改善できるかを観察してみたいと思っている。

 といっても現実的には、今後の経過次第では、やはり併用方剤が必要となる可能性は高く、何が足らないのかを見届けるためにも、最初はできるだけ少ない方剤で、効果を確認しながら、弁証論治を繰り返すに如くはない。

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2008年9月25日のボクチン(4歳)
2008年9月25日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2010年9月25日のボクチン(6歳)
2010年9月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2010年9月25日のボクチン(6歳)
2010年9月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ



 

2014年02月21日

西洋医学は多くの慢性疾患において、あまりにも限界が多過ぎる

2008年8月3日のボクチン4歳
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳 女性
お問い合わせ内容: はじめまして。
 漢方を自在に操られる様子もさることながら、鳥類の飛び立つ瞬間などの肉眼では捉えられない写真に魅せられている者てす。

 早速ですが、身体の不調に悩んでいます。
 生理不順で不正出血がしばしばあり、産婦人科では多嚢胞性卵巣と子宮筋腫と診断されました。

 肩こりもあり、少し無理をすると頭痛がひどくなります。
 整形では「頚椎が後弯してるから肩こりは仕方ない」と言われ肩こりと頭痛に気を遣う毎日です。

 低体温と低血圧でこんな年(とし)なのに冬はしもやけが毎年できます。
 ビタミンEや紫雲膏、ステロイドは効果なしでした。根本から改善していきたく思っています。

 どうぞ宜しくお願いします。

2008年8月3日のボクチン4歳
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

>整形では「頚椎が後弯してるから肩こりは仕方ない」

といわれているそうですが、西洋医学は多くの慢性疾患において、あまりにも限界が多過ぎるようです。

 当方では西洋医学に見捨てられた人のみならず、各地の都会方面での漢方治療でも効果がなかった人たちがメインとなっています。
 根気さえあれば、ほとんどのケースで8〜9割以上の改善が得られています。

当方の予備HP( http://www.kanpouyaku.biz/ )からの引用になりますが・・・・・
※初期のしばらくは7〜10日毎に通い続けて頂き、適切な漢方薬の組み合わせを見つける努力が行われます。
 効果的な配合が見つかった後は、遠方でしばしば通うのが困難な方達の場合、ある程度まとめて必要な漢方薬を購入することも可能となります。
 また必要に応じてメールや電話相談に切り替えて通信販売を行うことも可能です。

 但し、個有の疾患特有の性質により、季節変化や不養生による病状変化が生じた場合は、漢方薬の配合の微調整が必要になることも稀ではありませんので、 その時には再度直接来られる必要があります。
 以上のように記載していますが、症状が多岐に亘る場合は、一定の効果が感じられる配合が出来上がるまでは、とうぶんの間は7〜10日毎に根気よく、直接通っていただく必要があります。

 それが不可能(通えるのは1〜2回だけとか)の場合は、残念ながらお断りさせて頂いております。

 取り急ぎ、お返事まで。

2008年8月3日のボクチン4歳
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:お返事ありがとうございます。
お忙しいところ恐縮です。

 ブログを読み写真に癒されながら、メールを送信した時から根気良く通うことは決めていました。

 向き合うのは自分の身体。
 見捨ててどうする!と思っています。

 怖いのは先生からのお断りの言葉です。
 どうぞお付き合い頂けたら幸いです。

 寒いのでお身体に気を付けて下さいね。

 それでは失礼します。

2008年8月3日のボクチン4歳
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:ブログのトップに記載しています通り
漢方薬相談販売は遠近に関わらず御本人の意志と意欲で直接定期的に繰り返し来局できる人のみが対象です
ので、本気でさえあれば、初回は特に時間を要しますので、十分に時間に余裕を持たれる日にでも、予告なしに来られるのがベターです。

 予告されて来られるには及びません。
 突然来られた方が、集中力が増します。

 関東地方の人達のほとんどは、予告なしに突然来られます。
 当方のブログやHPをよく読まれていて、こちらの性格をかなり把握されて来られるからのようです(苦笑。

 追伸:最近はゆえあって鳥の撮影を中断していますが、 おたよりのブログ掲載にかこつけて、猫ちゃんの写真を貼りつけることができます(笑

2008年8月3日のボクチン4歳
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

2013年06月26日

コタローの補陽還五湯はシビレや痛みに速効が出る

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 補気・活血・通絡の効能を特長とする 補陽還五湯。
 もともと脳卒中の後遺症を改善する方剤として有名な中医方剤ではあるが、現実的な応用範囲は多岐にわたる。

 左手がジンジンと痺れるという六十代後半の女性に補陽還五湯エキス製剤を飲んでもらってちょうど一ヶ月で完全に痺れが消失したという報告を受けた。
 さらに治療を徹底すべく一ヵ月分を購入されていかれたが、一ヶ月でシビレが消失するのは速効に近い。
 首を小刻みに振っていた現象もこれは10日以内に消失していた。

 常連さんの父上が、下半身が弱ってしばしば浮腫を生じ、激しい疼痛に悩んでおられた。六味丸系列の腎虚の方剤とともに疏経活血湯類を併用してもらっても、直ぐに効き目がなければ服用量が激減するので効果の良し悪しの判定がいつもできないで困っていた。
 そこでややご高齢なのを考慮して試しにこれまたコタローさんの補陽還五湯エキス製剤を10日分飲んでもらったところ、初日から疼痛やシビレが消失して文句を言わなくなったと常連さんがとても喜ばれている。

 もちろん継続服用中だが、そのほかでは線維筋痛症に慢性疲労症候群に高血圧や腎不全などが合併している人に、多種類の漢方製剤に補陽還五湯を追加してもらったところ、明らかに一定の効果が得られている。

 ヒゲジジイ自身も頸椎症による両手親指のシビレに速効があるが、飲むのが面倒で中断している(苦笑。

 また愚妻も寒い時期、この補陽還五湯が右半身と左半身の寒熱の極端な違いを調整する作用を発揮してくれた。

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

2013年06月05日

五十肩には葛根湯証があっても地黄と独活が足りない葛根湯ではやっぱり無効だった

2005年12月27日のボクチン(1歳)
2005年12月27日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母

 葛根湯証があれば、通常の肩こりや頭痛に効果があり、頸椎症から来る眩暈や耳鳴りにまで効果がでることが多いが、腕が上がらなくなるようないわゆる五十肩にはたとえ葛根湯証があっても無効である場合あり、以前にもこのブログで取り上げたが、再び同様なケースに遭遇した。

 肩こりや頭痛などに折々に葛根湯で効果を上げていた常連さんが、こんどばかりはほとんど効かないといって来局された。
 当方の常連さんというからには日頃からの徹底した指導により、そんじょそこらの薬局さんよりも漢方薬の運用に習熟している人達である(笑。

 症状を効けば腕が上がらない五十肩の様相を呈している。そこで例によって葛根湯を中止して、独活葛根湯に切り替えてもらうと超速効!
 わずか地黄と独活が加わるだけで、これほど無効と超速効との歴然とした差がつくのだから恐ろしい。

 地黄については日頃から杞菊地黄丸を常用している人であってもこの通りである。

 蛇足ながら、各種眼科疾患に使用される杞菊地黄丸については、粉末を丸剤に製した製剤と、濃度の濃いエキス顆粒と効能比較を同一人物で行ってもらった結果、明らかに濃度の濃いエキス顆粒製剤の方が効果が高い。
 使用された原料が乾地黄と熟地黄という違いの影響も否定できないが、価格差以上の効能の違いが歴然としている模様。

2005年12月27日のボクチン(1歳)
2005年12月27日のボクチン(1歳) posted by (C)ボクチンの母

2013年04月23日

歴然とした葛根湯証がありながら葛根湯では無効で独活葛根湯で著効を得た五十肩

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_IGP0353 posted by (C)ボクチンの母

 八十代男性の常連さんの七十代の奥さんが、五十肩と腰痛で長年患うものの、病院治療を含めてあらゆる薬の服用が苦手である。
 それにしても冷え症とともに疼痛が年々増すばかりなので、とうとう奥さんを連れて来られた。

 五十肩は歴然とした葛根湯証があるので、自信満々で最も信頼する優秀なメーカーの葛根湯エキス製剤をお渡しし、腰痛には常套手段の疏経活血湯エキス製剤に、ご主人愛用の活絡宝を併用してもらう。
 ところが、あにはからんや一向に効果が見られない。面目丸潰れである(苦笑。

 寒証が思った以上に強烈であることに気が付いて、独活寄生湯エキス製剤に切りかえ、今度は活絡宝と二種類だけで様子を見てもらうと、腰痛には速効を得たが、五十肩にはまったく無効である。

 そこで考えた末、歴然とした葛根湯証に再度こだわり、独活葛根湯製剤を追加して、独活寄生湯エキス製剤と活絡宝の三種類でみてもらうと、今度は五十肩にも速効を得て、ようやく面目を回復したところであった。

 なお、冷え症の誘発している原因は、案の定、日頃から冷えたコーラーやアイスクリームを日々楽しんでいることであるが、これを指摘して全面禁止するのもご高齢になっての楽しみを奪うことになるので、ほどほどにするようにアドバイスするに止めている。
 これがとてもデリケートなアトピー性皮膚炎の問題だったら全面禁止するところではあるが、そうでもない限りは漢方薬で十分にカバーすることが出来るからである。

_IGP0340
_IGP0340 posted by (C)ボクチンの母

2012年04月12日

偏頭痛はもとより線維筋痛症や関節リウマチ、子宮内膜症や坐骨神経痛など各種疼痛疾患に漢方は!

ダイサギと桜
ダイサギと桜 posted by (C)ヒゲジジイ

 各種疼痛疾患に関しては、西洋医学治療や病院漢方はもとより日本漢方でも疼痛が治まらなかった人が、比較的順調に寛解していくケースは、中医漢方薬学では日常茶飯事。

 西洋医学で改善できないものが、漢方薬で比較的スムーズに寛解すること自体、一般の素人さんには信じられないことかもしれない。

 手術必須といわれたチョコレート嚢胞(子宮内膜症性卵巣嚢胞)が当方の漢方薬数年で完全に根治した女性の場合、漢方薬に完全に嵌って他のアレルギー疾患などすべてを当方の漢方薬に頼られ、既に10年以上のお付き合いとなった人。

 自殺を考えた重症の坐骨神経痛が当方の漢方薬で完全治癒して以後、持病の白蝋病や糖尿病まで漢方薬で寛解中の人。

 帯状疱疹後神経痛は現在進行形でも四名がピリピリした疼痛が急速に軽減しているなど。

 胆石症の疼痛でさえ、柴胡剤や茵蔯蒿湯とともに牛黄製剤の頓服を併用して一発で治めることも日常茶飯事。

 あの激しい尿路結石の疼痛でさえ、病院の治療でもいつまでも取れないことが多いが、特殊な配合を使えば意外にあっさりと疼痛が除去できることが多い。

 関節リウマチの多くが、病院治療や日本漢方で取れない疼痛が比較的容易に消えていった例も、それこそ枚挙に暇が無い。

 世間で想像以上に病院でも日本漢方でも無力なケースでも、中医漢方薬学理論にもとずいた弁証論治によって比較的容易に寛解する例は、枚挙に暇が無い。

 だからヒゲジジイがくたばるまで村田漢方堂薬局は潰れそうに無い。

 むしろ日によっては相談者が集中して、そのショックでヒゲジジイが卒倒する惧れあり。

 本気で真摯な人だけを受け入れる少数精鋭主義なので、それほど混雑するはずもなく、一人に十分な相談時間が取れるはずだが、思いがけない日に終日、相談者が重なる時がヒゲジジイの身に危険が及ぶ時。

 おっとトトトっ、今日もブログを続けるためにクダラぬことを書き過ぎた。

セグロセキレイ
セグロセキレイ posted by (C)ヒゲジジイ

2011年07月06日

昨今、漢方相談が多いのは・・・

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IMG_5109 posted by (C)ヒゲジジイ

 あいかわらず多いのは進行癌や転移癌だが、意外に相当多いのが疼痛関係。

 自身が尿管結石の疝痛発作をひさしぶりに味わって、激しい疼痛が続くことがいかに辛いかしみじみ賞味させてもらった。

 三叉神経痛や繰り返す偏頭痛、関節リウマチ、坐骨神経痛などなど、これらは中医漢方薬学の得意分野でもあるから、疼痛関係をまとめると相当数にのぼり、進行癌や転移癌の相談合計数を上回る。

 ところで、アトピー性皮膚炎の漢方相談が特別多いわけではないが、最も相談時間を要して、最初の数ヶ月〜長い場合は一年近くも微調整や配合変化を折々に繰り返す必要があり、もっとも手間と時間を要して効率の悪い漢方相談である。

 このような面倒なアトピー相談は本音では避けたいと思う気持ちも無いではないが、悲惨な状態で来られる重症のアトピーの人たちが、一年以上も経てば、美人に生まれ変るのを目撃する楽しみがあるので、やめるわけにはいかない(苦笑。

 ともあれ、スズメの写真を貼る目的があればこそ、今日もまたナンセンスなブログを続けている。

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IMG_4927 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:疼痛

2008年02月23日

病気に再発は付き物です

 当然のことながら、慢性疾患ともなれば一旦寛解したようにみえても、不養生が続いたり、予防的服用を怠っていると再発は付き物である。

 様々な悩ましいい慢性疾患で悩まれる方が、わざわざ一定の出費を免れない自費の漢方薬を求めて来られるからには余程の決心と覚悟が必要だったに違いない。
 だからこちらも真剣勝負で、無い頭を振り絞って全力を尽くしているつもりである。

 ブログ類を読むと、あまりに本音が書かれ過ぎているので恐怖におののき、こんな薬局はヤバインジャナイノ〜と直接の来局は遠慮していたものの、怖いもの見たさにブログには折々に訪問していたという人も多いらしい。

 あるいは既に当方の漢方薬を服用中の人でも、まさか自分のことが書かれているのではないか?ととなり、気分を害されることもあるらしい。

 その点では些かデリカシーに欠ける点がないでもないが、その罰が当たったか、数日前に十数年ぶりのぎっくり腰が再発してしまった。
 県外から二度目の訪問の同年代の女性の前で、立ち上がろうとした瞬間、ギシッと来た。目の前の女性はたいそう心配されて「大丈夫ですかっ?!」と声をかけられるが、こちらはあまりの痛さに「大丈夫ではありませんよっ!」と八つ当たり気味(苦笑)。

 その日は痛みの為に食欲も落ちるほど。歳を取るとカクノゴトクして足腰が悪くなり、次第に朽ちていくのかっ?! と悲惨な思いで暗い気分になっていたが、適切な漢方処方、疎経活血湯の加減方剤を服用すると氷が解けるように日ごとに回復して、5日もしないうちにほとんど快癒した。
 
 しかしながら、これで服薬を怠ると再発は付き物であるから、年齢も考えて、あの世に行くまで予防的に継続服用すべきだろうと考えている。
 数十年来の常連さんたちに学ぶことは、一生涯漢方薬を継続服用する信念の固さである。

 常連さんたちに言わせれば、大食したり嗜好品や贅沢品に手を出せば限りがない。そんな無駄ものに使うくらいなら、健康に金を投資する方が人生に取って遥かに有益だ、という考え方が納得できるというものである。

 一瞬、再起不能かと思うような激痛に見舞われたヒゲジジイであったが、5日間でほとんど快癒しているので、毒舌に対する罰だったとは一概に言えないかも知れませんよねっ(呵呵大笑)。