2010年06月08日

昨今「脱ステ」という言葉をシバシバ見聞きするが・・・

庭の害虫駆除係のスズメさん
庭の害虫駆除係のスズメさん posted by (C)ヒゲジジイ

 長年塗布し続けたステロイド外用剤を中止すれば、さもアトピー性皮膚炎が治るかのように、昨今「脱ステ」という言葉を見聞きする。

 とりわけネット上で氾濫している言葉らしく、脱ステ関連のブログに詳しいアトピー患者さんによれば、長い期間様々な民間療法を交えながら「脱ステ」を試みながら、ほとんどの人が目立った効果もない。
 のみならずリバウンド地獄に陥ったり、いつまでもアトピー性皮膚炎を遷延させて不毛な戦いに明け暮れているケースが多いという。

 こられの情報を提供されたご本人は、村田漢方堂薬局の漢方薬を続けること半年以上の苦労がようやく実って、明らかな効果がようやく見え始めた人である。

 同じ重症のアトピーであっても、40日後には顕著な効果があらわれ、見かけ上は既に9割は寛解という運のよい人もいるが、だからと言って一年以上の季節的変化を観察しなければ、そのまま猛スピードで完全寛解するとは限らない。

 アトピー体質を根本から改善するためには常に折々の弁証論治が欠かせないが、それでも漢方薬を適切に用いる限りは「脱ステ」なんて考える必要は皆無である。

 なぜなら、漢方薬の効果が出るにつれ、ステロイド外用剤の塗布は次第に遠のくし、短期間で顕著な効き目が現れた場合には、極めて短期間に自然な脱ステが行なわれることも珍しくない。
 と言っても、多くは半年〜一年くらいかけて自然にステロイドの塗布回数がいつの間にか激減する。

 要するに村田漢方堂薬局に真面目に通い詰めれば、いつの間にか無理なく脱ステ出きるわけだが、漢方薬の効果によってステロイドを塗布する必要がなくなって来るのだから当然のことだ。

 根性と根気があり、実際に定期的に通うことが出来る人では、たとえ関東からでも(実際に2週間ごとに通って来られている人もいる)、隣県からでも、車で数時間以上かけて10〜15日毎に通って来られる人たちもいる。

 過去三十七年間の経験から言えることは、このような真摯に努力をされる真面目な人達こそ、臨機応変の配合変化がスムーズに行えるので、たとえ一時的に難航することがあっても、諦めない限りは必ず完全寛解に導けるのである。

 わざわざ「脱ステ」という言葉は不要な問題で、弁証論治にもとづく正しい漢方処方の運用こそ重要で、それにはたっぷりと時間をかけた漢方相談が必要になる。
 それゆえ、ご相談者が背水の陣で本気の姿勢が見えない限りはお断りするケースは珍しくない。

 電話で「ちょっとお訊ねですが・・・」レベルで請け負ったケースは稀で、本当にやる気のある人は、当方のブログやHPを長期間読み尽くした挙句に、予告ナシに突然、決死の覚悟の真剣な面持ちでやって来られた人達ばかりである。

 だからこちらも真剣勝負のつもりでへとへとになるまで頑張れるから、こられの人達のアトピーが治って当然なのである。

我が家の庭のドクダミの花
我が家の庭のドクダミの花 posted by (C)ボクチンの母




posted by ヒゲジジイ at 20:33| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2010年04月28日

アトピーも感性の鋭い人ではアッと言う間に7割寛解

オオルリ
オオルリ posted by (C)ヒゲジジイ

 まだまだ油断がならないとは言え、感性の鋭い患者さんであれば、正確な報告能力と応用力を直ぐに発揮してくれて、見かけ上だけでも短期間に寛解に向かうことが出来る。

 配合変化のヒントを短期間に会得して、情況によって透かさず応用力を発揮してくれて、一ヶ月を過ぎる頃には急速に見かけ上は7割寛解したように見えるまでの進歩が得れらた人もいる。
 まだまだ今後の油断は出来ないとは言え、ご本人も大きな自信になったことと思われる。

 昨年もかなり重症でステロイドが効かなくなったばかりか激しい滲出液の漏出に見舞われた人でも、稀に見る判断力と応用力を発揮してくれて、半年過ぎるころには見かけ上は9割の寛解に漕ぎ着けた人もいる。

 この人たちの抜群の勘のよさは、これまで遭遇したいわゆる高学歴といわれる帝大出身者たちにありがちな硬直した頭脳を遥かに凌駕している(笑。

 こういう勘のよい人たちばかりであれば、さしもの重症アトピーなんて短期間で9割寛解に漕ぎ着けるのだから、大いにやり甲斐のある仕事である。
 
 といってもこのような感性の鋭いアトピー患者さんというのは、毎年1〜2名いればよいほうだから、きわめて例外的な特別な人達なのかもしれない。

オオルリ
オオルリ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 01:04| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2010年04月02日

アトピー性皮膚炎が悪化する季節到来

ヒヨドリ
ヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ

 春めいてくると、皮膚病関係の新人さんが一気に増える。とりわけアトピー性皮膚炎が悪化しやすい季節だから、病院治療や漢方治療に失敗して増悪のピークを迎えて背水の陣でやって来られる人も多い。

 ところで、思い返してみれば、過去にステロイドを乱用したツケが回ってぜんぜん無効となった人でも、適切な漢方薬を服用して順調に経過していた人が、突然ぶり返したように滲出液が流れ出ることがある。

 明らかにステロイド乱用のツケが回って来た証拠と思われるが、適宜黄耆を主薬とした方剤を追加するなどして適切な配合がなされると、多くは1〜3ヶ月で回復する。

 このようなリバウンドが見られた場合でも、適切な漢方薬の配合のお陰で流れ出ていた滲出液がピタリと止まったところで、一気に7〜8割近くの寛解が得られることが通例であった。
 
 最初から計算すれば半年から一年かかったことになるが、やはり漢方薬の威力は凄いなあ〜とその都度関心したものである(苦笑。

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DSC_1702a posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 21:10| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2010年04月01日

アトピー性皮膚炎を克服した大学生らしい知恵と工夫

飛んでるスズメ
飛んでるスズメ posted by (C)ヒゲジジイ

 既に9割以上は安定した大学生のアトピー性皮膚炎。
 数年前に来られた当初は、二年間塗り続けたステロイドも効かなくなって「死にたいっ」と漏らすほどだった。

 10日毎に熱心に通い詰めて、その間にもメールで微調整の方法を習得しようと何度も症状の報告があった。
 その都度ヒントを与えて断定できない部分は可能性のある方剤を順次服用して体感し、適不適を判断せざるを得ないことなど、現実的な多くのアドバイスを与えていた。

 その当時のメールをしっかり保存して、折々に復習しているというから、いかにも大学生らしい。

 今年、めでたく大学を卒業して旅立って行ったが、勉強熱心な彼は、今後の体質改善兼予防にも、アトピーを克服する大きな助けになったこれらの往復メールがいつまでも役立つのだと喜んでいた。

飛んでるスズメ
飛んでるスズメ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 18:54| 山口 ☔| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2010年03月18日

顔を触り過ぎる8割以上寛解のアトピー性皮膚炎の彼女達

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P3180357 posted by (C)ボクチンの母

 せっかく綺麗に8割以上寛解しているのに、欲張って完璧を狙う彼女達は僅かでも赤みや乾燥感を認めると、盛んに触りまくって、わざわざ炎症を誘発させる。

 痒みが激しいために無意識に手が行ってしまうのとは訳が違う。痒みもないのに、僅かでも違和感を感じれば、触らずにはおれないのである。

 否、赤みや乾燥感が皆無であっても大丈夫だろうかと、不必要に触りまくることの方が多いのである。

 要するに強迫神経症である。

 悲惨な状態で来局した当初はそれどころではなく、激しい痒みを軽減する漢方薬の弁証論治に互いに切磋琢磨することに専念しているので、不必要に触らないように、という忠告を素直に聞けていた彼女達である。

 ところが5割程度寛解した頃になると却って焦りが生じてあらぬことを口走る人も出て来る。
 たとえそうでなくとも8割緩解してお互いにホッと出来る段階に来て、俄然、触らずにはおれなくなる強迫神経症が勃発するのである。

 その手をもいであげようかっ、とばかりに強迫ならぬ脅迫(笑)が必要になるケースすらある。

 不必要に触るとせっかく治まっている炎症を誘発するので、厳に慎むように忠告しても、わかっちゃいるけど止められない彼女達。

 説得するのに疲労困憊したこともある。最近のことである。

 誰が見ても8〜9割は寛解、つまりほとんど治っている状態なのに、馬鹿げた完璧神経症が勃発するのである。

 このようなわからずやが多い人間世界だから、純粋真っ直ぐで互いに理解し合えるボクチンや野鳥たちの方が付き合いやすいのである(苦笑。

P3180430
P3180430 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 23:07| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年12月31日

アトピー性皮膚炎患者には痩せの大食いが多いのはなぜか?

紅葉の名残
紅葉の名残 posted by (C)ヒゲジジイ

 食い意地が張っている人が世の中には多過ぎるっ!

 生きるために食うのか? それとも食うために生きるのか?

 ヒゲジジイなどは明らかに前者だが、豊かな日本に住まう多くが後者であるから情けない。

 食えば太るのは当たり前。
 過食と運動不足をあらためないで、ダイエット・ダイエットと意味不明なサプリメントやピント外れの漢方薬(防風通聖散など)に走ったところで痩せるはずもない。

 ところで食っても食っても太れない、あるいは太らない体質の人達の中にアトピー性皮膚炎患者がとても多い。
 言い換えれば、アトピー性皮膚炎患者さんの多くは過食傾向が強く、食い意地が張って過食ばかりしているのに、その割には太らない体質者が断然多いという印象が強い。

 アトピー性皮膚炎をはじめ、慢性疾患の多くが冷えが原因であると、いかにも幼稚な考えが席巻しているようだが、まったくもって理解に困しむところである。
 
 アトピーに限らず多くの慢性疾患の原因は、@呑兵衛さんやA食い意地が張ってB運動不足になり、C人間関係のストレスに神経を消耗することに違いない。

 アトピーではAの食い意地の影響が大きく、Cはあらゆる疾患の大きな誘引となる重大事であると思われる。

 前置きがあまりにも長くなってしまったが、せっかくピントの合った漢方薬を提供しても、食い意地が張っているために、どうしても食事の不摂生が改善できず、一人前以上は食うなと厳命しても、意地でも守ろうとしない連中は、せっかくの漢方薬の改善効果も激減する。

 中には、最初の三ヶ月間はどうしてもヒゲジジイのアドバイスに従えなかった女性が、その後に突然自覚して、徹底的に食生活の改善と日用品の改善を行なったところ、その後の三ヶ月間で劇的に9割以上の改善を得た人もいた。

 例外的に毎日の缶ビール二本が止められず(アル中ではないかと疑われるほどだが)そんな不摂生でも重症のアトピーが一年半で8割以上の改善を得て、その後は1日2回の漢方薬の服用を持続して9割の寛解状態を維持している人もいるが、これなどは例外中の例外である。

 本日のタイトル「アトピー性皮膚炎患者にはやせの大食いが多いのはなぜか?」という命題に対する解答は、いつも皆に説明しているように、分かりやすく極言すると、不必要に食い過ぎて過剰となった栄養素が毒素に変化して皮膚表面に吹き出ている、とでもイメージすればっ。

 正月だからといってハメを外して食うために生きる生活を続けていると、そりゃ〜大変なことになりますよっ!

今朝のシジュウガラ(シジュウカラ)
今朝のシジュウガラ(シジュウカラ) posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 23:49| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年11月03日

アトピー性皮膚炎の漢方薬の御質問

トンビ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ

ご質問者:病院の保険漢方を一年近く、二種類の同一方剤を続けながら、無効だったアトピー性皮膚炎患者さん(最近、村田漢方堂薬局の漢方薬を服用を開始)

 先生は漢方で十分な効果を得るまでに3ヶ月〜6ヶ月はかかるとおっしゃっていましたが、それはピントが合ってしまえばということでしょうか?

トンビ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ

御返事メール:アトピーに関しては他の病気と異なって、固定的なピントというのは軽症の人以外にはほとんど有り得ません。

 常にピントは動くのがアトピー性皮膚炎の特徴です。
 だから、他の病気と異なって、服用者も漢方薬を投与する側も苦労が要る病気なのです。

 しばしば他の漢方薬局で服用していた人が、治らなくなって村田漢方堂薬局に移ってきますが、ほとんどの人が一時はよいときもあったけど、効かなくなって元に戻ったと言われています。

 その原因は、効果があった漢方薬でも、まだ足らない漢方薬があったり、季節や気候変動、あるいは体調変化によって配合の微調整を繰り返さずに、効果があった漢方薬を固定してしまったのが原因です。

 一時は効いても微調整を繰り返さなければ、直ぐに効果が落ちてしまうことが多いのがアトピーの特徴です。

 但し、かなり治って以後は、あまり微調整を繰り返さなくても済むようになる時期も出て来ます。

 また、いずれは患者さん自身でかなりな部分は一人でも微調整が出来るようになる人がほとんどです。そのようなベテランの人でも、分からなくなったら直ぐ質問がメールで来ます。

トンビ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 20:01| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年10月23日

アトピーの漢方相談専門サイトのタイトルを変えた理由

シジュウカラ
シジュウカラ posted by (C)ヒゲジジイ

シジュウカラ
シジュウカラ posted by (C)ヒゲジジイ

 もともとのタイトルは漢方薬でアトピー性皮膚炎が治る漢方相談だから、語呂もよくて気に入っていたが、現実には大人のアトピー専門であるから、タイトルにもそのことを明記するための変更である。

 もともとアトピーに限らず、子供さんの漢方相談は一切お断りしているが、このような不遜な漢方専門薬局は日本国中で唯一無二であるに違いない。

 そこでタイトルの変更後は、

大人(おとな)のアトピー専門:漢方薬でアトピー性皮膚炎が治る漢方相談

 語呂が悪く、長ったらしいが止むを得ない。

 例外的に子供さんの漢方相談に乗ることがあるとしたら、親御さんなどが村田漢方堂薬局の漢方薬の服用経験があるケースに限っている。
 御両親のどちらかが当方の流儀を理解されておられないまったくの新人さんで子供さんを連れて来られても、綿密詳細な漢方相談が不可能だからである。

 たとえば昨年末から重症のアトピーで来られた女性が、稀に見る理解力で、初期の日毎の微調整の繰り返しに、的確な病状報告と臨機応変の判断力のお陰で、半年も経たないうちに8割以上の安定した寛解が得られたケースがあった。

 このような優れた理解力のある女性の依頼ならご自身の漢方薬服用経験がそのまま役立つであろうから、二人の子供さんの漢方相談依頼も二つ返事で引き受けることが出来た。

 当然、三人とも経過はとても良好である。母親の努力と理解力が優れているからである(笑。

シジュウカラ
シジュウカラ posted by (C)ヒゲジジイ

シジュウカラ
シジュウカラ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 23:39| 山口 | アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年10月06日

アトピー性皮膚炎は単なる皮膚疾患ではなく全身病っ!

イソヒヨドリ
イソヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢: 40歳〜49歳
簡単なご住所 : 関東地方
具体的な御職業: 一応内科医(^ー^;
男性ですか女性ですか?: 男です
お問い合わせ内容 : 村田先生、お久しぶりです。

 実は先生のご自宅上空を何度も往復しておりました(笑。経営の勉強をしに知人を頼って月一度程度、福岡に行っておりましたが、どういう訳か? それが往診旅行へと変わってしまい…未だに月一度程度、先生のご自宅の上空を通過し福岡へ行っております。

 一人の患者さんを治すと次に紹介があったりして患者さんは増えて行きます。。。

 福岡で開業するつもりはないのですが…(汗
 これも修行なのでしょうか??? 今、もっとも重症の患者さんはアトピーで実際、手ごわいです。胸の重圧感が出てから、頭部に湿疹が出現するタイプです。

 これって大血管内の血熱でインチンコウが入っているんですね。まさしく「みみずモデル」だぁ…(笑

 臓器の血熱は時間が経つと大血管内に入るんですね。早い時期に治した人にはインチンコウまでは必要なかったこともあるんですが…。

 話は変わり、春先に一度、下関側の関門人道トンネル入り口まで行きましたが、土曜日の午後だったので念願だった「先生の薬局の外から先生を拝見しに行くこと」が出来ませんでした。

 とりあえず…来週も先生のご自宅上空を飛んで福岡へ参ります。飛行機から手を振りますねヾ(^_^)

DSC_3437
DSC_3437 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:ほんとうにお久しぶりです。

 いよいよ開業間近でしょうかっ!?

 まさか先生が村田漢方堂薬局の上空を何度も往復されていようとは、思いもよりませんでした。

 上空から見下ろされて、村田漢方堂薬局付近でキラリと鏡のように光るものを御覧になっていたら、あれが小生愛用の500mmの望遠レンズです(笑。
 これは、空飛ぶ鳥を夢中になって連写しているところです。

 ときには上空に見える飛行機めがけて連写することもありますが、一度も先生のお姿は映っていませんでした。きっと2000mm以上の望遠レンズが必要ですが、天体望遠鏡にデジ一をドッキングしない限りは不可能です。

 アトピーの重症化した人たちは、かなり複雑な病状を呈しておられるので、通り一遍の漢方治療では寛解できないものですね。互いに苦労に苦労を重ねた上にようやく寛解したような人達こそ、漢方の本質をいつのまにか体得されています。

 四季折々や天候変化や食事内容や精神的なストレスによっても病状変化を繰り返す難治性の人が多いのですが、臨機応変の配合変化の法則を互いに努力して体得してもらうのがヒゲジジイのやり方です。

 仕事も出来ないほど重症化した人を目が覚めるような美人に戻して差し上げ、社会復帰された人が多いのですが、患者さんが謙虚で素直な人にしか通用しない方法です。

 効果が少し出たところで、直ぐに音信不通になる人も多いのですが、アトピーを甘く見ている証拠で、きっと、のちのちになって後悔されている人も多いと思います。
 あるいは漢方薬は一時効いたけど、次第に効かなくなったと誤解されている人も多いのかもしれません。

 すなわち、状況に応じた配合変化が必須であるということが、どうしても理解できないバカな人も多い世の中です。

 インチンコウですか、当方では以前にも書きましたように、茵陳蒿湯と猪苓湯や六味丸が基本となることが多いのですが、これらで一時は著効を示しても、これらだけで治りきる人はほんの少数です。
 一定レベル以上のアトピーでは、単純な方剤の配合で治るほど甘くはないと思っています。

 インチンコウといえば、昨今、肝胆系統に湿熱を蓄えた人達がやけに増えましたが、そのくせ、一年中、冷たいものを好んで摂るだけでなく、下着類はローライズ?とやらで、女性のみならず男性たちも、ヘソよりもかなり下をちょこっと寸足らずの下着をひっかけるだけ。

 昔からお腹を冷すとロクなことはないという古人の知恵も今は昔、腹部を冷す生活ばかり送るから、寒熱錯雑証なんぞは当たり前の時代のようです。
 もしかすると、肝胆の熱邪を冷ましたい為に、無駄な抵抗として腹部を冷す飲食や、お腹を冷す下着を好むのかも?と思ったりもしています。

 肝胆系統に湿熱を蓄えながら、脾胃や衝任の虚寒証を呈する女性達に多く遭遇する昨今ですので、おのずから配合も複雑化せざるを得ません。

 臍上を覆うデカパンを履く運動を起こそうかと企んでいるくらいです(苦笑。

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

折り返し頂いたメール:ご丁寧な返信を頂き感謝いたします。

 漢方を極めるには自分で苦しむ以外無いですね。羽田を飛び立ち、ちょうど村田先生のご自宅の関門海峡が見える頃になると…にわかにプレッシャーを感じたりします。
 それは患者さんが空港に出迎えて下さっているからです。表面上は平静を装って到着ゲートへ向かうのですが、心は戦場へ向かう侍の様な感じです。

 「相手を切るか、自分が切られるか」です。
 一人一人の患者さんの治療が真剣勝負です。

 でも来週の土曜日の福岡行きでは関門海峡が見えたら、先生の500ミリの望遠レンズを探そうかな…きっと「心に余裕が出来るのではないか?」と思います。有り難うございます。

>患者さんが謙虚で素直な人にしか通用しない方法…

 本当に、そんな感覚を覚えます。

 勤めている病院のの看護師が喉の違和感を訴えて、色々な検査をしたのですが全く問題なし。「胃が悪い」と最初から話しているのにもかかわらず自分勝手放題です。

 本当は半夏瀉心湯なんですけど…彼女がかかった心療内科医で出された薬が、予想された半夏厚朴湯ですよね。これが「漢方専門医」の実態ですよね、溜息しか出なかったりします。

 自分が手渡した「半夏瀉心湯」で症状が取れてきたのに…飲みにくいからと、今度は「ガスターを下さい」と。(×_×)

 医療関係者は一般の患者さんと比べても始末に負えません。

 例のアトピーの患者さんは1剤から始まったのが現在は4剤です。。。
 顔のむくみと色黒さは取れてきたのですが…まだ、蕁麻疹の様に湿疹が出るところがアトピーですよね。
 結局は全身を考えないと治らないのかもしれません。

 先生が仰るように、お腹が冷えれば相対的に季肋部にある実質臓器が熱を帯びます。また…冷えは熱の裏側で、冷えた後の臓器は熱くなることから腸にも熱を持つ結果にもなるでしょう。

 さて、今回は、どこまで見抜けるか? 

 博多ラーメンの一杯を食べることと先生の望遠レンズが見えることを楽しみに、福岡に向かいたいと思います。先生に感謝致します。

モズの餌食となったカマキリの補遺
モズの餌食となったカマキリの補遺 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 05:57| 山口 | アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年09月30日

口紅を塗るだけで十分美しい女性たちなのにっ!

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

 治ってみれば素肌がきめ細かく、お化粧など必要ないほど美しい肌となった女性達が、ほんの数人の例外を除いて、皆がみな一様に堰を切ったようにお化粧をはじめる。

 再発しても自己責任だからねっ!と注意しても、彼女らは馬耳東風で聞く耳を持たない(涙。

 はじめて村田漢方堂薬局を訪れた当初は、ヒゲジジイが怖いという先入観からか、恐怖に震えて涙を流すほど可憐だった彼女達が・・・っ

 女性は強いっ というより強情というべきかっ?

 髪をウンコ色?に染めるのを再開した女性は数知れずっ

 咽喉もと過ぎれば熱さを忘れるアトピー性皮膚炎のその後の女性達の現実のお話でした(苦笑。

アオサギの庭
アオサギの庭 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 13:35| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年09月16日

漢方によるアトピー性皮膚炎治療に 失敗する人達

タカ?
タカ? posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日、アトピー専門サイト漢方薬でアトピー性皮膚炎が治る漢方相談に新たなページを新設した。

 漢方と漢方薬によるアトピー性皮膚炎治療に失敗する人達はなぜ?

 上記のページは、漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂に先日掲載した内容⇒「アトピー性皮膚炎の漢方薬は一時的にしか効かないと思い込んでいる人達」をそのまま転載したもの。

 要するに四季折々に変化しやすいアトピー性皮膚炎は、治療方剤を固定できない部分があり、臨機応変の配合変化のコツを御本人自身にも習得してもらう必要があるために、お互いに切磋琢磨が必要であり、どんなに初期から速効が出た人でも油断がならず、そのままの配合では早晩効果が落ちるので、一年間を通して四季折々の変化を観察して分析し、適切に対処する微調整の方法を会得することが必須であるということ。

アオサギが邪魔して迷惑なタカ?
アオサギが邪魔して迷惑なタカ? posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:26| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年09月01日

漢方薬によるアトピー性皮膚炎治療に失敗する人達

DSC03161
DSC03161 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨夜、上記のタイトルで記事を書くつもりだったが、ブログシステムが作働しなかったので、急遽、他のブログに変更した。
 今朝になってこのブログも正常に作働しているが、いまさら同様の記事は書けないので、興味がおありだったら以下を参照されたい。

アトピー性皮膚炎の漢方薬は一時的にしか効かないと思い込んでいる人達

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DSC03198 posted by (C)ヒゲジジイ



posted by ヒゲジジイ at 08:55| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年08月19日

アトピー性皮膚炎におけるステロイド外用剤の減量について

ウミネコの肖像
ウミネコの肖像 posted by (C)ヒゲジジイ

 いまさら書くまでもないことだが、ステロイド外用剤に嵌って泥沼になった人でも、季節に応じた正しい漢方薬の使用方法を試行錯誤を伴いながらも根気よくマスターすれば、自然に減量することができ、最終的にはリバウンドを生じることなく離脱できる。

 漢方薬を開始したからといって、直ぐにステロイド外用剤を中止されると恐ろしいリバウンドが生じる可能性が高いので、無理は禁物である。
 漢方薬を継続するうちに自然に塗布回数や塗布面積が減ってくるのである。

 これからが本題であるっ!
 漢方薬によってかなり寛解したからといって、これまでのステロイドを弱めのランクに下げるのも問題である。やや強いステロイドを使用していても、漢方薬が効果を発揮すれば、自然に塗布する量や回数が減ってくるのに、漢方薬の効果に応じてステロイドのランクを急に下げると元の木阿弥近くに戻ったケースさえある。

 現時点で使用しているステロイド外用剤のままでも順調に減量し、リバウンドすることもなく、遅かれ早かれほとんど塗布する必要がなくなる時がやって来るのだから焦る必要はない。

 漢方薬が効いて来たからといって、急に使用していたステロイドを中止するとリバウンドが生じやすいのは常識である。
 だからといって、弱めのステロイドに切り替えるのがよいとは限らないので注意が必要である。これでさえリバウンドが生じかねないからである。

 ステロイドの減量方法については、実際にアトピー性皮膚炎で直接通って来られている人達には、このへんの機微を繰り返し細かく指導している。

兄弟げんかの後に仲直り
兄弟げんかの後に仲直り posted by (C)ヒゲジジイ


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2009年08月01日

アトピー性皮膚炎梅雨時の異変の対処法

美しい?カラス
美しい?カラス posted by (C)ヒゲジジイ

 数年も当方の漢方薬を継続されてる人で、休日になるとマニキュアを行っていたとんでもない女性がいた。
 だから折々に軽度の再発を繰り返していたのである。

 まさかっ!?と思うことをやっていることがあるので、いくらお馴染みさんになっても油断もスキもあったもんじゃないっ(苦笑。


 ところで、高温多湿が続いた梅雨時に、一定の効果が持続していたアトピー性皮膚炎の人達でも、季節の異変に反応してやや逆戻りして微調整が必要となった人達があった。

 新人さんたちのなかでは、それまで順調に経過していたのに、発疹が再発したり熱感と痒みがぶり返したりで、黄連解毒湯や地竜の追加が必要となった人達がいたが、世間でしばしば投与される消風散ではますます逆効果だったが、村田漢方堂薬局ではアトピーに消風散が有効だった例は僅少である。

 二年も続けてほとんど治癒に近づいていた人達でも、やけに浮腫みっぽくなり乾燥感が強まった人達がいたが、これは六味丸系列の地黄のねっとりとした滋潤作用が一時的に邪魔になって来た証拠で、いずれも六味丸系列の方剤を休薬するのと同時に、猪苓湯製剤に重点を置くことで解決している。(もちろん、これらの異変は一部の人達に限られる現象である。)

 このように一年間を通じた四季折々の変化に対処する必要が最も生じやすいのがアトピー性皮膚炎であるから、しばしば見られるように、一定の効果があったからといって自己治療に走って無音となるのがいかに安易なことか分かろうというものである。

 といってもどうせ彼や彼女らには馬の耳に念仏だから、どうぞ御勝手に・・・自己責任の問題ですからねっ。

 アトピー性皮膚炎を舐めてかかるとロクなことはない。

早朝曇天のツバメたち
早朝曇天のツバメたち posted by (C)ヒゲジジイ
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2009年07月29日

美人揃いのもとアトピー重症者のお姉さんたち

ツバメの母性愛
ツバメの母性愛 posted by (C)ヒゲジジイ

 不屈の根気と努力、みずからも考え抜くチカラがある人達だけが到達できる。

 村田漢方堂薬局のアトピーの漢方に賭けた人達でも、他の治療方法を遣り尽くして最後の手段くらいのつもりで背水の陣で頑張った人達への御褒美である。

 見違えるほどの美人に豹変するのは、もともと肌がきめ細かくデリケートなだけだから、アトピーが治れば当然の帰結である。

 実際に先日も二年半経った人で、この間の微調整の繰り返しに耐えて、二年目を過ぎる頃から、見違えるほどの美人に豹変した女性がいるが、ほんの先日のこと、さすがの毒舌家のヒゲジジイも思わず意味不明な感嘆の奇声を発したほどである(笑。

 また、先日もこのブログで紹介した5Kg太って大騒ぎをした女性などは、この短期間でみるみる本来の美人に生まれ変っている。
 
 このような事例は毎年何人もいるのは当然で、いずれの女性もアトピーが8割以上寛解する頃には、素晴らしい美人に生まれ変るのだから、笑いが止まらない。

 といっても、一部の諦めの早い人達には無縁の世界で、ひどいのになると遠路はるばる泊りがけで10日毎に二度来られたッきり、効果のある処方が一部見つかった時点でそのまままったくの無音となった人もいる。

 恐らくは四季折々の季節的変化によるアトピーの異変に対処できないまま、ばつが悪くて再来することも出来ずに困惑しているに違いない。

 アトピー性皮膚炎というものは、油断もスキもならず、四季折々の変化の傾向と対策をしっかり把握して、服用者みずからも折々の微調整がある程度は行えるまでにならないと9割以上の寛解は得られない。

 要するに根気のない人と、頭を使えない人達は村田漢方堂薬局の弁証論治の世界に参入することは出来ない。
 自分の病気なのだから、観察力を発揮する主体はアトピー患者自身であり、患者さん自身の感性こそもっとも大切なのである。

 多くの西洋医学世界のように患者の主観に対して聞く耳を持たない専門家中心の采配などは、中医漢方薬学の世界とは没交渉である。

 なにはともあれっ・・・何歳になっても美人を見るのは気分のよいものですよ(呵呵っ!

ツバメの母性愛
ツバメの母性愛 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 22:50| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年07月16日

重症のアトピーが寛解するにつれて体重が・・・

闇の夜に鳴かぬ烏の声聞けば、生まれぬさきの父ぞ恋しき
闇の夜に鳴かぬ烏の声聞けば、生まれぬさきの父ぞ恋しき posted by (C)ヒゲジジイ

 体重が5kgも増えたと嘆くおかしな人がいた。
 村田漢方堂薬局にはじめて来られたときはガリガリに痩せていた人である。
 
 ステロイドが効かなくなって重症化し、村田漢方堂薬局に来られるまでにも漢方薬局で二年間の漢方治療もむなしく、それ以前にも様々な治療方法を試みても結局は治らなかった。

 さいわいにも当方の漢方で順調に治りかけていたところで、真冬のこととてインフルエンザに罹り、病院のタミフル服用で突然再発して同時に激しいリバウンドが勃発した。

 激しい痒みと多量の滲出液で体力も消耗し、再度、病院治療でもっと強いステロイドに頼るか、漢方に賭けてみるかの選択を迫られたときにも、意を決して漢方薬だけに頼った決意の硬い信念の人であった。

 激しい症状が一ヶ月も続いたが、とても勘がよく頭が切れる人で、臨機応変の微調整にもよく耐えて、客観的な報告と繰り返しの配合変化による反応に対する鋭い観察力のお陰で、激しいリバウンドも一ヶ月を過ぎると順調に経過しはじめた。

 ただし、会社の制服フェチでもあったのか、分厚い制服を着込んだままの生活により、よけいに熱証を増長している現実に何年も気付かないドジな一面もあった。

 その後も複雑な配合変化の法則を数ヶ月もしないうちにかなりマスターされて、みずから上手な微調整がやれるまでになった。

 8割寛解には少なくとも1年はかかるだろうと予測していたが、半年もたたないうちにほとんど8割寛解に達してしまったほど成績優秀で、やけに短気なところがあっても、頭の切れる人はこうも違うのかと感心したほどである。

 ところが最近になって体重が5Kgも増えたと嘆いて大騒ぎするのである。
 五月蝿いので「だったら漢方を止めたらっ!」と進言している。

 止めたらどうなるか?

 もとの木阿弥で地獄の状態に戻りたいならどうぞ、あのガリガリに痩せた体力低下の極北が懐かしいなら・・・お好きにどうぞ・・・頭の良い人でも、こんな馬鹿なところもあったのかと、ますます感心しているところである(苦笑。

 過去の悲惨な状態を思い出せば、そろそろ悟ってもいい頃だろう。

頓悟したスズメ
頓悟したスズメ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 23:11| 山口 ☔| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年04月18日

四月は気温の上昇に伴って様々な体調変化が生じやすい

 木の芽立ちともいわれる春には、潜在的な疾患が一気に芽吹くように表面に現れるようになったり、治りかけていた慢性疾患が再発気味になったりと、健康上は用心が必要な季節である。

 アトピー性皮膚炎などでは、気温の上昇に伴って熱感を伴う痒みが再発する人や、空気の乾燥に伴って落ち着いていた皮膚に乾燥感が感じられたり、実際に治りかけていた一部のアトピーの人から、軽度のぶり返しの報告を受けている。

 だから常々季節や日々の気候や体調異変に応じた臨機応変の微調整を心かけるようにアドバイスしているのである。
 熱感が伴うようであれば、必要なくなっていたはずの強力な清熱剤を復活する必要があるし、これまで必要だった去風散寒薬を必要としなくなったり、様々な微調整が必要となる人が一部に出て来るのである。

 だから、この季節に大きな微調整を必要とせずに過ごせる人は、かなり本物の治りを見せている証拠であるとも言えるのである。

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アシナガバチ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 07:08| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年04月06日

アトピー性皮膚炎で、滲出液が大量に流れ出るケースというのは・・・

 アトピー性皮膚炎で、滲出液が大量に流れ出るケースというのは・・・ほとんど全例がステロイド外用剤による副作用によるもののようである。

 掻き傷からジンワリと滲む程度の滲出液と異なり、流れ出るような滲出液は、ほぼ間違いなくステロイド外用剤による副作用に違いないと踏んでいる。

 ジンワリに滲む程度なら、適切な方剤の運用で、なんとかなるものであるが、さすがに大量の滲出液が流れ出るようなケースでは黄耆を大量に用いた方剤が必要なケースが目立つ。

 但し、黄耆は温性であるから、寒熱の配合バランスに注意が必要で、この段階になるとますます素人療法や単なる電話相談やネット相談ではうまくいかないケースが多発しているらしく、どうしようもなくなって、ようやく村田漢方堂薬局に直接駆け込まれるのも、こちらとしても難儀である。

 中途半端なネット相談や自己治療および、安易にステロイド外用薬を大量に投与する皮膚科に頼り続けた挙句が・・・相談に乗るこちらにとってもかなり心身の消耗する仕事である。

 ステロイド外用薬を無理なく離脱するにはしっかりとしたテクニックがある。

 突然の中止や、あるいは痒くもないのに漫然と塗り続けるなど、間違った使用方法のつけが回って来た結果、大量の滲出液流出となるように思われる。


posted by ヒゲジジイ at 15:09| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年04月03日

アトピー性皮膚炎に限らず、一定レベル以上の慢性疾患は、直接通わずに通販だけに頼って治ることは???

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 20歳〜29歳の女性
お問い合わせ内容 : 私は現在○○歳です。生まれてすぐ喘息があり、二歳の時に喘息が治った直後、アトピーになりました。

 それからはステロイドを塗ったりとダラダラずっと続けていました。それまではステロイドを塗ればあまり見た目にはアトピーとわからない程でした。

 ですが、19歳の時妊娠をきっかけに全身アトピーになりました。ステロイドを塗って何とかおさえてました。ですが2人めを出産を機にもう強いステロイドを塗っても全くきかず、体中乾燥と赤い湿疹と強烈な痒みで夜も眠れず今は不眠症に困ってます。
 生活にも支障があり朝起きられない程です。歩くのも辛いです。

 それと三歳と一歳半の子供もアトピーで悩んでおります。2人とも生後半年位から湿疹がでだしステロイドなしではだめみたいです。

 三人まとめて漢方治療したいのですが、やはりお金が相当かかると思うので子供を先に治してあげたく思います。ですが意気込みとしては借金してでも漢方治療に専念する気持ちでおります。

 自分自身一年前に通販の漢方薬局で温清飲を処方され、一時的に良くなったのですが、1日750円とゆう事もあり断念しました。

 安い所を探し他の漢方薬局で同じく温清飲を1日315円で処方されましたが全くきかずそれも断念しました。

 子供の辛そうな姿をとにかく早く治してあげたく思います。

 そちら様の漢方薬局での大体の値段の相場をよろしければ教えてもらえたら助かります。


御返事メール:温清飲だけで1日分750円とはちょっと高過ぎると思われるのは当然で、1日分315円くらいの方が妥当だと思います。
 
 それにしても高いところの温清飲が効いて、安いところの温清飲では効果がなかったというのなら、効果があるところの温清飲でそのまま続けて治されるべきだったのではないでしょうか?

 しかしながら、当方ではどのような理由があれ、アトピーに温清飲を使用することはほとんどあり得ません。

 また申し上げにくいことながら、当方では子供さんの漢方相談は行っておりません。大人で強い信念と自覚がある人以外はお断りしている状況です。

 当方では漢方処方一つ一つは、とても安価に提供していますが、たとえば貴女ご自身の場合を想像するに、一つや二つの処方だけではほとんど効果を出すことはできないと思われますので、いくら安価に提供できても、少なくとも数処方を併用しないと効果はでにくいと思います。

 さらに言えば、貴女の現在の状況と同様のアトピー患者さんもしばしば来られますが、生活にも支障を来たすほどの状態では、地元近辺で頻繁に通えるケースだからこそ重症のアトピーを治すことができたのであり、あなたのように遠方であれば、体力の衰えがひどすぎる場合は、こちらに通うことすら困難なはずですので、到底、当方ではご相談に乗ることはできません。

 貴女ほどの重症になれば、地元近辺で頻繁に通える範囲内の漢方薬局を見つけるべきで(子供さんも同様)、遠方ばかりをさがすのは無理があると思います。

 アトピーは一定レベルを超えると、かなり綿密で繊細な弁証論治を必要としますので、メール内容からはっきりと断言できますのは、繰り返しになりますが、当方では到底ご相談に乗れません。

 必ず地元近辺で見つけて下さい。安易に通販だけを頼る方法で簡単に治るほどアトピーは、それほどやさしい疾患ではありませんので、是非とも地元近辺で本気で相談に乗って下さる漢方薬局をおさがし下さい。

 以上、取り急ぎお返事まで。


【追記】 現実には特別な例外として、子供さんの御相談に乗っているケースがある。

 親御さん自身が重度のアトピーで、近隣の漢方薬局に通い詰めること二年有余。
 一時よかったときもあったが、次第に悪化してステロイドも効かなくなり、しかも強烈な副作用を伴っていた。
 ネットで見つけた村田漢方堂薬局に、やや遠方から真面目に通って、臨機応変の微調整にも、とても協力的であったお陰で短期間で一定の効果があり、その時点で子供さんお二人の漢方相談を依頼されたのである。

 しっかりしたこの親御さんなら大丈夫と踏んで、親子三人のアトピーを引き受けた特別なケースである。
 これが可能であったのも、毎週のように親子で通う熱心さがあればこそで、しかも最初に重症の親御さんご自身が当方の漢方相談の流儀に納得してついて来られる熱意があったからである。



posted by ヒゲジジイ at 00:10| 山口 | アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年03月28日

アトピーでもシンプルな配合でスムーズに寛解して行く幸運な人達

 最近、村田漢方堂薬局としてはとてもシンプルな配合で病気がスムーズに寛解に向かっている人達が目立っている。

 なかでもアトピー性皮膚炎の女性達に顕著で、2〜3処方の併用で長年のステロイド外用剤が無理なく減量し、スムーズに離脱に向かっている人が多いのである。

 一方では多種類の併用が必要だったとはいえ、かなりな速効があったのをよいことに、数ヶ月もしないうちに服薬を中断した根気のない人も目立つ。
 遠路はるばるやって来られながら、この不況下だから経費面に問題があったのかもしれない。

 別の例では、わさわさ遠方から二度も泊りがけで来られながら、少し効果が出かかったところで、わずかその20日間で中断した医療関係者もいる。
 やはり医療関係者は適切な処方が見つかりかけると、シメシメとばかりに直ぐに中断する。

 アトピーに限っては医療関係者は一部の例外を除いて根性が無い。どうせこれをヒントに自己治療を試みるのだろうが、臨機応変の配合変化が必要なのに、処方を固定できると思い込むのはチト考えが甘過ぎる。

 そのような幸運な人達とは別に、再発組みと来たら高濃度の多種類の方剤にも関わらず、遅々としたスピードとなるケースが多いのは、治せるときに油断して服用を怠ったツケが回ってきたのに違いない。

 それらの再発組みの人達こそ、初期に比較的スムーズに寛解して行ったことが油断を生み、半年もしないうちに服用量が激減したことと同時に、あれだけ注意しておいた食生活の乱れが起因しているように思われる。

 いずれにせよ、ステロイドが離脱出来なかった病歴の長い人達が、意外にシンプルな配合で、急速に緩解している事例が続くので、むしろこちらは唖然とするばかりである。

 極端な例では、●●●湯と○○湯だけの配合で面白いほど効果を上げるケースなどは最たるものである。

 ここで処方を伏せるのは、またぞろシロウトさんたちが弁証論治もないまま勝手に模倣して、効くとか効かないとかの苦情を聞きたくないからである(苦笑。


 追記:ブログの更新を怠っていると、お馴染みさんに窘められたので仕方なく書いた。

 ただ、せっかく過剰なほどたっぷりの相談時間をかけながら、少し効果が出かかったところで、シメシメとばかり数回も続かずに音信不通となった連中への警告にはなったかもしれない。

 つまり、処方は固定できるとは限らないということを・・・だから、そちらでうまく行かなくなっても、もはや受け入れるとは限りません。
 こちらもそこまでお人よしではありませんからねっ(呵呵。



posted by ヒゲジジイ at 00:13| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする