2020年10月05日

絶対にマネしてはいけない胃腸薬の飲み方

 吾輩の若い頃の重度の胃弱は、おそらく現代の医学で命名されている機能性ディスペプシアに違いないが、漢方薬類で治った経緯を述べると、絶対にマネしてはいけない方法が主体だった。

 まずは牛胆汁エキスを主成分とするオルスビー錠の味が大好きで、毎回、口に含んで味わいながら服用すること多年(これは絶対にマネしてはいけない!理由はのちほど)。これがよくフィットして、胃もたれなどの胃の不快感が常用している限りは、ほとんど自覚することがなくなった。

 ところが、あの刺激的な味を1日3回以上続けるものだから、10年以上経つ頃には、舌が痛くなって、これはヤバイ!と思って、通常の服用方法に切り替えたところ、次第に飲むのが面倒になって、次に口内で強い刺激にならないものを物色していたが、ガジュツの錠剤を試してみると、これがまた実に美味である。

 これには長年嵌って、味わいながら口で溶かして服用しても、オルスビー錠の時のように、舌が痛くなることもなく、20年以上は徹底的に続けた。

 このガジュツの錠剤を続けるうち、タバコの影響だろう長年の歯茎や唇の「どす黒い暗赤色」が、明らかに、どす黒さが消えたと愚妻に褒められたことだった。

 上記の2種類の生薬製剤の他には、例の藿香正気散は、折々に常用していた。

 そうこうするうち、いつの間にか、大変丈夫な胃に豹変しており、冷たい練乳かき氷などを多食した時には、用心のため、藿香正気散を必要とする以外は、いつのまにか、オルスビー錠も、ガジュツの錠剤も、過食した時に、消化剤として服用することがあるくらいとなっている。

 それよりも、歯医者に行くのがイヤで、長い間、排膿散及湯+白花蛇舌草などで、調子よく経過していたのが、先月の中頃だったか、仕事で多忙を極める日が続き、疲労困憊が続いた挙句、歯茎の腫れが引かなくなり、夜も寝れないほどの疼痛で、とうとう排膿散及湯でも間に合わなくなった。

 そこで、いよいよ排膿散及湯を中止して、天津感冒片と同一成分の代替品を服用したところ、即効があり、夜中に歯痛で目覚めることもなくなり、急速に炎症が消退したまま現在に至る。

 規定量を1日3回続けだすと、一時はいつもより食事がまずく感じた時もあったが、それも慣れると、元のように食事のたびに、何を食べても美味しい、オイシイと、幸せな気分を味わっている(笑。

 なお、それら以外に長く常用しているのは、まずは牛黄製剤を主体に、杞菊地黄丸・茵蔯五苓散(頭部打撲の血種予防)・キノコ食品・板藍茶・雲南田七・適宜、生薬製剤二号方や茵蔯蒿湯とイオン化カルシウム以外にも石流茶や猪苓湯、便秘したときのみ麻子仁丸、希に葛根湯や真逆の葛根黄連黄芩湯、腰痛には心龍に適宜地竜など、こうやって書いてみると、意外に多種類のものを必要とする老体に陥ってしまったが、いわゆる胃薬は、ほとんど必要としなくなっている。
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2011年10月5日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年10月5日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2020年10月04日

「機能性ディスペプシア」は、中医漢方薬学が最も得意なものの一つ

 数十年前には機能性ディスペプシアという病気は、まったく聞いたことがなかった病名だが、何のことはない、「症状の原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないのにもかかわらず、慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患」という定義だという。

 この定義内容の諸症状こそは、中医漢方薬学が得意とするものであるが、西洋医学で治ったという人は聞いたことがないのは、村田漢方堂薬局に相談に来られる人に限っては、当然のことかもしれない。西洋医学治療で治るくらいなら、相談に来られるはずもないからである(笑。

 ところで、機能性ディスペプシアは漢方治療によっても「姿勢が悪い人はなかなか改善しない」というネットの記事を読んだという胃弱の相談者は、ご自身が長年、猫背で姿勢がとても悪く、機能性ディスペプシアの定義にもピッタリだからと嘆かれるので、ヒゲジジイ自身の経験をお話しして慰めたことだった。

 すなわち、私自身も若いころに重症だった経験(拙著『求道と創造の漢方』の序文にも書いている)をしていますが、中年前後から、漢方のお陰もあってか、いつも食事がおいしく、胃のことなどすっかり忘れて数十年以上が経ちます(笑。
 
 何を隠そう、長年のサンドバックとの格闘やチヌ釣り、および鳥撮など、長年の前屈みの影響か、私自身が猫背で姿勢がとても悪く、姿勢を直そうともしませんでしたが、この通り、胃症状はスッカリ消えています。もちろん姿勢は直すに越したことはありませんが・・・。

 というように、猫背で姿勢が悪くとも、大食漢で胃は丈夫と豪語する人すら、珍しくないだろう。

 どうしても猫背気味になる事務職や、趣味の世界では魚釣りや、スポーツではボクシングなど、様々であるが、一部の人ではその姿勢の悪さが胃腸に影響することもあるかもしれないが、まったく影響しない人こそ多数かもしれない。

 ヒゲジジイの場合は、オルスビー錠・ガジュツ製剤・藿香正気散などを長年常用することで、いつの間にか完治していた。
(といっても例外的に、練乳かき氷を1日に9個食べたときだけは、流石に藿香正気散のお世話になることがある。)

 当時、藿香正気散は煎じ薬の半量のエキスしかなかった時代だが、最近は、煎じ薬濃度の勝湿顆粒という高濃度の優れた製剤があるので、便利な時代になったものである。

 ともあれ、適応する漢方薬は、それぞれの体質に応じて様々で、大柴胡湯から四逆散・柴胡桂枝湯、六君子湯や参苓白朮散・オルスビー錠や開気丸・藿香正気散・半夏白朮天麻湯・ガジュツ製剤・桂枝茯苓丸など、体質と一連の症候に応じて実に様々である。

 但し、症状が消失して自信を持てるまでの期間は、人によってかなりな長短の違いがあるのは、病歴にも関わる問題と、精神的な安定度との相関関係も否定できない。

 完璧を求めすぎる人こそ、やや長引きやすい。
 完璧なんて、世の中に滅多に存在するものではないが、「ほぼ完璧」なら、ありそうである。
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2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2019年02月08日

逆流性食道炎に特許取得のオルスビー錠が効かない人の漢方薬は・・・

2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:40〜49歳の男性
【 職 業 】:会社員(事務系)
【 地 域 】:関東地方
【 お問い合せ内容 】:
 いつもブログを拝見させていただき、ありがとうございます。

 逆流性食道炎のことでご相談させていただいてもよろしいでしょうか。
 私は昨年の春から仕事の疲れからなのか、逆流性食道炎になってしまいました。

 1日数回呑酸があり、胸やけをし、ときとき胸の真ん中と、その反対側の背中の部分にも、かゆみがあります。(なぜか痛みではなくて、かゆみですが)

 胃カメラでは軽度の逆流性食道炎と診断され、タケキャプを1年以上とぎれとぎれで飲んでいます。一時的によくなったこともありますが、薬をやめるとしばらくしたら、また再発します。

 近くの漢方医にも行き、最初は六君子湯合安中散、次は半夏瀉心湯、最近では逍遥散などそれぞれ2か月くらい、続けて飲んだことがありますが、あまり改善されませんでした。

 体質的には痩せ型で、何を食べても太らないタイプで60キロ超えたことがありませんでした。かなりの冷え性で、冬には手足が冷たく、夏は冷房がたいへん苦手です。

 副鼻腔炎もあり、風邪のときは必ず緑の鼻水が出ます。また、ときどき白いたんが出ます。

 漢方の先生では、「陰、虚、湿」のタイプと診断されていました。

 こちらのブログを読んで、「柴胡桂枝湯」を試したところ、一時的よくなったような気がします。「柴胡桂枝湯」を続けて飲んでみたいのですが、長期的に飲んでも大丈夫でしょうか。
 また、私のような場合は、もっと合う漢方も考えられるのでしょうか。

(実は妻にも逆流性食道炎があり、オルスビーが効きました。私にはあいませんでしたが)お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:

>「柴胡桂枝湯」を続けて飲んでみたいのですが、長期的に飲んでも大丈夫でしょうか。
 とのご質問、もしも長期間服用するのが不安であれば、不安なために効果が減弱しかねないので、やめるかどうかはご自身で判断されるべきかと存じます。

 少し効果があるというのいうのに、失礼ながら、わざわざなんとも不思議なご質問だと思い、どうお返事してよいやら迷っているのが正直なところです。

 と言いますのも、当方の流儀では、漢方薬を長期間服用することに少しでも不安を持たれる人には、いつもご相談をお断りしているからです。

 ともあれ、直接何度も通える人でない場合は、地元近辺の漢方専門薬局で、しっかりご相談するのが最善だと存じます。

2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳)
2011年02月08日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

折り返し頂いたメール:

 さっそくご返事くださり、ありがとうございます。

 誤解を与えてしまうような書き方だったようで、たいへん申し訳ございませんでした。失礼の段、お許しください。

 私は小さいときから体が弱く、漢方を長年飲んでおり、漢方にはたいへん感謝しています。

 ご確認させていただきたかったのは、私は冷え性で陰証だと言われましたので、主に陽証の人向けだと言われている「柴胡桂枝湯」は合うかどうかといことでした。

 私自身としましては、「柴胡桂枝湯」には確かに効果を感じているので、陰証だと言われても、続けて飲んでいきたいと考えています。

 まだまだ勉強不足の私ですが、先生のお考えをお聞かせいただければ幸いです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:


 陰証だの陽証だのの理屈も大事ですが、それよりももっと大事なのは、実際に飲んでみて、ご本人の感触がよいのであれば、そちらのほうが重要でかつ大正解です。

 陰証だの陽証などにこだわり過ぎるとすれば、それは日本漢方の短絡的な本末転倒だと思います。
 同じ日本漢方でも、臨床的にとても有用な「口訣(くけつ)」という言い伝えを参考にされたほうが、はるかにマシです。

 通常であれば、柴胡桂枝湯が効くように思われる場合は、しばらく続けて、もしも途中で効果がなくなるようなことがあれば、その時点でまた出直せばよいのです。うまくいけば柴胡桂枝湯を続けていれば、いつのまにか根治してしまうことだってあり得る話です。

 なお、オルスビー錠が効く逆流性食道炎の確率は5割以下だと思いますが、当方のブログを見て、製造元の製薬会社では、逆流性食道炎の特許を取得して、よせばよいのに、オルスビー錠にさらに黄柏と牡蠣殻末を加えた新製品を販売しましたが、これは牡蠣殻末が大量に含まれるせいで、しばしば便秘を誘発してしまうので、日頃から軟便・下痢傾向のある人でなければ、使える代物ではありません。

 漢方界では新製品を出す時にはとても慎重な会社が多いなか、大変珍しいことでしたが、こちらに相談なしに事を運んだための勇み足、あらずもがなの蛇足製品といっても過言ではないように思われます(苦笑。

2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

折り返し頂いたメール:

 おかげさまで、陰証、陽証の迷いがなくなりました。

 逆流性食道炎が根治するまで、1年ぐらいは柴胡桂枝湯を続けていきたいと思います。

 胃酸抑止の西洋薬はもう1年以上飲んでいましたが、対症療法であり、根治できないので、早く漢方だけに切り替えたいと考えています。

 ちなみに妻の場合は黄柏と牡蠣の入っていないオルスビーで治りました。

 たいへんお世話になりました。

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2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年02月08日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2017年12月13日

オルスビー錠が「逆流性食道炎治療薬」として特許取得

2011年12月13日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年12月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

 以前から、折々にオルスビー錠が、人間様の逆流性食道炎に有効性を示すことがあることを、このブログで報告してきたが、製造元の剤盛堂薬品(株)の社長さんが、ヒゲジジイの度重なる報告を、実際には疑われていたのか? はたまた少しは信用されたのか???

 ヒゲジジイのこのブログを読んだ人達から、しばしば製造元に問い合わせがあるので、ありがた迷惑に思われたのか? あるいは少しはよろんでくれたのか? なんと、なんと!奇特なことに長期に亘って?動物実験を繰り返された由。

 実験に使われた動物(ラット?)達には同情を禁じ得ないのだが、胃を縛り、胃の容積を小さくした上で、

@ 牛胆配合製剤(オルスビー錠の成分)の投与群
A 牛胆汁エキス末投与群
B @の牛胆配合製剤から牛胆汁エキス末を除去した製剤群


の3パターンで比較実験したところ、 @Aでは食道の炎症はみられなかったが、Bではすべての実験動物の胃が、黒く爛れてしまった!

 これらの詳細な動物実験によって、タイトルの通り、オルスビー錠の配合成分(牛胆汁エキス末・甘草末・桂皮末、生姜末)そのもので、逆流性食道炎治療薬として特許を取得することができたのだという。

 これによって、ヒゲジジイが堂々と胸を張ってブログに報告がしやすくなるだろうと思われているらしいが、人間様に使った場合の有効性は、単独使用では5割前後、10人のうち5人前後であろうということはすでに

2007年02月15日 逆流性食道炎に対する安上がりな漢方薬

で述べたとおりである。

 もっと確率を上げるには、上記の記事でも一部を書いていたように、大柴胡湯や柴胡桂枝湯、あるいは六君子湯など、それらでなければササヘルスなど、体質に応じた適切な方剤を併用すべきだろう。

 なお、牛胆汁エキスは、病院でしばしば投与されるウルソと同じだと信じて疑わない医療関係者が多いようだが、まったく似て非なるもので、前者は逆流性食道炎や胃もたれなど、様々な胃症状に効果を示すが、ウルソの場合は、人によっては逆に胃もたれなどの胃症状を誘発する場合がある。

 まったくの似て非なるものであること、その由来や成分など、ここで取り上げるまでもなく、医療関係者ならみずから調査して、しっかり常識として知っておくべきである。

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2011年12月13日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年12月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

2017年11月01日

逆流性食道炎に対する漢方薬

2008年11月01日の茶トラのボクチン(4歳)
2008年11月01日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 ここ数年以上、病院で逆流性食道炎という診断が下ったという人が目立つ。中にはまったく無症状であるのに、そのような診断が下ったと言って心配される人もいる。健康に対する意識がやや過剰気味な人たちで、頻繁に受診して諸検査を受けたがる人に多い。

 それとは逆に、実際に逆流性食道炎の症状に苦しみ、受診したものの西洋医学治療ではまったく効果がなく、漢方薬に救いを求める人は珍しくない。
 漢方薬の方では、体質と症状によってフィットする方剤はマチマチで、世間でいうように六君子湯がフィットする人は、村田漢方堂薬局では少なく、大柴胡湯+オルスビー錠や、柴胡桂枝湯やササヘルスがフィットするなど様々。

 ところが、最近、珍しく地元の高齢の女性の逆流性食道炎の苦しい症状に対して、六君子湯+オルスビー錠が良くフィットして、比較的短期間で十分な効果を得ている。

 敢えてこのような大した問題でもないことを記すのは、逆流性食道炎以外の胃症状などを含めて、世間で汎用される六君子湯を飲んでもらっている人は、この女性をよせて、常用される人や時々利用される人を含めても、せいぜい5名くらいのものだからである(苦笑。

 村田漢方堂薬局で使用する六君子湯は当然、正しく白朮(ビャクジュツ)が配合されたもので、微妙に薬効が異なる蒼朮(ソウジュツ)を使ったものではない。

 でも、関東地方の人には、六君子湯がフィットする体質の人が多いように仄聞するが、本当なのだろうか?

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2008年11月01日の茶トラのボクチン(4歳)
2008年11月01日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:逆流性食道炎

2015年11月16日

ネットで調べた漢方薬の胃薬はみんな六君子湯?!

2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 胃腸の不調を訴える人達が、ネットで調べて六君子湯が飲みたいと相談される人が毎年何人かはおられるが・・・。

 逆流性食道炎はもとより、むかつきや食欲不振、胃の痞えや胃痛までも、皆がみな、
 「ネットで調べたら六君子湯がよさそうに思えるのですが、どうでしょうか?」

 猫も杓子も六君子湯というが、実際には大柴胡湯や半夏瀉心湯が適応するケースが最も多く、柴胡桂枝湯も意外に目立つ。ササヘルスやオルスビー錠もしかり。
 胃のむかつきは意外に茵蔯蒿湯証だったということも多い。

 残念ながら六君子湯がフィットする人はいなかった。

 ネットで調べる胃薬の漢方薬は六君子湯が氾濫しているようだが、実際には、村田漢方堂薬局で遭遇する限りは、ネットで調べて来た人で、六君子湯がフィットしたケースは今のところ皆無というわけである。

 一度くらいは「正解です!」ということがあってもよさそうなものだが、不思議である。

 要するに素人療法は怪我の元。

 素直にこちらの流儀に従って、10日毎に通っておれば、一度でフィットしなくとも、数回通う間に、しっかりフィットした配合が必ず見つかる。

 だから、そんなに焦って下手なネット検索を行って、こちらの流儀(弁証論治)を乱してしまうだけ、損するのは相談者の方だということを認識すべきでしょう。

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2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月16日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:六君子湯

2015年11月10日

逆流性食道炎の漢方

2008年11月11日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月11日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

 たまたま本日の午後、突然、久しぶりに愚妻の逆流性食道炎が再発。

 慌しかった公私(本業の仕事だけでなく屋根の葺き替え工事の接待など)の目途がたったところで、ホッとしたところで、再発を誘発したらしい。

 これまでしっかり治療兼予防となっていた大柴胡湯+イオン化カルシウムやササヘルスなどを常用していたのに久しぶりの再発に落胆していたが、直ぐに原液のササヘルス20mlを頓服させると、一発で治まった!

 そこで思い出したのが、これまでアトピー性皮膚炎に合併する逆流性食道炎の男性に、ササヘルスに高濃度のニガリを水に薄めて、イオン化カルシウムで胃酸を中和される方法で、アトピーのみならず逆流性食道炎が治まった人がいたということ。

 また、逆流性食道炎ほどではなくとも、ヒゲジジイ自身が、数ヶ月前、夜中に胃酸過多で鳩尾が気持ちが悪くなり、寝ているどころではなくなったことが2回ほどあったが、その時にはいずれもササヘルスの原液20mlの服用で即治した経験があった。

 逆流性食道炎や胃酸過多にしても、人によってフィットする漢方はマチマチなので、一概に言えないものの、人によってはササヘルスも有効だった人も意外に多い。オルスビー錠にも引けをとらないかもしれない。
両者の併用も当然あり得る。

 とはいえ、オルスビー錠にしても、ササヘルスにしても、皆に有効とは限らず、大柴胡湯がフィットする人が最も多く、それにオルスビー錠併用のケースや、柴胡桂枝湯+オルスビー錠+イオン化カルシウムで治まった人もいれば、人によって実に様々である。

 到底、一概に言えないものの、フィットするまで根気よく頑張った人は、いずれも治まっている。

 ネットを検索すれば、世の中には六君子湯が効く人が多い?らしいが、まだそのタイプの人に遭遇したことはないので、不思議である。

 なお、ヒゲジジについては、引き続き柴胡桂枝湯+オルスビー錠を続けることで、今のところ胃酸の逆流はまったく感じない。

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2008年11月11日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月11日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年11月11日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月11日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母


2015年11月08日

結局はヒゲジジイの胃酸の逆流は大柴胡湯ではなく、柴胡桂枝湯+オルスビー錠でほぼ根治

2009年11月08日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月08日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

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【 年 代 】:40〜49歳の女性
【 地 域 】:県外
【 11月05日のおたより 】:

 こんにちは。先日は、お薬を送って頂き、ありがとうございました。

 先日行った、子宮がん検診の結果が返ってきました。
 細胞診は陰性で、腫瘍マーカーの値も、完全に正常値に戻りました。
 本当にありがとうございます。
 お薬、真面目に続けていこうと思います。

 逆流性食道炎の症状もほとんど治まり、快適に日々を過ごしております。

 朝晩、冷え込みがきつくなりました。くれぐれも、ご自愛ください。

2009年11月08日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月08日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

11月05日のお返事メール:

 すべて順調そうで何よりです!

 私の胃酸の逆流もすっかり治ってしまいました。はじまって直ぐに対処したのがよかったようです。

 ただ、私の胃は、大柴胡湯から柴胡桂枝湯+オルスビーに切り替えることで、一応、完全に治まったみたいです。
 もともと大柴胡湯体質ではなかったので、ストレス性の柴胡桂枝湯のほうがよりフィットしたようです。

 また、私自身は、もともとオルスビー錠が大好きで、以前は長年、日々オルスビーを齧って飲んでいたら、舌が痛くなったので、齧るのを止めただけでなく、服用そのものを数年中止していたので、久しぶりに再開してみると、やはりもともとオルスビー錠が体質によくフィットしているようでした。

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2011年11月08日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月08日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2011年11月08日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月08日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年11月08日の茶トラのボクちん(8歳)
2012年11月08日の茶トラのボクちん(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年11月08日の茶トラのボクちん(8歳)
2012年11月08日の茶トラのボクちん(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2015年11月07日

ヒゲジジイの胃酸の逆流を心配されて頂いたアドバイス

2008年11月07日の茶トラのボクちん(4歳)
2008年11月07日の茶トラのボクちん(4歳) posted by (C)ボクチンの母

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【 地 域 】:県外
【 10月29日に頂いていたアドバイスと補充注文 】:

 こんにちは。
 その後おかげさまで、多少の波はあるものの、調子よく過ごせております。

 ブログを拝見させて頂きましたが、先生も逆流性食道炎の症状にお苦しみとの事。

 もし、夜間の逆流症状がおつらいようでしたら、布団の頭側にクッションなどを敷き、(布団と畳の間に入れると、横になったときの違和感が少なくてすみます。)上体を少し高くしてお休みになられると、随分違うと思います。

 私も、症状が悪化してからはずっとこの状態でやすんでおり、夜間の症状が随分良くなりました。(大柴胡湯で症状が治まってからも、これは続けています)。

 差し出がましいかとは思いましたが、もしよろしければ、一度お試しになられてください。

 お薬の補充に伺わなくてはならないのですが・・・

⇒(以下、常用されている多種類の漢方薬類の補充購入の通信販売依頼の内容は省略。)

2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ボクチンの母

10月29日のお返事メール:

 アドバイスありがとうございます。
 私の場合は、胃酸過多で、逆流といっても食道までは到達する手前の位置なので、そこまで重症ではないようです。

 大柴胡湯+オルスビーに、過去廃盤になった●●●まで併用すると、かなり軽減しているようです。

 胃酸のおかげで、却って食事がおいしいので困ります。

 今朝は夜中の3時に目が覚めて、塩サケでご飯を食べてしましました(苦笑。食べると胃が落ち着きます(ますます苦笑。

 このようにまだ根治したわけではないので、今夜からアドバイス頂いた方法を実行してみます!

 ご注文の件、直接来られにくいときには、必要に応じてメールで通信販売を利用される件、大変便利だと存じます。皆さんもそのように利用されておられます。

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2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ボクチンの母

2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月07日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年11月07日の茶トラのボクちん(8歳)
2012年11月07日の茶トラのボクちん(8歳) posted by (C)ボクチンの母

2015年08月20日

繊細な神経を酷使して胃が痛むとき、個人的には

2009年8月20日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年8月20日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 前回のブログのように、我が繊細な神経を痛めつけて胃痛が生じるとき、個人的にはササヘルスの原液をそのまま服用することで即効を得る。

 1回に20mlの原液をそのままで一気に服用する。

 それでしばらくは持つが、おかしくなるとその都度飲んで、救われている。

 この3日間、神経を消耗する相談が多く、ちょっと不眠気味なので、こんな時間にブログを更新しているが、寝床で本を読めば、よい睡眠薬になる。

 寝る前の読書は、個人的にはとてもよい睡眠薬になるが、愚妻や常連さん達の不眠には、酸棗仁湯+柏子養心丸+ミンハオの3種類を、寝る前1回の服用でよく寝れるというが、ヒゲジジイは漢方薬は不要で、本を読んでいれば、そのうち眠気がやって来る。

 たまには応援のクリックをお願いします!⇒

2010年8月20日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年8月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 

2014年08月25日

萎縮性胃炎の漢方治療の可能性について


2010年8月25日のボクチン(6歳)
2010年8月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

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年齢 : 50歳〜59歳の女性
簡単なご住所 : 関東地方
お問合せ・ご連絡内容 :

 ストレスから萎縮性胃炎になりました。
 萎縮性胃炎になるまで何度も自分でストレスを作りそのたびに胃が痛くなりそれを繰り返すうちに萎縮性胃炎になってしまったので自分で作った病気だと思っています。
 体重も10キロも減ってしまいました。

 昔の面影もなく人に会うのが恥ずかしくて友人とも距離を置くようになり、ますます元気がなくなりこれではいけないとようやくきずきました。

 現在なにも薬は飲んでいませんが食欲がほとんどなく3食食べているものの体重が全く増えないためどうしたら前のように太って元気になれるのかと悩んでいます。

 まずは体重が増えること。そして萎縮性胃炎が元のきれいなピンク色の胃に戻れたら最高に幸せなのですが漢方で私のような症状は治るのでしょうか?

 希望はありますか?よろしくお願いします。

2010年8月25日のボクチン(6歳)
2010年8月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 大いに希望はあります。

 但し、体力を失わないためにも、なるべく近くの漢方薬局を見つけ、年齢を考えると、一生涯続けるくらいのつもりで、直ぐ直ぐの即効は期待せずに、根気よく、7〜10日毎に通って、漢方薬の反応を確かめながら病状を改善方向に向かうよう、努力してもらえるところを見つけるべきです。

 西洋医学では不可能なケースでも、漢方薬では往々にして、可能なケースが多いので、諦めずに根気よく通えるような、相性の合う漢方薬局を見つけるのが最善だと思います。

 胃弱の人は、体力面でも不安があるので、なるべく近隣の薬局をみつけるのが最善です。
 とり急ぎ、お返事まで。

2010年8月25日のボクチン(6歳)
2010年8月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:


 先ほど質問のメールを送らせていただきました●●です。
 親切なお返事ありがとうございました。

 希望が持てるとのこと大変うれしかったです。
 早速近くの漢方薬局さんに行ってみようと思います。

 出来れば村田先生にみていただきたいですが、下関までは遠くて通えるだろうかと考えていました。
 残念ですが別の薬局を探してみます。

 お返事大変うれしかったです。
 感謝します。

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2010年8月25日のボクチン(6歳)
2010年8月25日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年8月25日のボクチン(8歳)
2012年8月25日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

ラベル:萎縮性胃炎

2013年07月23日

アトピー性皮膚炎が主訴で逆流性食道炎が合併しているケース

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 主訴のアトピー性皮膚炎には4〜5種類の方剤の併用で一定レベルの効果が出ているものの、気になる逆流性食道炎には一向に効果がみられない。

 そこで例によってオルスビー錠を飲んでもらったところ、バッチリと素晴らしい即効が得られたものの肝腎なアトピー性皮膚炎に対して予想外に悪影響が強い。痒みが強く出て来るというのである。

 そこで胃酸の中和を考えることにして、イオン化カルシウムを試しに飲んでもらったところ、オルスビー錠ほどではないものの、十分に一定の軽減が得られて安堵した。
 おまけにアトピー性皮膚炎にも一定のバックアップが明らかに得られている。

 オルスビー錠がアトピー性皮膚炎に悪影響するかどうかは個人差が大きいので、絶対に使えないというわけではないのだが、他の疾患とは異なって極めてデリケートなアトピー性皮膚炎だけは、思いがけないものが合わない場合があるので注意が必要である。

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IMG_5404 posted by (C)ボクチンの母

2012年08月23日

オルスビー錠が逆流性食道炎に効果を発揮しやすいタイプが判明したかも

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BSC_9594 posted by (C)ヒゲジジイ

 オルスビー錠が逆流性食道炎に有効な人が5割前後の確率であるようだということを再三再四、これまでも各ブログ類で書いて来た。
 実際に製造元の本社にもオルスビー錠のお陰で症状が取れたお礼の連絡があったといわれる。

 最近も、九州から遠路はるばるやって来られた人が、病院でツムラ半夏厚朴湯などを投与されているが一向に効果が出ないがと相談にやって来られた。
 たしか膵臓癌手術後だといわれていたが、これは運よく根治されたようで、その後に発生した逆流性食道炎だといわれていた。

 そこで25日分千円代で二千円にも満たない安価なオルスビー錠だけをお渡ししていたところ、本日昼、ちょうど遠来者の漢方相談をしている最中に、受付嬢が受話器を取った連絡に、お陰で明らかな効果があったと礼の電話が入っていたとのことだった。
 地元近辺で探せば、どこかであるだろうから、効果があれば地元で調達するように伝えていたと記憶する。

 このようにオルスビー錠単独で効果があるものなら、弁証論治や配合の微調整以前の問題で、他の頑固な慢性疾患のような高度で複雑な分析は不要であるから、オルスビー錠が効くタイプの逆流性食道炎に限り、地元で調達されることを奨励しているのだった。

 但し本来なら、このオルスビー錠は第3類医薬品に該当するので自由に通信販売可能なのだが、このレベルの疾患では薬がクスリだけに律儀に通信販売を依頼される人は一部の奇特な人達に限られている(苦笑。

 それはともかく、今回のケースの経験からも、ますますオルスビー錠が効きやすいタイプの逆流性食道炎がかなり判明したように思うのである。

 すなわち、過去の事例からも、胆嚢癌手術後に生じた逆流性食道炎、胆石症手術後に生じた逆流性食道炎は多数見られていずれも明らかな効果があった。大柴胡湯の併用を必要とする人も目立ったものの、オルスビー錠単独で効くケースも多かった現実がある。
 そして今回の膵臓癌手術後に生じた逆流性食道炎である。

 要するに、肝胆膵系統の手術後に生じた逆流性食道炎にもっとも効果が出やすい傾向にあるようである。これを敷衍すれば、もしかしたら病院でしばしば投与されるウルソでも逆流性食道炎に効果があるのかどうか???

参考文献:


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IMG_3011 posted by (C)ヒゲジジイ

2011年12月30日

胃炎や逆流性食道炎の漢方薬について

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GSC_0643 posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 年 代 】:50〜59歳の男性
【 地 域 】:関東
【 お問い合せ内容 】: 初めまして

 逆流性食道炎を検索して当サイトを知りました。

 4〜5年前より胃部のむかつきや痛みがあり 内視鏡検査も数度行いました。
 慢性胃炎、胃部ポリープ(生検で異常なし)、逆流性食道炎などの診断でオメプラール10mm錠/日を服用して2年以上になります。

 体調などにより今でも胃部(食道)の痛み不快感があり オメプラール錠の薬効が低下しているのではないかと考えています。

 当サイト内でご紹介の 大紫胡湯、オルスビー錠についてお尋ねいたします。
 処方して頂くには問診が必要と考えますが 関東地方(出来れば横浜近郊)で上記薬剤の処方を受けられる漢方医または漢方薬局を紹介いただけませんでしょうか?

 本来であれば村田漢方堂薬局さんをお尋ねしてご相談したい所ですが 遠方のため間々成りません 。

 ご指導よろしくお願いいたします。

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GSC_0577 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:

 大紫胡湯、オルスビー錠の配合が皆に効く訳ではありません。
 逆流性食道炎がオルスビー錠だけでも改善した人や、あるいは平胃散+オルスビー錠やササヘルス+オルスビー錠のような単純な方剤や製品などの組み合わせで改善した人もいます。

 一方、病院漢方ではは六君子湯がよく効くということで一般病院でも盛んに投与されているようです。
 但し、当方では六君子湯で治った前例は皆無です(苦笑。
おそらく病院で治らない人達ばかりが来られるからだと思います。

 逆流性食道炎はいまやありふれた現代病のようですが、現実にはあらゆる病院治療ではまったく治らないで困っている人がたくさんおられます。

 漢方薬では簡単に治る場合もあれば、なかなか直ぐに効果が出ず、適切な方剤を見つけるのに苦労する場合もあります。当方でもこれまで男女合わせて合計2名ほど、なかなかピントが合わずに試行錯誤している間にいつの間にか無音となった人がいます。(難航する場合でも一年もあれば何とかなる筈ですが、それまで根気が続かなかったようです。)

 なお、関東地方の漢方薬局の紹介依頼は頻繁ですが、むしろそちらにお住まいの一般の人達の方がお詳しいのではないかと思います。地元での評判を聞かれるとよいと思います。

 関東地方には子供の頃に一度行ったきっりで、さっぱり無案内です(苦笑。
 悪しからず御了承下さいませ。


【編集後記】
 逆流性食道炎であれ胃炎であれ、中医学的には西洋医学的な病名にそれほど拘ることなく、詳細綿密な自他覚症状の把握にもとづいて、基本に忠実な弁証論治を行なえば、多くの場合は比較的速効が得られる。

 しかしながら一部の人では症状の改善がかなり中途半端で、やや難航する場合がある。そのような人達がこれまで数ヶ月〜半年でギブ・アップされた例があるが、いずれも遠方で、当時(数年以上前)、初回に一度来られたのみで、あとはメール相談に移行したことがまずかったと反省される。

 現在ではしっかり効果が出るまでは10〜14日毎に通ってもらい、明らかな効果が得られても、少なくとも1〜3ヶ月毎に通ってもらうので、四季折々の弁証論治が可能となっている。

 現実的な方剤としては、上記に羅列したもののみならず、正しい乾姜(乾燥生姜)が配合された半夏瀉心湯や柴胡桂枝湯のみならず、小陥胸湯加味製剤など体質のよって様々に方剤は異なるものの、たまたま当方ではオルスビー錠を基礎に、大柴胡湯証を呈する人が最も目立つ。

 病院漢方では六君子湯がよく効くと喧伝されているようだが、当方ではそのような例に遭遇したことは皆無っ。

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GSC_0466 posted by (C)ヒゲジジイ



2011年11月19日

最近の速効例でも

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BSC_1494 posted by (C)ヒゲジジイ

 最近も相変わらずメール相談で「病院で治らないので◎◎◎病のよい治療方法があったら教えて欲しい」という主旨の依頼が多いが、直接来局することなく、弁証論治も出来ないので教えようも無い。

 たとえ直接来られても、一度来られたくらいで弁証論治が完結するわけでもなし、ましてやメールだけで教えて欲しいと依頼されても返事のしようもないので、悪しからず。


 それはともかく・・・本題に入ると

 心疾患(原因不明の心房細動)やB型肝炎など、そのほかにも重大な疾患を多数抱える人で、おまけに重度の逆流性食道炎。

 胃酸がもろに咽喉までに逆流し、咽喉が焼けるような自覚症状のみならず、食事中に咽喉が詰まってあやうく窒息しかねない。食道裂孔ヘルニアなども合併している。

 これが原因で食道癌になりはしないかと主治医も患者さんも心配の種になるほど。

 最初の10日は半夏厚朴湯で効無く、視点を変えた詳細な弁証分析の結果、大柴胡湯+オルスビー錠に切り替えたところ超速効が出て、胃酸が逆流することはなくなった。

 心・肝・腎などの重大な疾患類は牛黄製剤を主軸としたやや高価な配合で、これらも体感的には疲労感が激減し10日以内に速効を感じられている。

 様々な極度の虚弱体質を長期間様々な漢方薬で克服して来られた常連さんが、残る左肩こりと胃症状がもう一歩、しっかりと改善されていなかった。

 そこで新製品の延年半夏湯エキス剤を飲んでもらったところ、速効が出ていると電話連絡があった。

 通常は徐々に効果を発揮することが多いものの、案外シバシバ折々に速効は出るものです(笑。

 土曜日はやっぱり疲労困憊で、無理して書いても気が乗らない。

 当たり障りのない処方の紹介は以上くらいで、難治性の様々な疾患に成功している重要方剤の運用例は企業秘密(呵呵。

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PQC_8984 posted by (C)ヒゲジジイ



 

2009年02月16日

逆流性食道炎のご相談

年齢: 30歳〜39歳
ご職業 : 主婦
お問い合わせ内容 : のどに何かが詰まってる感じの違和感があり、寝ると胸に突き上げてくる感じがあって胃腸科で、逆流性食道炎かもしれないと言われました。今はそこで処方されたオメプラゾンなどの薬を服用しています。

 症状は治まっていますが、逆流性食道炎は治らない病気で、この薬を一生服用しないといけないと知り、体の事を考え、どうしたものかと不安な日々を送っています。

 できれば副作用もなく、あまり体に害がない薬を服用したいのですが、オルスビー錠はその点どうなのかお聞きしたくメールしました。


お返事メール:オルスビー錠は全例で有効というわけではありませんので、病院治療で効果がある場合は主治医を信頼して、そのまま継続されていてもよいと思います。

 たとえ一生続けることになっても、一生というのは貴女の場合、残りたかだか50年前後のことですから、それほど長いとも言えません。

 漢方薬でも一生涯必要な人がたくさんおられますが、人の一生は過ぎ去ってみれば、それほど長いものとも思えません。

 楽な生活にこしたことはないので、せっかく病院治療で効果があるのですから、そのまま継続されていればよいと思います。


編集後記逆流性食道炎は一生涯治らないというのは間違いで、確かに病院治療や漢方治療でもなかなか難航する人もあるにはあるが、既にほぼ根治して何年も再発しない人も沢山おられる。
 
 再発を繰り返していた例でも、次のような例もある。

 愚妻などは経理の関係上1〜2月は多忙を極め、そのために毎年この頃に逆流性食道炎を発していたが、今年は体質改善の効もあって再発することなく終わりそうである。

 例年なら毎年この頃に症状を発して、毎度のことながら治すのに一ヶ月もかかっていたが、昨年来の配合上の工夫が効を奏して今年ばかりは再発せずに済んで喜んでいるところである。


おり返し頂いたメール:先程は、ご親切にメールの返信ありがとうございました。

 病院の先生に、「どんな薬でも薬は毒だから、少しでも自分で薬の回数を減らしたり出来ればいいね。」と言われたので少しでも体に害のない薬をと思いお聞きしました。

 今の薬が私には合っているのでアドバイスしていただいたとおり今の薬を服用しようと思います。ありがとうございました。


ヒゲジジイのお返事メール:ちょうど先ほどブログに利用させて頂くついでに、「編集後記」を書きましたように治った人も多いので、病院治療でもその勢いで自然治癒力が発揮できて、いつの間にか病院の治療薬が必要なくなることもあり得ることと思います。

ですから、あまりくよくよ考え込む必要はないと思います。


2008年12月23日

逆流性食道炎にオルスビー錠が合わなければ即刻中止すべきです

性別 : 男性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所: 関東地方
お問い合わせ内容: 初めてご連絡させて頂きます。
 ご相談したいのは私ではなく私の義理の母なのですが、今年の春頃より逆流性食道炎に悩まされております。また十数年前には胆石による胆嚢の摘出もしております。医者から処方されている薬は胃酸を抑えるタケプロンですが、多少症状が緩和されるものの、すぐにまた再発するような状態が続いています。

 この他、朝方に強烈な不安症が湧き出るようで、安定剤も処方してもらっている状態です。これらの不安症や胸の痛みなどは逆流性食道炎の症状と推測していますが、すぐに再発するので薬では上辺だけの解決にしかならないと感じております。

 そして先般ネットで調べ物をしていると村田漢方堂様が紹介されていたオルスビーを発見し、早速これを試そうかと取り寄せたのですが、義母の不安症による警戒心が強く、オルスビーとタケプロンを併用しないと気がすまないようで、飲み始めて数日ですが気持ちが悪くなって食欲がなくなってきてしまったみたいなのです。

 薬との併用をやめるように話しましたが、どうしても聞き入れてくれません。この気分の悪さは薬との相性でしょうか。それともオルスビーの効き目が強いところから出ているのでしょうか。タケプロンは夜10時に一回飲んでいてオルスビーは食間ですが気分が悪いというので食事と一緒に摂るようにも変えてみましたが、やはり同様に気持ちが悪くなると申しております。

 胃酸を押さえる薬との相性など何か思い当たる点についてご指摘頂きたくご教示お願い致します。


御返事メール:

 オルスビーは皆に効くとは限りません。そのように書いていたはずです。合わないと思われるものは即刻中止されるべきです。

2007年12月21日

わざわざ関西からオルスビー錠のために来られた奇特な方



 タイトルに書くのは申し訳ないほど、まったくとても素直で善良な人だった。
 要するに、
2007年02月15日 逆流性食道炎に対する安上がりな漢方薬
 という記事をご覧になってのことである。

 突然、関西からやって来られたが、病歴も極めて浅いのだから、まずは病院治療に頼るべきですよ、と言えば、身近な身内の方が合成医薬品の副作用で間質性肺炎になった怖い経験があるので、病院の治療薬は怖いので、オルスビーを求めてやって来られたというのである。

 そちらの地元でも探せばどこかに売っていることでしょうに、村田漢方堂薬局でしか売られてない薬だと思い込んでおられたらしいのである。

 せっかく来られても、偶然千客万来となった午後だったために待ち時間も長く、また30分も話すことが出来なかった。
 ご本人も最初から短時間の御相談のおつもりだったらしく、外にタクシーを待たせておこうとされたくらいだった。

【オルスビー関連記事】

オルスビー錠が逆流性食道炎に効果があったとのご報告と質問

飽食の時代病=胆石症による疼痛発作がやけに目立つ

瀉法の重要性について

逆流性食道炎の御質問
ラベル:オルスビー錠

2007年12月11日

逆流性食道炎の御質問

水晶とケチャップはなぜ?

御質問者:男性(年齢、御住所など不明)

 以前、家内が子宮筋腫のことで桂枝茯苓丸の使用方法について先生のホームページを読んでメールしましたが、その節はありがとうございました。現在、家内はとりあえず桂枝茯苓丸を中止しています。

 今回、切羽詰って誠にぶしつけなメールをしてしまいました。どうかお許しください。

 今回は僕の悩みを聞いて下さい。
 数年前から逆流性食道炎をわずらい、薬によって良くなっていたのですが、今年の夏ごろから以前処方されていた薬では効かなくなってしまいました。病院を変え六君子湯を加えるなど、色々(オルスビーも飲みました)試しましたが症状は改善しませんでした。

 その間、精神的にも追い込まれ体重が4キロほど減少しました。現在はパリエットとガナトンそれに体質改善(冷え性)の為におたね人参を飲んでいます。以前に比べ食べられるようになましたが、のどに何かが詰まった感じや食後に胃液が溢れてきたり、タンが出たりする症状はいまも続いています。

 四日前、久しぶりにオルスビーをのんでみたら胃が鳴り、食べ物がスーッと流れていき楽になりましたが次の日からは元の症状に戻ってしまいました。
 胃カメラは3回撮りましたが荒れているだけで異常はありません。僕の胃はどうなっているのでしょうか?一生直らないのでしょうか?

 良くなるものなら遠方ではありますが、一度そちらえ伺いたく自分の今月の休みを見ましたが日曜日しかありません。
残念です。

 突然のメールどうも申し訳ありませんでした。


お返事メール:逆流性食道炎の半数近くはオルスビーだけでも有効なようです。
 8月にも
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/53322079.html

 このようなご報告を頂いています。
 しかしながら全員がオルスビーだけで寛解するとは限らず、半数以上の人は弁証論治に基づいた適切な方剤の併用が必要です。
 時には適切な方剤がなかなか見つからずにやや難航する場合もありますが、その場合でも、根気良く漢方の専門家を信頼して半年あるいは一年かけても適切な方剤を見つけてもらうべきです。

 中医学的には昇降失調が関連する病気ですが、これに関連する方剤は豊富です。豊富なだけに却って直ぐに見つからない場合もあるわけです。
 但し、小生の見るところ、多かれ少なかれ胆経との関連も感じますので、これに関連した方剤の併用も強化する必要があるケースも折々に見受けます。

 以上、やや専門的な話ばかりで分かり難いかもしれませんが、いずれにせよ根気勝負です。
 一般論で言えば、男性は女性と異なって総じて根気がなく、諦めも早すぎるようです。もちろん女性でも諦めの早い人もおられますが、男性は一部の例外を除いて、我慢強くありません。貴方がそうだと言うわけではありませんが、逆流性食道炎は辛くとも、漢方薬のピントがしっかり合えば必ず寛解・治癒するものですが、中途半端な治療をしているとやはり再発します。

 人間様の寿命は80〜90年くらいのもので、何事も諦めの早い男性は80年もありません。この短い人生ですから、年齢と共に様々な病気に見舞われても不思議はありません。それをいかに克服するかは、正しい治療方法を見つけることですが、逆流性食道炎は意外に西洋医学で治らなかった人も多いようです。

 いずれにせよ、貴方の根気次第です。
 地元で通える漢方薬局か漢方を得意とされるクリニックを見つけられてピントの合った方剤が見つかるまで通い詰めることです。
 一時的にでも効くようでしたらオルスビーはやはり併用していた方がよいかもしれません。


【編集後記】「のどに何かが詰まった感じや食後に胃液が溢れてきたり」という症状を訴えられていることから、半夏厚朴湯や柴朴湯などの適応も十分に考えられるが、メールだけで即断できるものではないので、お返事には書かなかった。
 ピントの微調整というのはお互いに大変な作業となることもあるので、弱音を吐かずにピントが合うまで地元で頑張るべきだ。 



折り返し頂いたメール:早々の返信、有難うございました。
 実は漢方を処方される内科医に見てもらいました。
 処方されたのがオメプラールとガスモチン、それに六君子湯と便秘気味ということでケイシカシャクヤクダイオウトウでした。

 この時点では体重も1キロ減をキープしていたのですが中々改善しない(のどに何かつっかえた感じと胃上部から食べたものが流れていかない感じ)ことから精神的にまいってしまい、先生には5週間ぐらい診ていただきましたが、僕の方が我慢できずに違う内科医に代わり現在にいたっています。

 今は以前に比べ症状に対する気持ちの免疫とあきらめが出てきたため何とか気持ちを保てていますが早く直したい思いで一杯です。
 そんな折、オルスビーを飲んだらスーッとしたので「やっぱり村田先生しかいないな!」となりメールしてしまいました。

 一方的に思いを書いてしまいました。
 先生聞いて下さって有難うございました。
ラベル:オルスビー錠

2007年08月31日

オルスビー錠が逆流性食道炎に効果があったとのご報告と質問

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
ご職業 : パート・アルバイト
簡単なご住所 : 四国地方
お問い合わせ内容 : お礼とご質問
 こちらのHPを最近見るようになり、楽しみにしております。

 また、逆流性食道炎にオルスビーがよいと書いてましたので早速買いました。(実は3年前から苦しんでいます。)
 今二日目ですが、ものすごい楽になりました。
 教えて頂き本当に有難うございます。涙が出ます。

 また、過敏性腸症候群も兼ねておりましたが、それも和らいだようです。
 近くにパンダマークの薬局があるのですが気功でみていて、いつも加味逍遥散と開気丸をくれていました。(+シベリア人参・ボウユウカン(健康食品)・サメミロン等を状況によって加えていました。)

 加味逍遥は一番最初は、手足が温かくなり、便も出てよかったのですが・・・今は効かなくなっています。
 それでもそのパンダの薬局は加味逍遥を出すのです。

 体質改善にグロスミンがいいといわれ、買って飲んでいますがこのHPをみて、健康食品って・・と思うようになりました。イマイチ効果も感じられません。
 やはり飲み続けた方がよいのでしょうか・・・・? ※バナーの方はクリックさせて頂きました。


お返事メール:クリックありがとうございます。こんな楽しみでもなければ、ときどきブログの継続がウンザリしてきます(苦笑)。

 オルスビーで逆流性食道炎に効果があったとのこと、何よりだと存じます。これだけを続けておれば、ほとんど症状が起こらなくなったという人が多いものの、一部の人ではやはりオルスビーだけでは弱く、大柴胡湯や柴胡桂枝湯、あるいは柴朴湯や甘麦大棗湯など、その人の体質に応じた漢方処方の併用が必要な人もあります。

 でも、幸いなことにこの逆流性食道炎は、オルスビーだけでもかなり改善する人が半数近くはおられるように感じています。

 ところで、御質問の件ですが、以前効果があった加味逍遙散が現在では効果を感じられないとのことですが、続けても無意味に感じられるならしばらく中止して、より適切な方剤を選んでもらうべきです。
 なおさらご自分にとって意義を感じられない健康食品もご自身で疑問に思われるなら、奨められるからといってそれに応じる必要はないと思います。
 どのような意味で奨められるのか、しっかりその根拠も説明してもらう必要があると思いますが、やはりご自身で無意味と感じられるものは、やはり多くは貴女にとっては無価値なものに違いありません。

 以上、取り急ぎお返事まで。


折り返し頂いたメール:お返事有難うございました。
 少し、疑問に思う事が多いので違うところに変えてみようと思います。

村田様のような漢方薬局があればいいのですが・・・近くなら、絶対行ってますね。

 何故漢方に惹かれたかといいますと高校の時に出来たにきびが半年で劇的に治ったからです。
 ゼイジョウボウフウトウ?だったかな・・・でも8割方治りましたが未だポツポツ出来ております。これはセイジョウボウフウトウを
飲んでもなおりません。

 HPに書いていらっしゃる。ピントを合わせるという行為
何の世界も同じですが、ピントを合わせるのがはやい人がその世界で一流なのでしょうね。
 それには、一番に経験・あとは勉強でしょうか?

お忙しい中有難うございました。