親切で患者さんを紹介下さるのはありがたいが、紹介されてこられる人達というのは、紹介者の手前、本当は自費の漢方など買いたくもないし、漢方薬がそれほど効果があるとは信じられないという人がほとんどである。
最近、新しい人達が毎日続いているが、いずれもご自身みずから電話帳で調べたり、ネットで検索してトウヘンボクな内容が気に入って来られた人達ばかり。
だから、多くは早期に効果が出て来るので、大いに喜ばれて、身内や友人を紹介したいと盛んにお世辞を言われるのだが、それこそ最も有難迷惑というもので、まだお付き合いも浅いうちから、紹介もなにもあったもんじゃない。
みずからがまだしっかり治ったわけでもないのに、考えることが早過ぎる。
互いに気心も知れないうちから、それこそ気軽に他の人まで紹介して欲しくない。
紹介されてやって来られるケースの多くは、物見遊山か、あるいは御紹介者の手前シブシブ無理やり連れて来られたり、あるいは及び腰で来るケースがほとんどである。
腰を据えて当方の漢方に賭けてみようという決心もないまま来られても、弁証論治を行う当方の気苦労なぞ皆目知る由もないだろう。
買ってやるんだからという現代社会の悪風が漂う人が混じろうものなら、コチトラいっぺんで頭の中はフリーズである。
稀にある喜ばしい御紹介というのは、そんなトウヘンボクで頑固な薬局なら信頼できるかもしれないので、是非紹介してほしいと、たっての願いによる紹介だけである。
相変わらず最も忙しくなる土曜日には及び腰の電話相談依頼が絶えない。
受付の女性薬剤師は「またかっ〜〜」とうんざり顔である。
もっとも不快な相談は、ご相談だけでよいから直接行っても構わないかという問い合わせである。
ネットに直接来るように書いてあるので行くには行ってやるが、薬は不要であるというのである。
図々しいのになると直接やって来て、お話しだけでも聞いてほしいというお邪魔虫。
慈善事業かっ!?
結局、先週もお電話や薬局店頭でのお断りの労力に、無駄な時間を浪費されられた一週間である。
「男は黙ってサントリー」というように、本気の人たちは男女に関係なく前宣伝などなしに直接直談判のつもりでやって来られるのだ。 だからこそ、こちらも大いに意気に感じて集中力が発揮でき、順調に経過して喜ばれるというわけである。
蛇足ながら、一般的傾向として直接来られる以前から前宣伝が多い人ほど熱しやすく冷めやすく、忍耐力に乏しく長続きしない。
ほどほど効果が出ると安心するのか、完全寛解まで継続する忍耐力がなく中途半端で止めてしまう。
例外は一握りほど。
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