2008年06月03日

臨床現場で実際に診察している内科医師による証言━整体観(整体観念)

おたより:関東地方の内科医師

こんにちは。
ん〜脳外科の開業もはやりですよね。
 CTやMRIなんかを入れて開業なさる先生方も多いと聞く、この頃です。

 じゃぁ〜CTやMRIって漢方的に考えるときに有効な手段なんだろうか?と疑ってみる必要がありますよね。
 確かにCTやMRIをすれば脳の実質の変化の繊細な情報を得ることができます。

 ですから…腫瘍などの除外診断には欠かせない検査なんですけど…問題が一つ!
 果たして脳の病気が脳だけの問題か?という点です。

 現代医学の特徴として臓器分けをして診察を行っています。もし、脳の病気が体の他の部分の変化の代償として出てきたならば…どうでしょう?

 もしそうならば…現代医学では治せません!
 自分が患者の診察をしていますと、認知症や梗塞、出血なども首から下の胴体の部分の変化の代償としてできあがった病気であると感じさせられることが多いのも事実です。

 今の常識は未来の非常識です。現代医学で今行われている治療は30年前には行われていないものが殆どなんですよね。「進歩しているからでしょ?」と思われているかもしれませんが…逆に漢方の葛根湯なんかは2000年前にできあがった処方で今も健在です。これは何を意味するのでしょうか?

 病気になったら何を信じたら良いのか?
 現代医学と漢方を始めとする他の医学をしっかり見極めて自分から選ぶことが必要なのかもしれませんよね。


 そんなことをアドバイスできる専門家を隣に置いておくことも必要なのかもしれませんよね。そうですよね…村田先生!(笑


お返事メール:
おたよりありがとうございます。
ご指摘の問題、全面的に同意しますっ!

 但し、文明の利器、CTやMRIの検査結果は弁証論治の一つの有益な材料として、現代社会では欠かせないものとなっています。

 たとえば、過去に子供さんや成人でも遭遇した経験ですが、脳圧亢進症状により受診したところ、脳内にあきらかな腫瘍が見えました。

 舌の状態から内容物が水湿の可能性が疑えます。太陽膀胱系に沿った症状、後背部から頭頂部にかけて鈍痛などもあります。このことから迷わず五苓散を主体に多種類の中草薬を併用してもらうことでいずれも次の検査までに脳圧亢進症状も含めて腫瘍が完全消失です。

 いずれのケースでも次の検査のCTやMRIの結果を見て、大声で「ないっ!?」と主治医が叫ばれます。(すべてこのようにうまく行くとは限らないでしょうが・・・)良性腫瘍であればこのようなマジックもあり得るようです。

 小生の私淑する陳潮祖先生の書籍では、眼科疾患の弁証論治に眼底検査などの文明の利器による検査結果を弁証論治の重要な材料とする必要性を強調されています。
 「実像として現れる」西洋医学的検査結果においては、中医基礎理論に基づく弁証論治の重要な根拠として利用出来るし、すべきであるということだと思います。
 あくまで弁証論治を行う上での一つの材料として・・・です。

 上記の良性脳腫瘍の例でも、太陽膀胱系および水湿の病変であったわけですから、中医学的には肺脾腎病であることに間違いありません。

 このように先生もご指摘の通り、脳の疾患を脳だけの疾患とは見ないのは、東洋医学では常識ですが、その大局を見る視点に欠ける西洋医学を中医学に吸収合併させるべきとの拙論が、「中医学と西洋医学━中西医結合への道」 という訳です(苦笑。

 葛根湯は不滅ですっ! 風邪やインフルエンザには非力でも、驚くほど広範囲な領域に繁用しています。またまた勝手な持論を披露させて頂きますと、

葛根4.0g 麻黄2.0g 桂皮1.5g 芍薬1.5g 生姜0.5g 大棗2.0g 甘草1.0g

このような葛根と麻黄、甘草の比率が4:2:1がベストだと愚考するものです。

 様々な慢性疾患にエキス錠を加減して使用してもらい、葛根湯ファンは村田漢方堂薬局には多数おられます。
 但し、常用するとは限らず、葛根湯証が勃発したときだけに使用してもらうことで、ある種の慢性疲労症候群には絶大な効果を発揮します。

 葛根湯の素晴らしさを述べたら、際限がないほどですが、使用すべきタイミングをマスターされている常連さんやお馴染みさんは多数存在します。

 ただ、一部の人で習熟してもらえないので、指導に四苦八苦することもあります。つまり、症状が治ったら一時中止すべき人と、連用すべき人とを厳密にテストしてもらうのですが、勘のいい人、悪い人・・・。

 たとえば、日頃は釣藤散証や辛夷清肺湯証を呈しながら、折々に葛根湯証が勃発する一見、矛盾した証が折々に合併する人が多数おられるのですが、葛根湯を使用するタイミングと中止すべきタイミングにおいて、要領のよい人、悪い人。

 常用すべき人では、多種類の併用方剤とともに釣藤散と葛根湯をここ二十年以上併用することで、90歳近くまでまったくボケることなく現役で活躍されている女性もおられます。

 話は大分それてしまいましたが、葛根湯は実に素晴らしい方剤ですねっ!
posted by ヒゲジジイ at 07:12| 山口 ☔| 脳腫瘍・各種悪性腫瘍による脳転移 | 更新情報をチェックする