しかしながら幸いにも先週の土曜日は、皆があの混雑を嫌って、会社を休まれてウイーク・デイに来られた人が多かった。
そのお陰で、のんびりたっぷりと一人一人に時間が取れて疲労困憊することもなかった。
現実には、月曜日と火曜日と土曜日以外は、のんびりした仕事が出来るのである。
水曜日から金曜日にかけては、薬局店頭に集中される日が無いわけではないが、むしろ遠方の人たちへの追加注文の発送業務に奔走していることが多い。
本題の「どうして予約制にしないか?」というご質問に対する回答は、これまでも何度か書いたことがあるが、あれでは充分に納得されないらしいから、本当の本音を二〜三、こっそりとここに書いておきたい。
予約制にシフトすると、数十年来の常連さんが気楽に来れなくなるからである、というのはこれまでもシバシバ書いた。
その常連さんこそ気心も知れて新しい人たちのように神経を使うことなく、お互いに気楽に話し合えるし、同時に漢方薬の購入額が、新しい人たちの平均5〜10倍なのである。
だから、予約制などして常連さんが気楽に来れないことになれば、まったく本末転倒である。
いつも書いているように、これらの常連さん達が村田漢方堂薬局を支えてくれるお陰で、新しい人たちにたっぷりと時間が取れるのだ。
村田漢方堂薬局の売り上げの8割近くを支える常連さんをないがしろにしては罰が当たる。
ヒゲジジイがヒヨッコの時代から、なかなか効果を発揮しないのを我慢に我慢を重ねて、しっかり効き目が出るまで辛抱強く耐えてくれた人たちである。
育ての親である。ないがしろにしてよいはずがない。
といっても、数十年のお付き合いだから、薬局店頭に来られる機会は減って、電話注文されてまとめてお送りすることが多い。
だから毎月やって来られる常連さんは一部の人に限られる。だからこそ、来られたいときには気楽にやって来てほしいから、この常連さんたちのために予約制はしたくない、というのが本音である。
わずか1〜2年のお付き合いの人たちの5〜10倍の額を漢方薬に投資される大事なスポンサーである。
また、安易に予約制にすると物見遊山客やクレマーの選別が出来なくなる。
相変わらず毎日毎日、電話やメールでのお問い合わせが多いが、問い合わせること自体が迷っている証拠となっている場合が多く、問い合わせされる人の9割は、以下に述べる直談判の連中のような決意は感じらず、明かに及び腰や思わせぶりである。
だからとりわけ電話での問い合わせに回答する時間がいつも無駄だとわかっているだけに面倒臭い。
だからほとんどのケースで遠まわしにお断りするが、それにも耐えてやって来られ、意気に感じて御相談に乗れるのがほんの1割程度ということである。
ところが、予告なしに来られる人の多くは直談判の意気込みで真剣味が違う。予告なしに来られる人の7割くらいは本物。
しかしながら3割くらいは物見遊山やクレーマーマガイの様子だから、慇懃無礼にお断りする。(時にはケンモホロロに)
なにせ本気でやって来る人でなければ、弁証論治の説明の半分でも理解されようとする意気込みがなければ、臨機応変の配合変化を理解し、覚えてもらうことが出来ない。
村田漢方堂薬局のやりかたは、漢方薬の配合変化による反応を繰り返し比較してもらうことも多いのだから、ご自身の身体に対する漢方薬の運用方法を覚えて勉強しようというくらいの意気込みが必要なのである。
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