2005年11月16日

胆嚢ガンから全身転移による腹水の漢方薬の御相談

お問い合わせ内容 : 胆嚢がんから、胆管・肝臓、リンパに乗って全身に転移しており、末期の状態です。
又、二ヶ月ほど前から「腹水」が酷くなり、ほぼ臥した状態で日々過ごしています。
「腹水」を抜いた方が楽になるとは思うのですが、高齢である為、体力の激減は免れない事や、本人が以前、胆管にステントを挿入した際の痛さや怖さが残っている為、見合わせています。
食事は少しですが、まだ経口で摂取する事は出来ます。
ただ困った事に、次の段階に進みつつあり、肝性脳症を併発しつつあります。
それに関しては、つい数日前から「アミノ製剤」と、「高アンモニア血症治療薬」が処方されました。
なお、特に病院から施される処置がない為、丸山ワクチンと、勧められた漢方(「五苓散」と、中国の「回生口服液」)をつい最近から始めました。
(他にも試しましたが、著しい効果はありませんでした。)
兎に角、癌そのものは難しいにしても、苦しんでいる「腹水」を何とかしてやりたく、アドバイスをお願い致します。
※既往症//高血圧、不整脈

ヒゲ薬剤師の返信メール: 拝復

ご本人のお歳が70代の女性ということなのでしょうか?

小生の長年の経験で言うことですから、絶対的なものではありませんが、補気建中湯(ほきけんちゅうとう)という漢方処方に、商品名が梅寄生(コフキサルノコシカケ)と竹寄生(カワラタケ)をそれぞれ1日分につき10gずつを加えて、煎じて服用する方法です。

これをヒントにされ、お近くの漢方専門薬局で、事情を話して作ってもらえるかどうか、あるいはこれをヒントによりよい方剤はないか、御相談してみられては如何でしょうか?

(たとえば、現段階のような比較的厳しい条件で依頼された場合、小生の薬局ではしっかりした御紹介者があるかどうか、たとえば医師の紹介であるとか、以前から 小生の薬局の常連さんのご家族とかの条件がない限りは、難しい時代ですので、アドバイスはしても当方ではお出しできないことが多いなど、そこそこの薬局でも方針があると思いますので・・・)

この漢方薬方剤に関する情報は、小生自身のブログで、

漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記』の中の

補気建中湯


上記に、四回に亘って書いています。必ず、お近くの漢方専門薬局や主治医の先生とも御相談になって、使用を考えてみられたら如何でしょうか。

もし使用される場合、煎じた1日分を3回に分けて服用するのでは、多くて飲めない場合でも、小さじに少量ずつ、数十回以上に小刻みに服用することで、しっかり効き目が出た人も多い、一時的であるにせよ、起死回生の効果を発揮したこともありました。

以上、取り急ぎお返事まで。
                                      頓首補気建中湯については、昔の拙著
求道と創造の漢方』にも詳細な記事がある。

もともとウチダ和漢薬発行の「和漢薬」誌に発表したものであるが、この拙著の202頁〜218頁に亘って比較的詳細であり、かなり細かく繊細な記載が多いので、専門家の皆様こそ参考にして頂き、必要に応じて積極的に使用されてみては如何か、と愚考する。

また、各漢方製薬メーカーさんは、補気建中湯のエキス剤製造について、是非とも前向きに考えて欲しい。

なお蛇足ながら、
30歳以前の執筆であるが、当時は頻繁に使用していた。
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posted by ヒゲジジイ at 08:50| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする