御質問者:男性(年齢、御住所など不明)
以前、家内が子宮筋腫のことで桂枝茯苓丸の使用方法について先生のホームページを読んでメールしましたが、その節はありがとうございました。現在、家内はとりあえず桂枝茯苓丸を中止しています。
今回、切羽詰って誠にぶしつけなメールをしてしまいました。どうかお許しください。
今回は僕の悩みを聞いて下さい。
数年前から逆流性食道炎をわずらい、薬によって良くなっていたのですが、今年の夏ごろから以前処方されていた薬では効かなくなってしまいました。病院を変え六君子湯を加えるなど、色々(オルスビーも飲みました)試しましたが症状は改善しませんでした。
その間、精神的にも追い込まれ体重が4キロほど減少しました。現在はパリエットとガナトンそれに体質改善(冷え性)の為におたね人参を飲んでいます。以前に比べ食べられるようになましたが、のどに何かが詰まった感じや食後に胃液が溢れてきたり、タンが出たりする症状はいまも続いています。
四日前、久しぶりにオルスビーをのんでみたら胃が鳴り、食べ物がスーッと流れていき楽になりましたが次の日からは元の症状に戻ってしまいました。
胃カメラは3回撮りましたが荒れているだけで異常はありません。僕の胃はどうなっているのでしょうか?一生直らないのでしょうか?
良くなるものなら遠方ではありますが、一度そちらえ伺いたく自分の今月の休みを見ましたが日曜日しかありません。
残念です。
突然のメールどうも申し訳ありませんでした。
お返事メール:逆流性食道炎の半数近くはオルスビーだけでも有効なようです。
8月にも
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/53322079.html
このようなご報告を頂いています。
しかしながら全員がオルスビーだけで寛解するとは限らず、半数以上の人は弁証論治に基づいた適切な方剤の併用が必要です。
時には適切な方剤がなかなか見つからずにやや難航する場合もありますが、その場合でも、根気良く漢方の専門家を信頼して半年あるいは一年かけても適切な方剤を見つけてもらうべきです。
中医学的には昇降失調が関連する病気ですが、これに関連する方剤は豊富です。豊富なだけに却って直ぐに見つからない場合もあるわけです。
但し、小生の見るところ、多かれ少なかれ胆経との関連も感じますので、これに関連した方剤の併用も強化する必要があるケースも折々に見受けます。
以上、やや専門的な話ばかりで分かり難いかもしれませんが、いずれにせよ根気勝負です。
一般論で言えば、男性は女性と異なって総じて根気がなく、諦めも早すぎるようです。もちろん女性でも諦めの早い人もおられますが、男性は一部の例外を除いて、我慢強くありません。貴方がそうだと言うわけではありませんが、逆流性食道炎は辛くとも、漢方薬のピントがしっかり合えば必ず寛解・治癒するものですが、中途半端な治療をしているとやはり再発します。
人間様の寿命は80〜90年くらいのもので、何事も諦めの早い男性は80年もありません。この短い人生ですから、年齢と共に様々な病気に見舞われても不思議はありません。それをいかに克服するかは、正しい治療方法を見つけることですが、逆流性食道炎は意外に西洋医学で治らなかった人も多いようです。
いずれにせよ、貴方の根気次第です。
地元で通える漢方薬局か漢方を得意とされるクリニックを見つけられてピントの合った方剤が見つかるまで通い詰めることです。
一時的にでも効くようでしたらオルスビーはやはり併用していた方がよいかもしれません。
【編集後記】「のどに何かが詰まった感じや食後に胃液が溢れてきたり」という症状を訴えられていることから、半夏厚朴湯や柴朴湯などの適応も十分に考えられるが、メールだけで即断できるものではないので、お返事には書かなかった。
ピントの微調整というのはお互いに大変な作業となることもあるので、弱音を吐かずにピントが合うまで地元で頑張るべきだ。
折り返し頂いたメール:早々の返信、有難うございました。
実は漢方を処方される内科医に見てもらいました。
処方されたのがオメプラールとガスモチン、それに六君子湯と便秘気味ということでケイシカシャクヤクダイオウトウでした。
この時点では体重も1キロ減をキープしていたのですが中々改善しない(のどに何かつっかえた感じと胃上部から食べたものが流れていかない感じ)ことから精神的にまいってしまい、先生には5週間ぐらい診ていただきましたが、僕の方が我慢できずに違う内科医に代わり現在にいたっています。
今は以前に比べ症状に対する気持ちの免疫とあきらめが出てきたため何とか気持ちを保てていますが早く直したい思いで一杯です。
そんな折、オルスビーを飲んだらスーッとしたので「やっぱり村田先生しかいないな!」となりメールしてしまいました。
一方的に思いを書いてしまいました。
先生聞いて下さって有難うございました。
ラベル:オルスビー錠
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