性別 : 男性
年齢 : 40歳〜49歳
ご職業 : 会社員
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : 慢性肝炎で定期的に通院している病院から「バラクルード」という抗ウイルス薬の投与を勧められました。
副作用は少ないとのことですが、一生のみ続け無くてはならない事、耐性株が出来て症状が悪化する場合がある事、などから判断に悩んでおります。
現在、血液検査のGOT/GPTなどの数値は30程度の正常範囲内ですが、ウイルスが少しくすぶっている状態で、これを放置しおくと、肝臓ガンの発症が心配とのことです。
いずれにしてもそちらに直接お伺いしてご相談したいのですが、今すぐには出来ない状況です。●●近県できちんと対応していただける漢方薬専門店があればご教授いただく事は可能でしょうか?
漢方薬に関する知識はありませんが、非常に興味を感じており、漢方薬による治療を受けてみたいと考えています。
お返事メール: 関東方面でどこがよいか、というご質問は最もお返事困難です。
当方に遠路はるばる二泊三日以上の予定で直接漢方相談にやって来られるケースで最も多いのが関東方面からですから・・・。
内容から察しますと慢性B型肝炎のようですね。
当方では現在、B型C型両者合併の肝硬変に腎不全が合併し、全身に激しい掻痒を合併した男性を完全寛解に近い状態に導いて既に数年以上、引き続き継続して漢方薬類を服用されておられる方が現在進行形でおられます。
運よくC型肝炎ウイルスは完全に除去され、B型肝炎ウイルスの抗体が形成され、ウイルスそのものはほぼ完全解決。ただ、既に肝硬変まで至った状況から、発ガンを恐れて継続服用されておられますが、病状が病状だけに実に一ヶ月分の経費が10万円前後かかっています。
弁証論治にもとづいた様々な配合を駆使することで成功している例ですが、何度も直接来られて繰り返しピントの微調整の甲斐あっての結果でした。
皆がみな、このようにうまく成功するとは限らず、また相当高度なテクニックと一定の経費がかかる疾患でもありますので、漢方に賭けるおつもりがあれば、ご自身の足で直接地元の各漢方専門店を歴訪されてご相談されてみては如何でしょうか?
過去の経験からは他の疾患と異なって、C型肝炎やB型肝炎などの場合、本格的な漢方治療を行うには意外に経費がかかる疾患ではないかと思います。かといって、絶対に根治するという保障はありませんので、あとは腕次第と運次第ということにもなるかもしれません。
以上、お役に立てず、申し訳ありません。
折り返し頂いたメール:●早速ご返事をお送りくださり、ありがとうございました。
私の問い合わせで村田様を困惑させてしまい大変申し訳ございませんでした。
費用の面、適切な診断と巧みな処方の難しさ、など漢方治療の道は予想以上に厳しいものなのですね。
実は市内近郊で漢方薬を取り扱っているところを調べてみたのですが、殆どが通常の市販薬や化粧品などの雑貨を同時に扱うようなお店が多く しっかりしたお店があまり無い感じでした。でももう少し足をのばして再度調査しようと思います。
最後にまた困惑させてしまうかもしれませんがお聞かせください。 漢方薬を上手に処方してくれる腕の良い漢方薬局かどうかを見分けるコツはありますでしょうか?
敬具
ヒゲジジイのお返事メール: これも難問ですが、強いて言えば、
巧言令色 すくなし仁、剛毅木訥 仁にちかし
このような孔子さんの言葉がちょっと参考になるかもしれません。
要するに、あまり売らんかな主義のオベンチャラが上手なところは警戒した方がよいかもしれません。
また、平成の御世は、どうしようもないペテン社会です。
ペテン社会日本の現状:某ダイエット食品店の陰謀
食品会社の偽装事件が連発していますが、氷山の一角に過ぎないことは常識です。
流石に医薬品にはそのような問題は僅少だとは思いますが、絶対に避けた方が良い漢方薬局は、調合と称して手作りで分包し、そこまではよいとしても、自前で調合する薬局には無表示医薬品、処方名はおろか、配合成分すらまったく記載せずに、秘密主義の販売方法をとっている薬局です。
これは明らかに薬事法違反ですので、これも一種の現代社会にはびこる偽装的な面を警戒すべきです。
上記のような無表示医薬品を販売するのは薬事法違反であるのみならず価格設定の点でも実質的には暴利の場合も多々あるようです。
この無表示医薬品を販売する漢方薬局はいまだに、日本全国に多々ありますので、このような薬局は絶対に避けるべきです。何を配合されているか分からないからです。
【編集後記】 手作りの分包調合で、たとえ処方名や成分が表示されていた場合でも、記載内容に偽装工作が絶対に無いとはいえない。(過去、そういう事例に何度も遭遇している。)
それほど漢方調合には偽装に対する疑惑が常に付き纏う。日本はいまや、どうしようもないペテン社会である。
なお、上記のようなC型とB型合併による肝硬変に腎不全が伴い、猛烈な痒みがどこへ行っても治せなかった事例では、掻痒に対するインチンコウトウのみならず、牛黄製剤や麝香製剤などの高貴薬を使用せざるを得ないので、どうしてもやや高額な経費は止むを得ないし当然のことのように思われる。
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