2007年10月04日

癌(がん)治療における抗癌剤の是非について

 タイトルの印象ほど深い追究をしたいわけではなく、先日のブログ
 抗癌剤を断りたいのだが・・・という御相談 の続きに過ぎない。
 最近受けている御相談例では、抗癌剤はもしかして不適切ではないだろうか?とやや首を傾げる状況と内容の場合もあり、それゆえ主治医の先生に「先生ご自身だったら抗癌剤をされますか? 奥様だったら受けさせますか?」という質問をされてみたらどうですか、という知恵を授けている
 人の事後報告である。

 某消化器系統の臓器の手術不能の比較的大きい腫瘍であるから、抗癌剤が適するのかどうか、上記の質問をもって主治医に訊ねるはずであったが、単に「抗癌剤は受けたくないんですが・・・」と遠慮があってやや消極的な意思表明になったそうである。
 ところが、主治医はあっさりと、では痛みが出て来るようになったら、その時にやることにしましょう、ということで難なくパスしてしまって拍子抜けしたそうである。
 勇気を得て「手術は出来ないんでしょうか?」と畳み掛けたところ腫瘍が存在する位置的な問題で手術は問題外の印象を述べられたそうである。

 その間、10日分の4種類の漢方薬類の効果は、患部にあった鈍痛に近い違和感が半減以下となっているので、根治は無理かもしれないが、少なくともクオリティ・オブ・ライフの向上には貢献しそうである。

 抗癌剤の是非については、ちょうど中医漢方薬学における弁証論治のように、あくまで個別的な問題としてケース・バイ・ケースで論じられるべきものであり、一律に論じることは間違っている。

 たまたた上記の御相談例では、「生活の質を保持し続ける」ことを主眼に置けば、現時点で抗癌剤による点滴治療が適切であるかどうかの問題だったのである。
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