2007年08月27日

刺激や環境に左右されるアトピー性皮膚炎の問題点

 今年の目立つ傾向として、相変わらずアトピー性皮膚炎のご相談者が増え続けていることと、若い年齢層(40〜50代)の転移ガンや進行ガンのご相談である。
 とりわけ後者はやや顕著であるが、ここで書こうとすることはアトピーの環境や刺激の問題点である。

 以前、まだ子供さんもよく御相談に乗っていた時代のことだが、たまたま高校生でピアノ科への進学を目指す二人が、両手の湿疹が顕著で、明らかに毎日のピアノ練習に明け暮れるために、鍵盤による直接的な刺激が災いしていることが推測される。
 それゆえ、ピアノ科への進学を諦めるようにアドバイスせざるを得なかったのだが、一人は諦めたお陰で、速やかに軽快し、一人は諦めきれずに苦労して漢方薬で治し、思い通りのピアノ科へ進学できた。

 最近も両手が重症だった二人の女性に、一人は緩解した時点で炊事や手料理?を再開して極度に両手を刺激した為が、他はすべて緩解しているのに、両手だけがやや再発気味である。
 もう一人は、徹底的にお姫様状態で、手を刺激することは一切避けているので、すべて順調に経過している。

 就職したり、職場環境が変わったために、アトピーが急速に悪化して来られる人も目立つ。明らかにその職場環境が体質に合わないのだから、転職するか、職場環境を元に戻すのが最善だが、思うようにならないのが世の常で、土日は軽快して、職場に行くと悪化することを繰り返していた人が意外に多い。
 この逆境に逆らって漢方薬で体質改善を行うのは、互いに相当な忍耐の要る仕事である。
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posted by ヒゲジジイ at 00:19| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする