ところが、寒気も熱感もはっきりせず、葛根湯証ほどに寒気を強く感じるわけでもないというときが多かったらしく、その頃の愛用方剤「葛根湯+小柴胡湯+桔梗石膏」によって、即効で快癒していたという。
当時、それはまるで柴葛解肌湯だね、と言ったものだが、同じ頃、これと同じ配合で、当時の常連さんの大人の息子さんが真冬、風邪を引いて高熱で苦しんでいるというのに、著効を得ている。
当時は本物の柴葛解肌湯が無かった時代、昨今は小太郎さんからエキス製剤があるので超便利。
わが薬局では、第8波のコロナ感染者に、柴葛解肌湯が大活躍だった。
ところで、コロナが始まる数年前だったか?
吾輩の経験でも、起床後、突然気鬱になって気怠く、足だけが冷えを感じるが、やや首が凝っているので、もしや風邪でも引いたかというので体温を測ると36度8分、平熱よりも1度高い!
風邪にしては咽喉の異常はまったく感じず、外に出ると涼しい風が気持ちよいくらいという矛盾した状況下、過去なんどか尿路結石の経験があるので、もしかして急性腎盂腎炎のはじまりかもと不安になり、柴葛解肌湯+板藍茶+白花蛇舌草+猪苓湯を服用したところ、夜は36度3分、翌日の明け方は35度5分、起床後は35度8分で、完璧に平熱にもどり、気鬱も食欲不振も完全に雲散霧消ということがあった。
その後、柴葛解肌湯を柴胡桂枝湯に切り替えて、しばらくその4種類を続けたが、もともと風邪など滅多に引かない体質で、10年に1回あるかなきかだが、あれは本当に風邪だったのかどうか?
気鬱と首コリと食欲不振と微熱、足冷えを感じる割には涼しい風が気持ちよい、という一連の症候からは、柴葛解肌湯証があったにせよ、いまだに急性腎盂腎炎の前兆だったのではないかと怪しんいる。
応援したくないアンチの人が多いですね⇒
2012年05月16日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:柴葛解肌湯
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