2022年08月30日

コロナ感染?で柴葛解肌湯がフィットした子供さんの実例

 本日も知人医師の奥さんで、コロナで高熱続きでようやく回復後、咳嗽が止まらないという相談を受けたが、世間ではコロナ治療にやや難儀するケースも珍しくないらしい。

 それはともかく本題である。

【ブログへの転載の可否 】: ブログ転載応諾
【年齢】 : 40歳〜49歳の女性
【具体的なご職業】 : 看護師
【ご意見やご質問をどうぞ(8月27日のご相談)】 : 村田先生いつもお世話になっております。

 実は今度は喘息の長女が発熱しまして…多分コロナだと思います…考えてみれば先日直接薬局に伺わなくて本当によかったなと思っているところです。危うく先生方にうつしてしまうところでした。

 今日の13時頃、両方の脛の痛みを訴え急に発熱、現在39.1、熱感が強くまだ手足抹消は冷えてきましたが、バンラン茶と地竜エキス細粒を規定量、喘息予防にサイボックを飲ませました。金レイは飲めませんでした。

 咽頭痛も発汗もなく、体の熱感は著明ですが手足抹消は冷えていてまだ熱は上がるのかなと思います。食欲はなく長男の時より症状は重い感じを受けます。

 とにかく両下腿(関節ではないようです)の痛みが強いようで泣くので、家にあったカロナールを一旦飲ませたのですが、ふと柴葛解肌湯を飲ませれば良かったかなと思いまして、再々本当に申し訳ないのですがメールをさせて頂きました。すみません。

【お返事メール】:
 寒がったり冷えていたりしながら、熱感も強く高熱の場合は、柴葛解肌湯+板藍茶を主体に、感覚的にも暑がる部分が強ければ地竜を加えるとよいです。
 咽喉が痛くなければ、金羚感冒錠を省略しても構いません。やはり柴葛解肌湯を年齢記載の分量を飲まれるとよいです。

 困ったらいつでも、電話でもメールでもご遠慮なく、電話で出れない時は、トイレか奥で仮眠しているときくらいです。
 子供さんの場合、1日目が高熱になっても、多くは翌日は次第に熱が引いてくることが多いのですが、お嬢様の場合、明らかに柴葛解肌湯がフィットしそうです。

2日後の8月29日に頂いたメール】:村田先生、お世話になります。

 長女ですが、板藍茶+ササヘルス+地竜+ザイボック+辛夷清肺湯を2回、板藍茶+ササヘルス+柴葛解肌+辛夷清肺湯を3回で完全に解熱しました。

 熱は39度台、嘔気、下肢痛がずっと続き、もし漢方がなかったらと怖くなりました。

 今、少し空咳をし始めて、後鼻漏があるようで、このままいつものように喘息へ移行しそうなので、ザイボックと辛夷清肺湯を再開しました。

 私もなんとなく喉に違和感がある気がするので、頂いた板藍のど飴と金羚感冒錠トローチを一緒に舐めているところです。

 あと、熱上昇時の嘔気への対処法があれば教えて頂けると嬉しいです。
 現在は改善し食欲もあります。

【お返事メール】:ご報告ありがとうございます。

 ご質問の「熱上昇時の嘔気」につきましては、柴葛解肌湯の成分にも嘔気に効果のある半夏などが配合されていますが、それだけでは効果が弱い場合はサイボック(柴朴湯)か柴胡桂枝湯のいずれかを加えると増強できます。

 なお、空咳で後鼻漏がある場合は、サイボック(柴朴湯)には潤す作用がないので、潤す作用と後鼻漏にも気管支にも有効な辛夷清肺湯の併用が正解です。
 それでも乾燥咳が目立つ場合は少量の竹葉石膏湯を加えると潤す作用がしっかり出てきます。

 蛇足ながら、関東地方のワクチン未接種のご家族4人のうち、2人が無症状のまま旅行にでかけた旅先で2人とも発病しましたが、父親は38度6分で柴葛解肌湯+金羚感冒錠の少量トロートと板藍茶+地竜で1日で解熱し、6歳の子供さんは腹痛と高熱39度6分で、寒気はなく熱感だけなので、変則的に柴胡桂枝湯+板藍茶+地竜で様子見ですが、困ったら直ぐに連絡があるはずなので、どうなったかは連絡待ちです。

 ご家族が感染しても移らなかったつもりでも、かなりな日にちが経っていても感染して発病するケースのようですが、家庭内感染というよりも、外出して新たに感染したのかもしれません。

【折り返し頂いたメール】:ありがとうございます。

 笑っちゃうのですが、夫はまた濃厚接触者ということで今週休みになりました。濃厚接触者については接触後2日目及び3日目に抗原検査でマイナスならば、療養解除ということらしいのですが、抗原検査をして万一陽性が出れば自宅待機期間が長くなってしまうから検査はしないでおこうというのが、上司の判断のようです笑

 先生のおかげで、症状も落ち着き、今週もまたのんびり家族団欒の時間になりそうです。ボードゲームなどで楽しんでいます。
 ありがとうございました。
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 ということで、様々な漢方薬類を常備されているベテランの看護師さんで、ご職業柄、症状の報告能力に長じておられるので、いつも比較的スムーズに意思の疎通がはかれている。
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2010年8月31日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年8月31日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母