それでも40年以上前まで、新規開局当初から、最も売れ行きのよい方剤だった記憶があるが、いつの間にか不要な方剤となってしまった。
それに引き換え、六味丸(六味地黄丸)は、かなり繁用方剤のひとつだが、世間で八味地黄丸証とされるケースでは、我が薬局では六味丸+適量の海馬補腎丸で、充分かそれ以上の効果を発揮していると思われるが、それとて滅多に必要としない配合である。
それだけ高齢者の新規相談者が多くなかったということかもしれないが、現実には、現時点で数十年以上の常連の高齢者が多いものの、これらを必要としている人は、いまのところ皆無。
というより、もともと西洋医学治療で効果が乏しく、決死の覚悟で気難しい(苦笑)我が薬局に相談に訪れる人がメインだっただけに、八味地黄丸だけを必要とするレベルの相談者は、我が薬局を避けていたというよりも、一般薬局や病院漢方でも十分に間に合っていたのだろうと思われる。
たとえば、そろそろ百歳に達する常連さんでも、長年の常用薬が生薬製剤二号方+杞菊地黄丸+反鼻製剤(第3類医薬品)で、しばらく防已黄耆湯で膝関節の治療に利用したことがあるくらいである。
その他の高齢の常連さん達も杞菊地黄丸を常用される人は多いものの、八味丸はおろか、得意の六味丸+海馬補腎丸を必要とする人さえも、いまのところ皆無なのである。
だから八味地黄丸を常備していても、超滅多に販売することがないので、常に使用期限を過ぎて、廃棄処分という無駄を繰り返している(苦笑。
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2010年11月13日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
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