切迫した進行した状態で、突然に電話で依頼されてもまったく不可能である。
ご病人は到底足を運べる状態ではなく、しかもまったく初めての患者さんで超遠方の御家族からのご依頼である。
このような緊迫した状態の御相談が、今週には常日頃以上に驚くほど多かったが、すべてお断りせざるを得なかった。もちろん深刻な状態だけに、お断りせざるを得ないのは慙愧の念に耐えないが、不可能なものは不可能なのである。
突然、薬局に来られて御家族のお一人が末期状態で西洋医学治療の限界を迎えている苦衷を訴えられる。しかも御家族それぞれのお考えも右と左に分裂して意見が異なる状況下である。
当方にはもっと早い段階から御本人みずからの意志で、みずからの足で来られている人以外は、漢方薬局という性質上、切迫した状態の「藁(わら)でも掴む」おつもりの状況では、すべてお断りせざるを得ない。
当方は救急病院ではないし、ましてや断じて藁(わら)ではない。
直接来訪されるご家族ばかりではない。電話攻勢の夜討ち朝駆けもある。電話相談だけではどのような事情があろうとも、断じてお薬はお分けできないと事を分けてご説明しても、涙ながらに訴えられる。
ましてやそこまで急迫した状態で、しかも関東方面の患者さんをどうしろというのだろうか?
このような深刻な電話に混じって、耳鳴りを電話相談で治して欲しいなどど、実にお気楽な電話相談まで混じる始末。
仕舞いには土曜日の閉店後にも、切迫した涙ながらの電話相談依頼のまったく不可能な要求をなされるこれまた関東地方からの依頼である。
ここまで来ると、当方とて心身ともに臨界点に達して、永久に薬局を止めてやろうかという気になってしまう。
皆さん深刻な状況だからといって、そのような切迫した状況下で病院でもない漢方薬局に、しかも関東方面から本州最西端に電話相談だけで、しかも主治医の紹介状もなしに、まるで過去に何のご縁もなかったご家族に、どうして魔法のような奇跡を起こせと言うのだろうか!?
追い討ちかけて今度は上記のご家族の別の人から、混雑必至の17日に再度電話をかけると書かれた主旨のFaxが入る始末。
病状が深刻であればあるほど水戸黄門の印籠を得たとでも言われるのだろうか?
このような理不尽な要求に、こちらの方がノイローゼになって寝込みそうだ。何と物の道理の分らない人々の多いことか?
「お宅で親戚の者がプロポリスを買って・・・」というトンでもない言いがかりをつける電話がまた閉店後にかかる。
「とんでもない、当方にはプロポリスなんて置いてもいませんぜ〜〜っ!」
ゴネられる前に先手を打って答えるや否や、バシャン!と無言のまま電話を切られる。これが、我が日本国の現状である。
学校の給食費も払わない不遜な親達が跋扈する平成のニホンは、もはや日本ではナイ。
今にカルタゴのように滅びるだろう、亡びるがよい。
今度、アガリクスを買ったなんぞという言いがかりをつけられたら、きっとプッツンするだろう。
プロポリスもアガリクスも体温計もオブラートでさえも、まったく取り扱いなし。
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