2020年08月20日

五苓散に救われた思い出

 漢方薬局を開業して数年目、下顎の右奥歯を抜歯したあと、傷口はしっかり治ったのに、地獄のような疼痛が持続して、いつまでも治らない。

 市販の鎮痛剤もまったく効果がなく、高齢の祖父の喘息の往診兼お見舞いにやって来ていた叔父(前回のブログで登場の呼吸器内科専門医の叔父)に疼痛治療をお願いしたところ、往診カバンにあったスルピリン注射を打ってくれた。

 ところが、これもまったく効果がないばかりか、不快な副作用感だけが残る。

 このような状況が、延々と1ケ月も続き、その間にも考えられるあらゆる漢方薬を試してもまったく無効!

 しまいには叔父に、ペインクリニックに行ってみたらどうかと提案されて、ふっと思いついたのが、仕事上、三叉神経痛でしばしば効果のあった五苓散。

 そこで早速、試してみたところ、一服目から超即効で、完璧に疼痛は雲散霧消。その後2度と疼痛が発生することはなかった。

 40数年前の、何かに呪われたかのような地獄の30日間が、僅か一服の五苓散で終わった不思議な思い出である。
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2012年8月20日の体調を壊して2ヶ月半の茶トラのボクチン(8歳)
2012年8月20日の体調を壊して2ヶ月半の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ