専門外の領域の医師による診断は、往々にして誤診されるので過信してはならない。
以前、レジオネラ肺炎であるのに、公衆浴場の作業員であるから、レジオネラが原因ではないかと何度も申告しているのに、外科が専門の開業医にかかったために、その知識が皆無だったらしく、命旦夕に迫るとて、大きい病院に転院となった。
そこで、最初に診察した若い医師に、同様の申告をしたところ、試しにレジオネラに効果のある抗生物質を投与してみようということになって、幸いにも即効を得て、九死に一生を得た男性があった。
高齢の男性が肺炎となり、あらゆる抗生物質で反応が悪く、大きな病院に転院しても、一向に改善がみられない。家族にはそろそろ覚悟されておくようにと、ほのめかされているという。
そのお孫さんが村田漢方堂薬局に相談で、病院からは補中益気湯を並行して投与され続けているが云々というお話しの中に、生来暑がりのおじいちゃんで、ますます暑がっているという。
ということは、恐らくは、もともと陰虚火旺体質のところへ、急な発病によって、強烈な肺熱・肺陰虚を呈する肺炎を生じたのであろうから、補中益気湯が、とんでもない逆効果に作用しているはずだから、漫然と投与され続けているその補中益気湯を即刻中止してもらうようにアドバイスしていたところ、ようやく西洋医学治療が効果を発揮し、しばらくして根治。命拾いしたと、大いに喜ばれていた!
このように、医師の中には、漢方知識が素人以下のレベルの人も珍しくないので、一般の人は、医師が投与される漢方薬だからと、過信してはならないのである。
ところが、恐ろしいことに、東洋医学を専門だと標榜しているクリニックや病院でも、中年男性のクレアチニンの上昇で、いずれは透析間違いナシと宣告しながら、投与される漢方薬は、まったく理解困難な内容ばかり!
温経湯など、活血・補血関連の方剤ばかりが数種類、長く投与されながら、次第にますますクレアチニンが上昇する一方であった。
とうとう本人が恐れをなして、村田漢方堂薬局に相談に来られたところ、舌証や自覚症状などから、どう考えても、肝胆系統の湿熱が強烈で、腎陰虚も伴っている体質としか思えない。
そこで、茵蔯蒿湯+猪苓湯+六味丸+釣藤散+四逆散などの配合で、次第にクレアチニンおよび様々な自覚症状も軽減して、現在に至っている。
このように、中には漢方専門医を標榜して、それを開業の主体としたクリニックや病院であっても、決して過信してはならない。
漢方薬の明らかな誤投与という似たような実例は、他にも過去、数えきれないほど多数!
世の中、宣伝文句や肩書はもちろん、その筋の専門医であっても、うかつに信用できない現実がある。
さらにもっと怖い話が、転移癌の患者さんが、抗癌剤の副作用があまりに強烈なため、主治医自身が投与をあきらめ、打つ手がなくなったところへ、漢方サポートを求めて来られた時点では、相当に疲弊して、余命宣告の期間も残り僅かというところへ、幸いにも多種類の漢方薬が劇的に効果を発揮して、高熱も下がり、体力も食欲も一気に回復して二ヶ月経過。
もしかして、このまま治るのかも?と錯覚を起こすどだったところへ、恐ろしいことに主治医が言われるには、体力が回復しているうちに再度同じ抗癌剤を試してみましょうと説得され、言われるがままに再開したところ、超短期間に肺転移が爆発的に拡がって呼吸困難。
それを聞いて、直ぐに抗癌剤を中止してもらうように説得するも、まったの手遅れ!
これに類した実例も、過去、漢方薬の誤投与と同様、かなりな実例が存在するのだから、呆れ果てる。
以上、過去にも書いた内容の総まとめみたいなものだが、結局は老いの繰り言に違いはない。
それにしても、西洋医学的にほとんど打つ手が無くなった各種の転移癌で、さいわいにも漢方サポートによって、劇的に体力や食欲が回復できたケースに限って、「体力があるうちに、やっておきましょう!」との説得で、往々にして抗癌剤の誤投与や、不要な過度な手術によって取り返しのつかない事態が生じたケースを、折々に思い出すことがあって、腹立たしい気分に襲われる。
世の中、理不尽なことが、医療界にもゴロゴロ転がっているという、実に不愉快なブログを終わる。
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2011年02月07日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2020年02月07日
主治医による深刻な誤診や誤投与の問題
posted by ヒゲジジイ at 00:50| 山口 ☁| 医師や歯科医師による誤診や医薬品の誤投与問題
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