それほどの苦労もなかった患者さんが、一定の回復を得た後、こちらの方がかえって恐縮するくらいに感謝の言葉を述べられるかと思えば、かなり緊急を要するきわどい病状で、不眠不休の治療の甲斐あって、一定の回復を得て、退院されるに当たっても、こちらからねぎらいの言葉をかけても、お返しの儀礼的な言葉すら、もらえない。
世の中、そうしたものですね、人の思いは、さまざまだから。
また、数十年前には大腸がんなどのステージ4の転移がんが生じている状況では、予後は八か月くらいであるのが通常だったが(といっても、当時は抗癌剤の運用がまずく、抗癌剤による毒性が原因で死期を早めた可能性を否定できないのでは? )、昨今では、予後が3年前後とのびているので、医学の進歩のお陰であると(といっても、抗癌剤の副作用の対処の仕方が上手になっただけかも? )、癌専門医は多少とも嬉しく感じていても、当の患者さん達の思いは、ほとんど不可能な根治を望まれるし、それがダメでも、せめて10年以上の延命を望まれているので、医師と患者さんの思いのギャップが想像以上に大きい、というような記事を読んだことがある。
世の中、そうしたもので、人の思いは、立場によって、さまざまだから。
ひるがえって、我が漢方薬局においては、先述の大病院の医師の述懐と同様な事象は、ざらにあるものの、後者の問題では、たとえ最終的にお亡くなりになったケースであってさえ、あきらかな漢方サポートの効果を実感されたご家族が、絶大な漢方ファンになられ、末永い常連さんやお馴染みさんになられた人達が多いので、こればかりは長年のこの仕事で、少しは自慢できることかもしれない。
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2012年01月19日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
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