抗がん剤をやっても無駄だろうと躊躇されていた主治医が、漢方薬も併用するなら、併用でやってみようということで、これがいったんは大成功。
体力を消耗しきって来られたものの、多種類の漢方薬が劇的に効を奏して、9日後には、驚くほど体力を回復されたが、抗がん剤との併用も相俟って、僅か2ヶ月半で、無数にあった肺転移が、主治医が驚愕するほど、CT検査ではまったく消滅して、腫瘍マーカーも完全に正常化して3年。
その間、ほとんど仕事を休まず、健康を維持できていたものの、途中、漢方薬を8ヶ月以上中断したことなども影響したのかどうか、また、途中、やるべきではなかった奇妙な民間療法が仇にもなって、とうとう数ヶ月前に亡くなられた。
生前から霊感の強い男性で、地縛霊が見えたり、あの世の存在を感じれる人だったので、自分があの世に行っても、お前は霊格が低いので、二度と会えないなどと、奥さんをからかってばかりいた。
亡くなられて2週間後、その若い奥さんがやって来られて、涙ながらに、もう2週間経つのに、一度も会えないし、夢にも出てこない、と嘆かれる。
「それは貴女が鈍感だからで、その方面に鈍感なのは、大変よいことなので、悲観するには及ば」ないこと、その方面に、あまりに敏感であったら、この世での修行に差し支えるから、鈍感で上等。
それよりも、彼を想う途端に、瞬間移動で直ぐそばに来てくれているのに、鈍感だから気が付かないだけですよ、っと大いに慰めたことだった。
本日はちょうど、我が最愛のボクチンの7年目の命日。
そんな最愛のボクチンを思い出していると、若くして亡くなられた、霊感の強かった彼のこと、まだ再会できないと嘆かれる若い奥さんのことを思い出して、この世で続く、辛い出来事ばかりが思い出される。
終日、ため息が出ることの多い11月8日も、次第に暮れていく。
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2012年11月08日の茶トラのボクチン(8歳)この写真の半日後に亡くなる posted by (C)ヒゲジジイ
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