たとえば、鼠径ヘルニア(脱腸) で中年頃には、当方の桂枝加芍薬湯の長期の連用で、しっかり軽減していたのが、数十年ぶりに再来されて、高齢になってまたつらい症状の再発の相談。
さいわい同じ桂枝加芍薬湯で即効を得ている。
また、12年以上前だったか、熱証の強いアトピーの女性が、黄連解毒湯+茵蔯蒿湯+猪苓湯+六味丸+地竜などを8年近く使ってすっかり治って、数年前には漢方薬を止めても再発はないまま、ここ最近は音信不通だった。
ところが最近、久しぶりに来られたところでは、アトピーはすっかりよくなったが、今年になって関節リウマチを発症したといわれる。
できるだけ病院の強い薬を使いたくないので、何とか漢方薬で治したいという。直接やって来られただけに、冷房が苦手という情報や、詳細な舌証の分析を経て、運よく一発でピントがあい、衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)+心龍(疎経活血湯が土台の加減エキス製剤)+茵蔯蒿湯で比較的即効を得ている。(関節に熱感を覚えるときのみ適量の地竜)
こうして、以前治っていた人が、他の疾患や、再発などで、遠路はるばる再来される人は珍しくないが、以前、他の疾患でしっかり治っていた人が、まったく別の疾患に罹患してメールで相談されるばかりせ、直接来られようとしない人もいて、困った話し。
たとえば、消化器疾患に罹患してすでに1年半、時折メールで質問されるばかりで、直接来られないことには、以前の皮膚疾患とは異なるのだから、関東地方は漢方薬局は五万とあるのだから、地元で相談するように伝えておいたところ、最近になってもまだ治らず、有名な漢方薬局で考えられるあらゆる方剤で効果がなく、挙句の果ては効きもしない六君子湯を勧められるまま2ヶ月続けていたら、治っていたはずの以前の皮膚疾患が再発してしまった!と、またまたメールでの相談である。
何年も直接来られない人で、しかも当時とはまったく異なる疾患が絡んだ再発だけに、こちらに僅か1度でも来るつもりのない人には、地元で相談して下さい、とアドバイスする以外には、どうしようもないのである。
そもそも我が「中医漢方薬学」という芸術?は、病気の内容によっては、西洋医学治療はおろか、地元近辺の有名漢方薬局などで治らない疾患に対処するには、直接来局されて、詳細な弁証論治のあれかこれかの詳細な思案が必須であることは、言うまでもないはずである。
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2012年10月2日の体調を崩して4ヶ月になり痩せ細った茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
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