2008年11月21日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
昨今、大きな病院で生じている肺癌検診の見逃し問題。
近藤誠氏の多くの著書で、肺癌検診群の死亡率が上昇しているという問題などを指摘され、それゆえ肺癌検診は無効であるから、欧米では肺がん検診は行われないという。
つまり肺癌検診を受けない人よりも、検診を受ける人達の方が死亡率が高くなるという皮肉な結果を、海外の比較試験の資料を用いて、指摘されているのである。
また、肺癌以外の様々な検診の問題についても鋭い指摘が多い。
明らかな不快症状がない状況下においては、癌検診を含めて、様々な検診は百害あって一利なし、ということに尽きるという主張のようである。
すなわち、各種健診によって寿命を縮めている可能性を様々な角度から指摘されている近藤氏であるが、世界各国の中で比較すると、日本の男性は他国に比べて、女性よりもやや極端なくらいに寿命が短いのは、男性の方が会社勤務などで、義務的に検診を受けさせられる機会が頻繁 であるから、という指摘なども、なかなか興味深い。
つまり、検診で異常値がみられると、投薬を含めた治療を受けることが、却って宿命に働いているのだろうという問題である。
このような近藤氏でも、漢方薬を認めようとしないことから考えると、すべてを信用するわけにはいかないのだが、傾聴に値する指摘も多いことも確かである。
というのも中医学や漢方医学の理解と実践面において、いくら秀才といわれる高学歴の暗記能力の優れた人達でも、暗記力だけでは通用しないこの領域、比較的身近でも、東大医学部卒の医師であっても、挫折した人を知っている。
京大医学部出身の張瓏英(ちょうろうえい)先生でさえ、何度も挫折しかかった経験談を書かれているくらいだから、推して知るべし。
蛇足ながら、中医学に漢方医学を合体した中医漢方薬学の世界では、創造力をフルに発揮することで、可能性を異次元のレベルまで拡げるが如く、無限の可能性を秘めていると信じるものである(呵々。
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