2018年10月04日

悪性腫瘍に対する漢方サポートの問題について、先日の2日に頂いた漢方専門医の先生からのおたより

2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

某漢方専門医の先生からの貴重なおたより:

 いつも御ブログを楽しく拝読させていただいております。本日のテーマに関連しまして。

 各種のがん患者さんの漢方併用治療は内科医、漢方専門医としましても重要な課題と考え、長年、自分なりに併診、処方させていただいてきております。病院の癌の主治医先生との共同治療、連携がうまくできていればよいのですが、現実はかなり厳しいものがありますことは、先生の御経験談のごとくでございます。

 漢方に無理解、あるいは拒否的な医師も少なくないのが現実でしょう。医師のみならず、看護師、職員たちに対する、漢方への正しい知識の普及は常に大きな課題でございます。

 自分が病院の主治医として治療する立場であったころは、自由に漢方も処方しておりました。また、有効と思われるOTCの漢方の希望者には、それも喜んでお教えしておりました。現在、開業の町医者ですから、漢方サポート治療しかできませんし、病院主治医のご理解があることが前提であり、大切ですね。

 健康保険適応の補気血剤、駆瘀血剤などの合理的な併用であっても、それなりの有効性があり、抗癌治療の副作用の軽減、予防、全身状態や感染防御能の改善、精神面のサポートなどにきわめて有用であることは周知の事実です。ぜひ、こういった面で漢方への理解が進むことを希望しております。

 先生のますますの啓蒙活動を期待しております。

2010年10月4日の、茶トラのボクチン(6歳)
2010年10月4日の、茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 貴重なおたより、ありがとうございます。
 まだまだ、漢方薬の理解は得られない状況が続いていますが、それでも以前に比べれば、全否定される医師の方々が次第に減りつつあるように思われます。

 数十年前は、西洋医学でまったく打つ手がなくなって、はじめて主治医の先生が、漢方など、なんでもやりたいものは使ってよいよと。

 それをもっと早く言ってくれればよかったのにという時代が長く続きましたが、あの時代よりも患者さんもずいぶん賢い行動をとられる人が増えているように思います。

 つまり、漢方薬を毛嫌いされる主治医らしいと思われた人達は、抗癌剤と併用するにあたって、最後まで漢方薬の利用を隠したまま、完全寛解に至ったステージ4の悪性リンパ腫の人。

 慢性リンパ性白血病の人の場合は、10年以上たってもますます好転していくので、とうとう漢方薬の利用がバレて、定期検査の都度、漢方薬はまだ飲んでいるのかね?とからかわれる始末。すでに21年が経過してますますお元気ですが、検査上は根治にまでは至っておりません。

 昨今では、消極的ながら入院中に漢方薬類の使用を許可された例では、気管支にまで浸潤した食道癌で、抗癌剤と放射線治療を行うにあたって、胃瘻から漢方薬を自由に使用することを許され、その後、再発することなく既に5年、ほぼ根治が近づいている人がおられますが、許可された理由が、万一のことがあったとき、漢方薬を使わせてもらえなかったと、恨まれたくなかったから、というような理由だったといわれます(苦笑。

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2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年10月4日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:食道がん 食道癌
posted by ヒゲジジイ at 07:13| 山口 ☀| 食道癌・進行した胃癌・ステージ4 | 更新情報をチェックする