2018年08月05日

フィットしているはずの病院の保険漢方が無効なときは、エキス製剤の品質問題としか思えない理由は、もしかして

2011年8月5日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年8月5日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今、立て続けに遭遇した漢方エキス製剤の品質問題。

 個別的には既にこのブログに書いたような、書かなかったような?

 六味丸+猪苓湯+白花蛇舌草の継続で、間質性膀胱炎による不快症状が、一定の軽減を得ていた女性が、かかりつけの病院で、保険漢方でも同じ名前のものがあるからと親切に六味丸+猪苓湯を投与してもらったところ、次第に元の不快症状がしっかり再発して、何ヶ月続けても、悪化するばかりだという。

 もしかして、白花蛇舌草の有無の問題も多少はあるもしれないが、細菌感染とは無縁の間質性膀胱炎との診断なのだから、やはり六味丸+猪苓湯のエキス製剤の問題が大きいとしか考えられない。

 これまでも猪苓湯に関しては、しばしば保険漢方で効果がなかった人が、自費の漢方に切り替えてシャープに奏功した例は、枚挙に暇がなく、以前も猪苓湯の問題では、このブログではしばしば取り上げている。

 バツが悪いのか、突然電話がかかって、恐縮した声で詫びるように、病院の六味丸と猪苓湯ではぜんぜん効果がないので、また以前と同じものを送って欲しいという依頼だった。

 関東から他の目的で通って来られている女性は、仕事上、大声を出す機会が多いからか、声枯れと激しい咳嗽発作にも悩まれていて、保険漢方の麦門冬湯を使っても、ほとんど効果がなかったという。

 そんなはずはないので、手元にたくさん残っているのだったら再度使ってみたらどうだろうと思っていたところ、今度は少しは効果があったので、自費の麦門冬湯も試してみたいというので、当方の信頼のおける自費の麦門冬湯を試してもらったところ、こちらの方が効果が明らかであると喜ばれている。

 もう一人は、ほんの先日のことで、鼻の調子が悪く、頬の違和感も強く、耳鼻咽喉科では副鼻腔炎との診断。
 保険漢方の辛夷清肺湯が投与され、しばらく続けても一向に効果がなかったといわれる。

 この女性は、もともと他の目的で通われているのだが、ついでに副鼻腔炎も何とかして欲しいという依頼。
 しかしながら、どう考えても、辛夷清肺湯がフィットしているとしか思えないので、当方の自費の辛夷清肺湯を飲んでもらったところ、今度は明らかに一定の効果があったといわれる。

 上記の3例とも、ここ半年間に遭遇した例だが、もともと病院治療で治らなかった人達ばかりの相談者しか来られない薬局だから、どうしても同じ方剤であっても、保険漢方では無効だった事例が目立ちやすい。

 自費の漢方の各メーカー間では、同じ名前の方剤でも、効果が弱ければ、多くの薬局で見向いてもらえなくなるので、各社しのぎを削って、必然的に高品質のエキス製剤の生産に鋭意努力されている。

 保険適用外で、自費の漢方薬の薬業界には、品質問題に、とっても!うるさいヒゲジジイのような頑固爺がいるから、なおさらだろう(苦笑。

 その点、保険漢方では、保険点数という制約内で、多くの社員を養う製薬会社としては、いかに経営利益を出そうかと考えると、もしかして賦形剤を安く調達するだけでなく、昨今高騰止まない原料生薬の仕入れ価格を抑えなければ、利益を確保できないというジレンマから、必然的に品質低下を招くことがなければよいがと、他人事ながら心配してあげる昨今である。

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2011年8月5日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年8月5日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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posted by ヒゲジジイ at 17:42| 山口 ☀| 病院の漢方薬 | 更新情報をチェックする