2018年06月30日

目の下や唇の痙攣に対する漢方薬は、病因・病機によって異なるので、他の疾患と同様、頻繁に漢方薬局に通う必要あり

2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:40〜49歳の女性
【 地 域 】:関東地方
【 お問い合せ内容 】:

 こんにちは。いつも興味深くブログを拝見させていただいてます。

 今年の春に母が脳出血で倒れ膠原病であることもわかり、私は今関東在住ですが両親の住んでる九州の●●に戻ったり、特定疾患の認定や介護認定について色々調べたりと息付く暇もないほどに日々考え事をしていました。

 そんな折、ふと目元が気になり鏡を見ると目の下が痙攣をしていました。そのうちになおるかと思っておりましたが、朝起きた瞬間から寝るまでずっとひっきりなしに痙攣はつづいています。そのうちに唇も痙攣を微弱ですが起きるようになってしまいました。

 受診している心療内科では様子をみましょうとのことで、近くの眼科に行くと漢方の抑肝散陳皮半夏を2週間処方されましたが、まったく症状は変わりません。

 結局来週の月曜日に、ボトックス注射を目の周りに打つことになってます。

 でも、ボトックスは不安もあり他に選択肢はないのか色々調べましたが、あとは手術とかになりそうで、それしかないのかなと、、、と思っているところです。

 漢方はこの1種類しか処方されませんでしたが、ほかに痙攣にきく漢方はないのでしょうか?

 ぶしつけな質問で申し訳ありません。

2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 メールで容易に推測できる症状ではありませんが、しばしばみられる肉瞤筋タ(筋肉の間代性痙攣で ピクピク動くこと)であれば、茯苓の配合された適切な方剤(たとえばたちくらみがあれば苓桂朮甘湯や、咽喉の詰まり感があれば半夏厚朴湯など)が考えられますが、それらで無効であれば、中医学的には、多くは「外風」よりも、「内風」が原因になっていると思われますので、それ以上の細かな詮索は不可能ですので、頻繁に通える範囲の漢方専門薬局に通い詰めるべきです。

 いずれにせよ、漢方薬で治したい場合は、このようなメールに頼るべきではなく、地元近辺の専門家のところへ通い詰めて、適切な漢方薬を求めるべきです。(その人の病因・病機を詮索して、適切な方剤を考えるのが中医学の基本原則。)

 もしもそれができないのであれば、医師の提案通り、ボトックス注射を受けるべきかと存じます。
 ボトックス注射は、医師の中でも専門的な資格が必要と聞いています。

 蛇足ながら、私の娘が神経内科の専門医で、またボトックス注射の専門資格によって、数年前まで、毎年、適応する患者さんたちにボトックス注射をやっていたように聞いていますが、的確に作用するとかなり長期間、有効性が保てるようです。

 以上、取り急ぎ、お返事まで。

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2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年6月30日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
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posted by ヒゲジジイ at 20:19| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする