2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 地 域 】:九州地方
【 お問い合せ内容 】:
二度目のメールになります。
今年の初め頃、手のアトピーが治らないとの相談をさせていただきました。
2017年01月21日 アトピーはとても敏感なので、いつも書いているように、頻繁に通える専門家を見付けるべき
あれから春先にやはり指と手の甲のアトピーが爆発しました。
私は小さい時から指が年中悪く、爪の生え際のびらんと関節すべてがゴワゴワして水が溜まり浮腫んでいます。
手の甲は全体的に貨幣状湿疹が点在し汁が出てびらん状態です。
瘡蓋が出来ても盛り上がってきてそれをつまめば中から白か透明な汁が出てきてびらん状態には戻ります。夕方になれば強い痒みで掻き壊します。
地元の漢方薬局にて相談しましたら、防已黄耆湯と桂枝茯苓丸を処方され3週間前から飲んでいました。
さらに1週間前に消風散を追加で飲んでいましたが、飲んだ当日は汁が治ったものの、次の日には腕に湿疹が出来、指と手の甲のびらんは黄色くなり汁があふれ、さらに次の日には扇風機にあたると顔、首、腕、お腹、足全体に蕁麻疹のような湿疹があっという間に広がりました。
皮膚科にいくと、とびひと言われ抗生物質を飲んでいます。
漢方薬は全て中止しています。
しかし昨日から指は鬱血が取れ関節のゴワゴワと浮腫はややなくなっています。汁がたくさん出た今だけかもしれませんが。
相変わらず手の甲は酷くびらんが激しいです。
指と手の甲では対処法が違っていたのでしょうか?
それと、私は生理終わりの1週間後から悪化しはじめ、排卵日が一番悪化し、生理の終わりかけから1週間後までが一番落ち着いています。
今回爆発したのはまさに排卵日と重なっており、これも悪化の一因かもしれませんが、排卵日に悪くなるタイプにおける対処法などあるのでしょうか?
貰っている漢方薬を今後続けるか迷っています。 長くなりましたが、教えていただけないでしょうか。
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
>今回爆発したのはまさに排卵日と重なっており、これも悪化の一因かもしれませんが、排卵日に悪くなるタイプにおける対処法などあるのでしょうか?
排卵日以降にアトピーが悪化する女性は、とても多いもので、当然、臨機応変に配合変化を行う必要があります。
>貰っている漢方薬を今後続けるか迷っています。
この問題は、通っている漢方薬局さんに相談すべきです!
アトピーは、とても敏感な皮膚疾患ですので、頻繁に通えるところで、臨機応変に微調整してもらいながら、自身でもマスターする必要があります。
といっても、アトピーの中でも頑固でやや特殊な症状の場合、当方でも、九州の某県から、往復8時間の距離を、10日毎にご主人が(病院の漢方薬を使い続けてますます)超重症化した奥さんをまる1年間、欠かすことなく通って、その間、胴体は綺麗になるのに、最も超重症だった顔のアトピーが1年間、まったく効果が出ず、一年経ってようやく判明したことが、従来飲んでもらっていた某漢方薬が、日本で使用される平均量ではビクとも効果がなく、中国で使用される平均量近くを使用しなければならないほど超重症だったわけで、このことが、ようやく判明するまで1年もかかり、お互いに相当な苦労を強いられたケースもあります。
それほど、アトピーは人によっては、短期間では容易に改善できずに、試行錯誤の連続になることだってありますので、現在通っているところを信頼して根気よく通ってみるべきだと思います。
それほどではない人でも、しっかり効果が安定するまでに、相当期間かかることは珍しくありません。少し良いと思って、食事が乱れたり、急なストレスを感じることがあったり、女性では排卵日以降に悪化したり、それでなくとも薬を怠ると直ぐに再発するなど、アトピーは何年がかりの治療になることも決して見珍しくありません。
取り急ぎ、お返事まで。
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
折り返し頂いたメール:早速のお返事ありがとございました。
やはり調整などをして長い期間をかけないといけないですね。
私は夏場にすぐに感染症にかかりやすいため、今貰っている漢方薬を続けるのも他のものに切り替えるのも勇気がいります。
暑い日が過ぎればそれらもできるかもしれません。
もう1つお伺いをしても良いでしょうか、
消風散を朝方に一度飲んだ当日の夕方に患部が落ち着いて見えたのですが、そこまですぐには効果は出ず、消風散の効果ではなくたまたまだったのでしょうか?
その2日後から悪化しだしましたが。
去風作用のあるものは気をつけて使用すべしと村田先生はブログに書かれてありましたが、去風が合わなかった場合、逆に外からの風により悪化することはあるのでしょうか?
よろしければ教えてください。
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:なんとも言えません。
少なくとも、消風散は臭気のある黄色い滲出液が出るアトピーや湿疹には、ほとんど百パーセント有効ですが、これに該当しない場合は、フィットしないことも多く、人によってはまれにひどく逆効果になることがありますが、とりわけ極度の熱証の人に間違ってこれだけを使うと、ひどく悪化することがあるようです。
なお、蛇足ながら、さきほど紹介した人は、フィットしているはずの消風散だったのですが、あまりにも重症だったので、通常の使用量ではまったくビクとも効果が出なかった人です。(胴体は、六味丸・茵蔯蒿湯・加味逍遙散・辛夷清肺湯などでしっかり改善を得ていたのですが・・・)
2012年7月9日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
折り返し頂いたメール:ありがとうございました。
地元の漢方薬局に対しどこまで信じて良いかわからず、これから先どうしていくか悩んでおりました。
薬局では、体内循環が上手くいくだけの陽気が足りていないと言われました。
消風散は数日しか使用していませんが、過去に桂枝茯苓丸を飲んだ時に熱が出たようになったのでこれかもしれませんが、とにかくしばらく中止します。
夜遅く、お休みのところにお返事をして頂きありがとうございました。
1日1回、今日も応援のクリックをお願いします
2012年7月9日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
【関連する記事】
- 梅雨時期に、得体の知れない湿疹が
- 2年前から続く上瞼の湿疹
- 数年前に永久削除したはずの『アトピー漢方専門ブログ』が、まるで幽霊ブログよろしく..
- アトピー性皮膚炎の状況変化による漢方薬微調整のご質問
- 火神派(扶陽派、温陽派)という一派を妄信することの弊害
- 他の疾患とは異なり、アトピーはデリケートで季節変化を生じやすいので、頻繁に通える..
- 頑固なアトピー性皮膚炎の漢方治療は頻繁に通えるところへ
- 舌証はまったくアテにならない時もあるとはいえ
- アトピー性皮膚炎、春の再発
- 隠れ花粉症とも言われる花粉症皮膚炎には
- アトピー性皮膚炎で、関西から10日毎に通えそうにない人なので、研究熱心な漢方薬局..
- 残念ながらお断りせざるを得ない典型的なお問合せの事例
- 重症のアトピーが一定の効果を得て、1年以上経ったところで、やや足踏み状態を励ます..
- 薏苡仁(ヨクイニン)の保湿効果はどこから来るのか
- アトピー専門のHPとブログを合計2つ、全面削除した理由
- アトピー性皮膚炎に薏苡仁(よくいにん)が有効に作用しやすいタイプは
- アトピー性皮膚炎に対する猪苓湯の利用価値
- アトピーの頑固な滲出液が高濃度の知柏地黄丸製剤でなければ止まらなかった特殊例
- アトピーはとても敏感なので、いつも書いているように、頻繁に通える専門家を見付ける..
- 毎年恒例の行事、年末年始の食い過ぎで、アトピーが少しだけ再燃した人もいたが・・・..