2012年05月29日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ
五十歳前後の女性達に多い不定愁訴症候群。
更年期に差し掛かる最も体調を崩しやすいこの年齢層。
それゆえ正式名称は「更年期不定愁訴症候群」といわれる。
多くは子供さんが遠くの学校へ進学したり、あるいは独り立ちする時期に差し掛かる節目でもある。
のみならず、ご両親の健康問題で介護問題が重なる人も多く、あるいは自身の悪性腫瘍なども重なってしまう不運な人もおられる。
村田漢方堂薬局では、もともと多い悪性腫瘍の漢方相談とは別に、これまで最も多かったアトピー性皮膚炎の新規相談者は、アトピー性皮膚炎専門のサイトやブログを閉鎖したおかげで、相対的に不定愁訴症候群の女性達の新規相談者が目立つようになってきた。
もともとこの分野は、漢方医学にしても中医学にしても、最も得意分野でもあるとはいえ、既に病院治療はもとより、漢方治療でも効果が得られなかった人達が多いだけに、比較的複雑な病状を呈していることが多いので、数種類以上の方剤の併用は必須となることが多い。
たとえば、最近も某悪性腫瘍の抗がん剤と放射線治療の後遺症(浮腫など)を伴いながら、憂鬱感など様々な不定愁訴の中年女性に、加味逍遙散・六味丸、五苓散・雲南田七の4種類からはじめることで、短期間で一定の効果を得ているが、遠路はるばる通って来られる女性達の中には、ブログで簡単に記すことができない複雑多変な配合変化を必要とする人も珍しくない。
それでも、冷静な判断と根気のある女性達は、必然的に漢方薬の実際的な運用方法を学んで、いつの間にか、そんじょそこいらの医師や薬剤師よりも、漢方薬の使い方に習熟してしまうのだから面白い。
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2012年05月29日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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