2016年10月9日のシロちゃん(メス3歳) posted by (C)ボクチンの母
横内正典医師の近著『癌になったら、やるべきこと、してはいけないこと』の中心テーマは、川島なお美さんの闘病中に漢方薬を投与された経緯と、近藤誠医師の「がんもどき」仮説の批判である。
近藤誠医師に批判が多いのは、独善的なこじつけや、患者さんに対するやや無責任な冷酷なアドバイスであろう。
その点については、かなり詳細な批判が書かれているが、同意する部分も多い。
近藤誠信者には、耳に痛い実話も多いのだが、その部分はともかくとして・・・
最も印象深いのは、川島さんは野菜の人参ジュースや食事療法を止めるようにアドバイスしても、最期まで彼女に聞き入れてもらえなかったこと。
冷え性で電気毛布がないと眠れなかったという川島さんには、なおさら中医学的には野菜の人参ジュースなど、絶対にご法度である。
ともあれ、投与された漢方薬類の内容は、流派が異なれば、これほど違いが出るものかと感じた。
肝内胆管癌では、中医漢方薬学派のサポート方法は、必ず牛黄類を主体に、早晩転移の確率が高い肝内胆管癌といわれるからには、体力低下が見られる段階では補気建中湯を併用して、牛黄+補気建中湯を主体に、必要な中草薬類を多種類併用する方法をとるのであるが、そのような配合とは、かなり異なるものであった。
もしかして、川島さんは牛黄が不適な体質だったのだろうかと考えたが、虚証が強ければ牛黄とともに朝鮮人参類をしっかり併用すれば、体力の維持向上には相当な効果が出るはずである。
(補気建中湯には朝鮮人参がしっかり含まれている。)
流派が異なれば、これほど漢方薬に対する考え方も異なるのだから、漢方の世界はほんとうに広大である。
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2008年10月9日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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