2016年07月11日

衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)の多様性

2009年7月11日のボクチン(5歳)
2009年7月11日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 衛益顆粒は多方面に有用性がある。

 単独では、表衛不固の体質者のアレルギー性鼻炎に即効があるが、表衛不固の体質者は、アレルギー性鼻炎患者に限らない。

 ある種のアレルギー体質の人や、いわゆる虚弱体質の人達だけでなく、アトピー性皮膚炎や酒皶(しゅさ)や赤ら顔、脂漏性湿疹、酒皶様皮膚炎のみならず、慢性腎炎や腎不全の人達など、様々な疾患の人達に合併していることは珍しくない。

 その見分け方は、他でもない、暑がりであれ、寒がりであれ、重要な鑑別方法は、エアコンによる冷房が嫌い。風にさらされるのを好まない、などが重要な手掛かりとなる。

 冷え性・寒がりを自認する人達ばかりとは限らず、広い範囲で実熱証が蔓延しているような人でも、アトピー性皮膚炎や酒皶、酒皶様皮膚炎などの人達には、往々にしてこれが合併しているので、油断がならない。

 冷え性・寒がりを自認する人達に合併することは、誰でも理解しやすいことだが、往々にして熱証の人達に合併しているので、人間様の体質や病状というのは、本当に複雑多変なのである。

 黄耆・白朮・防風という僅か3味の配合方剤ゆえ、単独ではいかにも非力に見える方剤ではあるが、現実には他方剤との併用によって、様々な広い領域に応用可能、というよりも、この方剤の合方なくしては、永遠に治癒機転が得られないことも珍しくない。

 それほど重要な方剤である。

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2010年7月11日のボクチン(6歳)
2010年7月11日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

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