2009年02月14日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
ネットの情報は確かに便利だが、こと専門的な漢方薬に関しては、一般的なことは書かれていても、高度な応用方法までは滅多に書かれてないし、部分的に書かれていることがあったとしても、基礎理論を知らないシロウトさん達が読んだところで、的確に使用できるとは限らない。
たとえば、超有名な葛根湯などでも、諸条件が揃えば、アトピー性皮膚炎や眩暈(めまい)などにも応用されるが、その諸条件というものが、基礎理論を知らずに安易に使っても的確に使用することが困難だろう。
ましてや西洋医学治療で治らなかったり、通常の漢方薬でも治らなかったような頑固な慢性疾患では、単一の方剤では到底治癒機転は得られず、数方剤以上の配合が必須となるのは常識と考えた方が無難である。
そうなると、素人療法ではお手上げである。
一定レベル以上の頑固な疾患になると、安易な病名漢方やマニュアル漢方では到底通用するものではない。
言っては何だが、漢方薬というよりも中医薬世界は、極めて専門性が高く、一般のシロウトさんはもとより、たとえ医師や薬剤師がちょっと齧ったくらいでは、容易に習熟できる世界ではない。
これを専門に何十年も専念して来たとて、適切な方剤を見つけるのに、相当な時間をかけて、複雑な弁証論治を繰り返し行って、ようやく方向性が見えることも多い。
現実的には、しばしば最初に即効を得ることが多いものの、それでも配合が不足していると、次第に効果が減じて来ることがある。
そこで何が不足しているのか、再度熟考する必要が生じたり、疾患の性質によっては、アトピー性皮膚炎のように季節変化が激しい疾患などでは、少なくとも1年を通じて慎重な弁証論治を繰り返し、配合の微調整の傾向と対策を練っておく必要がある。
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2010年02月14日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
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