2015年11月12日のシロちゃん(2歳半)とスコちゃん(2歳10ヶ月) posted by (C)ボクチンの母
おたより:内科クリニック院長(医師)
いつもホーム ページを見ていますが、村田さんの漢方への熱意に励まされています。明治維新のころから受け継いでいる山口県民の気質のせいでしょうか?
今日は個人的にすこし嬉しい事がありましたので、ご報告までと思ってメールしました。
当地には医師会が自治体から委託を受けて行っている事業があります。休日平日夜間急病診療所というものです。時間外に発生する急病患者さんへ医師会の成員が参加して対応するもので、ある市民病院に隣接して行われています。
当然、ノロとか胃腸風邪が流行して下痢や嘔吐の患者さんが多数受診なさる訳ですが、残念なことに五苓散が採用されていなくて、普通の整腸剤で対処するしかありませんでした。
幾度となく採用して頂けるように運営母体に申請してきましたが、その都度却下されていました。その理由たるや、到底医療に関わるものの見解とは思えないものでした。
ちなみに、その申請を検討するのは医師会の成員のかた達で、残念な思いをしてきました。漢方薬が実地臨床で用いらてはいますが、まだまだその普及の仕方が一般臨床のニードに追いついているとは言えない状況にあることの証でしょうか。
ところが、最近になって状況が変わってきました。と申しますのも、医師会の幹部が替わり、ある内科医が幹部になりました。その先生は漢方薬に関心がおありの方で、五苓散を急病診療所で採用すべきである、と考えて採用の申請をされました。
当然、ご本人は、医師会幹部からの申請であるので、採用されるに違いないと考えておられたことでしょう。ところが、薬剤検討委員会の場で、またして却下の裁断がくだりました。申請された先生は納得がいかないようで立腹しておられました。
その理由については、私が申請したときのものとほとんど同じでした。ちゃんと検討しているのかと疑りたくなりました。
ちょうど、並行して、私は他の先生にも申請の趣旨をご理解いただける先生に相談しました。当医師会はいくつかの区会に分かれていまして、私が所属している区会に議題として取り上げて頂き、医師会の理事会で討議してもらうようにして頂いてました。
これとは別に、先ほどのご立腹の幹部の先生から、「もう一度先生から採用申請してもらえないか」とのことで、私もなかば諦めていましたが、採用申請を行いました。これで最後になると考て、他の医師会での状況もサーチして、理論武装をガチガチにして申請に臨みました。
その検討委員会による検討結果が昨日 FAX されてきました。「五苓散の採用を認める」との返事でした。思わずガッツポーズをしてしまいました。当地に開業して 10 年で、やっと正式に急病診療所で五苓散を処方できるようになって嬉しい思いに浸ることできました。
しかし、振り返ってみますと、ここまでしつこく申請してきたこと自体、他の先生からは馬鹿げて見えたと思いますが、いつも拝見している村田さんのブログに溢れている熱意に背中を押されていたようにも思います。
とにかく、急病診療所を受診する患者さんの下痢とか嘔吐が改善するのは間違いないでしょうから感謝です。
これからも、村田さんの熱い記事を期待しています。
2015年11月12日のスコちゃん(2歳10ヶ月) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
おたよりありがとうございます。
さすがに、ちょっと驚きました。
五苓散のような汎用方剤でも、なかなか認められないとは、実に恐れ入ったお話でした。
とすると、葛根湯などもまだ採用されないのでしょうか?という疑問まで湧いてきました。
でも、今後も一般的な繁用方剤の採用申請も続けられるとよいですね!
某大学病院でも、数年前の話ですが、某内科の医師自身が外来診療時や入院患者さんにも漢方薬を使いたいと思っても、どうせ申請しても、却下されるのが目に見えているので、既に諦めて久しいという話を直接聞いたことがあります。
昨今も同じ状況かどうか? 機会があったらその後も変わらないかどうか、訊ねてみようと思います(苦笑。
ちょと驚きの内容だけに、ご迷惑でなければ早速ブログに使わせて頂きたいと存じます!
2009年11月12日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
折り返し頂いたメール:
葛根湯は採用されていません。麻黄湯が採用されています。
これも驚きですが。
汎用性の漢方薬が採用されるには何十年かかるのでしょうか?
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2010年11月12日の茶トラのボクちん(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:五苓散
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