2015年10月11日

一般向け医学書としては最高レベルに信頼が置けるが、あらためて実感する癌サポートの漢方薬の価値

2009年10月11日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年10月11日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

 10月6日のブログで、購入予定として紹介していた長尾和弘医師が書かれた

『 抗がん剤 10の「やめどき」━あなたの治療、延命ですか? 縮命ですか? 』

 を本日、休日を利用してすべて読破した。
 抗癌剤治療の利点のみならず、問題点も様々な角度から現実に即して、とても理解しやすい構成となっている。

 がん患者さんにとっても大いに参考になるだけでなく、がん患者さんと接することの多い医療関係者こそ必読の書といっても過言ではないだろう。

 村田漢方堂薬局においても、年々、漢方相談の主流がいつの間にか、進行癌や転移癌の人達となっている現実から、大いに得るところがあった。

 漢方相談の現実としては、既に抗癌剤をやり尽くして、あるいは副作用に耐えられずに、漢方サポートだけに賭けてこられる人達が半数以上という現実があるものの、抗癌剤と並行して漢方サポートを望まれる人もおられる。

 村田漢方堂薬局で漢方薬を利用されている人達の病院で受ける抗癌剤による副作用は、上記の書籍に書かれているほどのことはないだけに、あらためて保険適用外のすぐれた漢方薬類の存在意義を再認識させられる。

 この書籍中で漢方薬を利用したのは補中益気湯くらいのものだから、当方で利用してもらっている漢方薬レベルとは雲泥の差を感じざるを得えない。

 それはともかく、本書のテーマは、抗癌剤を受けるべきかどうかの問題のみならず、もし受けたとしても、いつ止めるべきかの重要な問題を様々な角度からヒントを与えるものである。

 実際の胃癌の患者さんのモデルケースを主体に、とても分かりやすく書かれているので、普通に読解力があれば、一般のシロウトさんにでも、大きなヒントを与えてくれると思われる。

 ともあれ、これを読む限りでは、そんじょそこらのサプリメントは異なり、保険適用外の豊富な漢方薬類(医薬品)、あるいは豊富な中草薬類など、これらを利用するかしないかで、これほどの病状の推移の違いが出るものかと、あらためて認識させられた。

 本書で書かれたモデルーケースの人に、弁証論治に基づいた適切な方剤とともに牛黄製剤や中草薬類を併用したなら、はるかにマシな経過を辿ったことだろうにと、個人的には歯がゆくなったほどである。

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2009年10月11日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年10月11日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2010年10月11日の茶トラのボクちん(6歳)
2010年10月11日の茶トラのボクちん(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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