2015年08月27日

下半身(とくに両足)の浮腫(むくみ)に防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

2010年8月27日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年8月27日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 過去には胃弱な女性の下半身の浮腫には、半夏白朮天麻湯と参苓白朮散の併用で即治した例や、附子を抜いた牛車腎気丸加減方の製剤で即治したり、様々な例に遭遇しているが、今年はどうしたことか、やたらに防已黄耆湯を追加することで即効を得る人が目立つ。

 といっても、昨今は単純に下半身の浮腫だけの悩みという人は滅多になく、複雑に多種類の疾患が合併している人の相談を受けるケースばかりだが、そのような多病が合併している人達でありながら、牛車腎気丸加減方の製剤に防已黄耆湯を併用することで、下半身の浮腫に比較的即効が得られ、合併症が少ない人では、防已黄耆湯だけでも即効が得られている。

 いずれも病院では原因不明であり、西洋医学治療や、あるいはまツムラ漢方の投与を受けても治らない人達である。

 同様な例がまたまた重なるので、なんだか奇妙な気分に襲われる。
 今年に限っては、あまりにも防已黄耆湯がフィットする人達がやたらに多いので、実に不思議な年なのである。

 中には常連さんの父上や、あるいは常連さんの御主人などで、長年、病院では原因不明とて、どんな治療にも抵抗していたのが、いずれも牛車腎気丸加減方の製剤に防已黄耆湯の併用で、長年の持病が短期間で、驚くほど解消している。

 使用している防已黄耆湯の品質が優秀であることにも無関係はないにしても、下半身の浮腫は、元来はそんなに単純なものではないはずなのだが・・・。

 なかには舌が小さく引き締まっている人で、舌証とはまったく一致しない人もいるので、舌証は絶対的ではないということだろう。

 それで思い出したのだが、同様に舌が引き締まって苔も少ない女性が、どうみても気虚にも見えないし、ましてや湿邪の存在なんて、まるで想像できない舌証であるのに、加味逍遥散と当帰芍薬散がしっかりフィットして即効が得られ、さらには補中丸の如きは、即効で疲労感が解消するという、舌証がまるでアテにならないケースに遭遇している。

 この女性の場合、数ヶ月で体重が7Kgも減量できたということからも、体中に水毒が蔓延していた証拠でもあるが、舌証からは、まるで想像がつかないケースだった。

 たまには応援のクリックをお願いします!⇒ 

2012年8月27日の茶トラのボクチン(8歳)
2012年8月27日の茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☁| 浮腫(むくみ)・腹水 | 更新情報をチェックする