2015年01月29日

飲みやすい漢方エキス製剤を、ご苦労にもわざわざ、お湯に溶かして飲むことに、どんな意義があるのだろうか?

2010年01月29日の茶トラのボクチン(5歳)
2010年01月29日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 この季節、人気の「板藍茶」でさえ、お湯に溶かして飲む人は稀で、そのまま温かい水で、そのまま普通に飲む人ばかり。
 ヒゲジジイなどは、一般の漢方薬エキス剤とともに、板藍茶を温かいコーヒーやカフェオレで飲むのだから始末に負えない。

 「茶」と名の付くエキス粉末製品でさえ、そうであるのに・・・これからが本題である。

 煎じないで済む漢方エキス剤の開発は、日本の優れた技術のお陰で、本場の中国でさえ、その日本の技術に感謝していると、中国の中医師から直接聞かされたことがある。

 多忙な現代人には、直ぐに飲めて便利この上ないエキス剤。

 ところが、驚くべきことに、これをわざわざ「お湯で溶かして飲むとよい」という、実に根拠に乏しい考え方が、広く流布されているという。

 蓼食う虫も好き好きで、これをやると多くの人は却って漢方薬の味がモロに感じられて不愉快だ、という人が多いというのに、煎じ薬に戻ったようで、いかにも効果があるように感じる、という奇特な人もいるらしい。

 エキスの細粒剤や顆粒剤、あるいは錠剤など、手っ取り早く、そのまま飲める利便性にあやかっている人が絶対的に多いのは当然で、よけいに不味く感じる可能性が高いのに、敢えてわざわざ、お湯に溶かして服用する意義があろう筈がない。
 といっても、やりたい人は、勝手にやるがいい。効果には無関係だから。

 ヒゲジジイ自身が、一時的に多種類の漢方薬や中草薬類を服用せざるを得なかった時期、飲みにくいのを承知で、全部を溶かして服用していたことがあるが、これは一つ一つを開封して口に持っていくのが面倒だという「グウタラの考え」でやったまでのこと。

 そのような飲み方の問題に拘泥するよりも、遥かに重要なことは、しっかりフィットした漢方薬を選んでもらえるかどうか、である。
 つまり、その人にとって、どの方剤を何種類選び、また適切な配合比率はどうかこそ重要問題である。

 要するに、そのまま服用するか、溶かして服用するか、そんな飲み方なんて、たいした問題ではない。
 但し、なるべく食前の空腹時はさけて、せいぜい食間か、食後に限る。食後なら飲み忘れもしにくい。
 食前に飲むと、ますます食欲が増進するという人がいる反面、人によっては食欲を害する場合がある。

 世の中では、往々にして、本末転倒したクダラヌことに拘泥する風潮が蔓延しているので、バカな考えに染まらないことである。

 そのまま飲むか、溶かして飲むか、お好みに合わせて、どちらを選んでも構わないし、どちらを選んでも効き目には何の影響もない。
 本当にフィットした方剤かどうかの方が、はるかに重要な問題である。

 蛇足ながら、煎じ薬の方がエキス剤よりも効果があるというのも、都市伝説に過ぎない。
 たいした病気でもない人に限って、煎じ薬にこだわる不思議。
 本当に病気で苦しんでいる人達は、煎じないでもよいことを伝えると、大いに喜ばれる。

 エキス製剤を臨機応変に組み合わせれば、いったん作ってしまえば途中で変更困難で融通の利かない煎じ薬よりも、はるかに能率よく適宜効果を発揮させやすいので、煎じ薬よりも無駄が少ない。

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2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳)
2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

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2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

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2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

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2012年01月29日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

 
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする