2008年11月13日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
昨日の続きのお返事:東海地方の内科医師
追伸 村田さんからのお返事を見て大切なことをお伝えし忘れていることに気がつきました。
「漢方薬によって抗癌剤の副作用をほとんど軽減でき、驚くほど体調が良くなり、すこぶる良好な状態を維持できているというのに、検査上では、癌の病巣が小さくなるどころか、ますます増大しつつあるケース。
体調の良好なのとは裏腹に、病巣が増大するというケースですが、これなどは抗癌剤が、逆効果になっているとしか思えません。
また、最近も結果的に不適切な抗癌剤によって、突然、腫瘍マーカーが異常に高騰すると同時に、新たに脳転移が出現したケースにも遭遇しています」
を読んでいて興味深いと感じたことです。
血液ガンでは、白血病より、悪性リンパ腫や骨髄腫といった腫瘤を形成するガンのほうが染色体異常が複雑です。
つまり、遺伝子の痛み方が大きいと考えられます。
また、最初の寛解導入治療中に全く効かないケースでは、染色体異常がメチャクチャである場合がほとんどでした。
つまり、血液ガンに於いて、遺伝子の痛み方が大きいことは腫瘤形成性あるいは治療抵抗性と密接に関連していると考えています。
このことを固形癌に当てはめた場合、固形癌はそもそも腫瘤を形成していますので、遺伝子異常が多いと想像されますが、実際、染色体異常は複雑であるようです。
近藤先生が指摘している血液ガンが抗がん剤によく効き、固形癌が効きにくい、という点の説明の一つとして、マクロ的には染色体異常、微視的には遺伝子異常の程度が考えられます。
よく知られているガン抑制遺伝子であるp53という遺伝子は、遺伝子に重大な傷がついたときに細胞死に導くことで知られています。
このp53遺伝子研究は大腸ガンを始めとした固形癌で始まっていますが、固形癌が抗がん剤治療に効きにくいという現象は、そもそも発症したときに細胞死に導くp53をはじめとした遺伝子に傷が沢山付いていて、さらに抗がん剤治療よって遺伝子の傷がひどくなり、ガン細胞が死滅するどころか、細胞を増やす方向に作用するガン遺伝子の暴走をも許してしまう、のではないかと想像しています。
村田さんが実感しているケースはまさにその通りと思います。
また近藤先生が怖いと指摘している事例はどの程度あるか分かりませんが、あり得ると思います。
抗がん剤が効きにくい固形癌が何故良くなっていくのかという点ですが、村田さんからの追伸にありましたように、抗がん性の免疫細胞群の関わりが否定できないと感じています。
ここら辺が漢方パワーの活躍する場所かもしれません。
残念ながら、「ガンに漢方が効きますか?」というのが世の中の主流ではありますが。ちょっと頑張ってみる価値はありそうと思っています。また、知恵を拝借させてください。
2008年11月13日のボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
貴重な御指導、ありがとうございます!
最も知りたかった御説明、ありがとうございます!
抗癌剤の副作用軽減を兼ねた漢方薬によるサポートにより、進行癌や転移癌の縮小や消滅さえ実現できるケースが目立って多いものの、中には、体調はすこぶる好転するにもかかわらず、検査毎に癌病巣が増大していくケースが時に見られるのは、きっと抗癌剤が逆効果になっているに違いないと考えていましたが、先生に同意して頂き、また詳しい解説まで頂いて、かなり納得することができました。
むしろ、抗癌剤治療の激しい副作用に耐えられず、転移巣がかなり残っているにも関わらず、漢方薬だけに賭けるといって来られる確信犯的な人達では、急速に進行した例は見られず、むしろ体調が好転するとともに、縮小したままであったり、8年間も講義を休まず継続できた大学教授もおられました。
最近でも、やはり激しい副作用に耐えられず、転移巣がありながらも抗癌剤を拒否したために検査を受けにくくなり、漢方薬だけでも体調は完璧に回復して1年近く、このまま治ってしまうのではないかと思われるほど、すこぶる快調の人もおられます。
さらには二度目の胃癌で、手術を拒否されて確信犯の理系のエリート男性は、西洋医学治療は一切拒否して漢方薬だけに賭けて、病巣が縮小し、完全に消失しないものの転移もまったく見られず、体調が頗るよくなって数年、友人の医師にも漢方薬の効果を認められて、元気で継続中の人もおられます。
まだまだ上げれば際限がないのですが、こうやって考えてみると、やはり近藤氏の『がんより怖いがん治療』を全否定することまではできないようですね。
ともあれ、本当に貴重な御助言、ありがとうございました。
大変有意義なブログを続けて更新できます。
重ねて御礼申し上げます。
編集後の重要な追補
卵巣転移まで生じたスキルス胃癌で、摘出手術後の抗癌剤が明らかに逆効果となり、腫瘍マーカーが急速に上昇したために抗癌剤を拒否して、漢方薬だけに賭けたところ、腫瘍マーカーが短期間に正常化して、以後、最初の発病から十二年経過。すなわちそのまま根治した例など、これなどは近藤理論に該当するだけでなく、漢方薬の有用性の一端を示したものと思われる。
一方では、手術不能の肺の小細胞癌であっても、抗癌剤と放射線治療に漢方薬を併用することで根治した例などは、近藤理論を否定する症例であろう。
以上の2例は、いずれもこのブログで、過去、記事で紹介している実例である。
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