年齢 : 40歳〜49歳
簡単なご住所 : イギリス
具体的な御職業 : 鍼灸漢方医
お問い合わせ内容 : 村田先生はじめまして、初めてお便りさせていただきます。
小生、3年前に英国のカレッジで中国医学の鍼灸と漢方の資格をとり診療を始めました。
先生のブログは、毎日、読ませていただいており、先日、アマゾンを介して、先生の「求道と創造の漢方」を購入しました。
私には、漢方の師を持つ機会が未だなく、自分で本を読みながらの勉強が主なやり方なので、先生の治療に対する精神が感じられる本書は、私の毎日の診療にとても役立っております。ありがとうございます。
これからも、宜しくお願いします。
お返事メール:拝復
拙著をアマゾンで購入されたそうで恐縮です。古書店にも出回っているようですが、新刊でもまだ売られているのでしょうね?!
内容は古方派時代のものがメインで次第に中医学に目覚め始める過渡期の内容なので、あまりご参考にはならないかもしれません。
ところで、イギリスの漢方は、やはり中医学でしょうか?
フランスでは中医学熱が盛んなようで、織田啓成著『漢方医学概論』(たにぐち書店刊)の序文には、
『フランスから医学校を卒業して日本へ漢方を学びに来た女医さんが、一年程滞在し帰国する時、私に、「日本に来るより、フランスにいた方がよほど勉強になった」というのです。フランスの方が漢方理論に関する本が多く、それに基づいていろいろと展開した書物があり、用いている言葉の概念が共通しているというのです。
ところが日本の場合は理論的な説明が明確でなく、先生方によって言葉の概念が異なるので、なんだかさっぱりわからないというわけです。』
と書かれていますが、日本の国内事情はいまだに恥ずかしい限りです。
フランス国内にいたほうが、日本で学ぶよりもましだったと言われる現状は、実にお寒い。中医学を認めようとせず、漢方医学の伝統を墨守するだけでは、進歩はないと思います。
ダブルスタンダードでも構わないから、中医学理論を日本漢方にもっともっと取り入れるべき時代にきていると思うのですが。
あらゆる理系方面では優越性を誇れる日本ですが、こと漢方に関しては実にお寒い現状だと思います。
イギリスの漢方事情をお聞かせ下さればさいわいです。
頓首
村田恭介拝
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