2014年09月01日

多くの西洋医学畑の医療関係者が漢方相談に訪れる日本の現状

2008年9月1日のボクチン(4歳)
2008年9月1日のボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:40〜49歳の男性
【 職 業 】:公務員
【 地 域 】:北海道
【 お問い合せ内容 】:

 漢方薬のことで知りたいことがあり、検索していたところ、このサイト、ブログが目にとまりました。

 拝読させていただき、いろいろな面で考えさせられました。

 実は、私は30代に入った頃に寒気や足の強烈な冷え、微熱、強い不安感、吐き気、朝起きられない等の症状が出て、総合病院で診てもらったところ、どこも悪くはないと言われ、抗不安剤を処方されたものの症状は改善しませんでした。

 その後、転勤が決まり一度も住んだことがない街で、働くことになりました。その際、当時はまだ利用者が少なかったインターネットで、漢方治療を取り入れているある精神科クリニックを見つけてメールで相談したところ、すぐに来院してくださいと言われ、早速診察してもらいました。

 そこでの治療は、最小限の抗うつ剤、抗不安剤及び漢方のエキス剤でした。何度か通っているうちに症状が改善され、以前のように働くことができるようになりました。漢方薬も漫然とした処方ではなく、診察を受け、その都度当方の症状を聞き、舌等の状態を確認しながら、漢方薬を変えてくれました。

 ところが、また数年して遠方に転勤になってしまい、その街の心療内科クリニックで診察を受けることになりました。漢方処方もしてくれる、とのインターネット情報を信じてのことです。

 しかし、そこでは漢方薬は六君子湯のみを処方するだけで、後は当時「画期的抗うつ薬」と言われていたSSRIと呼ばれる抗うつ剤や抗てんかん剤を処方されました。私は次第にベッドから起きられなくなり、不安感も増大して職場にも行くことができなくなりました。3年間の休職を余儀なくされました。

 その後、他院に転院し、大幅な薬の見直しを行い、また、漢方医とも巡り会うことができ、再び働くことができるようになりました。

 エキス剤の是非についてはいろいろと指摘されているようですが、メーカーによって配合成分が違うことも分かりました。

 今、私の母は胃にできた悪性リンパ腫でずっと入院して、強力な抗がん剤治療を受けています。母の体力がだんだんと落ちていことや、抗がん剤の副作用による苦しみを見ていると、このまま抗がん剤治療をさせて良いのかと感じるようになりました。六君子湯(エキス剤)が処方されていますが、今の母に合っているのかは分かりません。もう半年近く服用しています。以前、抗がん剤治療を受けても、逆に増悪してしまい、このことで主治医と対立し、これが原因で母が強制退院されられてしまったことがあり、何か医師に相談したくても、機嫌を損ねてはまた病院を追い出されるのでは、と思うと何も言えません。

 ホスピスへの転院を勧める友人がいますが、先日、あるホスピスに相談したところ、そこでは麻薬系鎮痛剤で痛みを和らげる治療をするだけで、漢方治療はしないとのことでした。

 今、母が入院している病院では、がんがなくなるまで抗がん剤治療をすると言っています。しかし、つい最近、同室の患者さんが強力な抗がん剤に耐えられず、感染症で亡くなってしまいました。母は「次は私の番だ」と言い、毎日泣いているとのことです。とてもでありませんが、不安や不信で仕事が手につかない状態です。

 西洋医学にも良い面はあるでしょうし、東洋医学が必ずしも万能ではないということも存じています。しかしながら、現在のこの国の医療体制には疑問を感じる日々です。地元の漢方薬局にも相談しましたが、いわゆる健康食品を強く勧められてしまい、不信感を抱かざるを得ませんでした。

 現在のがん治療に関して否定的な本を書いて有名になった方がおられましたが、精神疾患にしてもがんにしても、結局は薬で症状を悪化させ、患者を死に追いやってしまうのでしょうか。こうした現状は、とても日本国民として残念でなりません。

2010年9月1日のボクチン(6歳)
2010年9月1日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:

 ご指摘の通りだと思います。

 それゆえ、昨今は一般の人も様々な情報を冷静に判断して、自己責任という前提ながら、取捨選択されて、賢く動かれている人も多くなっています。

 そういう問題もあるからこそ、西洋医学の医師自身や医師のご家族はもとより、西洋医学畑の薬剤師さんやそのご家族のみならず、看護師さん自身が、漢方薬を求めて来られる人はとても多く、それは西洋医学の利点と欠点をよく知る立場におられるからこそ、だと思われます。

 一般の人でも、中には抗がん剤治療の副作用に耐えられず、拒否したために、医師に見捨てられ、確信犯的に漢方薬類だけに賭けておられる人や、抗がん剤で却って悪化したために断念して、自己責任ということで漢方薬類だけに賭けて、運よく完治された人もおられます。いずれも40歳前後の若い年齢層が目立ちます。
(但し、抗がん剤も有効に働き、漢方薬の併用で根治を勝ち取った人も、現実にはかなりおられます。)

 ご高齢者でも、若い人よりも聡明な判断力と調査能力がある人達は、みずから判断されて行動に移し、賭けに勝っている人も多く、意外に男性に多いのには驚かされます。(現実には男性の場合は真逆の人も多いので、うっかりご相談に乗れない場合もしばしばですが・・・。)

 ともあれ、頂いたメールで少し気になったところは、

>地元の漢方薬局にも相談しましたが、いわゆる健康食品を強く勧められてしまい、不信感を抱かざるを得ませんでした

 とありますが、健康食品の中には、中国医学における中草薬であっても、日本の医療制度では医薬品許可を得ない限りは、健康食品扱いとなり、効能効果も一切記すことができない中草薬も、現実には多いので、その辺はしっかり確認された方がよいと思います。

 母上様も体力を失わない程度のお近くで良いところが見つかるとよいですね。

応援のクリックをお願いします⇒ にほんブログ村 健康ブログ 漢方へ

2010年9月1日のボクチン(6歳)
2010年9月1日のボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ

2012年9月1日のボクチン(8歳)
2012年9月1日のボクチン(8歳) posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 ☁| 医師や歯科医師による誤診や医薬品の誤投与問題 | 更新情報をチェックする