2010年8月19日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
真夏の膀胱炎は、汗をかき過ぎて、尿が濃くなったために、それが刺激となった実熱邪による膀胱炎が生じるケースも多いが、最も多いのは、意外にも冷房にやられて生じる膀胱炎の方が多いかもしれない。
また年間を通じて見れば、秋冬春では、バス停などでバスを待っているとき、冷たい風がスカートの中まで入り込んで、膀胱炎になってしまったという婦人にしばしば遭遇する。
このように冷え込みが原因で生じた膀胱炎に、何とかの一つ覚えのように、待ってましたとばかりに「冷えが原因」の病気だからと、温熱薬を投与するオメデタイ人がいるものだろうか?
素人ではやりかねないことで、腹巻をしたり、温湯を飲んで腹部を穏やかに温めるのはよいとしても、冷え込みが原因だからストレートに膀胱を温めるに限ると、直接カイロをあてがって実熱邪をさらに助長し、膀胱炎をますます治りにくくしていたケースも珍しくない。
現実的にも、冷えが原因で生じた膀胱炎が実に多いのだが、ほとんどのケースでは、手っ取り早くは、利水・清熱・滋陰の方剤、すなわち猪苓湯を主体に運用すれば、優れた効果を発揮するのは、なぜか?
温めて利水が必要なケースも稀にはあって、それには当帰芍薬散というケースもあり得るはずだが、41年間の経験では、意外にそういうケースに遭遇したことは超滅多にない。
とりわけ、急性膀胱炎のケースでは、「高品質の猪苓湯」という条件は必須であるものの、急な冷え込みが原因であっても、というよりも、「あってこそ」というべきで、それであるからこそ、利水・清熱・滋陰の猪苓湯がフィットするのである。
冷え込みが原因で生じた膀胱炎であるのに、どうして利水・清熱・滋陰の方剤が的確にフィットするケースが多いのか?
この問題は、中医学的に説明すると却ってコジツケめいて聞こえるので、常識的な分かりやすく、砕いて説明する方が、はるかに理解しやすい。
すなわち、急な冷え込みに対する過剰防衛として熱化が生じ、膀胱に炎症が生じたのですよ・・・と。
蛇足ながら、アトピー性皮膚炎の場合、たとえば冬に向かって急な冷え込みがあると、どうなるか?
一部の人は同様に、寒さや急な冷え込みに対する過剰防衛として化熱し、実熱証を誘発して、急遽「かなり強力な清熱剤」が暖かくなる春まで必要になるケースも、少数の人に見られる。
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2009年8月19日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年8月19日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
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